83: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/15(日) 16:47:41.30 ID:IK6jdd6z0
魔人「…」
結構時間が経った。女はきっともう、真実を知った頃だろう。
あの女は傷ついたんだろうか。
84: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/15(日) 16:48:09.72 ID:IK6jdd6z0
野生の勘が働く。
嗅覚にも聴覚にもひっかかるものはない。
だが殺気――それだけは間違いなく感じる。
魔人「おい…誰だ!」
85: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/15(日) 16:48:39.03 ID:IK6jdd6z0
爪は宙を裂く。
相手の身は軽い。連続攻撃をかわされ、距離を取られる。
魔人「でりゃああぁっ!!」
86: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/15(日) 16:49:09.11 ID:IK6jdd6z0
痛みが全身に走り、血が吹き出た。
体を貫いたそれが姿を現したのは、次の瞬間。
魔人(矢…!?)
87: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/15(日) 16:49:34.99 ID:IK6jdd6z0
初めて聞いた、女の大声だった。
そこにいた奴は全員、女の方を振り返る。
僧侶「やめて下さい…お願いします!」
88: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/15(日) 16:50:07.22 ID:IK6jdd6z0
暗殺者「だが、こいつは人殺しの罪を償っていない」
暗殺者達はもうこれ以上、女の話を聞く気はないようだ。
奴らは武器を持って俺に群がってきた。
89: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/15(日) 16:50:34.39 ID:IK6jdd6z0
魔人「気に食わねぇな…!!」
暗殺者「!?」
俺は起き上がり、暗殺者の刃を素手で掴む。
90: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/15(日) 16:51:01.92 ID:IK6jdd6z0
暗殺者「お…おおぉ…」
――痛ってぇ
けど奴らは明らかに動揺している。なら…
91: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/15(日) 16:51:31.53 ID:IK6jdd6z0
その場に崩れると、すぐに女が駆け寄ってきた。
魔人「無理させやがって、この馬鹿女が…」
僧侶「えっ。私のせい〜…なんですか?」
92: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/15(日) 16:52:09.18 ID:IK6jdd6z0
魔人「…会えたかよ、思い人には」
僧侶「…はい」
女の表情は暗い。やはり、思わしくない結果だったのか。
93: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/15(日) 16:52:36.63 ID:IK6jdd6z0
魔人「さて…帰るか」ヨロッ
僧侶「えっ」
俺は立ち上がる。頭がフラフラする…が、少し休んだのでさっきより調子はいい。
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