820: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/11/05(木) 11:08:22.99 ID:+RjyVImDO
 「でも、それ以上にキミが優しいからだと思うよ」 
  
  
 「……ユニークな意見だな」 
  
821: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/11/05(木) 11:10:10.42 ID:+RjyVImDO
 「ふむ……」 
  
  
 「苦手な人だっているし、嫌いだったヤツもいたし……」 
  
822: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/11/05(木) 11:12:23.71 ID:+RjyVImDO
 「だってほら、ルルとかカレンみたいな気難し屋さんと仲良くなってるじゃない」 
  
  
 「……確かに、あの二人は気難しいな」 
  
823: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/11/05(木) 11:13:47.44 ID:+RjyVImDO
 それで痺れを切らし、周囲に働きかけたのだろう。生徒会で運動部に入っているのはシャーリーだけだ。 
  
  
 「だから、もし良ければ……だけど、水泳部に入ってみない?」 
  
824: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/11/05(木) 11:15:24.99 ID:+RjyVImDO
 「水泳部良いじゃん。楽しいよ。それにほら……み、水着姿の女の子もいっぱいいるよ?」 
  
  
 羞恥心をこらえながらシャーリーが言ってくる。顔が赤いのは夕日のせいだけではないのだろう。 
  
825: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/11/05(木) 11:17:16.47 ID:+RjyVImDO
 「あっ……!」 
  
  
 しばらく歩き、目的地のショッピングモールも間近という時だった。またも何かに気づいたシャーリーが通り過ぎようとしていた店のショーウィンドウに駆け寄る。 
  
826: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/11/05(木) 11:18:45.09 ID:+RjyVImDO
 「…………」 
  
  
 ライは首を傾げた。ブリタニアでは近親との結婚は出来ないはずだ。なにか特殊で複雑な家庭事情があるのかもしれない。 
  
827: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/11/05(木) 11:19:49.69 ID:+RjyVImDO
 彼女は振り返ると、ふいと顔を背けた。やはり真っ赤だ。 
  
  
 「ごめんなさい。意味分かんないよね。急にこんな話されても」 
  
828: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/11/05(木) 12:10:53.86 ID:+RjyVImDO
 「も、もういいから行こ?」 
  
  
 「分かった」 
  
829: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/11/05(木) 12:24:28.58 ID:+RjyVImDO
 しかし、シャーリーは首を振り、その顎先に指を添えた。 
  
  
 「違うよ。うーんと、どこだったけなぁ。な、なる……なり、ナリタ? だったと思うけど。今はそこの麓(ふもと)の街に住んでるみたい」 
  
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