7: ◆FlW2v5zETA[saga]
2016/07/04(月) 07:16:10.70 ID:QBwtVvxaO
「やってるかーい。精が出るねえ。」
ノックもなく戸が開いたかと思えば、そこにいたのは北上さんだった。一体何の用だろう?
「どうしたんです?」
8: ◆FlW2v5zETA[saga]
2016/07/04(月) 07:18:03.91 ID:QBwtVvxaO
そして1時間。
「…明日出撃じゃないんですか?」
「いや、明日は休みー。」
9: ◆FlW2v5zETA[saga]
2016/07/04(月) 07:19:43.75 ID:QBwtVvxaO
「幼馴染ですかね。」
「好きな人が艦娘になったとか?」
「いや、違いますね。ガキの頃、近所に住んでた姉弟がいたんです。
その2人とは仲が良かったんですけど、ある時期を境に姉弟が引越しちゃって。
深海棲艦に、最初に襲われた街があったじゃないですか。2人の引越し先、そこだったんです。」
10: ◆FlW2v5zETA[saga]
2016/07/04(月) 07:21:18.50 ID:QBwtVvxaO
「まぁ、でも気にしないでくださいね。ガンガンぶっ放してナンボですから。」
「ん。ありがと。」
背中越しに聞こえたのは、いつものトーンに戻った声だった。
でも無理をさせてるような気がして、ふと振り返ろうとした。その時の事。
11: ◆FlW2v5zETA[saga]
2016/07/04(月) 07:23:01.77 ID:QBwtVvxaO
「ふふー、ちょっとドキッとしたなー?愛いやつめー。」
「む。あんまりからかうもんじゃないですよ。」
「どーてー。いくじなしー。」
「あいにく工具が恋人なので。さて、続きやりましょう。」
12: ◆FlW2v5zETA[saga]
2016/07/04(月) 07:26:58.11 ID:QBwtVvxaO
“ん…寝てたか…。”
朝の肌寒さで目覚めると、また工廠で寝落ちていた事に気付く。
もう何度ここで寝てしまった事やら、寝起きの体感で工廠だって事ぐらいわかるのだ。
13: ◆FlW2v5zETA[saga]
2016/07/04(月) 07:29:41.24 ID:QBwtVvxaO
「ケイちゃん、終わったー!って叫んでそのまま寝ちゃってたよ。さすがのアタシもびっくりしたねえ、こてんと倒れちゃってさ。
でもダメだよ?ちゃんと布団で寝なきゃ。」
「いや、いつもそんな調子なんで。でもすいません、背中固かったでしょう?」
「それはいいんだけどさー…今、北上さんって言ったでしょ?
14: ◆FlW2v5zETA[saga]
2016/07/04(月) 07:31:53.81 ID:QBwtVvxaO
いや、確かに俺もバイクは乗るけども…それはさすがになぁ。
そしてジャンケンにて勝ち取った結論はと言えば。
15: ◆FlW2v5zETA[saga]
2016/07/04(月) 07:33:42.31 ID:QBwtVvxaO
「ほい、コーヒー。」
「さんきゅです。」
16: ◆FlW2v5zETA[saga]
2016/07/04(月) 07:35:28.36 ID:QBwtVvxaO
ぼーっと海岸を眺めていると、波の音や鳥の声が聞こえる。
戦争が始まって3年、海も随分平和になったよな…今では表向きは何事もなかったかのように、皆普通に暮らしてる。
17: ◆FlW2v5zETA[saga]
2016/07/04(月) 07:38:10.43 ID:QBwtVvxaO
「さて、これで手続きは以上だ。
うちのは君と同い年でね。まだ若いんだが、事実上のここの整備長だ。
少しでも負担を減らしてやりたい、しっかり支えてやってくれ。」
「はい。お噂はかねがねお伺いしておりますので。開発、戦闘共に、頑張ります!」
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