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【安価・コンマ】力と魔法が支配した世界で【二次創作】 Ⅱ
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69 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/23(日) 01:07:48.84 ID:/g+7bgULO
これ古代遺跡いくごとに誰かしらの死亡判定がつくのかしら
70 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/23(日) 18:53:06.39 ID:bUhiHctQO
乙
襲撃は自由行動終了後に発生するんだろうか
71 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/11/23(日) 19:24:49.39 ID:QIkiNpTAO
>>69
古代遺跡の探索は、よほどのことがない限り死亡判定はありません。
ただ、リンさんと一緒に探索する場合は若干ですが、判定は発生しやすくなるかもしれません。参考までに。
>>70
襲撃はタイミングがいい安価があるのでこれから起こります。よろしくお願いします。
72 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/11/23(日) 19:25:17.32 ID:QIkiNpTAO
ヨードリー「衝撃波……か。丁度いい。私とキキにはおあつらえ向きの魔法がある」スッ
キキ「ああ、なるほど……じゃあ、まずはこれを避けてみてください!」
風「」ヒュオオオ……!
サーシャ「きゃっ……これ、風魔法!?」
リーゼリット「すごい強さ……!吹き飛ばされそう……!」
アインズ「まだ風が一箇所に集まっているだけだ。攻撃はこれから来るぞ」
ガイ「なるほど、衝撃波の再現というわけだな……!」
キキ「では、いきますよ〜。それっ!」
風の塊「」ビュオオオッ‼︎
テル「セーレの衝撃波……完全じゃないけど、雰囲気は近いよ。威力は抑えられてるけど、真正面から受けたら身体ごと飛ばされる……!」
ヨードリー「さあ、どう攻略する?」
ガイ「……予兆は風の流れだ。衝撃が集まる前の空気を読むんだ!」
サーシャ「そんなの読めるわけ……ひゃっ──!」スッ
風の塊「」ドォン‼︎
サーシャ「うぅ……」クラクラ
リーゼリット「ほ、ほんとに飛んだ……」
アインズ「訓練だからあの程度ですんでいるが、実戦であれば死んでいるな」
テル「……でもサーシャちゃん、身体が浮く直前に空気が止まった感じ、わかった?」
サーシャ「えっ……なんとなく、ですけど……急に静かになったような……」
ガイ「衝撃が放たれる瞬間、風は一瞬だけ動きをやめる。そこを感じ取れれば回避が間に合う」
リーゼリット「それが簡単にできたら苦労しないよ……でも、やるしかないよね」
ヨードリー「いい心意気だな……回数を重ねろ。身体は繰り返せば覚える」
キキ「では、角度を変えてもう一発いきますよ〜」
◆
ヨードリー「ふむ……短時間の訓練にしては、それなりの成果を得られたんじゃないか?」
キキ「そうですね。始めたばかりの頃と比べたら全然動きが違いますよ〜」
アインズ「完璧にはほど遠いが……無策よりははるかにましだ。最悪の状況でも全滅だけは避ける動きはできるようになっただろう」
ガイ「攻撃の予兆を感じ取る意識も掴めてきた。訓練はこのあたりで切り上げるとしよう。無理に続けても雑になるだけだしな」
テル「そうだね。セーレに会う前に疲れ果ててたらシャレにならないし」
ヨードリー「……であれば、本日の練兵場の使用はここまでとしよう。あとは兵の訓練時間だ」
キキ「みなさん本当にお疲れさまでした〜」
⭐︎セーレフェリアの対策をしました。
セーレフェリアとの戦闘時、コンマに+10の補正を得ます。
73 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/11/23(日) 19:28:08.88 ID:QIkiNpTAO
ーー西テラヌス砂漠 巨大墳墓前
魔導車「」キキー
ワイワイガヤガヤ
サーシャ「わぁ……!ここが巨大墳墓……観光地だからか、人がいっぱいいるね」
テル「前はこう、神秘的な雰囲気があったのかもしれないけど……人が集まりすぎると、どうしても俗っぽくなっちゃうね」
アインズ「実情を知られれば、神秘性は薄れるものだ。遺跡といえど収益が優先されればこうなる」
リーゼリット「……十年前に世界樹の光が落ちた場所、なんだよね」
ガイ「ああ……ここを調べたらすぐに立ち去ろう。フローディアとセーレフェリアもここを調べる可能性が高いからな」
テル「……そうだね。急ごうか」
◆
ーー古テラヌス王家の石室
吹き抜けの天井から差し込む太陽「」カッ―!!
サーシャ「おお……すごい!!!」
アインズ「見惚れるのはわかるが、観光に来たわけじゃないんだぞサーシャ……ガイ、翡翠の賽は反応しているか?」
ガイ「──ダメだ、まったく反応しない。この辺りに残滓の力は無さそうだ」
リーゼリット「じゃあ……空振り、ってこと?」
ガイ「ああ……ここは人が多すぎる。長居は避けるべきだな」
テル「そうだね。セーレがもしこの場所を探してて……ここで鉢合わせたら、大変なことになっちゃうから」
サーシャ「うぅ……でも、せっかく来たのに何もないなんて……」
「嘘……なんで……」
サーシャ「……え?この声……」クルッ
74 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/11/23(日) 19:28:39.64 ID:QIkiNpTAO
リーナ「どうして……ここに、いるの……」
ガイ「リーナ?どうしてここに」
サーシャ「リーナちゃんもここに来てたんだ……?」
リーナ「なんで……なんで会っちゃうの……?」
サーシャ「え?」
リーナ「ここにいるなら……私、やらなくちゃいけなくなる……!」
テル「リーナちゃん、それどういう──」
ガイ「リーナ。何があった?」
リーナ「……命令、されたから。あなたたちを……消すように」スッ
リーゼリット「命令?」
アインズ「下がれ……全員、構えろ」
竜角の槍「」ブンッ!
テル「……アインズさん?あはは、冗談キツいなぁ〜。あまり面白くないよ、それ……」
干からびていく周囲の人々「」バタッ……バタッ……
テル「!」
サーシャ「嘘……」
アインズ「……あのときの死体は──リーナ、お前だったのか」グッ
リーナ「……ごめんなさい。ほんとはこんなこと……したくない」
リーナ「でも……あなたたちが世界を元に戻そうとしてるから……邪魔なの……!」
ガイ「元に戻すことが、なぜ邪魔になる?」
リーナ「戻しちゃダメなの……世界は消えるべきだから。間違った世界なんて……全部消すべきだから……!」バッ
ーー戦闘開始 リーナーー
01-10 痛恨(死亡判定あり)
11-50 劣勢
51-90 優勢
91-00 会心
コンマ下1
閃光玉 +10(残り3回)
連携技 +30(残り2回)
代償の刃 +99(現在使用不可)
抑制行動 -20(回数制限なし)
※同時使用はできません。
75 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/23(日) 19:29:39.71 ID:9y4FFYCOO
あ
76 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/11/23(日) 19:34:51.91 ID:QIkiNpTAO
ちょっとわかりづらかったかもしれませんので補足説明をします。
勝利判定の際、直前の行動が 抑制行動でなかった場合、リーナは死亡します。参考までに。
77 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/11/23(日) 20:31:47.06 ID:AGNhO4HWO
リーナ「……」
乾燥していく地面「」カラッ……
近づいてくる乾魔翌力の塊「」ドドドドドド
アインズ「……来るぞ!距離を保て!」バッ
魔翌力を避けるリーゼリット「わあああっ!?」バッ
リーゼリットがいた足元の地面「」カラッ……
ガイ「ッ……直接触れずとも、あの魔翌力に触れただけで干からびるのか!」
テル「あんな魔法、初めて見たよ……!」
サーシャ「リーナちゃん、やめて!!!」
リーナ「……だまって……!」
乾魔翌力の塊「」ズオオオ……
乾魔翌力の塊「」ドドドドドド
アインズ「くっ……手加減をしていたらこちらがやられるぞ……!」ブンッ
竜角の槍「」ガギィンッ!
乾魔翌力の塊「」ギュウン……
リーゼリット「──くっ!!!」サッ
狙撃型魔導銃「」バァン!バァン!
肩口を撃たれるリーナ「あぅっ……!」バスッ
リーゼリットを抑えるサーシャ「ダメッ!!!」ガシッ
リーゼリット「──けど、サーシャ!!!
あのまま暴れられたら……もっと、もっと被害が……!」
倒れている干からびた人々「」
逃げまどう人々「」ワーワー……
サーシャ「っ、でも……!」
テル「……サーシャちゃん。リーナちゃんをこのまま放っておいても、犠牲は増えるだけだよ……」グッ
サーシャ「……ッ!」
ガイ「……」スッ
魔導拳銃「」カチャ
短剣「」スラッ
サーシャ「ガイ……?」
ガイ「……俺が、やる」
01-10 痛恨(死亡判定あり)
11-50 劣勢
51-00 勝利
コンマ下1
閃光玉 +10(残り3回)
連携技 +30(残り2回)
代償の刃 +99(現在使用不可)
抑制行動 -20(回数制限なし)
※同時使用はできません。
78 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/23(日) 20:34:25.77 ID:mKKeFOamO
連携技
79 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/23(日) 23:16:50.91 ID:ZOSaeHA0o
容赦のない勝利
80 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/11/23(日) 23:29:19.63 ID:AkS0tadrO
ガイ「」ダッ
乾魔翌力の塊「」ドドド……
ガイ「」シュンッ
魔導拳銃「」バンッ!バンッ!
