過去ログ - 速水奏「お兄ちゃん」
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1:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/15(火) 22:26:25.59 ID:96JgysIq0
アイドルマスターシンデレラガールズ、速水奏のお話です

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2:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/15(火) 22:27:11.42 ID:96JgysIq0
「わー! 千枝ちゃん、すげー!」

「そ、そうかな? えへへ……」

 事務所に帰ってくるや否や、年少組の元気な声がお出迎えをしてくれた。
以下略



3:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/15(火) 22:27:52.95 ID:96JgysIq0
「聞いてくだせー! 奏おねーさん! 千枝ちゃんとってもピアニカがうめーんですよ!」

「あら、そうなの? じゃあせっかくだし私にも聴かせてもらえる?」

 仁奈がまるで自分の事のように上機嫌で報告してきた内容は、案の定微笑ましいものだった。ピアニカ……私はメロディオンって呼んでた気がするけど、今でも習うのね。
以下略



4:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/15(火) 22:28:26.87 ID:96JgysIq0
「プロデューサーさん! 奏さん! どうでした……?」

「すげー! すげーですよ! 千枝ちゃんはかっこいいなぁ!」

 演奏の感想をキラキラした目でせがむ千枝と、ピアニカが吹ける千枝が純粋に尊敬しているだろう仁奈。
以下略



5:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/15(火) 22:28:58.23 ID:96JgysIq0
「いえ、相変わらず子供の相手が上手だなって思っただけよ」

「そうかぁ?」

「えぇ、まるで学校の先生みたいよ。そっちも似合ってたんじゃない?」
以下略



6:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/15(火) 22:30:10.75 ID:96JgysIq0
「ですってよ、先生」

 基本的に面倒見がいいプロデューサーさんは千枝と仁奈に慕われて心底嬉しいのだろう。無理して二人を抱き上げながら上機嫌に笑っている。

「あははは!」
以下略



7:名無しNIPPER[sage]
2016/11/15(火) 22:30:46.36 ID:5NLdNSi70
今の17歳でもピアニカって言うぞい(本音)(続けてください(建前))


8:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/15(火) 22:31:00.61 ID:96JgysIq0
「おー、まゆじゃないか。お疲れ様」

 回るのに飽きたのか、仁奈が目を回してフラフラしてるからか、プロデューサーさんは少しおぼつかない足取りでこちらに向かって歩いてきた。

「大丈夫ですか? プロデューサーさん」
以下略



9:>>7 呼び方は地域によるみたいですよ。[sage saga]
2016/11/15(火) 22:32:03.89 ID:96JgysIq0
「懐かしいなぁ。あいつらも今じゃ高校生くらいになるのかなぁ」

 千枝と仁奈の相手をしていたのは仕事が無かったからではないようだ。言いながら自分のデスクに座るといそいそとパソコンを立ち上げ始めた。

「へぇ? 会ってないの?」
以下略



10:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/15(火) 22:32:45.60 ID:96JgysIq0


 私が子供の頃、具体的には小学校に入る前の事。

 私にはいつも遊んでくれる近所のお兄ちゃんが居たの。いつもお兄ちゃんの後ろをついて、なんでも真似して、とにかく大好きだったお兄ちゃんが居た。
以下略



11:名無しNIPPER[sage]
2016/11/15(火) 22:33:07.54 ID:XShoQ3XOo
年齢じゃなくて地域差かな
礼子さん世代の俺もピアニカって呼んでたな


12:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/15(火) 22:33:32.67 ID:96JgysIq0
 だから、私はそれから早く大人になれるように色々してみたわ。母の化粧品を拝借したり、ブラジャーをねだってみたり、髪を伸ばしてみたりと。

 仕方ないでしょう? 子供にとって大人の女性って大体そんなイメージだったのよ。

 ……でも、学校に通っていると段々ほかにも楽しい事が見つかっちゃうのよね。
以下略



13:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/15(火) 22:33:59.03 ID:96JgysIq0
 そんな風にあわただしく中学生活が終わろうとして居た頃、ふと鏡に映る自分の姿から目が離せなくなってね。

 長い髪の色白の女の子がそこに立っていたの。

 その姿を見て、ふいに『今の私の姿でお兄ちゃんはちゃんと見つけてくれるのだろうか』って思ったの。もう、長い間思い出す事のなかったお兄ちゃんが急に出てきたのよ。
以下略



14:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/15(火) 22:34:35.86 ID:96JgysIq0


「そうして高校生になった私はある人に声をかけられたの。『アイドルにならないか』って」

 プロデューサーさんが口をぽかんと開けて間抜けそうな顔で私を見ている。
以下略



15:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/15(火) 22:35:12.07 ID:96JgysIq0
「え……? えぇ……? んなばかな……? え……?」

 さっきから壊れたラジオみたいに同じ言葉を繰り返しているプロデューサーさんはとうとう頭を抱えてしまった。

「私の事見つけてくれたんじゃなかったのね。悲しいわ」
以下略



16:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/15(火) 22:35:41.20 ID:96JgysIq0
 私がプロデューサーさんの事を「お兄ちゃん」と呼んだ時、扉の方で物音が聞こえた。

「あ……」

 なんだろう、と振り返ってみるとそこにはついさっき帰ったはずの千枝が居た。
以下略



17:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/15(火) 22:36:09.56 ID:96JgysIq0
「えっと……奏さんが、プロデューサーさんを『お兄ちゃん』って呼んでた事、ですか……?」

 ばっちり聞かれていた。

「あぁ……もう……」
以下略



18:名無しNIPPER[sage saga]
2016/11/15(火) 22:40:17.47 ID:96JgysIq0
以上です。

会心の出来、とは言えないですが、現状でやれる限りの奏です。
奏難しいんですよ……。まだ迷走してる感はありますが、個人的には腑に落ちるものだと思ってます。
一応、リベンジは果たせたと思えるものが書けたので、またしばらくはしゅがはさんとか奈緒を書いていると思います。
以下略



19:名無しNIPPER[sage]
2016/11/15(火) 23:09:08.16 ID:eS4JKL1IO
乙です


20:名無しNIPPER[sage]
2016/11/15(火) 23:12:00.09 ID:ZlaPgxHDo
キャラの把握よりもまずはストーリーの完成度を高めたらどうかな
そうすれば奏らしい動かし方が掴めるかもよ?
奏の正体発覚!→それから?って感想しかない


21:名無しNIPPER[sage]
2016/11/15(火) 23:40:11.49 ID:EemRQpuCo
乙です


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