179:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 03:52:44.63 ID:ha7ZcpN9o
壁に血の跡を残してずるりと崩れ、重役の男はそこで息絶えた。
既にツバサの興味は彼へと向けられておらず、ただ手向けとばかりに一言。
ツバサ「有能な人は好きよ。けど無能も同じくらい大好き。利用するには一番だもの」
180:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 03:53:21.07 ID:ha7ZcpN9o
クイと首を傾げて笑み。
聞こえなかったはずはないが、ツバサは海未の言葉を無視して長台詞を続ける。
ツバサ「このミュウツークローン、種族値は上から105,109,89,153,89,129の合計674。
181:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 03:53:58.39 ID:ha7ZcpN9o
海未「上!?」
どろりと、ずるりと。
硬質なはずの研究室、その天井が紫黒に腐食し、溶けて、もったりと抜け落ちる。
182:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 03:54:27.52 ID:ha7ZcpN9o
…
オハラタワー・一階。
183:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 03:54:57.97 ID:ha7ZcpN9o
梨子の顔から繊細で気弱な少女の色はどこかへと失せ、居並ぶ敵影を睥睨して笑みはなく、静かな怒りを湛えた絶対的強者の佇まい。
とりわけ女性のアライズ団員たちは梨子の眼光に畏怖、鷹の目に射竦められたような錯覚を覚えて身を震わせる。何故だかはわからないが。
コォォ…と呼吸、カイリキーの全身が鋼のようにパンプアップしている。
近付けば間違いなく仕留められる!
184:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 03:55:31.44 ID:ha7ZcpN9o
一方、真姫。
日頃は基本的に屋内での科学研究がメイン、インドア派の真姫は密集した人波に揉まれ、「う゛ぇぇ…」と力なく呻いている。
まともに戦わせれば少なくともジムリーダーたちと比べて遜色のない腕前、しかし本人の筋力が求められる状況となるとまるっきり駄目だ。
185:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 03:56:01.26 ID:ha7ZcpN9o
ジムリーダーたちに加えて真姫までもが解放され、戦力の均衡は完全に崩れ去った。
暴虐のアライズ団員たちは撤退戦を強いられ、強奪したポケモンたちを回収してホール外へと後退していく。
外を包囲した警察部隊との交戦が始まっているようだが、それは警察に任せて構わないだろう。
真姫はくたりと腰を落とし、とりあえずの危機を逃れられたことに安堵の溜息を吐く。
186:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 03:56:36.73 ID:ha7ZcpN9o
強くなりたいと願い、日々研鑽を積む数多くのトレーナーたちにしてみれば冗談にもならない話だ。
だけど、自衛というのはわかりやすくて強い動機の一つなのかもしれない、と真姫。
真姫「……ま、いいわ。穂乃果と海未、それに他の子たちが見当たらないわね」
187:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 03:57:16.19 ID:ha7ZcpN9o
…
オハラタワー最上階。
188:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 03:57:43.61 ID:ha7ZcpN9o
「撃てぇ!全弾撃ち尽くせ!」
「全ポケモン!最強技を斉射!!」
「影も残すな!殺されるぞ!」
英玲奈「メタグロス、“しねんのずつき”だ」
189:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 03:58:10.89 ID:ha7ZcpN9o
「かは…」と小さく息を漏らす鞠莉。
その指が英玲奈の肩へと掛けられ、救いを求めるように視線が宙を泳ぐ。
ぐ…と、刃が捻り回される。
傷口を歪めて広げ、内臓を確実に壊し、刃渡り20センチほどの刃が鞠莉へと確実な死をもたらす。
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