過去ログ - アラサーニートエリちとキャリアウーマン亜里沙
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939:名無しNIPPER[saga]
2018/11/17(土) 20:52:58.65 ID:Y95m5YSR0
 いつかきっとまた会えるという発言をして生前のユッキを励ました希だけど、
 まさか本当に再会を果たしてしまうとは、あの子も思ってないに違いない。
 当時私とは交流が途絶えていたはずなのに、そういえばちゃっかり姿を表してたっけ。
 記憶をたどると海未は3年生組卒業以降毎週のようにリリホワで集まっていたとか。
 うん、考えるのはやめよう。
以下略



940:名無しNIPPER[saga]
2018/11/17(土) 20:53:33.70 ID:Y95m5YSR0
 愛おしいものを撫でるように、赤ん坊にひときわ愛情を向けるように、
 絢瀬絵里の盗撮写真を見ながら人形を撫でる希。
 瞳は完全に死んでいて、アンニュイそうな態度で漏れる息は明らかに過呼吸寸前。
 これがもしエロゲーだったら東條希の自分を自分で慰めるシーンが
 ちょっとセンチなBGMで披露されてしまうけれど、そういうことにはならなかった。
以下略



941:名無しNIPPER[saga]
2018/11/17(土) 20:54:07.81 ID:Y95m5YSR0
 その発言を最後に場面は切り替わり、
 やがて音ノ木坂学院へと周囲の風景が変わった。
 ここではR-15指定みたいな場面は出てこないであろうので、
 ユッキと二人今度は何が起こるのだろう? みたいに顔を突き合わせて、
 さっきみたいに病んだ顔を多少改めている希を眺めていた。
以下略



942:名無しNIPPER[saga]
2018/11/17(土) 20:54:42.41 ID:Y95m5YSR0
「なるほど、喧嘩を売るということはこちらに反発をされることも覚悟してのことね?」
「確信した、普段はやっぱりキャラ作りなんだね」
「何が言いたいの?」
「弟子にして」
「はあ?」
以下略



943:名無しNIPPER[saga]
2018/11/17(土) 20:56:31.90 ID:Y95m5YSR0
「友達を大事にするのもいい、アイドルになりたい気持ちを大事にするのもいい、
 でも、どちらか選ばないと」
「どっちもじゃいけないの?」
「裏切られてからじゃ遅いんだよ、これを見て」

以下略



944:名無しNIPPER[saga]
2018/11/17(土) 20:57:56.25 ID:Y95m5YSR0
 相手を笑顔にするためなら、自分はどうなっても構わない、
 決定的な証拠を突きつけられようとも相手を信じようとした彼女の姿に、
 本当に絢瀬絵里っていうのは甘ったれた存在であったのだなあって。
 独りよがりで、頭悪くて、誰に頼ろうともしないのに甘ったれてて。
 誰かがなんとかしてくれるとばかり思っていて――
以下略



945:名無しNIPPER[sage]
2018/11/17(土) 22:16:31.93 ID:b+8T7FYYO
ヒェッ……某板でよく立ってたヤンデレのんたんスレ思い出した


946:名無しNIPPER[saga]
2018/11/18(日) 07:00:23.33 ID:j1GEu/ey0
 懐かしいという感慨すら抱かないほど、その建物のことを印象にすら残したくない。
 目の前に映る建物を見て苦笑交じりの表情を浮かべているのを、
 ユッキが首を傾げながら見上げる。
 この場所で何が行われたかというよりも、
 この場所であの人達が何もしてくれなかったことを思い出すほうが簡単だ。
以下略



947:名無しNIPPER[saga]
2018/11/18(日) 07:00:52.81 ID:j1GEu/ey0
「誰から見た私……いや、私のエピソードではなさそうね」
「はい」
「だって私はこの場所で何をしたわけでもない、あるとすれば亜里沙」
「送られてきたデータによれば……亜里沙さんが初めて泣いた日」
「……なんていえばいいのかしら」
以下略



948:名無しNIPPER[saga]
2018/11/18(日) 07:01:23.28 ID:j1GEu/ey0
「私よりもあなたが心配よ。想像したことのないものが見られると思うわ」
「ハードルを上げますね」
「だいじょうぶよ、たぶん軽く超えられるわ――嫌悪で」

 ロシアから日本に来た理由は、表向きではおばあさまの来日で。
以下略



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