過去ログ - 結衣「一日一万回、感謝のやっはろー!」平塚「なんだと?」
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◆//lmDzMOyo
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2015/09/15(火) 10:29:41.96 ID:XFqi4LjNo
そして追加の百円玉を投入。狙うは尻尾の辺り。そして「ふええ……」とクレーンがその狙い通りの位置に移動してくれ、そのまま尻尾を掴みあげようとする。当然持ち上げることは適わないが、前の方に動いてはくれた。
そして数度、追加のコインを投入。ふええぇぇ。ふええぇぇ。ふええ……。ごとっ。おっ、取れた。五〇〇円で取れたのなら上々だろう。俺、こんなにクレーンゲーム上手かったんだな……今度ひとりでもプレイしに来ようかな……。
筐体の払い出し口からパンさんのぬいぐるみを取りだすと、俺は雪ノ下に向かって押し付けた。
以下略
128
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◆//lmDzMOyo
[saga]
2015/09/15(火) 10:30:14.91 ID:XFqi4LjNo
雪乃「…………。分かったわ、そこまで言うのなら受け取るわ。……その、ありがとう」
八幡「ん」
それに、そんなふうに大事そうに抱きかかえられちまったら返せなんて言えねぇよ。
以下略
129
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◆//lmDzMOyo
[saga]
2015/09/15(火) 10:30:42.22 ID:XFqi4LjNo
その声がした方向を、俺と雪ノ下が同時に振り向く。
すると、目の前にいたのはとんでもない美人だった。その美人は友達と遊びに来ていたのだろうか、後ろにわらわらといた男女数名に「ごめん、先行って」と拝んで謝るような仕草を送る。
雪乃「姉さん……」
以下略
130
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◆//lmDzMOyo
[saga]
2015/09/15(火) 10:31:08.24 ID:XFqi4LjNo
そのまま姉の視線が俺の方に向く。すると、にこりと笑みを携えながらその艶かしい唇を開いた。
陽乃「雪乃ちゃんの姉、陽乃です。雪乃ちゃんと仲良くしてあげてね」
八幡「はぁ、比企谷です」
以下略
131
:
◆//lmDzMOyo
[saga]
2015/09/15(火) 10:31:34.27 ID:XFqi4LjNo
陽乃「ふーん、あの時の子が……こんなに変わって、それで雪乃ちゃんと関わりを持つようになったのかー……運命の悪戯って面白いなぁ……」
八幡「…………」
陽乃さんの独り言の意味は何一つ理解出来なかったが、警戒は解かないまま身構える。
以下略
132
:
◆//lmDzMOyo
[saga]
2015/09/15(火) 10:32:09.08 ID:XFqi4LjNo
陽乃「んー、本当になんか前までの雪乃ちゃんじゃないみたいだなぁ。ねぇねぇ彼氏さん、君が雪乃ちゃんを変えたの?」
八幡「いや、彼氏じゃないすけど」
陽乃「お、君もムキになっちゃってぇ。雪乃ちゃんを泣かせたりしたらお姉ちゃん許さないぞっ」
以下略
133
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◆//lmDzMOyo
[saga]
2015/09/15(火) 10:33:06.14 ID:XFqi4LjNo
だが、陽乃さんはくすっと笑うだけでその拒絶を跳ね除けると、にやりとした表情を俺に向ける。
陽乃「比企谷くんね……うん、ちゃんと覚えた」
そのセリフはいつかどこかで出会いそうなほんわか先輩のもののような気がする。
以下略
134
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◆//lmDzMOyo
[saga]
2015/09/15(火) 10:33:33.12 ID:XFqi4LjNo
八幡「お前の姉ちゃん、すごいな……」
思わずそう漏らすと、俺の腕にしがみついたままの雪ノ下が頷く。もう離れてくれてもいいような気がするけど、なんとなく自分からそう言い出すのは憚れた。
雪乃「姉に会った人は皆そう言うわね」
以下略
135
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◆//lmDzMOyo
[saga]
2015/09/15(火) 10:34:08.72 ID:XFqi4LjNo
八幡「……お前の姉に勝てる気はしなかったよ」
雪乃「……そう」
見た目は雪ノ下に似ている美女だが、物理的な戦闘ですら勝てる気が一切しなかった。それほどのオーラを感じたのだ。
以下略
136
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◆//lmDzMOyo
[saga]
2015/09/15(火) 10:34:34.63 ID:XFqi4LjNo
雪乃「ねぇ、比企谷くん……また、一緒にお出かけしてくれないかしら」
八幡「あん?」
反射的に聞き返してしまった。雪ノ下は変わらず、こちらの目を真っ直ぐに射止めるように見つめている。
以下略
137
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◆//lmDzMOyo
[saga]
2015/09/15(火) 10:35:13.67 ID:XFqi4LjNo
それからは一言も交わすことなく、家路へと着く。
電車内でも、俺も雪ノ下も、口を開くことはなかった。だが、距離だけはぴったりとくっついたまま。
降りる駅に着くと、俺と雪ノ下が同時に席を立つ。
以下略
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