過去ログ - 三つの願い
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3:名無しNIPPER
2016/03/15(火) 08:24:04.56 ID:a+M0FpcZ0
 そんなやり取りの末、彼女は俺の勉強机の椅子に腰を掛けて、くるくる回り始めた。
 おい、なんで人の椅子で楽しんでやがるんだ。今すぐ降りろ。

「とにかく、私はランプの精です。まだこの世界に魔法が存在した時に作られた存在で、今まで何千年もこのランプの中で過ごしていました」
「この世界って魔法あったの!?」
以下略



4:名無しNIPPER[sage]
2016/03/15(火) 08:25:53.05 ID:692DMDBk0
フィアンセは夢追い人思い出した


5:名無しNIPPER
2016/03/15(火) 08:26:43.23 ID:a+M0FpcZ0
「話を戻しますが、私という存在は、元々魔翌力が高すぎた人間です」
「魔翌力が、高すぎた・・・・・・?」
「はい。生まれてすぐに魔翌力を計るのですが、その魔翌力が基準値を大きく上回りすぎてしまった場合などは、一度殺されてこうして一定の年齢の姿で永遠に保存されるのです」

 当然のように言い放たれた内容に、俺は絶句してしまった。
以下略



6:名無しNIPPER
2016/03/15(火) 08:28:13.27 ID:a+M0FpcZ0
「それでは、早速願いを申し付けて下さい」
「俺は・・・・・・」

 人間とは、醜い生物である。
 あんな話を聞いてもなお、願いという存在に惹かれ、叶えようとするものなのだから。
以下略



7:名無しNIPPER
2016/03/15(火) 08:30:37.11 ID:a+M0FpcZ0
−−−

 俺、朝霧 陸人は、平凡な少年だった。
 勉強も運動も、よくも悪くもなくというか、特にこれといった長所も短所もなかった。
 そんな俺は、高翌嶺の花に恋をした。
以下略



8:名無しNIPPER
2016/03/15(火) 08:32:55.73 ID:a+M0FpcZ0
−−−

「それじゃあ、一つ目は・・・・・・冬村さんが、俺のこと好きになるようにしてよ」

 俺が言うと、ランプの精は首を傾げた。
以下略



9:名無しNIPPER
2016/03/15(火) 08:35:05.52 ID:a+M0FpcZ0
−−−

「冬村さん。何描いてるの?」
「ひゃっ・・・・・・えっと、朝霧君?どうしたの、急に・・・・・・?」

以下略



10:名無しNIPPER
2016/03/15(火) 08:37:05.71 ID:a+M0FpcZ0
「うわ・・・すごい。上手いね」
「なんか、照れるな・・・・・・朝霧君に褒められると」
「いやぁ、ホントすごいって。良かったら、今度他にも見せてくれないかな?」
「え、でも、私の絵なんて・・・・・・」
「君の絵はすごいよッ!」
以下略



11:名無しNIPPER
2016/03/15(火) 08:39:32.37 ID:a+M0FpcZ0
−−−

「いやぁ、君って本当に魔法が使えるんだね!」
「そうですけど・・・・・・どうしたんですか?今更」

以下略



12:名無しNIPPER
2016/03/15(火) 08:41:38.79 ID:a+M0FpcZ0
 翌日。俺は上機嫌で学校に向かった。
 浮かれすぎて、鼻歌まで歌うほどに。
 学校に着くと、人だかりができていた。

「あれ、何かやってるのかな・・・・・・?」
以下略



13:名無しNIPPER
2016/03/15(火) 08:43:22.08 ID:a+M0FpcZ0
 誰かがそう呟いたのが聴こえた。
 振り返ると、周りの皆が俺達、いや、俺を蔑むような目で見ていた。
 その時、1人の男子生徒が俺を睨みながら歩いてきていた。

「な、なんなんだよ・・・・・・」
以下略



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