撃ち落とされる乾魔翌力の塊「」シュウ……
撃ち落とされる乾魔翌力の塊「」シュウ……
ガイ(時間の流れがわかるようになってからは、魔翌力の動きも……全部手に取るように見える……)シュンッ
リーナの背後に瞬間移動するガイ「──」
ガイ(もう引き返すことはできない。リーナは……俺たちの障害になる)
短剣「」クルンッ ヒュンッ
ザクッ……
首元に短剣が刺さるリーナ「──っ……あ……」
サーシャ「そんな……!」
テル「……っ……」
アインズ「……」
リーゼリット「ガイ……」
短剣を引き抜くガイ「……」ズルッ
首を抑えるリーナ「あ……ごふっ……」ペタン……
リーナ「いつの、まに……まったく……ためらわなかった……ね……」
ガイ「ああ」
リーナ「……わたしも……みんなのこと[
ピーーー
]つもりだった……から……いいよ……これで……」ビチャビチャ……
サーシャ「な、なにしてるのガイ……?はやく、血を止めてあげなきゃ……!」バッ
アインズ「……サーシャ。回復魔法を使ってもあの状態では助からん」
サーシャ「そんなこと言わないで!だって、リーナちゃんはまだ──!」ダッ
テル「サーシャちゃん……」
リーゼリット「サーシャ!」
リーナとガイの間に立つサーシャ「」バッ
ガイ「……サーシャ」
サーシャ「なんでそんな……なんでそんな顔でいられるの!?……ガイ……!」
ガイ「世界めくれを止めるために必要なことだ。そのための障害は……たとえ、何であろうと排除する」
サーシャ「障害って……!リーナちゃんを……そんな言い方……」
ガイ「……たしかに、リーナとは共に過ごしたときもあったが……周りを見てみろ」
干からびた人々の死体「」
ガイ「仮に生かしたとしても、リーナが周りの人間を殺した事実は消えない」
サーシャ「でも……それでも……!」
ガイ「これから先、[
ピーーー
]可能性だってあった」
サーシャ「……っ!」
81 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/11/23(日) 23:29:49.26 ID:AkS0tadrO
リーナ「……ガイの言うとおりだよ、サーシャ……わたし、これまでも沢山人を殺してきたから……それに……世界なんて……全部消えちゃえばいいって……ずっと……思ってた……」
サーシャ「リーナちゃん……そんな……!」
リーナ「……世界めくれは……救いだよ……全部……苦しいことも……悲しいことも……痛いことも……綺麗に……終わっちゃうんだもん……」
リーナ「……だから……消えたほうが……楽なんだよ……誰も……泣かなくていい……」
リーナ「……わたし……人が消えるのを見て……何も感じなかった……だって……最初に消えたのは……家族だったから……」
サーシャ「……!」
リーナ「……乾いちゃってて……触ったら……崩れちゃって……それでも……わたし……泣けなかった……それから……ずっと……この世界は……いらないって……思ってた……」
ガイ「……退いてくれ、サーシャ」スッ
サーシャ「……っ……」
ガイ「……聞こえるか」
抱き上げられるリーナ「……?」
ガイ「抱き上げるくらいは……してやってもいいと思った」
リーナ「……ふふ……へんなの……あなた……そういうの……しなさそうなのに……」
ガイ「そうだな。お前相手に……こんなことするとは思ってなかった」
リーナ「あったかい……わたし……だれかに……触れられるの……ずっと……怖かったのに……いまは……全然怖くないや」ニコ
リーナ「……さよなら、みんな……わたし、ここで……終わるけど……あなたたちは……生きてて……ね……?」ガクッ
リーナを下ろすガイ「……」ソッ
サーシャ「リーナちゃん……リーナちゃん……!」
アインズ「……ここを離れるぞ。まだフローディア達の脅威は残っているんだろう?……ヨードリーたちにここで起きた出来事を報告しなければならん」
サーシャ「ま、待ってよ……!リーナちゃんをこのまま置いていくなんて……!」
テル「サーシャちゃん……落ち着いて……!」
リーゼリット「でも……アインズの言う通りだよ……ここに長居するのは危険だし……」
サーシャ「でも!!!」
ガイ「……行くぞ。この国の残滓の力を探さなければいけない」スタスタ……
サーシャ「……ガイ……」
⭐︎リーナを倒しました。
82 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/11/23(日) 23:33:05.86 ID:AkS0tadrO
ーー宿屋「月明かりのオアシス」
サーシャ「……」
ガイ「……」
リーゼリット(二人とも、あれから一回も口を聞いてない……サーシャはガイの顔すら見ないし……ガイは……ガイで、何も言葉を発しない……)
リーゼリット(あの戦いのあと、ガイはずっと無言だった。サーシャの呼びかけにも反応しなかった……いや……反応しなかったんじゃなくて……あえて反応しなかった……そんな風に見えた)
サーシャ「……ねぇ」ボソッ
ガイ「……なんだ」
サーシャ「どうして……助けようとしなかったの」
ガイ「……なんのことだ」
サーシャ「……リーナちゃんのことだよ」ギロッ
ガイ「ああするしか──」
サーシャ「そうじゃないっ!!!」
ガイ「……」
サーシャ「そうじゃない……なんで……なんで、迷わなかったの……?」
ガイ「……」
サーシャ「なんであんな顔で……障害とか排除なんて……そんな言い方ができるの……!」
ガイ「言葉の選び方で、結果は変わらない」
サーシャ「変わるよ!!!」
ガイ「そうか?」
サーシャ「変わるの!あなたの言葉は……あなたの気持ちは……全部……変わっちゃってるよ……!」
サーシャ「ガイ……あなたは……前みたいに笑わなくなったし……私たちの言葉にも、反応が薄くなった……誰かが死んでも……目が揺れない……」
ガイ「……」
サーシャ「怖いよ……今のガイ……本当に……怖い……」
ガイ「」スクッ
サーシャ「」ビクッ
ガイ「……怖がるのは勝手だ。だが──俺は間違っていない」
ガイ「迷いは、死につながる……だから切り捨てた。それだけだ」
サーシャ「そんな簡単に……!」
ガイ「簡単じゃない……必要なことだ」
サーシャ「……ねぇ……ひとつだけ答えて。ガイ……あなたは……リーナちゃんを殺したこと、後悔してないの?」
ガイ「……後悔はある。だが、迷いはない」
サーシャ「なにそれ……」
ガイ「それが今の俺だ」
サーシャ「……そんなの……そんなの……
ガイなんかじゃない……!」バッ
タタッ……
リーゼリット「サーシャ!!」ガタッ
83 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/11/23(日) 23:33:32.23 ID:AkS0tadrO
スタスタ……
アインズ「今、サーシャが出ていったが……何があった?」
リーゼリット「アインズ……」
テル「ガイ君……サーシャちゃん、泣いてたよ……」
アインズ「……リーナの件か」
リーゼリット「ガイは……サーシャと話してたんだけど……その……ちょっと……」
テル「……サーシャちゃんのあんな顔……初めて見た」
アインズ「……影を喰らうものの対策を考えようと思っていたが……どうやらそれどころじゃないようだな」
テル「サーシャちゃんがあんな状態じゃ……とても……」
リーゼリット「……ガイの言い方が……ちょっとどころじゃなかったの……」
ガイ「……必要なことを言っただけだ」
テル「必要なことって……あんなにサーシャちゃんを傷つけても?」
ガイ「傷つくかどうかは……サーシャの問題だ」
リーゼリット「ガイっ!」
ガイ「言い方で結果は変わらない」
テル「優しく言うか、冷たく言うかでぜんぜん違うよ……!」
ガイ「……関係ない」
リーゼリット「関係あるよ!サーシャは……ガイのそういう言い方が怖かったの!」
ガイ「……」
アインズ「ガイ。お前の変化は最近、顕著だったが……サーシャが泣き出すほどになるとはな」
ガイ「泣くかどうかも自由だ」
テル「そんな言い方、あんまりだよ…… 」
ガイ「……俺は必要な判断をした。サーシャの気持ちを守るために動いたわけじゃない」
アインズ「お前の“正しさ”は理解できる。
だが──正しいだけでは仲間はついてこないぞ」
ガイ「ついてくる必要はない」
リーゼリット「えっ……」
ガイ「例え一人になろうと……誰がついてこようと、こなかろうと──関係ない」
リーゼリット「ガイ……そんなの……」
テル「私たちは……仲間だよ……?」
ガイ「仲間なら力になれ。感情で足を引っ張るなら──離れろ」
アインズ「……なるほどな。サーシャが泣いた理由が、完璧に理解できたぞ」
ガイ「……」
アインズ「ガイ。お前は正義の味方ではない。
救うべき世界の異物になりつつある」
リーゼリット「アインズ……」
テル「い、異物って……」
アインズ「褒め言葉だ。だが同時に──大変危うい」
ガイ「危うくとも、正しい道だ」
アインズ「そうか……ならば、サーシャには近づくな。今のままでは会話にならん」
ガイ「……」
アインズ「……頭を冷やしてよく考えるんだな」
⭐︎影を喰らうものへの対策を話し合えませんでした。
84 :
◆sIVlz2/mNs
:2025/11/23(日) 23:35:34.31 ID:AkS0tadrO
ガイ(世界樹の残滓の光は巨大墳墓には残っていなかった……となると、考えられるのは誰かが先に持ち去ったか別の場所へ移動したかのどちらかだが……)
ガイ(前者の可能性は低いな。フローディア達が先に見つけたのならば、そのまま俺たちを待ち伏せて俺たちが集めた光残滓を回収して俺たちを待ち伏せし、俺たちが集めた光ごと奪うはずだ。そうしなかったということは──まだ奴らも確保できていない)
ガイ(影を喰らうものについては……正直、世界樹の光とはまったく関係が無さそうだ。ラハニ四世には悪いが、見送らせて……ん?)
