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2015/09/07(月) 08:40:13.37 ID:Ivw4NZoU0
雨が滴る窓縁の向こうはまどろんでいた。
机の脇でゆらゆらと揺れる飾台の先端を見つめながら青年は大きく息を吐く。
視線を下に落とし、手にした羊皮紙に綴った内容を見直す。
ふむと一呼吸した後、慣れた手つきでくるくると巻き上げて机の中にしまう。
立ち上がって大きく背を伸ばし、本日の売り上げを金庫にしまうと雨が叩く窓を見た。
青年「もう秋だね・・・。」
踵を返し、ドアの方へ。
青年「おっ・・・と・・・。」
思い出したように机に向かい、ふっと蝋燭に吹きかける。
青年「また怒られるとこだった。」
真っ暗になった部屋でポリポリと頭をかく青年は再びドアに向かい、酒の匂いがうっすらとする廊下に向かった。
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2015/09/07(月) 08:41:20.85 ID:Ivw4NZoU0
立て付けが悪いドアをギィと押し、客のいなくなった店内に戻ると樽ジョッキを棚に戻す女性と目が合う。
少女「終わりました?」
青年「ああ。そっちは?」
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2015/09/07(月) 08:42:12.49 ID:Ivw4NZoU0
青年「なぁ。」
少女「はい?」
ふと切り出す。
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2015/09/07(月) 08:43:35.84 ID:Ivw4NZoU0
少女「あっ!あのっ!」
青年「うん?」
少女「それ、こっちの棚です・・・。」
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2015/09/07(月) 08:44:22.40 ID:Ivw4NZoU0
日差しが頬を刺す感覚に青年はうっすらと目を開けた。
締め切った窓の向こうから少し離れた大通りからの喧騒が漏れている。
青年「少し、寝過ごしたかな。」
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2015/09/07(月) 08:45:05.29 ID:Ivw4NZoU0
少女「・・ん・・・・。」
少女の長い睫毛が動く
少女「あ・・・、おひゃよう・・・ごじゃります・・・。」
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2015/09/07(月) 08:45:32.19 ID:Ivw4NZoU0
青年「少女・・・。」
彼女の名前を呼ぶと、くいと顎を持ち上げ唇を重ねた。
少女「ん・・んん・・・。」
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2015/09/07(月) 08:46:24.78 ID:Ivw4NZoU0
コトコトと鍋が沸いたのを見計らって青年は蓋を開けた。
ほわっと蒸気が飛び出し、続いて爽やかなローズマリーの香りが鼻を擽る。
青年「ん。上出来。」
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