7:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/10(金) 00:39:23.07 ID:dTPiuG0Wo
待ち人はすぐに来た。
「ごめんなさい、待たせちゃって」声を投げかけてきたのは、巴マミ。
8:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/10(金) 00:39:53.73 ID:dTPiuG0Wo
「何か、用があるのよね」埒が明かないと思って、口を開く。
ただ、なんとなく何かは把握していたから。
それがどういう意味を持っているのかも理解していたから。
9:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/10(金) 00:40:43.75 ID:dTPiuG0Wo
「佐倉さんのことなの」予想通りの言葉を皮切りに、巴マミは話し始めた。
「その……最初は、意外と気にしてる風でもなかったんだけど。
カラ元気だったって言うのかな。
10:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/10(金) 00:41:51.73 ID:dTPiuG0Wo
改めて思う。
ああ、お人好しだった。この人は。
自分だって少なからず堪えているのだろうに。
11:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/10(金) 00:42:23.65 ID:dTPiuG0Wo
「ひと雨来そうね」
ふと、そんな言葉が口をついた。
匂いがしたのだ。
12:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/10(金) 00:42:58.68 ID:dTPiuG0Wo
「そう長くは降らないと思う」
「夕立みたいだから、それはそうかもしれないけれど」
13:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/10(金) 00:43:55.83 ID:dTPiuG0Wo
◆
14:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/10(金) 00:44:42.65 ID:dTPiuG0Wo
「……そんなに気を遣わなくても。部屋を汚さない程度に拭ければ私はそれで」
「ダメよ。風邪引いちゃうでしょ」
15:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/10(金) 00:46:04.51 ID:dTPiuG0Wo
何回か咳払いをして、ちゃんと声が出せそうなことを確認して。
そっと、呼び掛けた。
「入っていい?」
16:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/10(金) 00:47:00.91 ID:dTPiuG0Wo
「ふーん。それマミの服?」
「ええ。借りた……というか、半ば強引に借りさせられたというか」
17:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/10(金) 00:48:27.35 ID:dTPiuG0Wo
「おおかたアンタが来たのも、アイツのお節介の一環だろ」
「私が勝手に来ただけよ」
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