過去ログ - 恭子「いつか聞きたいその2文字」
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2: ◆aaEefGZMoI[saga]
2015/01/22(木) 20:23:06.68 ID:DsjzTcAto
洋榎「よーしわかった!
   つまり答えは1やな!」

恭子「ちょ、人の説明聞いとった!?
   なんでそんな答えになるねん」
以下略



3: ◆aaEefGZMoI[saga]
2015/01/22(木) 20:23:46.63 ID:DsjzTcAto

私が初めて麻雀部の部室を訪れたとき、彼女は既に卓を囲って打っていた。
入学初日で、しかも入学式とオリエンテーションが終わった1時間後のことだ。
彼女と一緒に卓を囲っているのは皆上級生らしく、お互いをニックネームで呼び合っている。
はじめは上級生が4人で打っているのかと思っていた。
以下略



4: ◆aaEefGZMoI[saga]
2015/01/22(木) 20:24:47.77 ID:DsjzTcAto

インターミドル覇者と知ったからといって、私の心持ちが変わるわけもなく。
彼女が口うるさく鬱陶しいやつであることには変わりなかった。
私はなるべく彼女の傍を通らないようにし、なんとか話しかけられないように気を遣っていた。
しかし、誰にでもすぐちょっかいを出す彼女のこと、私に声がかかるまでそう時間はかからなかった。
以下略



5: ◆aaEefGZMoI[saga]
2015/01/22(木) 20:25:40.35 ID:DsjzTcAto
それが彼女と私の第一接触だった。
振り返ってみれば、彼女が私を『末原さん』と呼んだのは、この一回を含めて数えるほどしかない。
会い直すたび、彼女は私のことを『恭子』と呼んでくる。
私が何度『末原さん』に訂正しても、次会うときはまた『恭子』だ。
そんな応酬を繰り返した結果、最終的に私のほうが折れ、結局『恭子』呼びで定着してしまったというわけだ。
以下略



6: ◆aaEefGZMoI[saga]
2015/01/22(木) 20:26:19.01 ID:DsjzTcAto

「絹は一回あったからなー」

「もー昔のことやで、今はおらんわ」

以下略



7: ◆aaEefGZMoI[saga]
2015/01/22(木) 20:27:06.72 ID:DsjzTcAto

「それはひどいなあ……」

「ひどいやろ?
 今思い出しても憎たらしいわ……
以下略



8: ◆aaEefGZMoI[saga]
2015/01/22(木) 20:27:53.34 ID:DsjzTcAto

「なるほどなあ」

「そういえば恭子はそういうのないん?」

以下略



9: ◆aaEefGZMoI[saga]
2015/01/22(木) 20:28:36.01 ID:DsjzTcAto

それからというもの、落ち着きのない日々が続いた。
あの日の声と映像が浮かび上がっては、何度も自分の胸に手を当ててみる。
髪を手でほぐし乾かす後ろ姿。
オイルを塗りたくる手の捌き。
以下略



10: ◆aaEefGZMoI[saga]
2015/01/22(木) 20:29:10.12 ID:DsjzTcAto

幸い、というか。
勉強が大の苦手な洋榎は、勉強の得意な私をよく頼ってきた。
ホームルームが終わるやいなや洋榎がの○太くんよろしく私に泣きついてきては、私がドラ○もんよろしく嫌々応対する。
もっとも、嫌々というのは本音からの態度ではない。
以下略



11: ◆aaEefGZMoI[saga]
2015/01/22(木) 20:29:54.92 ID:DsjzTcAto

洋榎は二つ返事で私の自宅に来た。
なんというか、想像通りの容易さである。
ただ一つ想定外だったのは、私が彼女の図々しさについて忘れていたこと。
なんと彼女は宿泊道具をカバンいっぱいに詰めて持ってきたのだ。
以下略



12: ◆aaEefGZMoI[saga]
2015/01/22(木) 20:30:41.83 ID:DsjzTcAto

勉強の指導はいつも通り済ませ、簡単に夕飯をとる。
それから風呂に入り、風呂から上がると他愛もない会話を交わした。
さりげなく流したが、二人きりで風呂に入っている間、私の心臓は破裂しそうなほどに高鳴っていた。

以下略



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