59: ◆FLVUV.9phY[sage]
2014/12/06(土) 17:45:05.21 ID:x2ueaAjJo
★★
魔女の姿は人馬一体。大きな槍を振るう女性的な流曲線。
60: ◆FLVUV.9phY[sage]
2014/12/06(土) 17:46:24.88 ID:x2ueaAjJo
理性が、本能を凌駕する。
逃げろ。佐倉杏子を抱えて逃げろ。
(せめて遺体だけでも弔ってあげないと……、)
61: ◆FLVUV.9phY[sage]
2014/12/06(土) 17:48:30.46 ID:x2ueaAjJo
走りながら一つ大きく息を吐きだす。
直後スカートの内側から怒涛の勢いでリボンを結界中にばら撒く。
そして、前方へと飛ばしたリボンの束が何かを掴むようにピィンと強く引かれる。
62: ◆FLVUV.9phY[sage]
2014/12/06(土) 17:49:42.31 ID:x2ueaAjJo
「おや、マミ。逃げ出すなんて君らしくもないじゃないか。どうしたんだい?」
それを外から見ていたキュゥべえが驚き、声をかける。
63: ◆FLVUV.9phY[sage]
2014/12/06(土) 17:51:03.28 ID:x2ueaAjJo
魔女の結界の中。
深い霧に包まれたその場所はよくよく見れば映画のセットのようでもあり、舞台の壇上のようでもあった。
壇上で躍るのは結界の主たる魔女と、侵入者の魔法少女なのだろう。
64: ◆FLVUV.9phY[sage]
2014/12/06(土) 17:52:27.07 ID:x2ueaAjJo
「ソウルジェムとは即ち君たちの魂そのものだ。
君たちは生命が維持できなくなると精神まで消失してしまう。
そうならないように君たちの魂をソウルジェムという形に実体化してあげているんだ。
そうすれば手に持って自分のことを守れるからね。これはより安全に魔女と戦ってもらうための措置でもあるんだ」
65: ◆FLVUV.9phY[sage]
2014/12/06(土) 17:53:50.55 ID:x2ueaAjJo
霧が薄らと開ける。
ぼんやりと開けた視界の中央には魔女が悠然と佇む。立ち姿には佐倉杏子の姿が重なった。
「倒さなきゃ。ううん、違うわね。『殺して、あげなきゃ』」
66: ◆FLVUV.9phY[sage]
2014/12/06(土) 17:55:25.48 ID:x2ueaAjJo
動作を読み、太刀筋を見極めて打ち合う。
銃対槍。
67: ◆FLVUV.9phY[sage]
2014/12/06(土) 17:56:54.52 ID:x2ueaAjJo
(ロッソ・ファンタズマ。やっぱり佐倉さんなのね……。大丈夫ちゃんと助けてあげる、から)
魔女の巨体が動くよりも素早くマミの体が大きく後ろへと跳ぶ。
対複数での近距離戦闘はよほどの力の差がなければ成り立たない。
68: ◆FLVUV.9phY[sage]
2014/12/06(土) 17:58:18.28 ID:x2ueaAjJo
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すべてのピースが整う。
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