過去ログ - 唯「10年後の桜高卒業式」
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9: ◆DFyQ72NN8s[saga]
2015/03/31(火) 06:21:29.93 ID:zAK3ZPJb0
 そんな私の耳に、山中先生の声がする。

「それでは、校歌の斉唱です。全員、起立して下さい」

 会場にざざ、とパイプ椅子を揺らす音が響き渡る。
以下略



10: ◆DFyQ72NN8s[saga]
2015/03/31(火) 06:24:46.96 ID:zAK3ZPJb0
「卒業生の皆さん!ご卒業おめでとうございます!放課後ティータイムです!」

真ん中の−−ボーカルの、唯が叫んで−−。

「1!2!」
以下略



11: ◆DFyQ72NN8s[saga]
2015/03/31(火) 06:27:49.97 ID:zAK3ZPJb0
「さぁ、みんなで、めいっぱい! 一緒に歌おうよ!」

 唯はそう笑いながら叫んで、刻まれる短いイントロの後に、歌い出す。

 これ……校歌だ……!
以下略



12: ◆DFyQ72NN8s[saga]
2015/03/31(火) 06:30:44.32 ID:zAK3ZPJb0
 唯のMCも絶好調だったなぁ。

「私達がここを卒業して10年で、デビューして5年。先週ツアーラストの東京ドームが終わって、
このタイミングで卒業式! 絶対に今日はやりたかったの! さわちゃん、呼んでくれてありがとー」
「あれ? さわちゃんって呼んじゃまずかったんだっけ?」
以下略



13: ◆DFyQ72NN8s[saga]
2015/03/31(火) 06:33:15.04 ID:zAK3ZPJb0
 そんなことをふと思った「U&I」の後、「次で最後の曲です」と言った唯は、
わたしたちの「えー!」が静まるのを待った後、こう切り出した。

「私ね、この高校を卒業した時、今のみんなと同じように、
寂しかったり悲しかったり、すごく未来が怖くなったり……いろいろ思ってたの」
以下略



14: ◆DFyQ72NN8s[saga]
2015/03/31(火) 06:35:34.42 ID:zAK3ZPJb0
 そして、最後の曲が始まる−−唯と梓はアコースティックギターに、澪はウッドベースにそれぞれ持ち替え、
むぎ様はストリングスの音色を確かめ、りっちゃんはスティックをブラシに持ち替えて始まったのは−−
「いちばんいっぱい」

 わたしは、もうイントロの瞬間から堪らなくなって、涙が止まらなくなっていた。
以下略



15: ◆DFyQ72NN8s[saga]
2015/03/31(火) 06:37:12.76 ID:zAK3ZPJb0
 それからの事を、私はあんまり覚えていない。

 ステージが終わってから名残惜しそうに捌けていく彼女たちに大きく手を振って、教室に戻って……
なんだかすごくクラスメイトや他のクラスの子にも話しかけられた気がする。
わたしが放課後ティータイムの大ファンだって事は、何故だか有名だったし。
以下略



16: ◆DFyQ72NN8s[saga]
2015/03/31(火) 06:44:01.80 ID:zAK3ZPJb0
以上でございます。自分はよく好きなアーティストの妄想ライブセットリストなるものを作って、
音楽を聴くのが好きでして。最近では自動で歓声や会場の生音っぽいエフェクトをかけて音楽を聴ける
アプリなんかもありまして、それが発想の元になっています。
自分自身、好きなアーティストが卒業式に来てくれたら嬉しいだろうな、そんなことを思いながらこの物語を書きました。
初めてのSSで、拙い部分もたくさんありますが、このドキドキを、伝えられることができたら幸いです。
以下略



17:名無しNIPPER[sage]
2015/03/31(火) 06:48:39.53 ID:C5ozMyHr0
すごく良かった
朝から良いものを見れたわ


18:名無しNIPPER[sage]
2015/03/31(火) 07:36:28.95 ID:J3iM6JZEo
おつ


19:名無しNIPPER[sage]
2015/03/31(火) 09:42:48.01 ID:iCRvJ3qAO
おつやな


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