32:名無しNIPPER[sage]
2016/07/30(土) 10:10:18.87 ID:T4QTBeyeo
こいつらいいなあ
33:名無しNIPPER[sage]
2016/07/30(土) 10:37:04.65 ID:r1iJg92zO
すばらしいね
34: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/07/31(日) 02:17:13.06 ID:1RZ+Ipaf0
「もうっ! やめてよびっくりしたじゃん!」
城ヶ崎さんは紅潮した顔を手で扇いでいた。ギャップというなら、ギャルな見た目に反して初心であることが一番であろう。この初々しい反応もまた魅力である。
「ちょっと驚かそうと思ってね」
35: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/07/31(日) 02:19:56.53 ID:1RZ+Ipaf0
城ヶ崎さんは苦労してきたのだろう。そして彼とともに努力してきた。その積み重ねが今の彼女を構成している。
一人でここまで来たのではないと、そう認識している。だから、城ヶ崎さんはみんなに感謝できる。
俺の思うよりずっと、城ヶ崎さんは真面目で優しい女の子だ。
36:名無しNIPPER[sage]
2016/07/31(日) 02:27:20.34 ID:rR0+SiYCo
いいぞ……
37: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/07/31(日) 02:35:04.57 ID:1RZ+Ipaf0
それからしばらく雑談して、俺たちはテレビ局をあとにした。今日の仕事は終了だ。
俺と彼は担当アイドルを送り届けるため、それぞれの社用車に乗り込んだ。移動中、速水さんは考え込んだまま、ほとんど喋らなかった。
速水さんを送り届けてから、俺はひとり会社に戻るため社用車を走らせる。気がつけば陽は傾いていて、赤く染まる空になんとなく寂しさを覚えた。
38: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/07/31(日) 02:37:55.46 ID:1RZ+Ipaf0
「アイドルのほうには口出せないけど、企画書の書き方ぐらいは教えられるぜ?」
「ああいや、ほら今まで散々企画書は見てきてるし、なんなら千川さんにも教わったから」
「そういやそうだったな。まあ、わからないことがあればいつでも訊いてくれ。じゃあまだやることあるし行くわ」
39:名無しNIPPER[sage saga]
2016/07/31(日) 09:49:13.96 ID:/WgTiglX0
おもしろいけどプロが金を稼ぐことや承認欲求の充足を下に見るのはどうかと思った
40: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/07/31(日) 22:09:35.31 ID:Cp5Q/xwsO
それからまた数日が経ったある日、俺と速水さんは大型のCDショップを訪れた。
今日は宮本フレデリカのデビューシングル発売記念の握手会が開催されていた。
デビュー以前に数度顔を合わせた印象から言って、宮本さんは大物になる確信がある。だから彼女からは、なにか糸口をつかめそうな気がしていた。
41: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/07/31(日) 22:12:47.56 ID:Cp5Q/xwsO
この握手会は通過儀礼的なイベントだそうだ。まだ認知されていない現状の認識と、ここからが本当のスタートだと自覚させる意味合いがあるらしい。
素人と言っても過言ではない彼女たちには過酷な試練だが、意識を変えるにはいいのかもしれない。
アイドルは部活や趣味ではなく、仕事なのだから。
42: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/07/31(日) 22:17:24.02 ID:Cp5Q/xwsO
「先輩、今日はありがとうございました」
宮本さんの着替えを廊下で待つ間、後輩のプロデューサーは律儀にお辞儀をしてくれる。しっかり四十五度の几帳面すぎるお辞儀だった。
頼んだのはこちらなのだ。こうも感謝されると居心地が悪い。
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