過去ログ - 上条『異能の力なら、どんな幻想だってぶち殺して見せる』
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448:ティキ ◆Op1e.m5muw[saga]
2014/04/10(木) 00:32:59.62 ID:CaZ1D2juo

白井黒子が「等身大の一人の少女」として接することの出来る相手など、これまではただの一人もいなかった。

故に、機関銃のように喋り続ける彼女の顔は、黒桐に出会えたことや黒桐と話が出来ることそれ自体が相当に嬉しかったことが容易に窺える表情―――ちょうど、昨年彼に出会ってからしばらく、対等に扱ってもらえるのが嬉しくて御坂美琴が上条当麻にちょっかいを出していた時のような―――を浮かべていた。

以下略



449:ティキ ◆Op1e.m5muw[saga]
2014/04/10(木) 00:44:36.99 ID:CaZ1D2juo
そもそも居たのが黒桐でなく式だったなら、今ごろは「昨夜何があった」という質問から蘇る恐怖でうち震え始める白井と、黙ってそれを見ている(途中で飽きて病室を出ていくであろう)式という救いのない構図が出来上がっていたに違いない。

話の途中、初春の話が出てきたときは黒桐も少し驚いたが、たまたま知り合いになったのだと適当に返し、白井も特に気にする様子はなかった。
初春はどこにいても親切心を発揮するため、そもそもからしてかなり顔が広い。

以下略



450:ティキ ◆Op1e.m5muw[saga]
2014/04/10(木) 00:58:05.28 ID:CaZ1D2juo

―――僕が今読んでいた文庫本の内容は、高校生達の青春を描いた淡い恋愛小説だった。

女同士は面倒というフレーズは、この小説の登場人物の一人の女の子が、主人公となる青年につらつらと女世界の酷さ加減を語り始めるその第一声だった。

以下略



451:ティキ ◆Op1e.m5muw[saga]
2014/04/10(木) 01:12:15.76 ID:CaZ1D2juo
式のいない、二年間。

あの日、あの冬の日から僕は、毎朝登校して校舎に入る度に虚無感を覚えていた。

式がいないから、お昼ご飯は学人や他の友達と食べていた。
以下略



452:ティキ ◆Op1e.m5muw[saga]
2014/04/10(木) 01:13:32.81 ID:CaZ1D2juo

「やあ、一方通行。そっか、今は研修医なんだったね」


現実に戻り、文庫本を閉じ、一方通行に微笑む黒桐。
以下略



453:ティキ ◆Op1e.m5muw[saga]
2014/04/10(木) 01:15:02.44 ID:CaZ1D2juo

「そういえば、どうしてここに?」


「オマエが来たっつゥから、面ァ見せに来ただけだ。…世話ンなった、からな」
以下略



454:ティキ ◆Op1e.m5muw[saga]
2014/04/10(木) 01:15:40.28 ID:CaZ1D2juo
すっかり忘れていた。


そう、あの事件のあと、僕はネットに爆発と吹き飛んだ19学区に関する真相について、大多数が自力でダミー真相に辿り着くような嘘情報を流す形で情報操作をしたんだった。

以下略



455:ティキ ◆Op1e.m5muw[saga]
2014/04/10(木) 01:17:19.45 ID:CaZ1D2juo
―――でも、学園都市最強なのに、どこかすごく危うい彼をこんなにも心配してくれる人がいると分かった時も、僕はかなり嬉しかった。
…ていうか、今さらだけど、


「――あれ、君、式にまた会ったの?」
以下略



456:ティキ ◆Op1e.m5muw[saga]
2014/04/10(木) 01:18:30.23 ID:CaZ1D2juo

「…まァ、気持ちはわからねェでも無ェ。両儀は確かに強いからな、特にナンバーセブンなら多少なりとも関心がわくのは仕方ねェ。
ナンバーセブンはそォいうヤツだと聞いてたが、本当にそォいうヤツだったしな。
俺だって両儀はレベル6を倒したのに、あれでレベル4ってのが信じられねェ。
いや、納得いかねェ」
以下略



457:ティキ ◆Op1e.m5muw[saga]
2014/04/10(木) 01:19:19.97 ID:CaZ1D2juo

「その手は伸びてねェとは限らねェぞ。最悪、レベル0だって闇に堕ちることもあるンだ。
とにかく―――両儀は学園都市に確実に目を付けられたと思って間違いねェだろォな。
――――あまりに、静かすぎる。何か企んでやがる可能性は十分にあるぞ。
例えば、どこまでなら、何までならあの魔眼は殺せるのかっつゥ殺害実験に両儀を使う計画とかな。
以下略



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