過去ログ - 【ゆるゆり】櫻子「花子ちんまいな〜」
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1:名無しNIPPER[saga]
2015/07/28(火) 17:38:37.83 ID:18ATeOwdo
・さくはな

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2:名無しNIPPER[saga]
2015/07/28(火) 17:41:08.84 ID:18ATeOwdo
櫻子「あっ、花子帰ってたんだ、おかえり!」

花子「ただいま……風邪じゃなかったの?」

不自然な程整った姿勢で、ソファーに腰を掛ける花子は、
以下略



3:名無しNIPPER[saga]
2015/07/28(火) 17:42:22.07 ID:18ATeOwdo
ベッドに入ってから、そう時間は経っていなかった。
コンコン、と軽快な音が二回鳴った。予想外の訪問に、少し心臓が跳ねたけども、
すぐに平静を取り戻して、身体を起こした。

櫻子「……誰?」
以下略



4:名無しNIPPER[saga]
2015/07/28(火) 17:43:21.21 ID:18ATeOwdo
花子はベッドに腰を掛けると、バッグをひとまず置き、勉強机の上にミネラルウォーターを置いた。

花子「一応聞くけど薬飲んだかし?」

櫻子「……薬?」
以下略



5:名無しNIPPER[saga]
2015/07/28(火) 17:44:42.10 ID:18ATeOwdo
櫻子「……花子」

花子「なんだし」

櫻子「なんでここにいるの?」
以下略



6:名無しNIPPER[saga]
2015/07/28(火) 17:45:57.59 ID:18ATeOwdo
身体の火照りがある程度収まった後、残り火を消化するようにふて寝に入った。
本日二度目のふて寝は、前回よりも身体が沈み込む感覚が強くて、這い上がるまでに時間が多分に掛かりそうだった。
ベッドに聞こえてくるのは、花子が文字を綴る音ぐらいで、環境音としては悪くはないものだった。
それを聞くうちに、少しづつ意識がぼやけていったが、ある時、一つの疑問が浮かび上がると、再び意識がはっきりとし始めた。

以下略



7:名無しNIPPER[saga]
2015/07/28(火) 17:46:56.99 ID:18ATeOwdo
花子「櫻子! 痛い! 苦しいし!」

櫻子「照れるな照れるな! 美人の姉ちゃんにかわいがられて嬉しいくせに!」

花子「痛いのは変わらないし! せめて少しは優しくしろし!」
以下略



8:名無しNIPPER[saga]
2015/07/28(火) 17:48:52.23 ID:18ATeOwdo
撫子「熱下がった?」

櫻子「うーん、大分楽になった感じ」

今しがた帰って来たねーちゃんが、私の額に手を添える。
以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2015/07/28(火) 17:50:23.32 ID:18ATeOwdo
櫻子「マセてんかんなー、花子は」

撫子「マセては無いと思うけど」

櫻子「自分で言ったんじゃん……」
以下略



10:名無しNIPPER[saga]
2015/07/28(火) 17:51:46.16 ID:18ATeOwdo
撫子「はい、これ」

櫻子「おお、ありがと! ねーちゃん」

ねーちゃんが持ってきたプリンを受け取ると、ノータイムで花子の頬にピタっとつけた。
以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2015/07/28(火) 17:52:42.42 ID:18ATeOwdo
花子「いや受け取れないし!」

櫻子「えっ、なんで? プリンじゃ駄目だった?」

花子「違うし! 病人なんだから遠慮せずに自分で食えし!」
以下略



12:名無しNIPPER[saga]
2015/07/28(火) 17:54:31.47 ID:18ATeOwdo
花子「……すっかり目が覚めちゃったし」

櫻子「私は逆に疲れた……、やっぱりまだだるい……」

花子「寝ていればいいし、ベッドはもう空くから」
以下略



13:名無しNIPPER[saga]
2015/07/28(火) 17:56:07.46 ID:18ATeOwdo
案の定と言うべきか、私が快方に向かうのと逆に、
花子は体調を崩して、学校を休む所まで悪化してしまった。
単純に言えば、私の風邪が花子にうつった。

そりゃそうなるよなぁ……と原因には納得は出来たけど、私に寄り添ってくれた花子が苦しむのは納得出来なかった。
以下略



14:名無しNIPPER[saga]
2015/07/28(火) 17:57:12.04 ID:18ATeOwdo
櫻子「あーもう! どうしろっていうんだよ!」

花子「櫻子うるさいし……」

櫻子「あっ……。えっと、ただいま」
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15:名無しNIPPER[saga]
2015/07/28(火) 17:58:16.95 ID:18ATeOwdo
冷蔵庫まで取りに行って、再び部屋に戻ると、なんだか聞き慣れたような音が微かに聞こえる気がした。
気のせいと言っても、問題のない程度だったけど、何故だか前聞いた時より不安を煽る音に思える。
奇妙な感覚を覚えながら、ドアを開けると、その音が気のせいではないのが分かった。
文字を綴る音、発生源はもちろん花子で、真っ赤に染まった顔を軽く歪めながら、ノートの上で手を動かし続けていた。

以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2015/07/28(火) 17:59:26.76 ID:18ATeOwdo
櫻子「私にどうしろと……」

万策尽きた感を覚え、逆に肩の力が抜けていく始末だった。
空っぽになった頭に、ふとした疑問が浮かんだのは、しばらく沈黙が続いた後だった。

以下略



17:名無しNIPPER[saga]
2015/07/28(火) 18:01:12.80 ID:18ATeOwdo
花子「はぁ……気が抜けるし。なんで櫻子に」

櫻子「私に?」

花子「……だから、櫻子に甘えたかったんだし」
以下略



18:名無しNIPPER[saga]
2015/07/28(火) 18:02:38.23 ID:18ATeOwdo
櫻子「花子」

身振り手振りで恥ずかしさを伝える花子を、宥めるように腕で包んだ。
触れた途端に暴れ馬のようだった花子は借りてきた猫のように大人しくなって、私の胸の中で縮こまっている。

以下略



19:名無しNIPPER[saga]
2015/07/28(火) 18:03:52.54 ID:18ATeOwdo
唇が離れた後の沈黙はゆっくりした時間の流れで続き、声を発するタイミングは上手く計れなかった。
花子もそう感じていたのか、そうでもなかったのかは分からないけど、最初に口を開いたのは花子の方だった。

花子「風邪、うつるし」

以下略



20:名無しNIPPER[saga]
2015/07/28(火) 18:05:03.92 ID:18ATeOwdo




あーんとしてやろうか、なんて普段はからかい文句でしかないのに、
以下略



21:名無しNIPPER[saga]
2015/07/28(火) 18:06:32.22 ID:18ATeOwdo
櫻子「……おいしい?」

花子「うん」

櫻子「へぇ〜、こんな真っ白で味とかあんの? ちょっと食べていい?」
以下略



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