影を喰らうものの資料「」ペラ……
ガイ(この目撃地点……全て巨大墳墓とその近くにある古代遺跡だな……)ペラ……
ガイ(……なにか関係しているのかもしれない。一度、目撃地点付近の古代遺跡を調べてみるか……)
現在はテラヌス・ウルスです。(6日目)
何をする?
安価下1〜3
襲撃
コンマ下1
01-60 フローディア&セーレフェリア
61-00 襲撃なし
本日の更新はこれで終わりです。
明日は
>>1
に仕事があるため、更新できそうな場合は夜に更新します。
それでは、また。
85 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/23(日) 23:36:20.67 ID:cvCVdo8Z0
夜に出歩いているソーラを保護する
友達と一緒にいたということでソーラと引き取りにきたリアンノンに詳しい話を聞いてみる
86 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/23(日) 23:36:29.54 ID:kK5UhuWt0
サーシャ、気分転換に子供向け遺跡観光の手伝いをする
87 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/23(日) 23:36:50.79 ID:3ew6GOa70
ガイ以外のメンバーにもドルクを紹介して交流する
88 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/23(日) 23:57:47.12 ID:ZOSaeHA0o
乙
犠牲なったのだ犠牲の犠牲にな
89 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/24(月) 00:57:34.73 ID:DIjN0K7wo
おつ
失っていたのはいわば良心みたいなものか…
90 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/24(月) 07:30:45.94 ID:0bbMwnhbO
乙
まあサーシャもまだまだ青いってことで・・・でもこっちの死亡判定ある中でマイナス選ぶのは迷う
91 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/24(月) 12:14:41.37 ID:vCFmuy6Jo
おつ
事情を話してもお辛いなこれ
92 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/11/29(土) 09:00:33.19 ID:LEabQ3fwO
>>88
>>84
で一部、文章が変なことになってしまっていますね。お恥ずかしい……リーナさんの死で
>>1
が動揺していたようです。該当箇所はこちらでお願いします。
ガイ(前者の可能性は低い。もしフローディアたちが先に見つけていたのなら、ここで待ち伏せして、俺たちが集めた残滓ごと奪うはずだ。それをしなかったということは──まだ奴らも残滓を確保できていない)
>>89
代償の刃で失ったものは現状、味覚と記憶だけです。それらは今のガイに影響を与えているのかもしれませんが、もとよりガイは目的のためにある程度割り切れるタイプのようでした。良心はまだ残っていますが、今後失う可能性もあります。
>>90
迷っていただけたのなら、
>>1
としては嬉しい限りです。良い結果を得るためにはリスクを選ぶ必要がある、という感覚を味わっていただきたかったのです。今後も似たような選択肢が登場するかもしれません。その時も迷ってもらえたらと思います。引き続きよろしくお願いします。
>>91
もしかしたら分かりあう未来もあったのかもしれませんが、今回は命を奪う結果となりました。この選択が今後どのように影響するかはまだわかりません。お楽しみに。
93 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/11/29(土) 09:01:30.14 ID:LEabQ3fwO
ーーテラヌス・ウルス 首都
サーシャ「はぁ……なんだか、戻りづらいなぁ……」
サーシャ(あの場所でリーナちゃんを止めなきゃ、もっと大勢死んでいたかもしれないのはわかってたけど……)
サーシャ(止めるって……ガイがやったようなことじゃないって、どこかで思ってたのに……)
サーシャ(話して、説得して……手を引いて一緒に戻る──そんな奇跡みたいな終わり方を私は望んでたんだと思う)
サーシャ(けど……ガイは迷わなかった。迷ってないように見えただけかもしれないけど……あの判断が正しいってわかってる分……余計に胸が痛い)ギュッ
子どもA「……ねーちゃん、どうしたの?しょんぼりしてる?」
サーシャ「……えっ?あ、ううん……そんなことないよ?」
子どもB「だいじょーぶ?おねーちゃん、迷子?」
サーシャ「……迷子でもないんだけどね」
黒衣の美少女「こらー!知らない人に絡んじゃダメって言ったでしょー!」タタッ
子どもA「えー、おれなんもしてねーよー!」
子どもB「またベルが怒ってるー!」
黒衣の美少女「怒ってません!決めたルートから勝手に外れるなって言ってるの!入口で配る説明書もまだ渡してないんだから!」
子どもA「だってベル説明ながいんだもーん!」
子どもB「聞くまえに歩くほうがはやい!」
黒衣の美少女「歩く前に聞け!みんなと一緒に歩け!それが正しいツアーの流れなの!」
サーシャ「ええと……ベル、さん?これはその……どういう状況なんでしょう……?」
黒衣の美少女「おっと、ごめんね!今、子ども向け遺跡ツアーのボランティアをしてるんだけど、人手が全然足りなくてさ……その隙に、この子たちがちょろ〜っと抜け出しちゃったの!」
サーシャ「そうだったんですね」
黒衣の美少女「ん?あなた……ねぇお願い!ちょっと仕事を手伝ってくれないかな!」
サーシャ「え」
黒衣の美少女「少しでも人手が欲しくてさ!もしタダ働きが嫌だったらお金も出すし……」
子どもA「ベルよりおねーちゃんがいいー!」
子どもB「つれてってー!」
サーシャ「えぇ……!?いや、その……」
黒衣の美少女「お願い!この通り!」フカブカー
サーシャ(……少しの間だけでも気を紛らわせられるかな……)
サーシャ「……わかりました。少しだけでいいなら、手伝います」
黒衣の美少女→ベルフレア「ホント!?ありがとう!私はベルフレア・バッドエンド。こう見えて、ベスティア様の一番弟子なんだよ!」
サーシャ「サーシャです。よろしくお願いします、ベルフレアさん」
ベルフレア「ベルでいいよ!よろしくね、サーシャさん!」
◆
94 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/11/29(土) 09:01:58.74 ID:LEabQ3fwO
ーーテラヌス・ウルス とある古代遺跡
ベルフレア「──よし、到着!今日は一般解放されてる所だけ!危ないところには行かないから、安心してね!」
子どもA「奥まで入んないのー?」
ベルフレア「奥はね、大人でも迷子になるくらい広いんだ。危ない罠もまだ全部は取り除かれてないの!」
サーシャ「そうなんですか……?」
ベルフレア「この古代遺跡は最近見つかったんだけど、まだ探索されてない場所がたくさんあるの。謎の壁画とか、読めない文字とか……今も研究が続いてるんだ」
子どもA「なぞのもじって、なんかかっこいいー!」
子どもB「ベルー!おれもよめないもじよめるようになるー!」
ベルフレア「うんうん、勉強すれば読めるようになるよ!……多分!」
サーシャ(リーナちゃんも……普通に過ごしてたらこんな風に……)
子どもC「おねーちゃん!あそこみてー!あれ、なんのかみさまー?」
サーシャ「……あ、私も知ってるヤツだ。あれはホトルスって言ってね──」
◆
ベルフレア「いやー、ありがとうサーシャさん!おかげで助かったよ!」
サーシャ「いえ……私なんて、ただ横にいただけで……」
ベルフレア「そんなことないって!子どもたち、サーシャさんの説明すっごく楽しそうに聞いてたもん。あれは才能だよ!」
サーシャ「そうですか……?」
ベルフレア「うん!それにほら──」
子どもA「サーシャねーちゃん、またつれてってよー!」
子どもB「つぎはなぞのもじおしえてー!」
子どもC「サーシャおねーちゃん、やさしいからすきー!」
サーシャ「……」
ベルフレア「ね?」
サーシャ「……ありがとうございます、ベルさん。誘ってくれて」ニコ
ベルフレア「よかったぁ!……サーシャさんが元気ないの、実は最初から気づいてたからさ。少しでも笑ってくれたらいいなーって思って声かけたんだ」
サーシャ「……え」
ベルフレア「何があったかは聞かないけど……弱ってる人を放っておけないのが私の性分なんだ。へへっ……つらいときほど、誰かのありがとうって効くでしょ?」ニカッ
サーシャ(……ベルさん、私のこと……気遣ってくれてたんだ……)
ベルフレア「だからさ、サーシャさんがちょっとでも元気になれたなら……今日はもう大勝利ってやつ!」
サーシャ「ふふっ……なんですか、それ……」
ベルフレア「よし、その笑顔!それだよそれ!困ったらまた呼んでね!ベルフレア・バッドエンドはいつでも正しき人々の味方だから!」
サーシャ(……戻ろう。ちゃんと話すために)
⭐︎ベルフレアを手伝いました。
