7:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/12(火) 01:16:51.84 ID:kEcSo673O
「お世話になっております、芸能四課のPです。…えぇ、森久保のレッスンですが…はい…いや本当に…至らずすみません…ははは」
トレーナーさんの口撃をへらへらと受け流すPさんを横目に、私はぼんやりと明るい窓の外を眺めていました。
8:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/12(火) 01:18:14.60 ID:kEcSo673O
私の質の悪い軽口を叱るでもなく、Pさんも返します。
「これ以上叱られると泣いちゃうぞ、俺?」
9:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/12(火) 01:19:18.33 ID:kEcSo673O
いつものカフェは、いつものように空いていました。
うさ耳メイド姿の店員さんからケーキセットを受け取った私達は、フォークを入れながら会話を続けます。
10:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/12(火) 01:20:23.18 ID:kEcSo673O
そんな時間を過ごしている中、唐突にPさんが訊ねてきます。
「そうだ。今度の金曜って、何か予定あるか?」
11:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/12(火) 01:21:21.32 ID:kEcSo673O
「そんな顔するなよなー。誰かさんが休みまくりだから、ちょっとは活動している所見せないといけないの」
コーヒーにミルクを足しながら、Pさんはしれっと言います。うぐ…と息が詰まってしまうのは、やはり私に後ろめたい気持ちがあったからでしょう。
12:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/12(火) 01:22:16.67 ID:kEcSo673O
春特有の浮かれたような、ざわついた雰囲気に当てられたのか日々は過ぎゆき、金曜はすぐにやってきました。
放課後になり、私なんかと仲良くしてくれるクラスメイトと話をしながら、Pさんを待ちます。
13:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/12(火) 01:23:00.17 ID:kEcSo673O
会場へ向かう車内で、Pさんは今回のライブについて説明をしてくれました。
「今回出演するのは新人ばかりでな。それぞれ個人ではまだライブを開けないような、若手が集まるイベントなんだ。 いわば『お披露目会』的な意味合いもある」
14:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/12(火) 01:23:39.10 ID:kEcSo673O
Pさんも同じように驚いたのでしょう。少し眉を上げて、会話が数秒途切れます。
「そういや学校はどうだ。新しいクラスには慣れてきたか?」
15:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/12(火) 01:25:08.38 ID:kEcSo673O
そうは言ってもこの時既に私には、先程の突沸したような怒りはありませんでした。それでもこんな返事をしてしまったのは、きっと私の下らない意地のせい。
さっきまで怒っていたのにすぐニコニコと返事をするのが酷く子供っぽく思えて、まだ怒っているような振りをする。幼稚さを隠そうと幼稚な行動をとってしまう。
16:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/12(火) 01:25:56.40 ID:kEcSo673O
それからおよそ二十分。
私達の間に会話はなく、私の知っている曲、知らない歌が窓の外を流れる景色のように、意味もなく通り過ぎてゆきました。
76Res/51.03 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20