943:名無しNIPPER[saga]
2017/11/28(火) 01:12:02.97 ID:OSRTiBSYo
「それを話さないと、フェアじゃないね」
ざくろはそう言って笑う。
944:名無しNIPPER[saga]
2017/11/28(火) 01:12:30.30 ID:OSRTiBSYo
◇
そして、俺は、ここに立っている。
945:名無しNIPPER[saga]
2017/11/28(火) 01:13:50.47 ID:OSRTiBSYo
一台目の車が通り過ぎる。
世界が音を取り戻し、時間が当たり前に流れる。
"これから起きること"。
946:名無しNIPPER[saga]
2017/11/28(火) 01:14:16.22 ID:OSRTiBSYo
碓氷遼一が死ななければ、どうなる?
愛奈は、泣かずに済むだろうか。
少なくとも、あんなに、自分を責めたりせずに済むんじゃないか。
947:名無しNIPPER[saga]
2017/11/28(火) 01:14:45.33 ID:OSRTiBSYo
もっとシンプルに考えよう。
ここで俺が何かをすれば、その時点から過ごしたすべてがなくなってしまう。
これから生まれる命、これから死んでいく命、これから付けられる傷、これから癒えていく傷。
948:名無しNIPPER[saga]
2017/11/28(火) 01:15:15.68 ID:OSRTiBSYo
起きてしまったことを、本当に変えられるのか?
そんなのありえない、とも思う。けれど、ざくろなら、ざくろだったなら。
彼女なら、できてしまうかもしれない。この俺が消え失せて、愛奈が悲しまない未来を、作れるかもしれない。
949:名無しNIPPER[saga]
2017/11/28(火) 01:15:43.45 ID:OSRTiBSYo
うんざりだ。
何が正しいとか、間違ってるとか、裁くとか裁かれるとか、痛みとか、何の話なのか、さっぱり分からない。
俺はここに立っていて、生きていて、
950:名無しNIPPER[saga]
2017/11/28(火) 01:16:28.12 ID:OSRTiBSYo
◆(K/c)
951:名無しNIPPER[saga]
2017/11/28(火) 01:18:40.43 ID:OSRTiBSYo
◆
「残念ね」と声がする。
952:名無しNIPPER[saga]
2017/11/28(火) 01:19:18.80 ID:OSRTiBSYo
◆
「ケイくんは……灯台みたいだね」
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