109:名無しNIPPER[saga]
2016/04/21(木) 00:36:41.31 ID:bdsiqCIlo
きっと、俺が言おうとすることなんて、全部代償行為だ。
全部が全部つじつま合わせだ。
何もできなかった過去を帳消しにしたいがための、
110:名無しNIPPER[saga]
2016/04/21(木) 00:37:40.33 ID:bdsiqCIlo
◇
意識が、かすかな頭痛と一緒に浮上して、夢の中身は、すぐに思い出せなくなった。
気だるさはいくらか取れていた。
111:名無しNIPPER[saga]
2016/04/21(木) 00:38:21.26 ID:bdsiqCIlo
「……というと?」
「目をさましたら、そばにるーがいたこと」
112:名無しNIPPER[saga]
2016/04/21(木) 00:38:59.72 ID:bdsiqCIlo
「なんか、いつもと違う」
「……私服だから、じゃないですか?」
113:名無しNIPPER[saga]
2016/04/21(木) 00:39:30.09 ID:bdsiqCIlo
「……ごめんな。休みの初日から、こんなことで来ることなかったのにな」
「べつに、それはかまわないんです」
114:名無しNIPPER[saga]
2016/04/21(木) 00:40:09.48 ID:bdsiqCIlo
部屋に耳鳴りのような静寂が戻る。
俺は少し後悔した。
115:名無しNIPPER[saga]
2016/04/21(木) 00:40:54.08 ID:bdsiqCIlo
「だったら、ごめんとか、平気とかじゃなくて、ありがとうって、うれしいって言ってください」
「……」
116:名無しNIPPER[saga]
2016/04/21(木) 00:41:20.23 ID:bdsiqCIlo
「あります。どうせ、遠慮とか、そういうのなんでしょうけど。
迷惑がかかるとか、そんなこと考えてるんでしょうけど。
迷惑くらい、かけてください。遠慮もしすぎると、他人を軽く扱ってるのと同じです」
117:名無しNIPPER[saga]
2016/04/21(木) 00:41:46.91 ID:bdsiqCIlo
「るー、あのさ」
怖さは、やっぱりあった。
拒まれること、ではない。たぶん、彼女は受け止めてくれる。
118:名無しNIPPER[saga]
2016/04/21(木) 00:42:26.01 ID:bdsiqCIlo
「……はい?」
るーは、ちょっとあっけにとられたみたいな声をあげた。
119:名無しNIPPER[saga]
2016/04/21(木) 00:42:52.73 ID:bdsiqCIlo
るーは、しばらく黙りこんだ。
どこか、呆けたみたいに。
「……えっと」
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