497:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 07:24:57.29 ID:ha7ZcpN9o
こくりと頷き、真姫はジャローダを戻して新たな一体を手にする。
開かれたボールから現れたのはゴーレムポケモンのゴルーグだ。
古代人により土から創造されたと言われている、巨大なロボット兵めいた姿のポケモンだ。
じめん・ゴーストという属性ながら、高速で空を飛ぶことも可能。
498:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 07:26:20.75 ID:ha7ZcpN9o
…
キキ、キュリリ。
奇妙な音が山中に響いている。
499:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 07:27:38.25 ID:ha7ZcpN9o
現れた暴竜は水色の体皮に真紅の翼、600族の一角を成すボーマンダ。
四天王としてトレーナー界の最前線に立つ希は当然その脅威を熟知していて、交戦の経験も少なくはない。
だが、希がうっすらと持つ予知能力は眼前のボーマンダのさらなる異常性を鋭敏に嗅ぎ取っている。
いや、ボーマンダの異様というよりは…
500:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 07:28:18.92 ID:ha7ZcpN9o
希「ここは…ソルロック、“サイコキネシス”やね」
ことり「……!」
501:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 07:29:16.29 ID:ha7ZcpN9o
開戦から幾戟かを交え、ことりは奇妙な感覚を抱いている。
これまでにもたくさんのトレーナー戦、血みどろの野試合を経てきたことりだが、そのいずれとも異なる感覚。
どうにも言語化するのが難しい違和…
希の周りには相変わらず、ソルロックとルナトーンが対の軌道で旋回している。
502:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 07:29:51.46 ID:ha7ZcpN9o
ことりの内心に苦悩がよぎる。
ボールの中、待機しているヌメルゴンを意識するたび心に燻る思い、自分が“堕ちてしまった”のだという暗澹。
向き合う四天王、希は明確に正義の側の人間で、この状況下でさえことりの身を案じてくれている。
503:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 07:30:37.46 ID:ha7ZcpN9o
希「見えた!!」
ことり「え…?」
希「バッチリ決まったよ、ウチの透視能力。うひひ…なかなか形の良いお椀型やなぁ?」
504:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 07:31:41.63 ID:ha7ZcpN9o
ことり「………。女の子同士でもそれは駄目だよ。エチケットがなってませんね、希ちゃん」
すうっと、ことりの瞳から温度が引いた。
505:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 07:32:10.27 ID:ha7ZcpN9o
夜刻は進み、玲瓏たる山月はその角度を西へと深めている。
舞う暴竜は大口を開き、吸気から吐き出すは灼熱の奔流。赤柱が聳える!
ことり「ボーマンダ、“かえんほうしゃ”」
506:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 07:32:37.40 ID:ha7ZcpN9o
ことり(爪でルナトーンを倒して、翼か尾で希ちゃんを引っ掛ける。肩の辺りなら頭はぶつけないから大怪我はしない……ごめんなさい!)
希「……なーんて、勝った気になるんは気が早いよ?」
ことり「きゃあっ!?」
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