95 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/11/29(土) 09:02:24.32 ID:LEabQ3fwO
ーー宿屋「月明かりのオアシス」
ガイ「──光の残滓についてだが、周辺の古代遺跡を調べる必要がありそうだ」
リーゼリット「全部は無理だよ?一個ずつ調べてたら何十年かかるか……」
ガイ「ああ。調査する遺跡にはアタリをつけている……これを見てくれ」スッ
影を喰らうものの資料「」ペラッ
アインズ「影を喰らうものの出現記録か……古代墳墓の近くに集中しているな」
テル「特に印のある三つの遺跡の周辺は回数が突出してるね」
ガイ「ああ。影を喰らうものは世界めくれ以前は一度も観測されていない……関係している可能性が高いだろう」
ガイ「調査自体は人員を増やして挑もうと考えている。古代遺跡にそれなりに詳しいヤツをな……一人、紹介したいヤツがいる。連れてくるから待っていてくれ」
◆
ドルク「はじめまして、ドルク・ロックだ!ガイに誘われて遺跡の探索に同行させてもらうことになったんだが……なんか、雰囲気重くねぇか?」
リーゼリット「えーと……ちょっと今、パーティ内で喧嘩みたいなかんじになっちゃってて……」
ドルク「……そうだったのか」
テル「まあ、何はともあれよろしくね。私はテル。そっちの気難しそうなのはアインズさんで、ジャケットの子はリーゼリットちゃん……あとはエルフのサーシャちゃんがいるんだけど……」
ドルク「……そのサーシャって娘と喧嘩中って感じか?」
ガイ「……」
ドルク「まあ、何があったかは知らねえけど……協力者の立場として助言するが、このまま遺跡に行ったら誰かしら死ぬぜ」
アインズ「……同意見だ。私も今の状態で探索を行ったところでまともに連携が取れる気がしない。命を無駄に捨てにいくようなものだ」
リーゼリット「アインズさん……」
アインズ「ガイ。リーナを殺したこと自体は……仕方がなかったと私も思う。あの場で被害を喰い止めるには、ああするしかなかった」
アインズ「……サーシャや私たちへ放ったあの言葉は、わざとだな?」
ガイ「……そんなことはない。本心から、そう思っていた」
アインズ「嘘をつけ。もし仮にそれが本当だとしたら、サーシャを待たずして今すぐにでも探索に向かう筈だ。そうしない理由は……お前がサーシャを仲間だと思っているからだろう?」
テル「てっきりアレ、本気で言ってるかと……でも、なんでそんなことを?」
リーゼリット「……ガイが全部背負うように仕向けた、ってこと?」
ガイ「──っ」
アインズ「まったく不器用なヤツだな……私も最初は本気かと思ったぞ。おかげでお前に酷いことを言う羽目になった」
ドルク「一人で抱え込むのが仲間のため、って理屈か?筋が悪いぜ」
ガイ「……否定はしない」
テル「そういうことなら、サーシャちゃんに謝らないとね……ガイ君、リーナちゃんを殺したことは君一人には背負わせない。私も一緒に背負うよ」
ガイ「テル……」
アインズ「私もだ。責は共に負う」
リーゼリット「私も……ここまで一緒にやってきた仲間だもんね」
ガイ「アインズ……リーゼ……」
ドルク「へへっ……ガイ、仲間のことを大事に思うのはいいことだけどよ、わざわざ辛い方を選ぶ必要はないと思うぜ。腹割って話すのが一番だ!さて、俺は調査する遺跡の情報を集めてくる……そっちはうまくやれよ?」
ガイ「……わかった。頼んだぞ、ドルク」
⭐︎ドルクを仲間に紹介しました。
96 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/11/29(土) 09:03:51.64 ID:LEabQ3fwO
ーーテラヌス・ウルス 首都
ー 夜
サーシャ(いざ帰ろうと思っても……結局いろいろ考えすぎて遅い時間になっちゃった……ご飯も食べ損ねちゃったし……あれ?あそこにいるのってソーラちゃん?)
ソーラ「」ウロウロ
サーシャ「こんばんは、ソーラちゃん。ここで何してるの?一人?」
ソーラ「あっ、サーシャさん!?えっと、その……」
サーシャ「?」
リアンノン「──どこにいるの、ソーラ!」
ソーラ「まずい……」
サーシャ「……まずい?」
駆け寄ってくるリアンノン「あっ、ソーラ!!!またこんな時間に抜け出して!!!」タタッ
ソーラ「うっ……ご、ごめんなさい。おかあさま」
リアンノン「サーシャさん、ソーラを引き止めてくださったんですね?ありがとうございます……」
サーシャ「ええ、まあ引き止めたというか、たまたま会っただけで……ソーラちゃん、お家を抜け出しちゃダメだよ?リアンノンさんが心配しちゃうじゃない」
ソーラ「……さっきまでおともだちと話してたの。でも、もう帰っちゃった」
サーシャ「友達?」
リアンノン「またこの子は……毎回どうやって家を抜け出すのかな……」
ソーラ「抜け出すのはよゆう」ドヤァ
ソーラの頬をつねるリアンノン「こら」
ソーラ「あうっ」ムニュッ
リアンノン「まったく……サーシャさん。お礼をしたいのですが、今すぐに用意できるものがなくて……」
サーシャ「お礼なんて、全然!気にしないで──」グウウウ……
サーシャ「あはは……ご、ごめんなさい。お腹空いてて……///」
リアンノン「まあ……それでしたらご一緒にいかがですか?丁度夕飯にしようと思っていたので」
ソーラ「おかあさまのごはん、美味しいよ!」
サーシャ「ええと……それじゃあ、お言葉に甘えさせてもらいます」
◆
97 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/11/29(土) 09:04:25.68 ID:LEabQ3fwO
ーーリアンノンの家
ソーラ「まんぞく……」ケプ
サーシャ「──すっごく美味しかったです。ご馳走様でした、リアンノンさん!」
リアンノン「口にあったようなら、何よりです」ニコ
ソーラ「ふぁ……眠くなってきちゃった……」
リアンノン「もうこんな時間ですもの……そろそろ寝なさい、ソーラ。ちゃんと歯は磨くのよ?」
ソーラ「……うん。おかあさま、サーシャさん、おやすみなさい。またお話してくれる?」
サーシャ「もちろん!おやすみ、ソーラちゃん」
ソーラ「えへへ……」タタッ
サーシャ「……ソーラちゃん、やんちゃなところもあるんですね」
リアンノン「元気すぎて困るんです。ありがたいですが、大変で……」
サーシャ「ふふっ……あっ、そういえば旦那さんはどちらに?お邪魔してしまって申し訳ありません……」
リアンノン「お気になさらず。私に夫はいませんから……実は、ソーラは本当の娘ではないんです」
サーシャ「え?」
リアンノン「世界めくれが起きたとき……テラヌス・ウルスもある程度の被害を受けました。十年前、それらの対応に追われている最中でソーラを見つけたんです」
リアンノン「もちろん、本当の親を探したのですが……混乱している最中では探すこともままならず、おそらくは世界めくれに巻き込まれたのかと……そのまま孤児としてホトルス族で引き取り、私が育ててきました」
サーシャ「そうだったんですね……そういえば、ソーラちゃんは友達と話しにいくって言ってましたけど……心当たりはありますか?」
リアンノン「いえ、とくに……抜け出すようになったのも、ここ最近のことで……夜は見廻りの兵がいるとはいえ、もしかしたら悪い人に連れて行かれたり……最近だと影を喰らうものも出ますし、あまり出てほしくはないんですけどね……」
サーシャ「心配ですよね……」
リアンノン「ええ……落ち着いてくれるといいんですけど……」スタスタ……
寝室を覗くリアンノン「」ソッ
ソーラ「」zzz
リアンノン「ふふっ……」
リアンノン「サーシャさん、もう夜も遅いですし、今夜は泊まっていってください。客間が一つ空いていますので……」
サーシャ「えっ……でも、ご迷惑じゃ……」
リアンノン「助けていただいたお礼も兼ねて、どうか遠慮なく。起きたらソーラもきっと喜びます」
サーシャ「……そういうことなら、よろしくお願いします」
ソーラ「……まっててね……」ムニャ
⭐︎リアンノン親子と遭遇しました。
98 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/11/29(土) 09:05:13.41 ID:LEabQ3fwO
ー翌日
サーシャ「──ただいま」
アインズ「戻ったか、サーシャ。昨夜はどこに行っていたんだ?」
サーシャ「リアンノンさんの家に泊めてもらってたの……その、心配かけてごめんね」
リーゼリット「そうだったんだ。無事でよかったよ……ほら、ガイ」
ガイ「……サーシャ」
サーシャ「ガイ……」
ガイ「あのときは俺の言い方が悪かった。お前を傷つける意図はなかった……すまない」
サーシャ「ううん……私も。ガイが全部悪いみたいに言っちゃった。ごめん」
ガイ「……俺がやったことだ。責任は俺にある」
サーシャ「……それでも、だよ。私たちパーティを組んだんだから……全部の責任をガイだけに押し付けたりしないよ」
ガイ「サーシャ……」
アインズ「ふむ。互いに謝り、共有もした。ならば、この件は一旦ここまでだな」
テル「これから先に進むための、区切りってやつだね」
サーシャ「……うん。私も、ちゃんと前を見る。ガイのこと、怖いままにはしておきたくないから」
ガイ「俺も、お前たちの言葉を斬り捨てるみたいな真似は、できるだけやめる。保証はできないが……変わろうとは思っている」
サーシャ「ふふっ……それでいいよ。改めて……よろしくねガイ」
ガイ「ああ……」
現在はテラヌス・ウルスです。(7日目)
※古代遺跡を調査する際はその旨を記載してください。
何をする?
