【モバマス】乃々「キレイな夢を見たんだ」
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13:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/12(火) 01:23:00.17 ID:kEcSo673O
会場へ向かう車内で、Pさんは今回のライブについて説明をしてくれました。
「今回出演するのは新人ばかりでな。それぞれ個人ではまだライブを開けないような、若手が集まるイベントなんだ。 いわば『お披露目会』的な意味合いもある」
14:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/12(火) 01:23:39.10 ID:kEcSo673O
Pさんも同じように驚いたのでしょう。少し眉を上げて、会話が数秒途切れます。
「そういや学校はどうだ。新しいクラスには慣れてきたか?」
15:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/12(火) 01:25:08.38 ID:kEcSo673O
そうは言ってもこの時既に私には、先程の突沸したような怒りはありませんでした。それでもこんな返事をしてしまったのは、きっと私の下らない意地のせい。
さっきまで怒っていたのにすぐニコニコと返事をするのが酷く子供っぽく思えて、まだ怒っているような振りをする。幼稚さを隠そうと幼稚な行動をとってしまう。
16:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/12(火) 01:25:56.40 ID:kEcSo673O
それからおよそ二十分。
私達の間に会話はなく、私の知っている曲、知らない歌が窓の外を流れる景色のように、意味もなく通り過ぎてゆきました。
17:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/12(火) 01:26:41.45 ID:kEcSo673O
飛び込んできたドラムは、私達の空気を破裂させるような軽快なリズム。続いてギターとベースが渾然となって音のうねりを作ります。止めを刺すように、自由なようでいて芯のあるボーカルの歌声が響いて……。
私は完全に、聴き入ってしまいました。
18:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/12(火) 01:27:20.01 ID:kEcSo673O
数分後、余白が次のメロディを運んできてようやく、私は軽く息を吐きました。自分の呼吸音さえ煩わしかったのか、浅く息をしていたようです。
少し余韻に浸った後、つい呟いてしまいました。
19:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/12(火) 01:28:15.71 ID:kEcSo673O
「あぁ、良い歌だよなぁ。俺も学生の頃から好きなんだよ」
努めて愛想の良い返事をしてくれていることに、私は恥ずかしさと照れを感じてしまいました。
20:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/12(火) 01:29:11.31 ID:kEcSo673O
それから少しして、ようやく私達は目的地に着きました。
まだ開場数時間前だというのに、会場の周りにはぽつりぽつり、ファンと思しき方々がいます。そこに私は、イベント特有の浮き足だったような空気を感じていました。
21:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/12(火) 01:32:50.98 ID:kEcSo673O
会場内はいつものことだが騒がしかった。
設営スタッフの声や大きな物音が響くかと思えば、サウンドチェックの為に突如爆音が流れる。
22:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/12(火) 01:33:50.97 ID:kEcSo673O
「プロデューサー失格」
「甘えを許しているだけじゃないか」
23:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/12(火) 01:34:28.60 ID:kEcSo673O
そっと振り返ると、森久保は人込みに流されないよう、俺のジャケットの端を掴んで付いてきている。
まるで俺と彼女が、初めて逃げ込んだ時のように…。
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