過去ログ - モバP「週の半ばの燃えない煙草」
1- 20
2: ◆30lx83ehPU[saga]
2016/09/21(水) 01:47:23.79 ID:Xug/mQ/W0
午後4時。
346プロダクション、アイドル部門に所属するアイドル、関裕美は不満そうに眉をひそめていた。

今この部屋には、彼女の他に人は1人しかいなかった。
彼女の同僚のアイドルである姫川友紀や輿水幸子、大槻唯といった面々は、レッスンやテレビ番組への出演など、それぞれ各々の事情でこの部屋にはいない。
以下略



3: ◆30lx83ehPU[saga]
2016/09/21(水) 02:01:00.90 ID:Xug/mQ/W0
彼女は、自分の目付きにコンプレックスがあった。
その鋭い切れ長の瞳は、どうにも周囲の人間に攻撃的なイメージを与えてしまうらしい。

今でこそアイドルという世界を知り、明るくなった彼女だが、整形手術を受けたわけでもなし、その目で睨み付ければ同年代の輿水幸子はおろか、今年成人した姫川友紀ですらすくみ上がるという。

以下略



4: ◆30lx83ehPU[saga]
2016/09/21(水) 02:16:25.45 ID:Xug/mQ/W0
「…プロデューサー」

「……どうした、関」

少女からの呼びかけに、プロデューサーと呼ばれた男は視線すら動かさず応えた。
以下略



5: ◆30lx83ehPU[saga]
2016/09/21(水) 02:18:00.73 ID:Xug/mQ/W0
取り敢えず今晩は立てたかっただけなのでここまで

また次回

あと今回のssは地の文が少し多めになりそうです


6:名無しNIPPER[sage]
2016/09/21(水) 07:20:26.11 ID:JbmbidZOO

wktk


7: ◆30lx83ehPU[saga]
2016/09/21(水) 11:42:47.55 ID:nh+vj4YoO
どうして、と聞くのは簡単だ。
だから、聞く前に考える。

煙草を吸わないのに咥えている理由。

以下略



8: ◆30lx83ehPU[saga]
2016/09/21(水) 11:54:11.60 ID:nh+vj4YoO
「…関、そんなに慌てなくても、俺は元々煙草は吸わないし、お前に気を使ってるわけでもないぞ」

男は表情1つ変えずに、呟くようにそういった。

「え、あ…っと…そ、そうなの…?」
以下略



9: ◆30lx83ehPU[saga]
2016/09/21(水) 12:06:05.12 ID:nh+vj4YoO
窓の外を見て、プロデューサーの顔を見て、それから申し訳なさそうに少女は再びソファに腰を下ろした。

結局自分がしたこととは、自分を送り届けてくれる男を急かしただけであった。
少女は思わず赤面し、顔を伏せる。

以下略



10:名無しNIPPER[sage]
2016/09/21(水) 19:30:20.40 ID:VjYTdtX1O
私気になります!


11: ◆30lx83ehPU[saga]
2016/09/21(水) 20:07:02.64 ID:gVaw4GonO
男は溜息を1つ漏らしてから、呟くように語り出した。

「火のついてない煙草なんて、何の役にも立ちはしない。…まるで、インクの入ってない万年筆みたいなものだ」

男はそういった。寸分狂わず同じ喩えが出てきたことに少女は驚き、そして同時に少しだけ嬉しかった。
以下略



12: ◆30lx83ehPU[saga]
2016/09/21(水) 20:21:23.33 ID:gVaw4GonO
男はもう1つ溜息が漏れそうなのを今度は堪えて、仕事に戻ろうとした…が、まだ何か言いたげな少女が目に付き、回しかけた椅子を止めた。

「……えっと、その……その、ね」

普段から言葉を選びがちな彼女だが、ここまで言い淀むのはただそれだけではないだろう。
以下略



25Res/16.45 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice