過去ログ - 律「澪と寄り道して帰る話」
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6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 01:14:53.33 ID:Gqx9SXLWo

 あのときもう少し幼かったら
 あの女をひっぱたいてしまってたかもしれない。
 でも、
 さすがの私もその頃には喧嘩して敵を倒せばハッピーエンド、
以下略



7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 01:17:06.77 ID:Gqx9SXLWo

 私のケータイもチカチカ光ってた。
 見なきゃよかった。
 不在着信、弟から。諦めが悪いな、って思わず笑う。
 何様のつもりなんだろう、私ら。
以下略



8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 01:19:20.23 ID:Gqx9SXLWo

 見下ろすと店の下で黒髪のあいつがケータイで喋ってる。
 なにか焦った顔。

 私は左のイヤホンだけ外して
以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 01:21:33.74 ID:Gqx9SXLWo

「どーゆう意味だよ。
 ってか午後ティー買ってくるんじゃなかったの? おせえぞ」

 ごめん、ちょっと立ち読みしてて、と謝る声が聞こえる。
以下略



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 01:23:47.26 ID:Gqx9SXLWo

「はっ?おい澪、お前まさか――」

 すぐ行くから待ってて、とだけ言い残して電話が切れた。
 窓の外に目を走らせる。
以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 01:26:00.68 ID:Gqx9SXLWo

 気づけば小さい方の女の子は、
 黒髪の左手をつかんで抱きしめたまま泣きじゃくっていた。
 黒髪ちゃんはその明るい髪をなでながら、
 うまく気持ちを吐き出させるようにと背中をさすっているようだ。
以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 01:28:15.31 ID:Gqx9SXLWo

 あわてて二人分のバッグをテーブルの上に載せる。
 チャックが開いてて私の財布がテーブルにこぼれ落ちる。
 店員はモップを構えて
 ここぞとばかりに床拭き洗剤を塗りたくって行った。
以下略



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 01:30:28.77 ID:Gqx9SXLWo

 ガスト、セブン、カラ館、
 ファミマ、東京サニタリーサー……飛ばしてまたファミマ、
 ルノワール、ニューデイズ、セブン、ガスト、ダイソー、無印、セブン――
 セブン多いなおい。
以下略



14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 01:32:42.23 ID:Gqx9SXLWo

 あの子まだ泣きやまない。
 コップの結露が濡らした指先と手の汗が混じって居心地悪い。

 ちらかしたレシートに水滴が付かないように手首でどかすと
以下略



15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 01:34:55.73 ID:Gqx9SXLWo

 ああもう、何してんだよ。
 いっそこっち来いよ、ハッピーセットぐらいおごってあげるから。

 動けない黒髪の子に短髪の子が強くしがみつくもんだから、
以下略



16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 01:37:09.25 ID:Gqx9SXLWo

 固まった。
 一瞬、目が錯覚を起こしたのかと思った。

 澪だ。
以下略



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