63:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/07/20(日) 01:03:21.59 ID:a0/lRPGE0
ひびいお!ひびいお!
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2014/07/20(日) 01:03:45.35 ID:nozGYDr1O
伊織は溜息を吐いて自分の頭を軽く叩いた。
響「いてっ」
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2014/07/20(日) 01:29:01.16 ID:nozGYDr1O
伊織「……でもね、そんな顔してるやつを放っとけるほど薄情でもないわ、私は。だからちょっと着いて来なさい」
伊織は、そう言うと自分の手を握ってどこかへ歩き出した。
66:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/20(日) 01:30:52.94 ID:nozGYDr1O
それから伊織は何を尋ねても無視して歩き、黒光りするリムジンに乗り込む。
そしてあっという間に自分を水瀬家の敷地内に連れてきてしまった。
伊織「アレ、飛ばしてちょうだい」
67:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/20(日) 01:32:02.96 ID:nozGYDr1O
ジェット機の羽根が風を切り、滑るように空を飛ぶ。
そのうちに窓の外には日の光を浴びてきらきらとかがやく海や瑞々しく緑に光る森が見えてきた。
響「うわぁ……!」
68:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/20(日) 01:37:22.49 ID:nozGYDr1O
響「う、嘘でしょ」
雲の隙間から見える見覚えのある笑い顔。
このジェット機より大きい……というか、もう東京ドームとかと比べるようなレベルの大きさのそれは紛れもなくはるかさんだった。
69:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/20(日) 01:38:25.69 ID:nozGYDr1O
響「そ、それってもしかして……」
伊織「ええ。確証はないけど、アイツに話しかけることはアイツを呼ぶことになるみたい。
もう分かったでしょ?少なくともアイツは、人間のことなんて何とも思っていない。
70:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/20(日) 02:21:22.03 ID:PTn3k1tyO
―――
それから、自分は皆の所に行って真剣に謝った。
皆はやっぱり怒ってたけどそれは心配してくれてたからだってことがすごくよく分かって、自分は毎回嬉しくて泣いてしまった。
あと貴音だけど、相変わらずはるかさんについては絶対に何も言わない。
71:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/20(日) 02:22:13.30 ID:PTn3k1tyO
はるかさんは、今でも確かに存在している。でも、自分には関係のないものなんだ。世界には見てはいけないもの、触れてはいけないものがたくさんあって、それはたとえどんなに納得がいかなくてもそういうものだと認めるしか無い。
はるかさんのおかげで、そのことを学べた。だから……ありがとう。そして、さようなら。はるかさん……
72:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/20(日) 02:23:00.64 ID:PTn3k1tyO
……あれから数ヶ月が経った。
今朝、鏡を見て気付いたんだけど、自分の首筋あたりに赤いリボンが付いている。
こんなアクセサリを買った覚えはないし、外そうとしてもその手はすり抜けてしまうばかりだった。
どうやら、真実に気付くのが遅すぎたみたい。自分はあの子に好かれてしまったんだ。ごめんね、貴音。守ろうとしてくれたのに。
73:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/07/20(日) 02:33:44.47 ID:PTn3k1tyO
以上です。
元ネタは谷山浩子さんの「まもるくん」という電波曲になります。是非聞いてみて下さい。
読んでくださった方、ありがとうございました。
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