1:名無しNIPPER
2019/03/29(金) 23:55:19.94 ID:U4jaxnXH0
アイドルマスターシャイニーカラーズの園田智代子のSS
初投稿ですよ。
内容的にはアイドルになる前の葛藤を自分なりに描いてみました。
2:名無しNIPPER
2019/03/30(土) 00:13:32.29 ID:70xLl5pa0
私はいわゆる普通だ。
普通の学校にいる、普通の女子高生。友達からは名前からチョコ、って呼ばれていて、普通に過ごしてきた。
何に挑戦するわけでもなく、ただひたすらに普通の日常を謳歌してきた。
でも、何か変えたいなって思っちゃったんだ。
だからアイドルのオーディションに参加してみた。その中で自分の普通を変えられるものがあるかもしれなかったから。
3:名無しNIPPER
2019/03/30(土) 00:14:25.03 ID:70xLl5pa0
でも、結果は振るわなかった。普通な私が刺激を求めた結果は残酷だった。自分の胸に深く突き刺さった現実、抜き取るには時間がかかった。
友達にも慰めてもらった気がする。
大丈夫、こんなものだって、頑張ったじゃん。
4:名無しNIPPER
2019/03/30(土) 00:15:23.66 ID:70xLl5pa0
私はどこで輝けるだろうか。どこで私はーー。
「園田智代子さんーー」
オーディション会場で若い20代ぐらいのスーツ姿の男性に名前を呼ばれた。いろいろ質問された。学校でのこととか自分のこととか、前のところと聞くことはほぼ変わってなかった。
5:名無しNIPPER
2019/03/30(土) 00:16:29.76 ID:70xLl5pa0
そうだ、どうせ落ちるんなら笑おう。アイドルは笑顔が素敵だから、笑って今この瞬間だけでもアイドルになろう。
笑って受け答えた。私の笑顔は目の前の彼にどう届いているだろうか。かわいく見えてるかな、私。
オーディションが終わって、私はすぐ帰ろうとした。
6:名無しNIPPER
2019/03/30(土) 00:17:38.68 ID:70xLl5pa0
「これ、俺の名刺」
「えっ」
私に突き出された長方形のカード。そこには283プロダクション・プロデューサーという文字が書いてあった。
7:名無しNIPPER
2019/03/30(土) 00:18:24.94 ID:70xLl5pa0
「でも、何だかやりたくなさそうだったから、気持ちを整理してからまた来てほしいな」
そうだ、私は本気でアイドルになりたいわけではなかった。
ただ私自身を、私の普通を肯定してほしかったからだ。
8:名無しNIPPER
2019/03/30(土) 00:19:48.56 ID:70xLl5pa0
家に帰ってすぐベッドに仰向けになって天井を眺めた。そして名刺を自分の目の前に掲げる。
私は昔ピアノを習っていた。でも普通の私は、芽が出なかった。自分より上手い人なんか周りにたくさんいた。だから、諦めた。
アイドルの世界だって同じ。周りに私よりすごい人はいっぱいいる。私より輝いている、私より歌が上手くてダンスもできる、私よりも可愛い子なんかたくさんいるんだ。私なんか見向きされない、私のどこがいいと思ったんだろう。
9:名無しNIPPER
2019/03/30(土) 00:21:05.46 ID:70xLl5pa0
「こんにちは!」
283プロに来た。そして、あの男の人がいた。
プロデューサー、さん。
10:名無しNIPPER
2019/03/30(土) 00:22:28.60 ID:70xLl5pa0
「私が、ですか」
「うん、そう。ずっと、君を入れようと思っていたよ。だから、まだ迷いがあるだろうけど」
「私は、普通なのに」
11:名無しNIPPER
2019/03/30(土) 00:28:36.97 ID:70xLl5pa0
短いですけど、Pと智代子の出会いを自分なりに改変してみました。
智代子は一歩踏み出せなくて、でも誰よりも輝きたいと密かに思ってるアイドルです。
シャニマスをやっていて、そんな彼女の背中を押したい。押してあげたい。そう思いました。
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