安価下1〜3
襲撃
コンマ下1
01-50 フローディア&セーレフェリア
51-00 襲撃なし
99 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/29(土) 09:24:50.48 ID:s3igZhpnO
ガイ、リンと模擬戦
100 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/29(土) 09:37:31.88 ID:7xZsmJKC0
ソーラにおともだちについてもっと詳しく聞いてみる
101 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/29(土) 09:41:26.96 ID:fnXqUI0QO
ひょんなことからバッドエンド結界術を学ぶ
102 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/11/29(土) 11:03:28.01 ID:uaczAXbcO
ーーリンの研究所
ガイ「リン、いるか?」
リン「はいはい、ちょっと今手が離せないから勝手に入ってー」
ガイ「……邪魔するぞ」
ムワッ……
ガイ(……腐ったような匂いが充満している)
死体を弄るリン「ああ、ガイさんか……見ての通りちょっと作業中で申し訳ないね」カチャ……カチャ……
ガイ「……狂気的な絵面だな」
リン「まあ死者の蘇生なんて研究するの私くらいだし、そういうのは言われ慣れてるし……ふぅ、お待たせ。要件は何かな?」
ガイ「……近いうちに遺跡を調査しようと思うんだが、場合によってはお前の手を借りたい」
リン「ほうほう、なるほどなるほど。それは全然オッケーだけど……ああ、私の強さを知っておきたい感じかな?」
ガイ「……そうだ」
ガイ(あの発言が本気であれば……こいつを連れていって仲間が危険な状態に陥った際、こいつが何をしでかすかわからない。そのときに対処できるよう手の内は事前に把握しておく必要がある)
リン「わかった、模擬戦をすればいいかな?」
ガイ「……できるのか?」
リン「言ったでしょ?遺跡調査も任されることがあるって……そのくらいには動けるんだよ、これでも」ニコ
ガイ「……そうか」
リン「それに、私からしてもガイさんの強さはちゃんと見とかないとね。"もしも"のとき、有効活用できるように……」
ガイ「……」
リン「あはは、冗談冗談。ここでやると標本が吹き飛ぶから、裏の実験場がいいかな」
ガイ「……構わない。場所は任せる」
◆
ーーリンの研究所 裏手の実験場
リン「ここが即席の実験場。簡易結界は張ってあるから、ちょっとやそっと暴れても外までは響かないはず」
簡易結界「」バリ……
死体が入った箱「」
リン「さてと……」ガサゴソ
ガイ「……それがお前の準備か」
リン「私の実力って、手駒の死体込みだからさ〜……ちょっと待ってね」ガサゴソ
リン「こっちは動かしていいやつ、こっちはまだ調整中……っと。番号付けもしてあるから、ややこしくはならないはず──よし、はじめようか!」
ガイ「──行くぞ」
コンマ下1
01-40 敗北
41-80 引き分け
81-00 勝利
103 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/29(土) 11:08:36.13 ID:oJLuESYVo
よゆう
104 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/11/29(土) 21:20:56.51 ID:nEkalymcO
リン「それじゃあ……行ってらっしゃい!我が僕たちよ!!!」
包帯巻きのミイラA「」ヨロ……
包帯巻きのミイラB「」ヨロ……
包帯巻きのミイラC「」ヨロ……
ガイ「なんとなく予想はしていたが……まるで悪役みたいだな」
リン「言われ慣れてるよ!さ、どうくるのかな?」
ガイ(時間魔法は見せない方がいいな……ならば、コレを試すか……)シュッ
リン「動きが速くなった……速度強化魔法だね!」
ガイ(本当の速度強化……時間魔法と比べたら消耗はまったくないな。今まで使っていたものと比べたら遅いが……充分実用的だな)
包帯ミイラ「」ダッ
ガイ「」シュッ
短剣「」ヒュン
包帯ミイラAの脚「」ザクッ
包帯ミイラA「」ガクン…
ガイ(筋肉の位置は死んでもそう変わらない……関節を狙えば動きは止まる)ズバッ
包帯ミイラBの首「」ボトッ
リン「切断は直すのに時間かかるからやめてほしいんだけどなあ……」
ガイ「」シュッ バキッ
包帯ミイラCの首元「」メキッ
包帯ミイラたち「」バタッ……
リン「三体をあっという間に……やっぱり強いね、ガイさん」
ガイ「数も質も……この程度なら話にならないな」
リン「。じゃあ、ここからが本番ってことで」スッ
魔法陣「」ボワッ…
分解されていた人骨「」カタカタ……
散らばってた鎧「」カタカタ……
組み上がっていく人骨→首なし鎧「」ヨロ…
落ちていた大剣「」ガシッ
リン「名付けて人工デュラハン!遺跡の探索もこの子と一緒のことが多いよ」
ガイ「……これが本命か」ダッ
首なし鎧死体「」ズシンッ
ガイ「」シュッ
短剣「」キィンッ
ガイ(ミイラと違って、どこを斬れば止まるのか見えない……魔法を使わなければ倒すのは難しいな……)バッ
首なし鎧「」
大剣「」ブンッ
ガイ「……こういった相手に馬鹿正直に付き合う必要はないな」サッ
シュッ
リーナ「なるほど。術者を狙うってわけか……いい狙いだけど……おいで、新入りちゃん!」スッ
魔法陣「」ヴォンッ
魔法陣から現れるローツインテールの少女「」ズズズ……
105 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/11/29(土) 21:21:26.25 ID:nEkalymcO
ガイ「なっ──」ピタッ
首なし鎧「」ダッ
大剣「」ブンッ
ガイに当たる寸前で止まる大剣「」ピタッ
リン「私の勝ちだね!けど、今の攻撃……ガイさんなら避けられたでしょ」
ガイ「……剣は見てなかった。俺の視界に入っていたのは……そっちだ」
ローツインテールの少女「……」
リン「ああ、この子。ちょっと珍しい魔法が使えるんだよね。それで……この子がどうかしたの?」
ガイ「……知り合いだった」
リン「……そっか。悪いことしたね……身元がわかってたら、さすがに模擬戦に出したりはしなかったよ」
ガイ「……お前のやり方だ。責めるつもりはない」
リン「……そ。そう言ってもらえるなら、助かるよ」パチン
魔法陣「」ヴォンッ
ローツインテールの少女「」スゥッ…
ガイ「……今のは、ミイラや鎧とは違う術か?」
リン「うん。さっきのミイラと人工デュラハンはここにある死体そのものを動かしてただけ」
リン「今の子はね、元々の遺体を私の魔法に組み込んで情報をなぞるみたいに仮の身体を組んでるだけ。たまに元の魂も一緒に出てくることがあるんだけど……基本的には今みたいに身体だけだよ」
ガイ「……つまり、さっきのリーナの身体は、元の死体そのものじゃないってことか」
リン「あの子、リーナって言うんだ……こっちでは身元不明の標本って扱いだったからね。名前を教えてくれて、ありがと」
リン「それで……私はガイさんのお眼鏡にかなったかな?」
ガイ 「ああ……充分だ。遺跡でも戦力になるだろう。模擬戦に付き合ってくれて、感謝する」
リン「ふふっ。それじゃあ、一緒に探索することになったらよろしくね!」
⭐︎リンとの模擬戦に敗北しました。
106 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/11/29(土) 21:22:01.06 ID:nEkalymcO
ーーテラヌス・ウルス首都
サーシャ「──なるほど。それで、三つの遺跡を探索することになったんだ」
リーゼリット「ドルクさんって人が一緒に探索してくれるよ。あとはこれ以上人を増やすかは状況次第って言ってたけど……どうなるんだろうね?」
アインズ「古代遺跡に詳しい者が増える分には問題ないだろう……ガイの方も、協力者になり得る人物のもとへ向かったようだしな」
テル「私たちも準備をしないとね。もしかしたら、影を喰らうものと戦うことになるかもしれないし……影を喰らうものって何が弱点なのかな?」
リーゼリット「資料も少ないしなぁ……」
サーシャ「……あ、あれ」
ソーラ「」トコトコ
買い物かご「」カチャカチャ
テル「あ、ソーラちゃん?」
リーゼリット「ほんとだ。おつかい中かな?」
サーシャ「ソーラちゃーん!」
ソーラ「……?あっ、サーシャさん!」パァッ
ソーラ「アインズさんと、テルさんと、リーゼおねーちゃんもいる!」
リーゼリット「リーゼおねーちゃん……ま、いっか。こんにちは、ソーラちゃん。おつかい?」
ソーラ「うん!おかあさまにたのまれて、おやさいとパンを買いにきたの」フンス
テル「えらいねぇ。ちゃんと一人でできるんだ」
ソーラ「よゆう」ドヤァ
リーゼリット「ふふっ、頼もしいなぁ」
サーシャ「ねぇソーラちゃん。少しだけ、一緒に歩いてもいい?」
ソーラ「いいよ!いっしょにいこ!」
◆
107 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/11/29(土) 21:22:34.48 ID:nEkalymcO
ーーテラヌス・ウルス 市場
ソーラ「こっちが野菜屋さんで、その向こうがパン屋さん!」
テル「おお……完全に常連の動きだね、これは」
サーシャ「……ソーラちゃん。ちょっと、この前の夜のこと、聞いてもいいかな?」
ソーラ「このまえ?」
サーシャ「あのとき、おともだちと話してたって言ってたよね。そのおともだちのこと、もう少し教えてくれる?」
ソーラ「……サーシャさんも、怒る?」
サーシャ「怒らないよ。心配はするけどね。ソーラちゃんが危ないことしてたら、それはちゃんと止めたいって思う。でも、話を聞かないと、なにが危ないのかも分からないから」
ソーラ「……ん」
サーシャ「そのおともだちって、どんな子?」
ソーラ「……子、なのかな……?顔は、よくわかんない。でも、声はきこえるの。暗いところで、きれいな声で、やさしいの」
サーシャ「暗いところ……」
ソーラ「夜のはじっこ。だれもこない場所、静かな場所……そこにいくと、話してくれるの」
リーゼリット「“そこ”って、街の外?それとも中?」
ソーラ「うーんとね……門は出ないよ。兵隊さんに見つかるから。……街のはしっこの、ひとがあんまりいない道」
サーシャ「そうなんだ……そのお友達は、ソーラちゃんにどんなことを話してくれるの?」
ソーラ「……なにしてたの、とか。今日は楽しかった?とか。悲しいことあった?とか」
サーシャ「……優しいんだね」
ソーラ「うん。ソーラがさみしいとき、“だいじょうぶ”って言ってくれるの。おかあさまに言えないことも、聞いてくれる」
サーシャ「言えないこと……?」
ソーラ「……ソーラ、ほんとはたまに……こわくなるの。まちがいっぱいで、ひとがいっぱいで……みんながんばってて、でもいつか全部なくなっちゃうのかなって思うと……」
ソーラ「みんなが消えたら、痛いのも苦しいのもなくなるのかなとか、考えちゃうの。そんなこと、おかあさまには言えないから……」
サーシャ「……その話を、おともだちに?」
ソーラ「うん。そしたらね、こわがらなくていいって言ってくれたの。いつか全部、静かになるからって」
サーシャ「……全部、静かに……」
ソーラ「そのときが来るまで、ちゃんと生きてればいいって。無理にがんばらなくてもいいって」
サーシャ「……そのおともだちの名前は、教えてもらった?」
ソーラ「ううん。ソーラが聞いても、名前はいらないよって笑うの。あなたが呼びたいように呼んでって」
サーシャ「ソーラちゃんは、なんて呼んでるの?」
ソーラ「えっと……かげのひと」
アインズ「……影、か」
ソーラ「こわくないよ?ソーラにはぜんぜん、こわくないの。やさしいの。なでてくれるみたいに、頭の中があったかくなるんだよ?」
サーシャ「そのおともだちと会ってるとき、ソーラちゃんは、どんな気持ちになる?」
ソーラ「楽しい。……でも、すこし、さみしい」
ソーラ「またねって言われるから……ソーラ、もっといっしょにいたくなるの。ずっと話してたいのに、帰りなさいって言うの。ここはまだ、あなたがいる場所じゃないって。時間が来るまでは、自分の場所で生きなさいって」
サーシャ「……なるほど」
ソーラ「へんな話だった?みんな、きらいになった?」
サーシャ「そんなことないよ。教えてくれて、ありがとう。ソーラちゃんにとって、大事なおともだちなんだね」
テル「怖がらせたくなくて黙ってたんだよね? それでも話してくれてありがとう」ナデ
ソーラ「んへへ……」
アインズ(……"全部静かになる"か……影を喰らうものとどこか似ているような……気のせいだろうか?)
