45:名無しNIPPER[saga]
2015/01/14(水) 21:29:06.65 ID:sdjP5j9j0
広くて華やかな店内。
2階にあがってくる客は相変わらず誰もいなくて、
わたしはお店の経営状況がちょっと心配になった。
追加で何か注文しようかと、わたしはホットコーヒーを頼むことにした。
46:名無しNIPPER[saga]
2015/01/14(水) 21:30:06.81 ID:sdjP5j9j0
「…」
「…」
47:名無しNIPPER[saga]
2015/01/14(水) 21:30:40.18 ID:sdjP5j9j0
本来の目的に立ち返ったストローは、
ちゅうちゅうと吸い上げたアイスコーヒーを澪ちゃんの口に運んでいく。
ミルクも砂糖も入れてないブラックのまんま。
48:名無しNIPPER[saga]
2015/01/14(水) 21:31:18.44 ID:sdjP5j9j0
『…わたしのいちご。もうとられちゃったんだ』
49:名無しNIPPER[saga]
2015/01/14(水) 21:31:46.88 ID:sdjP5j9j0
店内には流れているクラシックが、突然大きくなったように聴こえた。
50:名無しNIPPER[saga]
2015/01/14(水) 21:32:20.51 ID:sdjP5j9j0
わぁ。
今夜はこんなにお月さまがきれいだったのね。
51:名無しNIPPER[saga]
2015/01/14(水) 21:32:55.02 ID:sdjP5j9j0
『いちごを だれかに とられちゃうのと
いちごを だれにも たべてもらえないのは
いったい どっちが かなしいかしら』
52:名無しNIPPER[saga]
2015/01/14(水) 21:33:59.02 ID:sdjP5j9j0
どっちもおなじよ かなしいわ。
53:名無しNIPPER[saga]
2015/01/14(水) 21:34:35.57 ID:sdjP5j9j0
第3話「サムデイ イン ザ レイン」
瞼を開けば眩しい光と共に透き通ったブルーの青空が…なんてそんなわけはなくて、
むしろさっきよりも勢いを増した雨粒が、激しく窓を打ち付けている。
54:名無しNIPPER[saga]
2015/01/14(水) 21:35:12.20 ID:sdjP5j9j0
潰れる前に一度だけ、梓ちゃんと一緒にこの店に来たことがある。
「やめておきましょうよ。ゼッタイおいしくないですよ」
55:名無しNIPPER[saga]
2015/01/14(水) 21:36:06.86 ID:sdjP5j9j0
そういうわけで、この店のラーメンの記憶をビールに書き換えることに成功している。
記憶の中で印象的なのは、所狭しとテーブルに並んだ、星マークの入ったビールジョッキ。
ちなみに最初文句を言っていた梓ちゃんは「意外にイケましたね。今度他のみなさんも誘ってきましょうか」なんて言っていた。
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