勇者「淫魔の国で風邪をひくとこうなる」
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72: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2017/01/25(水) 01:09:27.79 ID:iCugq6SKo

眠れない日に抜け出してここへ来るうちに、彼女らの上に立つ王だというのに、常連になった。
料理の全てが逸品であり、酒もまた人界では呑んだ事もない美酒ばかりだ。
店主も給仕も、務めるのは年経た“狐”が魔族となった、ふさふさの尾を持つ美女だ。
金色とも白色ともつかない、強いて言えば“きつね色”の髪を束ね、尾を生やしているが本数にばらつきがあった。
以下略 AAS



73: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2017/01/25(水) 01:10:46.55 ID:iCugq6SKo

奥のカウンター席に座って店内を見回すと、思っていたより客は少ない。
冬も終わって屋内に籠もりがちだったラミアも出て歩くようになって、様々な種族でいつもはごった返しているのに。
今、店内にいるのは勇者とサキュバスA、いつもの給仕と料理番、サキュバスが二、三人だけだ。

以下略 AAS



74: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2017/01/25(水) 01:12:07.22 ID:iCugq6SKo

そして、勇者の掲げ持つグラスの中の世界では……どちらかといえば拙いが味のある絵柄で、
姫君をさらった暴竜へ立ち向かう勇敢な少年の冒険物語が演じられていた。

勇者「……効くな、これは」
以下略 AAS



75: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2017/01/25(水) 01:13:29.24 ID:iCugq6SKo

サキュバスA「そうでしょうか?」

勇者「その……気を悪くするかもしれないけど、数万年生きていると、十年単位の時間なんてどうでもいいのかと思ってたんだ」

以下略 AAS



76: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2017/01/25(水) 01:13:55.67 ID:iCugq6SKo

サキュバスA「……そういう訳ですので、今日の酒代は無料とする訳には」

給仕「いくわけないだろ。二万数回目の誕生日はおめでとうと言ってやるけどさ」

以下略 AAS



77: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2017/01/25(水) 01:14:33.18 ID:iCugq6SKo

もう一度火酒を含むと、解けた氷で薄まって、だいぶ飲みやすく変わっていた。
しかし喉越しは相変わらず焼かれるようで、胃に下りてからも余韻が残る。
グラスの中の世界は、半ばまで減った火酒の琥珀色を背景に、ドラゴンと“勇者”が戦っている場面に変わっていた。

以下略 AAS



78: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2017/01/25(水) 01:15:57.91 ID:iCugq6SKo

サキュバスA「お手洗いなど、ありません」

勇者「いや、無いはずがない」

以下略 AAS



79: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2017/01/25(水) 01:17:18.65 ID:iCugq6SKo

手洗いに立つと……ますます酷くなる。
飲んでいても、話していても、治まりがつかず……むしろ、悪化の一途を辿る。

勇者(……! 何だ、これ……いったい、何時間……!?)
以下略 AAS



80: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2017/01/25(水) 01:17:53.87 ID:iCugq6SKo
勃起のせいでしづらくなっていた排泄を終えて戻ると、サキュバスAが、蕩けた目で迎えた。

サキュバスA「んふっ……。陛下、随分とお時間がかかりましたのね?」

勇者「……大丈夫か?」
以下略 AAS



81: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2017/01/25(水) 01:18:51.54 ID:iCugq6SKo

勇者「おい、そんな飲み方するなって!」

サキュバスA「え? ……あぁ……すみません、気がつかず……」

以下略 AAS



82: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2017/01/25(水) 01:19:32.21 ID:iCugq6SKo

結局、とっぷりと更けた夜の街を、サキュバスAを背負って城へ帰る事になった。
うなじには酒臭く熱い吐息がかかり、しっとりと湿ったこそばゆさが背筋をその度に走る。

勇者「……何でこうなった?」
以下略 AAS



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