過去ログ - 中野有香の後輩の話。
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4:名無しNIPPER[saga]
2017/04/23(日) 22:28:27.33 ID:M/h/fDsR0

いつも型の稽古に入る前は、全体の手本として俺がみんなの前で披露するのが常だった。

道場長が俺の名前を呼ぶ。

以下略



5:名無しNIPPER[saga]
2017/04/23(日) 22:29:40.28 ID:M/h/fDsR0

それから、みんなの手本は俺と中野さんの二人で行うようになった。

だから、ってことはないと思うけど、俺は少しだけ中野さんと話すようになった。

以下略



6:名無しNIPPER[saga]
2017/04/23(日) 22:30:32.80 ID:M/h/fDsR0

努力を積み上げて、猛スピードで俺の隣にまでやってきた彼女は、このままではそう遠くないうちに俺を追い抜くだろう。

ああ、うん。

以下略



7:名無しNIPPER[saga]
2017/04/23(日) 22:31:05.16 ID:M/h/fDsR0

俺が練習させられることになったのは、相手の突きや蹴りを捌いて、直後の隙にこちらの攻撃を放り込む、所謂カウンターと呼ばれるものだった。

しかし、普段見ている突きや蹴りの何倍も速い大人たちのそれを捌け、というのも無理な話で、最初のうちは何もできないままに負ける毎日だった。

以下略



8:名無しNIPPER[saga]
2017/04/23(日) 22:31:45.76 ID:M/h/fDsR0

練習を続けるうちに、少しずつ攻撃を捌けるようになってきた。

一回、二回、繰り出される突きや蹴りを払い落とす、打ち落とす。

以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2017/04/23(日) 22:32:48.05 ID:M/h/fDsR0

寸止めと言えども、当たるときは当たる。

というか、ぶっちゃけ普通に当たる。

以下略



10:名無しNIPPER[saga]
2017/04/23(日) 22:34:26.33 ID:M/h/fDsR0

けれど、現実は無情だった。

勝ち逃げなぞ許すものか。

以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2017/04/23(日) 22:36:16.94 ID:M/h/fDsR0

中学に上がっても、結局はやることは変わらなかった。

朝から走り込みをして、朝練をして、学校へ行く。

以下略



12:名無しNIPPER[saga]
2017/04/23(日) 22:36:46.98 ID:M/h/fDsR0

そんな俺も、もうすぐ三年。

春から夏にかけての都道府県選抜。

以下略



13:名無しNIPPER[saga]
2017/04/23(日) 22:37:20.55 ID:M/h/fDsR0

三月の末、いつもどおりスポーツバックを背負って、自転車に乗って道場へ向かう。

丁度年少部との入れ替わりの時間で、まだあまり人が来ていない様子だった。

以下略



14:名無しNIPPER[saga]
2017/04/23(日) 22:37:52.70 ID:M/h/fDsR0

「中野さんの才能は道場長も知ってるでしょう」

「もちろん」

以下略



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