げんきいっぱい5年3組 (オリジナル百合)
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28: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/05/29(日) 19:04:26.47 ID:4yJ+Tv6jO
「そう?」

「なんだか落ち着いてて、変。あなた、いつもおどけてた。ピエロみたいに」

そんな風に見られてたんだ。
以下略 AAS



29: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/05/29(日) 19:16:12.80 ID:4yJ+Tv6jO
家に帰って、帰っていた母親に今起こっている問題を説明した。
もちろん、まともに取り合ってはもらえなかった。
代わりに、体温計と風邪薬を差し出された。
このくらいの子どもはよく意味不明なことを思いついて、
現実とごちゃ混ぜにするのよ、と後から帰ってきた父親にあらましを説明して、ため息をついて言った。
以下略 AAS



30: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/05/29(日) 19:30:04.85 ID:4yJ+Tv6jO
学校が半日で終わった日、保険証を持って一人で病院に行ったが、両親ときてくださいと突っぱねられた。
帰り道、家に帰るのも億劫になり、公園に行って一人絶望的な気分でブランコに座っていた。
この錆びついた鎖も、この公園自体老朽化が進んで危ないからと、今では何もかも新しくなっていた。
今、今はどこにいった。
絶対にあるはずなのに。
以下略 AAS



31: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/05/29(日) 19:44:19.98 ID:4yJ+Tv6jO
無言で、隣のブランコに座った。

「あゆむ、何か隠してる」

「……」
以下略 AAS



32: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/05/29(日) 19:58:05.49 ID:4yJ+Tv6jO
子どもの言うことだ。
いちいち目くじらを立てることじゃない。
けれど、この頃の私はやすはとみやちゃんが私の世界の半分以上を占めていた。
もちろん、今の私はそう言った依存はしていない。
でも、そうだろうか。
以下略 AAS



33: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/05/29(日) 20:13:02.45 ID:4yJ+Tv6jO
次の週の中日くらいに体育でドッジボールをした。
この頃、男子にも女子にも力の差はなく、背丈が高いと言ってもあまり関係なかった。
男女対抗戦なんてものもできてしまう。
今思うと、どうして分けたのか疑問は残るけど。

以下略 AAS



34: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/05/29(日) 20:20:41.78 ID:4yJ+Tv6jO
逆方向に振り返る。
上林さんと目があった。
なんでかな。
彼女がボールを投げたそうにしているのが直感的にわかった。

以下略 AAS



35: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/05/29(日) 20:25:40.66 ID:4yJ+Tv6jO
「退いて、上林さん……」

放心していたのか、上林さんがいつまでも私の上に乗っていたので言った。
彼女は慌てて立ち上がる。
すぐに立ち上がった所、たいした怪我はしていないようだった。
以下略 AAS



36: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/05/29(日) 20:29:24.72 ID:4yJ+Tv6jO
「保健委員は確か、やすはさん?」

先生が、やすはを手招きする。

「あゆむさんと上林さんを……上林さんは大丈夫なの? そう、じゃあ、あゆむさんを保健室に連れていって」
以下略 AAS



37: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/05/29(日) 20:43:29.05 ID:4yJ+Tv6jO
保健室に先生はいなかった。
代わりに、

「先に水で洗い流すよ」

以下略 AAS



38: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/05/29(日) 20:53:31.33 ID:4yJ+Tv6jO
やすはは傷口に砂が入ってないか確認して、

「終わり、膝以外は傷になってないし、自分で洗ってね」

「ありがとう、やすは。やすは、良いお母さんになれるよ」
以下略 AAS



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