3: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:17:49.54 ID:jzgcTAa+0
裕子「ふぇ……?」
聞き慣れた声に思わず顔を上げた裕子は、目の前でドアを開けて固まっているスーツを着た
妙齢の女性の姿を確認すると、すぐさま破顔し飛び上がった。
4: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:18:45.97 ID:jzgcTAa+0
裕子P「ここはちひろさんが懇意にしている病院よ。ユッコはアイドルだから下手に普通の病院に入院させたら騒ぎになるからって」
裕子「入院!? じゃあやっぱり私、プロデューサーを助けた後鉄骨に……!」
5: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:20:34.65 ID:jzgcTAa+0
裕子P「あ、それはだめ」
裕子「あれ?」
6: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:22:40.33 ID:jzgcTAa+0
裕子(2日も眠ってたなんて信じられないけど……プロデューサーのことだから本当のことだろうし、まずいなぁ……ん?)
さらに見上げていた天井すらも透かして外の青空とそこを飛ぶ小鳥の姿を見たユッコは、
ここでやっと自分の視界の異常に気付いて身体を起き上がらせる。
7: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:24:00.60 ID:jzgcTAa+0
ちひろ「――まぁ、言いつけを守らなかったのはこの際不問としましょう。一度なら誰だって間違えますよ」
裕子「うぅ……」
8: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:25:26.06 ID:jzgcTAa+0
医者「人間の脳というのは素晴らしい。研究すればするほど脳とはまさに宇宙のようなものだと私は思うのです」
裕子「はぁ」
9: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:27:26.50 ID:jzgcTAa+0
医者「そちらではない! 先ほどの爆発を引き起こしベッドをそのようにしたキミだ裕子さん! キミこそが人類の可能性なのだっ!」
まるで子供のようにはしゃぐ医者に対して、裕子もプロデューサーも困惑した表情で見つめ合う。突然人類の可能性などと
言われてもピンと来る人間はそうはいないだろう。けれど喜ぶ医者はさらに続ける。
10: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:28:36.47 ID:jzgcTAa+0
裕子「エスパーユッコの活躍を広げるなら、この力はむしろ積極的に使っていくべきです!」
裕子P「で、でも、さっき扉を爆発させたり、ベッドを……」
11: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:29:49.92 ID:jzgcTAa+0
思いがけない提案に目を見開いくプロデューサーであったが、ここで裕子と初めて会った時に交わした言葉を思い出す。
裕子P(そうだ……私は、なにがあってもユッコを信じるって……)
12: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:31:14.67 ID:jzgcTAa+0
裕子P「……とりあえず、まずはユッコの退院手続をしないとね」
裕子「あ、まだ入院中扱いなんですね……でも退院すればこっちのものです! なにからしますか!? お仕事、レッスン? それとも!」
13: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:33:08.82 ID:jzgcTAa+0
――四ヶ月後。ラスベガスのベラージオホテル前にある湖の周辺には多くの人々が詰めかけていた。
「おい、そろそろ時間だぞ!」
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