⭐︎ソーラからおともだちのことを聞きました。
108 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/11/29(土) 21:23:07.84 ID:nEkalymcO
ーーテラヌス・ウルス首都
ガイ「……みんな、ここにいたのか」
リーゼリット「あ、ガイ……酷い顔してるけど、何かあった?……リンさんのとこ、行ってたんでしょ?」
ガイ「いや……なんでもない。模擬戦をしたから少々疲れてな……」
テル「なんでもないって顔じゃないけどねぇ……まあ、詮索はしないでおこうか」
アインズ「遺跡に入る前に潰れても困るからな。休めるなら今のうちに休んでおけ」
ガイ「……ああ」
サーシャ「でも、顔色ほんとによくないよ?無理して倒れたりしないでよ、ガイ」
ベルフレア「おっ、サーシャさん!奇遇ですね!」ヌッ
サーシャ「わっ!ベルさん!?」
ベルフレア「こんにちは!そちらの方々は?」
サーシャ「私の仲間です。アインズさんと、テルさんと、リーゼと……ガイです」
アインズ「貴方がベルフレアか。話は聞いている。サーシャが世話になったな」
ベルフレア「ベルフレア・バッドエンドです!ベスティア様の一番弟子やってまーす。よろしく!」
テル「やっぱり苗字のインパクトがすごいね……」
リーゼリット「バッドエンドさん……」
ベルフレア「ここで会ったのも何かの縁!今から丁度、守護結界の練習するつもりだったんだ。よかったら見てく?」
ガイ「……守護結界?」
ベルフレア「うん。最悪の一発だけは、どうやっても通さないタイプの結界。前衛さんたちなら興味あるんじゃない?」
アインズ「ほう……その手の術ならば、ぜひ拝見したいな」
ベルフレア「じゃ、ついてきて!師匠もいるから、ついでに会っていきなよ!」
◆
109 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/11/29(土) 21:23:57.57 ID:nEkalymcO
ーー練兵場
黒髪ロングの女性「あら……ベル、お客さんを結構連れてきたのね?」
ベルフレア「はい、お師匠様!……まずかったですか?」
黒髪ロングの女性→ベスティア「構いませんよ。皆様、初めまして。ベスティア・バッドエンドと申します」
アインズ「私はアインズ。こちらはテル、リーゼリット、ガイ、そしてサーシャだ」
ベスティア「ああ……あなたがガイさんですか」
ガイ「……知ってるのか?」
ベスティア「トゥルーエンドとは仲良くやっていただけているようで」ニコ
ガイ「……」
テル「ん?トゥルーエンドってたしか大魔女様の……ガイ君、私たちに内緒で特訓とかしてた?」
ガイ「……個人的な問題の解決だ」
ベスティア「まだ訓練は終わってないのに、と寂しがってましたよ。余力があれば顔を出してあげてください」
ガイ「……考えておく」
サーシャ「ガイ、そんな人とまで知り合いだったんだ……」
リーゼリット「ていうか、ベスティアさんって大魔女様とどういう関係……?」
ベルフレア「あー……そこは話すとややこしくなっちゃうから、とりあえずお師匠様は大魔女様と知り合いってことだけ覚えてて!」
ベスティア「それじゃあ早速訓練をはじめましょうか……ベル、準備を。皆様もよければ一緒にどうですか?」
サーシャ「え、いいんですか?」
ベスティア「構いませんよ。強い守りは、強い攻めと同じくらい価値がありますから。興味があるなら、ぜひ」
コンマ下1
(パーティメンバーの名前を一人記載してください。そのキャラが使えるようになります。)
01-80 難しい
81-90 なんとなく掴めた
91-00 掴んだ
110 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/29(土) 21:28:18.55 ID:oJLuESYVo
アインズ
111 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/11/29(土) 23:44:41.66 ID:mEtxJRZoO
ベルフレア「はい!それじゃあさっき説明した通り、自分の足元にぐるっと円を描くイメージで魔力を流してみてください!」
リーゼリット(ちょっと待って……すごく涼しい顔でやってるけど、これ難易度すごく高くない!?)
リーゼリット(他のみんなはどんな感じなんだろ……)チラ
ガイ「……中々うまくいかないな」シュウン
サーシャ「一瞬だけ張るのでやっとだよ……維持するのが難しいね」シュウン
テル「なかなかコツを掴めないなぁ……」ジジ……シュウン
アインズ「たしかに難しいが……維持自体はなんとかできるぞ」ジジジ……
ベルフレア「おお!凄いです、アインズさん!まだ少し薄いですけど、鍛えれば実戦でも十分使えます!」
ベスティア「ふむ……初めてにしては悪くありませんね。皆さん、素質はあります」
リーゼリット「ほ、ほんとですか……?私、全然形になってる気がしないんだけど……」
ベスティア「焦らなくて大丈夫です。結界は慣れた人ほど地味に見える術ですから。派手に光らないからといって、失敗とは限りませんよ」
サーシャ「維持できるようになるまで、いっぱい練習しないとだね……」
テル「攻撃魔法より神経使うかも……」
ベスティア「この系統の結界は、一度だけ、どうしても通したくない一撃を止めるためのものです。燃費も負担も大きい。乱発するものではありません」
アインズ「使いどころを見極めろ、というわけか」
ベスティア「ええ。ここぞという瞬間にだけ、迷わず張れるようにしておくこと。それが何より大事です」
ベルフレア「私は毎日ちょっとずつやってたら、ある日いきなり “あ、できてる!” ってなったタイプなので……コツコツやれば、きっと平気ですよ!」
アインズ「ふむ……有意義な時間だった。礼を言おう、ベスティア殿、ベルフレア殿」
ベルフレア「お気になさらず!皆様のお役に立つことを祈ってますね!」
⭐︎アインズが結界魔法を使えるようになりました。
(アインズが戦闘に参加しているとき、1度だけ劣勢を無効化します)
112 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/11/29(土) 23:46:45.47 ID:mEtxJRZoO
ーーテラヌス・ウルス カフェ
ガイ(光の残滓、影を喰らうもの、世界めくれ……全部、対応が遅れれば遅れるほど被害は増える。俺たちが動きを止めた瞬間に、どこかで誰かが死ぬ……進み続けなければな……)
スタスタ……
目の前に座るフローディア「ようやく見つけた──こんにちは。預けてたものを取りに来たわよ」ストン
ガイ「……誰だ?」
フローディア「あら?トコナツでのこと、忘れちゃった?」
ガイ「……生憎、記憶喪失でな」
フローディア「なるほどね……だから、私がこんなに近くにいても落ち着いてるわけ。このまま無理やり奪ってもいいのだけど、それじゃ可哀想だから聞いておくわ……翡翠の賽を私にくれる?」
ガイ「……それはできない」
フローディア「……ふふ。相変わらず即答ね。そう言うと思ってたわ……素直に渡すなら、ここでお茶を飲んで終わりにしてあげようと思ってたのに」
ガイ「賽は渡せない。これは、世界めくれをなくすために必要なものだからだ」
フローディア「世界めくれを?ふふっ、たしかに大事なことね……けど、それよりも先に優先すべきことがあるわ」
ガイ「何?」
フローディア「この世界から死をなくすことよ。この世界から、痛みも、老いも、別れも──そんなみっともない終わりを全部、消してあげるの」
フローディア「そのためにこそ、翡翠の賽と世界樹の光の残滓が必要なの。世界めくれの修復なんて、そのあとでいくらでもやり直せるでしょう?」
ガイ「……死のない世界など、魅力的には思えないが」
フローディア「そう?寿命に怯えながら、生まれては死んでいく世界のどこが魅力的なのか、むしろ私には理解できないけれど」
ガイ「死があるからこそ、限りがあるからこそ……今を選べる。少なくとも、俺はそう思う」
フローディア「きれいな言葉ね。でも現実はどうかしら?選ぶ前に奪われた命なんて、いくらでも見てきたでしょう」
フローディア「病気で、事故で、戦争で……理不尽に踏みつぶされて……それでも死があるから尊いなんて、本気で言える?」
ガイ「……理不尽は、消したいと思う。だがそれは、死そのものを消すこととは違う」
フローディア「同じことよ。原因を一つ一つ潰すより、結果そのものをなくす方が早いわ」
フローディア「誰も死なない。誰も喪わない。泣かなくていい世界……それを作ろうとしている私と、世界めくれを元に戻すだけのあなた」
フローディア「どちらが本当に優しいかなんて──考えるまでもないでしょう?」
ガイ「……並行線だな。俺とお前が分かりあうことはない」
フローディア「そのようね……まだ、あなたの仲間は来ていないのでしょう?今すぐ始めてしまってもいいけれど、それじゃつまらないし── せっかく"殺し合う"相手なんだから、互いのことを少しくらい知っておいてもいいでしょう?」
ガイ「……」
フローディアと何か話す?
