【オリジナル】「治療完了、目をさますよ」2【長編小説】
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133:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/23(火) 16:41:00.00 ID:roP5EhAm0
そこで彼は、血溜まりの中に紙切れが落ちているのを目にした。
さり気なく身をかがめてそれを拾い上げ、血をスーツで拭ってポケットに突っ込む。
そして彼は、火のついたタバコを携帯灰皿に押し込んで、蓋を締めた。
その視線が、圭介が吸って踏みにじったタバコに落ちる。

以下略 AAS



134:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/23(火) 16:41:30.93 ID:roP5EhAm0
◇

「高畑が……殺された……?」

愕然として大河内は、携帯電話の向こうに震える声を発した。
以下略 AAS



135:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/23(火) 16:42:08.09 ID:roP5EhAm0
そして腹の傷を手で抑えながら、掠れた声を発する。

「……分かった。関東赤十字病院はどうなった……?」
『病院内に爆弾が仕掛けられているという話があり、一時騒然となりましたが……デマだったようです。爆弾は発見されず、通常通り、今は稼働しています。報道機関への抑制も完了しています』
「…………」
以下略 AAS



136:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/23(火) 16:42:46.93 ID:roP5EhAm0
沖縄赤十字病院の地下、マインドスイープ用の施設だった。
このエリアは、外部からのマインドジャックを妨害する効力がある。
ここにいる限り、テロリストの干渉を受ける心配はないが……反対に、こちらから手出しをすることもできなかった。
マインドスイープのネットワークに接続した瞬間、ハックされる危険性があるからだ。

以下略 AAS



137:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/23(火) 16:44:01.35 ID:roP5EhAm0
「ドクター大河内、お電話です」
「何だ? 関東赤十字からか?」

なぜ自分の携帯によこさない、と疑問が頭をよぎった所で、看護師が戸惑いの表情を浮かべて携帯を大河内に渡した。

以下略 AAS



138:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/23(火) 16:44:33.46 ID:roP5EhAm0
『随分出るのに時間がかかったじゃないか』

淡々とした声を受け、大河内は奥歯を噛み締めて、言葉を絞り出した。

「坂月君……」
以下略 AAS



139:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/23(火) 16:45:18.36 ID:roP5EhAm0
「こちらの情報部からの情報通りだとすると、あの女は人造で調整されたスカイフィッシュのようだな」
『そうだ。いわば、人の手で作り出された俺のようなものだと言える』
「どこかにアンリエッタ・パーカーの精神が分裂した分裂体がいたら、君が死んだ時と同じように、誰かの悪夢に感染する」
『話が早いな』

以下略 AAS



140:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/23(火) 16:45:52.74 ID:roP5EhAm0
『マインドスイープは、一つのビジネスだ』
「ビジネス……?」
『自殺病にかかった人間が、赤十字病院で治療される。自殺病のウィルスは誰かにまた感染し、あらたな患者を作り出す。そのサイクルで赤十字という大きなコミュニティは潤い、回る』
「…………」

以下略 AAS



141:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/23(火) 16:46:28.84 ID:roP5EhAm0
『そのシステム自体を潰そうとしているのが、テロリストだ。彼らはマインドスイープという行為自体を消し去ろうとしている』
「そんなことが可能なのか……?」
『可能だ』

坂月は重い声で続けた。
以下略 AAS



142:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/23(火) 16:47:08.85 ID:roP5EhAm0
「私に……どうしろと言うんだ……」

頭を掴んで首を振る。
そして大河内は弱々しい声を発した。

以下略 AAS



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