過去ログ - 《君の『   』と同じ色》
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2:名無しNIPPER
2016/02/12(金) 22:23:59.02 ID:lTYqn5zV0
「いや、だから先に帰っててって言ったじゃん。あと、そんなにじっと見られてたら集中できない」
 彼女は僕のことをうざったがるように喋った。
「察してくれよ、君と一緒に帰りたいのさ」
 僕のその一言で、彼女は頬をピンクに染めた。
 可愛いなぁ。
以下略



3:名無しNIPPER
2016/02/12(金) 22:24:36.25 ID:lTYqn5zV0
 臆することなく僕は言ってのける。
「聞こえなかったかい?『君のパンツの色を推理していたんだ。』三度は言わないよ」
「三度も聞きたくない!アンタ何言ってるか解ってる!?」
 彼女がシャーペンを手離して机を叩く。
「決めた。君の今日のパンツは純潔の白だ」
以下略



4:名無しNIPPER
2016/02/12(金) 22:25:18.02 ID:lTYqn5zV0
「じゃあオセロで決めよう。負けた方は勝った方の言うことをなんでも一つ、聞くこと」
 僕はスマホの電源を入れた。
「するわけないで……ちょっと待って今アンタなんでもって言った?」
 彼女がこちらに顔を向け直した。 そういうリアクションをすると思った。
「うん。言った」
以下略



5:名無しNIPPER
2016/02/12(金) 22:25:52.19 ID:lTYqn5zV0
「宣言しよう!僕はこの勝負に勝った暁には君にこう命令を下そう!『パンツを見せろ』とな!君の家に干しているパンツじゃないぞ!スパッツでもないぞ!いやそのどちらかでも十分嬉しいけれど!
僕が要求するのは!僕が命令するのは!
君が今、直に穿いているパンツだ!」
 僕は言う。笑顔で。
「それでも、やるかい?」
以下略



6:名無しNIPPER
2016/02/12(金) 22:26:32.07 ID:lTYqn5zV0
「じゃあ先攻後攻を決めようか」
 僕はポケットから、オセロの石を一枚取り出した。
「……?何?オセロはこのスマホでやるんじゃないの?」
 彼女が訊ねる。
「そうだよ?この一枚は先攻後攻を決めるためにつかうのさ」
以下略



7:名無しNIPPER
2016/02/12(金) 22:27:17.38 ID:lTYqn5zV0
「こうやって」
 僕はオセロの石をコイントスのように上に弾いて、落ちてきたところを、素早く手で覆った。
「そして相手は、表が白か黒かを当てる。当てたら先攻。外したら後攻」
「解ったわ」
 彼女は了承した。了承してしまった。
以下略



8:名無しNIPPER
2016/02/12(金) 22:27:52.64 ID:lTYqn5zV0
「そう。じゃあ」
 彼女がさっきの僕と同じように、石を弾き、覆う。
「Black or white?」
 彼女が何故か英語で訊ねる。
 自分の知らないルールを聞かされたから自分も何か通ぶりたかったのかもしれない。
以下略



9:名無しNIPPER
2016/02/12(金) 22:28:29.90 ID:lTYqn5zV0
「……………はぁ?」
 彼女は露骨に首をかしげた。
「君のパンツと同じ色。だ。宣言は済んだ。石を見せてくれよ」
 彼女がゆっくりと覆っている上の手を外す。
 石は白の面を上にしていた。
以下略



10:名無しNIPPER
2016/02/12(金) 22:29:10.12 ID:lTYqn5zV0
「もしかしたら君が嘘を吐いて、自分を先攻にしようと思っているかもしれないじゃないか。そんなイカサマは認められないね」
「どうでもいいじゃないそんなの!」
「どうでもいい?僕達は『なんでも』を賭けているんだよ!?それを……」
「じゃあ私が後攻でいいから!」
「いいや。後攻が有利という説もあるんだ。それも認められない」
以下略



11:名無しNIPPER
2016/02/12(金) 22:30:16.29 ID:lTYqn5zV0
「なぁんてね。君をからかいたかっただけだよ。さぁ早くプリントの続きを進めてよ」
「……解ったわ」
 うつむいたままの彼女から了承の声が聞こえる。
 が、しかし彼女が手に取ったのはプリントではなく、彼女のスカートの端だった。
「…………えっと、何をするつもりだい?」
以下略



12:名無しNIPPER
2016/02/12(金) 22:30:51.17 ID:lTYqn5zV0
「……解った。解ったからそのスカートを降ろしてくれ」
 しかし彼女の反撃(?)は終わらない
「嫌よ」
「…………………え」
「一度見られたら後は何回何秒見られたところで同じよ」
以下略



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