過去ログ - 乃々「ここ、どこなんですか……」
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15:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 00:23:48.81 ID:gs2y2Pp50
ランプのついた窓へと近づいた乃々は、わずかに感じられる人の気配を安堵し声をかけようとするが、ここで先ほど見た
墓石の文字のことを思い出す。
乃々(そういえば、ゲールマンさんは日本語で喋ってましたけど、この外の世界の人は日本語喋ってくれるんでしょうか……)
16:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 00:24:32.09 ID:gs2y2Pp50
あまりにも興奮していた自分が急に恥ずかしくなった乃々は、顔を赤くしながらギルバートの自分の状況を説明する。
そして返ってきた答えは残念ながら彼女にとって良いものではなかったのだった。
ギルバート「……うーん、どうやら君の言う外と私の言う外では相当に違いがあるようだ……ゴホッゴホッ。すまないね、
17:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 00:25:29.94 ID:gs2y2Pp50
ギルバート「ん、今何か言ったかい?」
乃々「いえ……あ、ギルバートさん、ありがとうございました。私はこのまま大聖堂に行ってみることにします」
18:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 00:26:50.44 ID:gs2y2Pp50
毛むくじゃらの男「GUUOOOOO!!」
乃々「ヒィ!?」
19:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 00:27:30.88 ID:gs2y2Pp50
乃々「お、落ちるんですけどー!」
下へと落下したことで頭が一瞬前であった場所を通過した鉈によって斬り飛ばされるという事態は回避した乃々であったが、
盛大な尻もちをついた痛みが彼女を襲う。
20:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 00:28:14.29 ID:gs2y2Pp50
叫びながら振り回される斧を前転で避けた乃々は、後ろから迫る男と目の前の二人に挟まれ瞬間の判断を迫られる。
この道を左に逃げるか右に逃げるか。どちらに逃げても嫌な予感がひしひしと感じられるため、まるで街全体が乃々を
追い込んでいるような錯覚すらある。
21:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 00:28:56.82 ID:gs2y2Pp50
だが今の銃声で悲鳴を上げたことが完全に広場の群衆の気を引いてしまったのか、それまで磔台を見ていた者達の視線が
すべて、隠れようとする乃々を捉えてしまう。
群衆「「「UOOOOOOOO!!!」」」
22:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 00:29:37.80 ID:gs2y2Pp50
本当はこのまま眠ってしまいたいほどの疲労感が襲い始めてきているのだが、先ほどから広場の扉を乱暴に叩き続けている
大男の姿をすでに視界に捉えてしまった以上、眠ることも出来ない。
乃々(……ゲールマンさんの所に帰るための灯りからは随分離れてしまいました……うぅ……いぢめですか)
23:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 00:30:18.14 ID:gs2y2Pp50
乃々(階段から降りてきてる人たちが、もう少し階段から離れた瞬間に……? それともいっそいなくなってくれるのを
期待してもうちょっとだけ様子をみて――)
だが乃々に様子をみる時間はなかった。ぞわりと背筋に走った悪寒を頼りに後ろを振り向くと、先ほどまで広場の扉を
24:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 00:31:16.37 ID:gs2y2Pp50
階段を駆け上り一息つこうとした乃々は、けれど執念深く追いかけてきた肉の爛れた犬達に追い立てられ、そのまま
反対方向にあった階段を駆け下りて逃げる。その先は多少広い空き地となっており、ぱっと見ただけでは完全に他の
道がなくなっている袋小路になっているのだった。
25:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 00:32:26.08 ID:gs2y2Pp50
肉の爛れた犬1「GUA……」
乃々「や、やった……!」
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