過去ログ - 勇者の娘「お父様の仇を討ちます」
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1: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2014/11/20(木) 21:24:20.53 ID:cSJEM5KH0
自分の運命を自分で決める余地は無かった。
勇者一族の末裔なら勇者に。誰もがそれに疑いを持たない。
人々が自分にそれを期待しているというのに、どうして反発できようか。
こうして私は流されるまま、勇者となる運命をごく自然に受け入れていた。

しかし――

「貧相な人間の小娘だな。こんなのが勇者だと?」
「その一族に生まれただけの小娘に過ぎん」
「その血筋だというだけの者に希望を抱くとは、だから人間は頭が悪くて嫌いなのだ」

敵から浴びせられた嘲笑が私の頭の中で渦巻いていた。
彼らの言うことこそが正論。私は一族に生まれただけの小娘。
しかし、その心無い言葉と現状に、初めて私は決意した。


本当の勇者になってやろう、と――

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2: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2014/11/20(木) 21:24:56.21 ID:cSJEM5KH0
つい先ほどのことだった。私の家が魔物達からの襲撃に遭ったのは。
20年前に魔王が破られ、それなりに平和になった現代において、その襲撃は晴天の霹靂だった。
稼業である魔物退治を済ませ家に戻る道中、家から火の手が上がっていたのを遠目から発見したことを覚えている。

令嬢「まさか魔物の襲来…!?お父様っ!」
以下略



3: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2014/11/20(木) 21:25:42.11 ID:cSJEM5KH0



魔王「出だしは順調だ。英雄たる勇者を討たれ、人間達は絶望しただろう」

以下略



4: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2014/11/20(木) 21:26:15.03 ID:cSJEM5KH0
悪魔「ハハハ!本気か暗黒騎士!」

呪術師「暗黒騎士、あの小娘を独り占めしたいのか?」

猫男爵「まぁ暗黒騎士は今回ほとんど貢献していないから、それで十分かもしれんな」
以下略



5: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2014/11/20(木) 21:26:44.20 ID:cSJEM5KH0
令嬢「…」

あれから無言のまま暗黒騎士の部屋に案内された。最奥の小ぢんまりとした一室に通され、逃げることは不可能そうだ。
さて、どうするか。先ほど暗黒騎士が兜を脱いだが、人間と言われても違和感ない、少なくとも他の幹部に比べるとずっと生理的に受け付けられる(むしろ人によっては美形にも見えそうな)顔立ちをしていた。だからといってこのまま彼の側室になるのは嫌だし、かといって簡単に自害するのも躊躇われた。

以下略



6: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2014/11/20(木) 21:27:12.83 ID:cSJEM5KH0
暗黒騎士「面白い奴だな。何を許せって?」

令嬢「お忘れなら、忘れたままでいて下さい」

暗黒騎士はまた可笑しそうに吹き出す。しかし冷静を装う反面、私は焦っていた。これで自害もできなくなった。しかしこのまま彼に組み敷かれるというのは、どうしても受け入れがたい。
以下略



7: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2014/11/20(木) 21:30:36.61 ID:cSJEM5KH0
今日はここまでです。
結構長くなる予定なので、無理せず少しずつ読んで下さい。
更新頻度はゆっくりいくつもりです。


8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/20(木) 21:36:08.48 ID:BBV0/RrMO

続きを期待してるぞッ!


9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/20(木) 21:37:07.78 ID:6cAGkzW0O



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/20(木) 21:47:52.91 ID:PY3XxiF7O
おおぉ、暗黒騎士出たからまさかと思ってすぐ確認したが、暗黒騎士前にも書いてた人と同一人物か!!
少女漫画風ss第2弾期待せざるを得ない!!


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