849: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/11/16(月) 01:02:36.60 ID:1hRSULfgo
「明日は、漁師さん達が仰っていた市場に足を延ばして聞き込みをさせていただけませんか?」
竜娘ちゃんは、私達へ気を使ってかそんな言い方をする。すると十六号さんがあはは、と声を上げて
850: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/11/16(月) 01:03:07.97 ID:1hRSULfgo
『よう、若大将。どうした、暗い顔して』
『いや、それがな…先週仕入れた魔界…じゃなかった、西大陸産の、キレイな花を付ける鉢植えの元気がなくてな。
851: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/11/16(月) 01:03:37.34 ID:1hRSULfgo
「うーん…確かに考えてみればそうだね…それこそ今だって土の民のまとめ役は、その土地に関するほとんどのことを指導して他の皆を引っ張る立場にいる。
人間の貴族やなんかと違って、領民から税金を搾り取るんじゃなく、領民と共に生活を立てるために導いてたはず。
852: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/11/16(月) 01:04:08.04 ID:1hRSULfgo
853: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/11/16(月) 01:05:53.24 ID:1hRSULfgo
「あぁ、見えてきたよ。あれが市場の建物だ」
不意に大尉さんがそう言って道の先に見えた建物を指差して言った。それは、白い屋根に白い土壁で出来た、随分と大きな建物だった。
854: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/11/16(月) 01:06:33.18 ID:1hRSULfgo
「それにしても…これで本当に空いてる時間なのかな?」
「そのはずだよ。開場直後の市場なんて、それこそお祭り以上に人が集まって大変なんだから。
855: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/11/16(月) 01:07:18.61 ID:1hRSULfgo
856: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/11/16(月) 01:08:12.57 ID:1hRSULfgo
そう。つまり私達は、情報がたくさん集まりやすそうな場所で聞き込みを行った結果、思いがけず手に余るほど膨大な手がかりを手に入れてしまったのだ。
私の両手で足りるくらいの数の人に関することならまだしも、聞き込みを終えて集合しお昼を食べながらその内容を吟味してみたら、
857: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/11/16(月) 01:09:17.12 ID:1hRSULfgo
「そのことを考えると、もっと早くに名簿の人達に会う方法を考えた方がいいかもね。
例えば…街の人に頼んで、噂を流してもらうとか。
858: ◆EhtsT9zeko[saga]
2015/11/16(月) 01:10:18.64 ID:1hRSULfgo
「よし、それじゃ、さっさと戻って夕飯食べながら作戦会議だな」
十六号さんも笑顔を取り戻してそう言う。
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