安価下1〜2
113 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/11/29(土) 23:48:05.35 ID:mEtxJRZoO
本日はここまでです。
次回はフローディアとセーレフェリアのコンビとの戦闘から始まります。
このレスは安価に含まれません。
それでは、また。
114 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/29(土) 23:51:17.73 ID:dVtXXEpq0
ダークヒーローパーティについて知ってるか
115 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/29(土) 23:53:06.67 ID:rk7G7L5CO
その優しさはほんとに人々のためのものか?不死鳥
お前みたいな奴こそ救いたくなってくると煽る
116 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/30(日) 00:02:56.30 ID:HZRc6GUMo
乙
普通に今この二人相手は不利すぎない
117 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/30(日) 11:05:34.08 ID:wqBaiy/4o
おつでした
味方にいてくれることを感謝枠:リンさん
118 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/11/30(日) 20:54:23.33 ID:0jEOvRs3O
>>116
ガイ単体だと厳しいように思えますが、代償の刃を使えば実はどうにかなったりします。その場合、失うものは特殊なものになりそうです。
>>117
敵と味方という立場は状況や立ち位置等で変わります。リンさんが敵として登場した場合はそれなりに厄介なことになったかもしれません。
119 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/11/30(日) 20:54:53.67 ID:0jEOvRs3O
ガイ「その優しさは、本当に人々のためのものか?自分だけ取り残されるのが怖いだけじゃないのか」
フローディア「……さあ、どうかしら?自分だけ取り残されるのが怖いのは、きっと誰だって同じよ。家族に先立たれるのも、友人に置いていかれるのも、恋人に死なれるのも──みんな、同じだわ」
ガイ「……」
フローディア「私はそれが嫌なだけ。私だけが延々と見送る役を押しつけられて……永遠に『さようなら』を繰り返すなんて……もう嫌なのよ」
ガイ「だから世界から死を無くすのか」
フローディア「ええ。私が怖がりだっていうのなら、そうなのかもしれないわね。でも、怖がりなのは私だけじゃない。あなただって、死を恐ろしく感じるでしょう?」
フローディア「死なない世界、終わらない時間、失われない繋がり……私が完成させるものは、あなたが想像しているよりずっと優しい世界よ」
フローディア「私はね、ガイ。自分のためだけにこんなことをしているつもりはないの……私の恐れを消すということは、同じ恐れを抱く全ての者を救うということでもあるわ」
フローディア「誰も失わずに済む世界を用意してあげる……それができるのは、この世界で私だけ。だからこそ──これはみんなのために必要なことなの」
ガイ「……哀れだな」
フローディア「……なんですって?」
ガイ「みんなのためなどと言いながら、一番救われていないのは自分自身だと気付いていない……俺としてはお前みたいな奴こそ救いたいと思うがな」
フローディア「ふふ……あははははははっ!救いたい?この私を?笑わせないでちょうだい……あなた、何を言っているかわかっているの?」
ガイ「理解してるつもりだ……それでも、黙って見ているほど無関心にはなれなかった」
フローディア「誰か普通の人間が言うのなら、きっと綺麗事として笑い飛ばして終わりだったわ……記憶も半端、世界の命運まで背負って、それでも敵さえ救いたいなんて言える人間なんて、そうそういないわよ」
ガイ「褒められてる気がしないな」
フローディア「褒めているわよ。とびきりね……」
フローディア「いいわ。その言葉、覚えておいてあげる。もっとも──その前にあなたを焼き殺せたら、それはそれで仕方ないけれど」
120 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/11/30(日) 20:55:43.49 ID:0jEOvRs3O
フローディア「ねえ、あなたは十年前に各国を救ったダークヒーローたちを知っている?」
ガイ「……そういうヤツ等がいたことは知っているが、詳しくはない」
フローディア「そう。私も会ったことはないのだけれど……記録や噂話なら、知っているわ。いくつもの国を渡り歩いて、救い続けた英雄……暴走した竜を鎮めたり、支配された都市を解き放ったり……そういう話ね」
フローディア「それでも世界めくれは止められなかった。命を削って走り続けて、それでも届かなかった側に消えていった英雄たち」
フローディア「愚かだと思わない?結果が変わらないと分かっていたのに、それでも足掻き続けたのよ?」
ガイ「結果がどうであれ、救われた命はあったはずだ」
フローディア「ええ、あったでしょうね。その瞬間だけは、誰かを救えたのかもしれない。でも結局、世界は歪んだまま。彼女たち自身も行方不明。物語としては美しいけれど……現実として見れば、報われない努力だったわ」
ガイ「……お前はそう思っているわけか」
フローディア「ええ。愚かで、無駄で、でも──どうしようもなく、少しだけ愛おしい」
ガイ「……愛おしい?」
フローディア「壊れかけた世界の前で、それでも『自分たちが動けば何か変えられる』って信じてしまう……滑稽で、どうしようもなく人間らしい幻想。あなたも、同じ目をしているわ」
フローディア「仲間を守る、世界めくれを止める、光の残滓を集める……全部抱え込んで、それでもまだ敵さえ救いたいなんて言葉を口にするんだから……ほんとうに、よく似ていると思うの」
ガイ「……俺を同類だと言いたいのか」
フローディア「ええ。愚かで、報われる保証なんてどこにもないのに、なお前に進もうとするところがね……十年前の英雄たちのように、あなたもきっと、限界まで自分を削って──それでも世界の崩壊に間に合わない側として、静かに沈んでいく」
ガイ「そうなると決めつけるな」
フローディア「そうならない未来を、この世界がいままで一度でも用意してくれたかしら?どれだけ足掻いても、結末だけは変わらない……そんな光景を、私は山ほど見てきたのよ」
フローディア「だから私は作り替えたいの。もう二度と、あなたみたいな愚か者が、命を賭けて走り続けなくていい世界に」
フローディア「十年前の英雄たちも、あなたも──頑張ればいつか報われるなんて幻想に縛られてる。結果なんてどこにも保証されていないのに、それでも前に進もうとする……」
フローディア「そういうものから、どうしようもなく目を離せないのよ。……ふふ、少し饒舌になり過ぎたわね」
121 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/11/30(日) 20:57:35.36 ID:0jEOvRs3O
ガイ「……十分だ。あとは、言葉じゃなく行動で示す」バッ
ガイ「」ゴロン
飛来する矢「」ヒュン……
飛来する魔力弾「」ドギュン!
矢が刺さるフローディア「──あら?」バスッバスッ
魔導弓を構えるサーシャ「ガイ!大丈夫!?」ギリギリ……
リーゼリット「フローディア……!ガイから離れて……!」
狙撃型魔導銃「」ガチャンッ
燃えるフローディア「ふふ……手荒い歓迎ね……」メラメラ……
アインズ「──」バッ
竜角の槍「」ドスッ!
フローディア「……竜まで仲間にしたのね」
テル「嘘……なんで全然効いてないの!?」
フローディア「あなたも初めまして、ね?ちなみに効いていない訳じゃなくてしっかり効いてるわよ……」ボォォ…
傷が塞がっていく皮膚「」シュウウ…スッ…
アインズ「たしかに手応えはあった……だが、持続的に攻撃を続けなければ傷はすぐに治癒するようだな」
テル「それなら──雷よ……!!!」バッ
迸る電流「」バチバチバチ‼︎‼︎‼︎
フローディア「それは厄介そうね……けど、そろそろかしら──」
セーレフェリア「──よっと!」バッ
衝撃波「」ドォン‼︎
電流「」バチッ…スゥ…
セーレフェリア「危ない危ない。いきなり全力はひどくない、テル?フローディアが焦げちゃうところだったよ?」
ガイ「セーレ……!?」
セーレフェリア「あれ?ガイじゃん。なんでここにいるの?」
テル「セーレ……もう一回聞くけど、世界征服を辞める気はないんだよね?」
セーレフェリア「またその話?んー……ないよ。やめる理由、ひとつも思いつかないし?」ニコ
テル「そっか……じゃあ、こっちもはっきりさせなきゃね……」
セーレフェリア「テルは?まだ邪魔するつもり?」
テル「うん。セーレが人を踏みにじるなら……私は、それを見過ごせない」
セーレフェリア「あはは!家にいた時の模擬戦、最後まで一度も勝てなかったのに、ずいぶん大きく出たね?いいよ。ロスチャイルドの落ちこぼれが、どこまで足掻けるか──見せてよ!」
テル「……落ちこぼれでいいよ。私は、あなた達みたいになりたくない!」バッ
迸る電流「」バチバチバチ……!
