過去ログ - 【モバマスSS】欲しがりありすのおねだり奮闘記A−SIDE
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◆Q/Ox.g8wNA
[sage saga]
2016/06/24(金) 07:09:42.93 ID:Vecv5KXU0
「おめでとうございます!美優さん!!」
「幸せになってね、美優」
私の周りを囲んで、他のアイドルの皆が口々に私を祝福してくれる。
以下略
3
:
◆Q/Ox.g8wNA
[sage saga]
2016/06/24(金) 07:10:20.89 ID:Vecv5KXU0
次々に祝いの言葉を投げてくれるアイドル達の手を、一人一人握り返しながらお礼を言っていると、一人の少女が私の目の前に立った。
「美優さん…、ご結婚おめでとうございます」
そう言ったのは年少組のアイドルの一人、橘ありすちゃんだった。
以下略
4
:
◆Q/Ox.g8wNA
[sage saga]
2016/06/24(金) 07:10:49.12 ID:Vecv5KXU0
あれは十数年前。
以下略
5
:
◆Q/Ox.g8wNA
[sage saga]
2016/06/24(金) 07:11:16.99 ID:Vecv5KXU0
幼い頃から溺愛する両親に我儘勝手に育てられた彼女は、我慢をする事を一切知らない子供で、周りに対しても常にそう振る舞っていた。
特に所有欲には貪欲で、少しでも自分が欲しい物があると、自分の物にせずにはいられない癖があった。
以下略
6
:
◆Q/Ox.g8wNA
[sage saga]
2016/06/24(金) 07:11:53.22 ID:Vecv5KXU0
そんな折、私は当時見ていたテレビ番組の、魔法少女アニメの懸賞に幸運ながら当選した。
当時としてはかなり凝った作りの、プラスチックの宝石が散りばめられたピンク色のペンダントで、
当時の私はまるで宝物が当たったかのように大喜びで首に掛け、大いに家族に自慢したものだ。
以下略
7
:
◆Q/Ox.g8wNA
[sage saga]
2016/06/24(金) 07:12:30.69 ID:Vecv5KXU0
念の為に街中を通らず、自分の街と隣街を隔てる雑木林の池の方へ走っていた。
その池は意外と深く、また湖面に藻が張っているので溺れやすく、何年かに一回、生徒が溺れる事件が起きている。
以下略
8
:
◆Q/Ox.g8wNA
[sage saga]
2016/06/24(金) 07:13:05.08 ID:Vecv5KXU0
なぜ彼女が此処に???
まるでポケットに隠したペンダントを狙う魔法少女アニメの悪役の様に、
魔力でこの場所を探し当てたとでも言うのだろうか???
以下略
9
:
◆Q/Ox.g8wNA
[sage saga]
2016/06/24(金) 07:13:41.43 ID:Vecv5KXU0
「だめっ!!返してっ!!」
私は短く叫ぶと、彼女の首に飛びつくように手を伸ばし、ペンダント奪い返そうとした。
以下略
10
:
◆Q/Ox.g8wNA
[sage saga]
2016/06/24(金) 07:14:27.47 ID:Vecv5KXU0
私は慌てて彼女に手を伸ばそうとして、そこでふと有る事に思い当たり、その手を止めた。
こんなにも私の大切なものを奪おうとする疫病神を、此処で見捨てさえすれば、
私の今後の人生は何も奪われずに過ごせるのではないか、私はそう考えたのだ。
以下略
11
:
名無しNIPPER
[sage]
2016/06/24(金) 19:09:34.98 ID:0dvitLH1o
(美優さんは岩手出身だよ)
12
:
◆Q/Ox.g8wNA
[sage saga]
2016/06/28(火) 07:17:25.08 ID:A/K5eAki0
ありすちゃんは私と当たり障りの無い言葉を二、三交わすと、早々に話を切り上げて隣にいるプロデューサーさんの元に移動して行った。
そちらでは会話も充分弾んでいるようだ。
無理もない。
以下略
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