13: ◆zPnN5fOydI
2016/10/30(日) 14:45:35.01 ID:JntGMmXe0
 「許せない!」 
  
 満潮が机を叩き、立ち上がる。突然のことに、姉妹と明石は目を見開き型を震わせ、提督はゆっくりと目を開けた。 
  
 「自殺なんて、絶対に許せない。 
14: ◆zPnN5fOydI
2016/10/30(日) 14:46:21.71 ID:JntGMmXe0
 満潮と霞の甲高い足あとが聞こえなくなる頃。すすり泣きがテーブルに響く。 
  
 「朝潮姉さん、朝潮姉さん・・・」 
  
 荒潮の泣き声が空間に響く。 
15: ◆zPnN5fOydI
2016/10/30(日) 14:46:59.28 ID:JntGMmXe0
 「おはよう」 
  
 「おはよう」 
  
 平日の朝。大潮と霰は、淡々と挨拶を交わし、朝食を取る。 
16: ◆zPnN5fOydI
2016/10/30(日) 14:47:38.92 ID:JntGMmXe0
 「あの・・・明石さん」 
  
 「ん?」 
  
 「その・・・昨日は・・・」 
17: ◆zPnN5fOydI
2016/10/30(日) 14:48:10.79 ID:JntGMmXe0
 明石の告白により、大潮や荒潮以外も、朝潮型姉妹の頭には、朝潮が占める割合が徐々に増えていった。 
  
 戦時中のことを思い出すと同時に、今まで欠けていた朝潮の記憶が、そこにはまっていく。 
  
 違う流れに作られていた記憶が、正規の道を取り戻す。 
18: ◆zPnN5fOydI
2016/10/30(日) 14:48:52.10 ID:JntGMmXe0
 ある日の夜。提督の下に、知らない電話番号から着信が入る。 
  
 「もしもし」 
  
 「もしもし、大海大潮です。突然の電話、失礼します」 
19: ◆zPnN5fOydI
2016/10/30(日) 14:49:34.39 ID:JntGMmXe0
 提督の話が尽きると、今度は明石が話しだした。 
  
 アイテム屋として接した数少ない記憶から、 
  
 回天特攻を願い出て、そしていなくなるその時まで。 
20: ◆zPnN5fOydI
2016/10/30(日) 14:50:13.52 ID:JntGMmXe0
 「司令官、ここに何があるの?」 
  
 大潮が尋ねるが、提督は下を俯き、無言のまま。そこに明石が、大潮に耳打ちする。 
  
 「朝潮ちゃんの・・・うっ・・・うっ」 
21: ◆zPnN5fOydI
2016/10/30(日) 14:51:15.47 ID:JntGMmXe0
 <外伝:いつか> 
  
 *艦娘の一人称視点です.人物像が壊れている可能性がありますのでご了承ください. 
22: ◆zPnN5fOydI
2016/10/30(日) 14:52:31.87 ID:JntGMmXe0
 ゆっくりと確かになっていく意識. 
  
 瞼を通過する光さえ眩しく,私は,ゆっくりと,目を開けた. 
  
 ぼんやりとした視界が段々とはっきりし,目の前に人が立っているのがわかる. 
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