2:名無しNIPPER
2016/03/15(火) 08:21:28.59 ID:a+M0FpcZ0
「ご主人様?どうされましたか?」
「い、いやいや。普通に考えておかしいでしょ!なんでランプの中から女子高生が出てくるんだよ!」
「女子高生ではないですが、私はランプの精ですよ?」
「そもそもランプの精というものが存在する件についてツッコんでもいい!?」
「なんでですか?こうして私が存在するのですから、存在するに決まってるじゃないですか」
3:名無しNIPPER
2016/03/15(火) 08:24:04.56 ID:a+M0FpcZ0
そんなやり取りの末、彼女は俺の勉強机の椅子に腰を掛けて、くるくる回り始めた。
おい、なんで人の椅子で楽しんでやがるんだ。今すぐ降りろ。
「とにかく、私はランプの精です。まだこの世界に魔法が存在した時に作られた存在で、今まで何千年もこのランプの中で過ごしていました」
「この世界って魔法あったの!?」
4:名無しNIPPER[sage]
2016/03/15(火) 08:25:53.05 ID:692DMDBk0
フィアンセは夢追い人思い出した
5:名無しNIPPER
2016/03/15(火) 08:26:43.23 ID:a+M0FpcZ0
「話を戻しますが、私という存在は、元々魔翌力が高すぎた人間です」
「魔翌力が、高すぎた・・・・・・?」
「はい。生まれてすぐに魔翌力を計るのですが、その魔翌力が基準値を大きく上回りすぎてしまった場合などは、一度殺されてこうして一定の年齢の姿で永遠に保存されるのです」
当然のように言い放たれた内容に、俺は絶句してしまった。
6:名無しNIPPER
2016/03/15(火) 08:28:13.27 ID:a+M0FpcZ0
「それでは、早速願いを申し付けて下さい」
「俺は・・・・・・」
人間とは、醜い生物である。
あんな話を聞いてもなお、願いという存在に惹かれ、叶えようとするものなのだから。
7:名無しNIPPER
2016/03/15(火) 08:30:37.11 ID:a+M0FpcZ0
−−−
俺、朝霧 陸人は、平凡な少年だった。
勉強も運動も、よくも悪くもなくというか、特にこれといった長所も短所もなかった。
そんな俺は、高翌嶺の花に恋をした。
8:名無しNIPPER
2016/03/15(火) 08:32:55.73 ID:a+M0FpcZ0
−−−
「それじゃあ、一つ目は・・・・・・冬村さんが、俺のこと好きになるようにしてよ」
俺が言うと、ランプの精は首を傾げた。
9:名無しNIPPER
2016/03/15(火) 08:35:05.52 ID:a+M0FpcZ0
−−−
「冬村さん。何描いてるの?」
「ひゃっ・・・・・・えっと、朝霧君?どうしたの、急に・・・・・・?」
10:名無しNIPPER
2016/03/15(火) 08:37:05.71 ID:a+M0FpcZ0
「うわ・・・すごい。上手いね」
「なんか、照れるな・・・・・・朝霧君に褒められると」
「いやぁ、ホントすごいって。良かったら、今度他にも見せてくれないかな?」
「え、でも、私の絵なんて・・・・・・」
「君の絵はすごいよッ!」
11:名無しNIPPER
2016/03/15(火) 08:39:32.37 ID:a+M0FpcZ0
−−−
「いやぁ、君って本当に魔法が使えるんだね!」
「そうですけど・・・・・・どうしたんですか?今更」
12:名無しNIPPER
2016/03/15(火) 08:41:38.79 ID:a+M0FpcZ0
翌日。俺は上機嫌で学校に向かった。
浮かれすぎて、鼻歌まで歌うほどに。
学校に着くと、人だかりができていた。
「あれ、何かやってるのかな・・・・・・?」
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