544: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/06/18(土) 22:04:50.79 ID:urIs08YJ0
  
  打ち上げられた水柱が立ち消え、再び煙幕が敵を覆い隠す 
  
  だが、今回は薄らと海を灰色に染めるのみで視界を完全になくすほどではない 
  
545: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/06/18(土) 22:05:45.02 ID:urIs08YJ0
  
   『少尉、これって……』 
  
  
  そんな艦橋の状態を察したのか、通信をつないだままの日下部が口を開く 
546: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/06/18(土) 22:06:28.88 ID:urIs08YJ0
  
   「少尉、船内からの戦況確認の要請が多数あります」 
  
   「全船に通信を繋ぎますが、よろしいでしょうか?」 
  
547: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/06/18(土) 22:07:53.66 ID:urIs08YJ0
  
  無防備に放り投げだされ、盛大に床に叩き付けられる 
  
  とっさに受け身を取って体を守るが、防御に使った両腕を強かに打つ 
  
548: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/06/18(土) 22:35:31.13 ID:urIs08YJ0
  
   「お前、その傷」 
  
  
   「大丈夫です、軽く切っただけですから」 
549: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/06/18(土) 22:37:15.61 ID:urIs08YJ0
  
   (15キロ?) 
   
   
  大久保の報告のある部分に違和感を覚える 
550: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/06/18(土) 22:44:02.99 ID:urIs08YJ0
  
   「敵砲弾は前方甲板に副砲付近に直撃」 
    
   「負傷者多数、副砲にも致命的な被害が出ています」 
  
551: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/06/18(土) 22:46:00.98 ID:urIs08YJ0
  
  もはや、自分ひとりの中にしまっておくのは不可能だった 
  
  思いつく限り最悪の想定を伝えるべく、口を開く 
  
552: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/06/18(土) 22:49:59.92 ID:urIs08YJ0
  
   「……この距離ならまだ撒ける」 
  
   「幸い今までの記録からもヤツの船足はそこまで速くない」 
  
553: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/06/18(土) 22:51:42.52 ID:urIs08YJ0
  
   (残酷な生き物……か) 
  
  
  つい数時間前までの自分には理解もできなかった気持ちが痛いほどによく分かった  
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