13:名無しNIPPER
2015/01/04(日) 23:42:11.24 ID:BKFeZtv40
花陽「…………へ?」
なんということでしょう、いきなり鏡がへこみました、一大事―――じゃないですかね?って、これってどうなっちゃってるのぉ!?
14:名無しNIPPER
2015/01/04(日) 23:43:37.60 ID:BKFeZtv40
――慌てて絞り出した叫びむなしく、鏡に飲み込まれてしまいました―――え、ええー。
反射的にひっ、と声が漏れでちゃった。なにも見えない中、とにかく必死に叫びます。
きゃあああ!!!ひい!!!う、う、うわああ!!なんかつめたくて、とってもまっくらでいやだよお――真姫ちゃん、凛ちゃん―――あれ、なんか一周回って冷静になって―――いやいやいやそんなわけ無い!こわい、こわいよぉ、だれか、たすけ―――
15:名無しNIPPER
2015/01/04(日) 23:44:08.96 ID:BKFeZtv40
…――まるで、『鏡に写したかのように』真反対な、この部室のおかしさに。
16:名無しNIPPER
2015/01/04(日) 23:44:57.01 ID:BKFeZtv40
花陽「………………」
たっぷり三秒、固まって。振り替えれば鏡がそこに。無言で手のひらを押し付けてみるけれど――柔らかくなるどころか、びくともしません。どうしましょう。どうしたことでしょう、どうすれば――いいんだろう。脳味噌はぐるぐる頭のなかでミキサー並に回った後、ついにそのお仕事を放棄し始めちゃったので、今の花陽はぼーっとすることしか出来なくなっちゃいました。近くにあったパイプ椅子。よろめくように腰を落としました。どこからか夕日が差し込んできました。窓からに決まってますね。
17:名無しNIPPER
2015/01/04(日) 23:45:57.90 ID:BKFeZtv40
………………。
18:名無しNIPPER
2015/01/04(日) 23:47:47.68 ID:BKFeZtv40
?「よ――。……………」
どうも耳に馴染みのあるように思えた、ハスキーな低音。扉の向こうにいた人影は、こちらを見て――その瞳をまあるく見開きました。どうにも花陽にはその人が男の子に――同い年くらいの背の高い、制服を着た青年に見えました。
青年?いやいや、音ノ木坂は女子校、それは教職員を除きいるはずのない存在です。
ならば目の前に居るのは不審者でしょうか?
19:名無しNIPPER
2015/01/04(日) 23:47:54.03 ID:U4iqd+Ij0
ヘヴンワロタ
20:名無しNIPPER
2015/01/04(日) 23:48:41.90 ID:BKFeZtv40
そうしててくてくと響く足音に気付いた時には、新しい小柄な人影がひょっこり、扉横から顔を覗かせていました。アルトを少し高音に近付けたような、これまたどうしたことか馴染みのある気のした、明るい声。
?「マーキ君、扉前なんかで立ち止まって、どうしたんだにゃ……………お、女の子っ!?
マキ君それは犯罪だぜ!?」
21:名無しNIPPER
2015/01/04(日) 23:50:07.63 ID:BKFeZtv40
花陽「…あの……えっ、と、お二人は、―――ええと、星空凛と西木野真姫………って、名前に………心当たりは」
?「にゃ?リンはリン、ホシゾラリンだよ!」
22:名無しNIPPER
2015/01/04(日) 23:51:20.63 ID:BKFeZtv40
花陽「は、花陽は――――その」
花陽「こいず、み、………、小泉花陽と、いいます……っ!」
花陽「か、鏡の向こうからっ、迷いこんでしまいましたぁ……帰る方法、教えていただけませんか……?」
23:名無しNIPPER[sage]
2015/01/04(日) 23:53:59.14 ID:BKFeZtv40
今日はここまででお願いします。そこまで長くはないので明日くらいには終わるかと。では
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