過去ログ - 海未「他人の唾液を啜らないと死んでしまう毒薬をマフィアに打たれたようです」
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1: ◆qpwZInm6fw[saga]
2017/02/18(土) 16:27:12.70 ID:zPfl3jU20
 皆様こんにちは、園田海未と申します。
 ただ今にこりんぱなに銃撃戦を挑まれておりまして、弾丸飛び交う中応戦しようにも、正体不明の毒薬を打たれて体調フラフラ死にかけ状態なので如何ともしがたいわけです。
 なぜか他人の唾液を啜ると体調が回復するので隣にいる穂乃果の口に吸い付きます。


穂乃果「ふぐぅっ!」


 ふう、穂乃果の唾液は酸味が効いて刺激的です。
 少しばかり元気が出て動けるようになったのでこれより苦境を打開してきますね、しばしお待ちください。

 ……ふむ。
 前置き無しに事の渦中に放り込まれついていけない、と。
 奇遇ですね、実のところ私も未だ全てを把握しきれないまま状況に流されている感がありまして、正直困惑しています。

 なので一つ、今この時間軸に至るまでの流れを振り返ってみましょうか。
 所謂 \ 前回のラブライブ! デン! / です、張り切って参りましょう。


―――――
―――


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2: ◆qpwZInm6fw[saga]
2017/02/18(土) 16:28:47.29 ID:zPfl3jU20
 皆様は頭が割れると思わんばかりの痛みに苛まれる形で目覚めたことがありますか?


海未「……………………んぅっ!? …………つ、ぁ……!」

以下略



3: ◆qpwZInm6fw[saga]
2017/02/18(土) 16:30:12.10 ID:zPfl3jU20
 見慣れた自室の風景に焦点が合い始めると、脳に直接金槌を打ち付けるような鈍痛も改めて知覚してしまい、思わず屈み込んでしまいます。
 何なんですかこれ……これ程の頭痛、経験したことがありません。


 ピロロロロ… プルルルル…
以下略



4: ◆qpwZInm6fw[saga]
2017/02/18(土) 16:31:51.49 ID:zPfl3jU20
 若干の不気味さに身を固くしましたが、その間も手にした電子機器からピロロロロプルルルルが鳴り続けます。
 現状を把握できないまま、警戒心に震える指で通話ボタンをタップしました。


海未「も、もしもし」
以下略



5: ◆qpwZInm6fw[saga]
2017/02/18(土) 16:33:02.39 ID:zPfl3jU20
海未「今度は一体何をしたのですか?」

にこ『ふっふっふ、聞いて驚きなさい! 今度ばかりはアンタでも余裕こいてる場合じゃないんだから!』

海未「そういう前置き結構ですので早く教えてください」
以下略



6: ◆qpwZInm6fw[saga]
2017/02/18(土) 16:34:27.59 ID:zPfl3jU20
凛『海未ちゃん凛だよ! 元気!?』

海未「ああ凛ですか。実のところあまり元気ではありません」


以下略



7: ◆qpwZInm6fw[saga]
2017/02/18(土) 16:36:08.55 ID:zPfl3jU20
花陽『……も……もしもし……海未ちゃん……?』

海未「ええ、私ですよ」

花陽『あ、よかったぁ……』
以下略



8: ◆qpwZInm6fw[saga]
2017/02/18(土) 16:40:32.08 ID:zPfl3jU20
海未(まったく、いきなりですか……!)


 何かの音、と言いましたが、正体はわかっているので言葉を濁す必要はありませんでした。申し訳ございません。
 ソファから聞こえたのは間違いなく弾丸の着弾音です。
以下略



9: ◆qpwZInm6fw[saga]
2017/02/18(土) 16:42:37.30 ID:zPfl3jU20
 室内には定期的に花陽の撃つ狙撃銃の弾丸が飛んできます。
 床や壁や家具に次々と弾痕が開けられて、お気に入りのインテリアが台無しになってしまい憤りを抑えられません。
 後で賠償請求を申し立てますから。


以下略



10: ◆qpwZInm6fw[saga]
2017/02/18(土) 16:43:50.03 ID:zPfl3jU20
海未(私が意識を失っていたのは毒を打たれたから……?)

