103:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2014/11/29(土) 18:16:52.15 ID:mF27YQOS0
「わたしは朝倉涼子」
少女が名乗った。
「ああ、俺は----」
104:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/11/29(土) 18:17:27.04 ID:mF27YQOS0
「この銀河を統括する情報統合思念体によって造られた対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース。それが、わたし達」
長門の自己紹介を思い出した。
「わたしの仕事は長門さんのバックアップ。そして長門さんの仕事は涼宮ハルヒを観察して、入手した情報を統合思念体に報告すること」
105:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2014/11/29(土) 22:11:49.38 ID:mF27YQOS0
「いつの頃からは解らないけど長門有希は涼宮ハルヒから力を移していたみたいなの」
朝倉は唖然としている俺に構わず続ける。
「例えば昨日から今日にかけて。具体的には午後十一時四十三分からの二時間三十分の間に小規模な情報爆発が観測されたの。その時に涼宮ハルヒに関する環境改変が行われた」
106:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/11/29(土) 22:12:17.13 ID:mF27YQOS0
「それが俺とどう関係があるんだ?」
「わたしとしてはどっちでもいいんだけどね」
朝倉はそう前置きをした上で、
107:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/11/29(土) 22:13:19.52 ID:mF27YQOS0
本。というと、いつぞや長門が俺に貸した異様に厚いハードカバーのことか?
「そう。読まないといけないけれども、読んでしまってはいけない気がして読めなかったあの本」
朝倉は俺が抱えていたモヤモヤとした気持ちを言語化した。
108:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2014/11/29(土) 23:03:28.54 ID:mF27YQOS0
その日、家に帰った俺は机の上の本を手に取った。
例の長門から渡された本だ。
朝倉に言われたからと言う訳ではないがいい加減、読んで長門に返さないとな。
109:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2014/11/30(日) 00:33:11.21 ID:FOJIl/Lf0
そして俺は今、夕闇の中を必死で自転車をこいでいた。
飽きてパラパラとめくった本には一枚の紙と二枚の栞が挟まっていた。
紙は入部届け。
110:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/11/30(日) 00:34:00.59 ID:FOJIl/Lf0
「今日でよかったのか?」
うなずく。
「ひょっとして毎日待っていたとか」
111:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/11/30(日) 00:34:31.98 ID:FOJIl/Lf0
通されたリビングにはコタツ机が一つ置いてあるだけで他には何もない。なんと、カーテンすらかかっていない。十畳くらいのフローリングにはカーペットも敷かれず茶色の木目をさらしていた。
「座ってて」
台所へ引っ込む間際にそう言い残し、俺はへっぴり腰でテーブルの際にあぐらをかいた。
112:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/11/30(日) 00:35:12.08 ID:FOJIl/Lf0
「お茶はいいから、なにか話があるんじゃないのか?」
「わたしのこと」
口をつぐんで一拍置き、
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