過去ログ - 新選組〜あるいは沖田総司の愛と冒険〜
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139:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/24(土) 01:00:50.57 ID:L+14OgXBO

今の俺の境遇では、そんな人物の正面に座らされるのは当然気後れがする。
だが、「保護者」から離れるわけにいかない俺は、近親者の葬儀に初めて連れてこられた幼児のように、神妙な顔でデニスと並んで座るしかなかった。

俺は恐る恐る、デニスに話しかけた。
以下略



140:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/24(土) 01:10:07.38 ID:L+14OgXBO

「お前」


俺は耳を疑った。老女の口から発せられたのは、まぎれもない俺の国の言葉。老女は「omae」と発音したのだ。
以下略



141:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/24(土) 01:36:43.26 ID:L+14OgXBO

「あなたに謝ります。あの時、私は嘘をつきました。私がこの国へ来たのは出張なんかじゃありません。私の国の王に追われていたんです。王が私を殺そうとしているんです!」

「ならばなぜ、あの時そう言わなかった」

以下略



142:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/24(土) 02:02:07.56 ID:L+14OgXBO

「私は冗談と受け取りました。それでは不都合だったのですか?」

「ふん。お前たちクズはそうやって、肝心要の事を茶化してごまかすのが大好きだ。そのくせ堕落しきった自分の快楽となると目の色を変える……

以下略



143:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/24(土) 02:08:29.33 ID:L+14OgXBO

「忘れたのではなく、無理矢理記憶から消したのだろう? 13年前、お前が私をジェイクに引き合わせたことを」

「え……」

以下略



144:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/24(土) 02:35:22.01 ID:L+14OgXBO

「思い出したか? そう。ジェイクは『奇妙な愛』が大好物だった。命が惜しいからと言って、生まれ持った自分の運命から逃げたりしなかった! フレディーのお好みは『至上の愛』。お前の好みなど知らん。とにかくお前は…… 速やかに腹を切らなくてはならなかったのだ」

「なぜです? あなたを社長のご子息に引き合わせたのが、死に値する罪だとでも?」

以下略



145:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/24(土) 02:47:47.96 ID:L+14OgXBO

円環を形成している男女は皆、狂笑するルイーズを茫然と見上げ、何が起きたのかと心配げに顔を見合わせている。眉を顰めて俺の顔に見入る者もいた。

ルイーズの笑いが止んだ。

以下略



146:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/24(土) 03:02:00.90 ID:L+14OgXBO

だろうな。


そんなうまい話があるわけない。良心の呵責うんぬんっていうより、リアリティーの問題だ。
以下略



147:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/24(土) 03:19:33.69 ID:L+14OgXBO

カード占いの茶番もそいつのお膳立てなんでしょう? 
私の潔白を証明してくださるのはあなたしかいない!

……そうやって畳み掛けるタイミングは残念ながら逸してしまった。
以下略



148:名無しNIPPER[saga]
2015/10/25(日) 00:59:07.01 ID:L2JYOk6hO

デニスに異変が起きていた。心臓に手を当てて上体を大きく前に倒し、うめき声を上げている。


「大丈夫ですか社長?」
以下略



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