海未(あるいは毒を打つために意識を失わせた……?)

海未(不覚を取ってしまったのは最大の失態ですが、しかし仮に命を奪うのなら、なぜその場で殺さなかったのでしょう?)
以下略



11: ◆qpwZInm6fw[saga]
2017/02/18(土) 16:45:39.00 ID:zPfl3jU20
 声の主である高坂穂乃果は昔からの幼馴染みで、今でも親しくさせて頂いております。
 日頃双方の家を行き来しては余った料理の御裾分けをしたり……。
 っと、今はそういう四方山話はいいのです。


以下略



12: ◆qpwZInm6fw[saga]
2017/02/18(土) 16:46:43.94 ID:zPfl3jU20
穂乃果「ったぁい……!」

海未「失礼しました。ですが緊急事態だったので」

穂乃果「わっ、何か壁が抉れてるんだけど。なにこれ? リフォーム失敗したの?」
以下略



13: ◆qpwZInm6fw[saga]
2017/02/18(土) 16:48:46.75 ID:zPfl3jU20
海未(こ、これが凛の言っていた毒……!? 予想以上に体の自由が効きません!)

海未(動け、ない……立つなんてとても……)

海未(ですが這いつくばっていては、追ってくるにこりんぱなから逃れられない……)
以下略



14: ◆qpwZInm6fw[saga]
2017/02/18(土) 16:50:29.94 ID:zPfl3jU20
穂乃果「海未ちゃん! 海未ちゃんっ!」

海未「……失礼しました、突然、このような醜態を晒してしまって」

穂乃果「そんなのいいよ! 一体どうしたの!?」
以下略



15: ◆qpwZInm6fw[saga]
2017/02/18(土) 16:51:19.93 ID:zPfl3jU20
穂乃果「う、海未ちゃ……ほんと、に……」

海未「す、すみま、せん……穂乃果は、巻き込まれる、よう、逃げ……っぷ」

穂乃果「ほんとに死んじゃうの……?」
以下略



16: ◆qpwZInm6fw[saga]
2017/02/18(土) 16:52:27.59 ID:zPfl3jU20
穂乃果「……最後にね……我が儘、言わせて」


 最早返事をする余力もないまま、眼球だけを穂乃果に向けます。

以下略



17:名無しNIPPER[sage]
2017/02/18(土) 16:53:39.01 ID:gfSMWL6b0
R18は禁止


18: ◆qpwZInm6fw[saga]
2017/02/18(土) 16:54:17.28 ID:zPfl3jU20
海未(………………………………お?)


 やけに長いキスですね、と最初は思いました。

以下略



19: ◆qpwZInm6fw[saga]
2017/02/18(土) 16:55:59.82 ID:zPfl3jU20
穂乃果「んみひゃぁ……ちゅっ…………たまらないよ……んぅ……とめらんない……りゅるっ…………ちゅぅ……おいし…………んん……」


 嬌声めいた声を漏らす穂乃果の唾液によって私の唇はベトベトになっていました。
 そう、ベトベトにされている……それがわかるくらいに、無感覚状態から脱していたのです。
以下略



20: ◆qpwZInm6fw[saga]
2017/02/18(土) 16:57:17.61 ID:zPfl3jU20
 信じられないことが起こりました。
 数刻前まで指一本さえ動かすことができなかった私が、覆い被さる穂乃果を振りほどいて勢いよく立ち上がり衝動のまま両腕を天に向け突き出すまでに回復したのです。


穂乃果「いったぁい! もうちょっとしたかったぁじゃなくて海未ちゃん元気になったの!?」
以下略



21: ◆qpwZInm6fw[saga]
2017/02/18(土) 16:58:31.77 ID:zPfl3jU20
海未「ふう」


 存分に穂乃果の唾液を吸い取った後に顔を上げ、唇の端から滴る雫を手の甲で拭い取りました。

以下略



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