ーー戦闘開始 フローディア&セーレフェリアーー
01-30 痛恨(死亡判定あり)
31-60 劣勢
61-90 優勢
91-00 会心
コンマ下1
閃光玉 +10(残り3回)
連携技 +30(残り2回)
代償の刃 +99(現在使用不可)
コンマ下2
増援(テラヌス・ウルスで会ったキャラを一名記載してください)
01-50 テラヌス兵士
51-00 指定キャラ
122 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/30(日) 20:59:21.79 ID:6qbi5pMGO
あ
123 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/30(日) 20:59:46.79 ID:TVIPzn590
キキ
124 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/30(日) 20:59:46.81 ID:+Kbjt1iLO
トゥルーエンド
125 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/11/30(日) 22:15:51.50 ID:SHNXryChO
アインズ「私が前に出る!ガイは不死身の女を押さえろ!サーシャとリーゼリットは援護に徹しろ。テルは雷で牽制を切らすな!」ダッ
ガイ「ああ!」シュンッ
テル「行くよ……セーレ!」バッ
迸る電流「」バチバチバチ!
セーレフェリア「それじゃあ、遊ぼっか、テル!!!」バッ
衝撃波「」ドォンッ!
衝撃波「」ドォンッ!
衝撃波「」ドォンッ!
リーゼリット「テルさん!」サッ
狙撃型魔導銃「」ドギュウン!ドギュウン!ドギュウン!
衝撃波にぶつかる弾「」ジュッ!
衝撃波にぶつかる弾「」ジュッ!
衝撃波にぶつかる弾「」ジュッ!
セーレフェリア「へー、やるじゃん。ちょっと鬱陶しいからあなたから飛ばしてあげる──」
アインズ「させると思うか?」
竜角の槍「」ブンッ!
衝撃波「」ドォンッ!
セーレフェリア「チッ……邪魔しないでよね、つまらないじゃん!」
魔力矢「」ヒュンヒュンヒュン!
セーレフェリア「わぁ、こっちも来た。人気者だなぁ、私」スッ
衝撃波「」ドォンッ!
撃ち落とされる魔力矢「」カランカランカラン……
サーシャ「やっぱり単純な不意打ちは防がれちゃうか……もっと手を加えないと……」
魔導弓「」ギリ……
落ちる電撃「」バチバチバチッ!!
セーレフェリア「おっと!」ヒョイッ
セーレフェリアの足元「」ドォンッ!バリバリッ!
テル「──外した!」
セーレフェリア「ふふっ、やっぱり強くなってるね、テル!前よりずっと当たりそうになってきた!」
テル「当てるよ……今度こそ!」
◆
126 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/11/30(日) 22:16:20.22 ID:SHNXryChO
フローディア「あっちは随分賑やかね」
ガイ「仲間に手出しはさせない……相手は俺だ」シュッ
死角から射撃するガイ「」シュンッ
魔導拳銃「」ドギュウン!ドギュウン!
撃ち抜かれるフローディア「速い……?まったく反応できないわ」バスッバスッ
ガイ「」シュンッ
連射される弾丸「」ドギュウン!ドギュウン!ドギュウン!
フローディア「……ほんと、容赦ないわね」ヒラッ
バスッ
ガイ「容赦すれば諦めてくれるのか?」シュンッ
フローディア「そんな訳ないでしょ── むしろ、優しさは命取りよ?」
炎「」ゴウッ!
ガイ「」シュンッ
フローディア「……やっぱり避けると思ったわ」
サーシャの方向へ飛んでいく炎「」ゴウッ
ガイ「──しまった!サーシャ、避けろ!」
サーシャ「!」
サーシャを取り囲む暴風「」ビュオオオ!
消え行く炎「」シュウウウ……
サーシャ「あれ?私……なんともない……」
キキ「皆さん、大丈夫ですか〜?」スタッ
リーゼリット「キキさん!どうしてここに!?」
キキ「そりゃあ街中でこんな大規模な戦いが起きてたら止めに来るに決まってるじゃないですか〜。しばらくしたら兵士の方々も来ますよ」
アインズ「キキ……助かった。礼を言うぞ!」
キキ「いつぞやのお礼ですよ〜。それに、まだ終わってませんから、油断したらまとめて飛ばされちゃいますよ?」
01-55 劣勢
56-90 優勢
91-00 会心
コンマ下1
閃光玉 +10(残り3回)
連携技 +30(残り2回)
代償の刃 +99(現在使用不可)
コンマ下2
増援(テラヌス・ウルスで会ったキャラを一名記載してください)
127 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/30(日) 22:18:39.20 ID:dgC9jGMho
連携技を
128 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/30(日) 22:18:43.57 ID:HZRc6GUMo
ベルフレア
129 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/30(日) 22:19:04.81 ID:9Cjy5boaO
リン
130 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/11/30(日) 23:33:33.82 ID:VazBJ9uiO
セーレフェリア「一人増えたところで変わらないよ!」
衝撃波「」ドォンッ!
アインズ「そうだといいがな……あれ一人で、戦況は大きく変わるぞ」
キキ「そうですよ〜。これでもテラヌス・ウルスの治安維持も任されてるんですから……これ以上、街をめちゃくちゃにされたら困ります〜」
キキの足元から吹き上がる風壁「」ビュオオオオッ!
風に流される衝撃波「」ギュルルルッ……
セーレフェリア「わっ、軌道がズレた……ふーん?」
テル「今の……風で衝撃波の向きを……」
リーゼリット「味方に当たらないように逸らしてる……!」
サーシャ「キキさん、すごい……!」
セーレフェリア「ちょっと遊んでる暇はないかも……」グッ
圧縮される魔力「」ギュウウウン……
サーシャ「!リーゼ、撃って!」
魔力矢「」バシュバシュバシュッ!
リーゼリット「間に合って──!」
狙撃型魔導銃「」ドギュウン!ドギュウン!
矢と弾丸を止める衝撃波「」ドォンッ!
セーレフェリア「ふふ、喰らってあげないよ──」
アインズ「──やるしかないか!」バッ
キキ「一体何を……」
セーレフェリア「──爆ぜろ」
解放された魔力「」パチッ…
ドッガァァァァァァン‼︎‼︎‼︎
凄まじい衝撃波「」ゴォォォォッ!!
石畳「」メキメキメキッ!!
サーシャ「きゃ──!」
リーゼリット「うわっ──!」
テル「っ……!」
アインズ「──守護結界っ!」グッ
足元に走る魔力円「」シュイィィン!
半球状の結界「」バシュウウウッ!!
衝撃波「」ドォォォン!!
結界「」ギギギギィッ!!
アインズ「く……ぬぅぅ……!」
結界「」ピシッ……ピシピシ……
サーシャ「これ……結界魔法!?」
結界「」バリィンッ!
アインズ「ハァ……ハァ……みんな、無事か?」
テル「助かったよ、アインズさん……あれが直撃してたら、流石にまずかった……」
セーレフェリア「……あは。凄い凄い!なんで立ってるの!?今の、結構本気で撃ったのに!おもしろいね、あなた!」
圧縮される魔力「」ギュウウウン……
リーゼリット「また!?どうしよう、もう防ぐ手段は──」
131 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/11/30(日) 23:34:42.43 ID:VazBJ9uiO
???「みなさん、大丈夫ですか!?」
セーレフェリアを取り囲むように広がる結界「」キィン!
セーレフェリア「また増えた……!」クルッ スタッ
四散していく魔力「」シュウン
サーシャ「ベルさん!」
ベルフレア「市民の避難誘導で遅れました!アインズさん、早速結界を使ってくれたんですね!役に立ったようで何よりです!」
アインズ「フッ……他に選択肢がなかったのでな」
キキ「ベルさんが来たなら防御は心配しなくても大丈夫ですね〜。私も前衛に加わりますよ〜」
剣「」スラ……
サーシャ(……あの娘、私とリーゼの攻撃を衝撃波で防いだってことは……当たれば致命傷になり得るって、ちゃんと警戒してるってことだよね……)
サーシャ(なら……正面からじゃなくて、読まれない当て方を考えないと……)
サーシャ「ねえ、リーゼ、テルさん……」コソッ
リーゼリット「?」
テル「──なるほどね。それならセーレにも通じるかも」
ベルフレア「良い案でも浮かびましたか?」
キキ「私たちも手伝いますよ〜」
⭐︎アインズが結界魔法で劣勢を無効化しました!
01-50 劣勢
51-90 優勢
91-00 会心
コンマ下1
閃光玉 +10(残り3回)
連携技 +30(残り1回)
代償の刃 +99(現在使用不可)
132 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/30(日) 23:35:25.71 ID:TVIPzn590
連携技
133 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/11/30(日) 23:38:53.54 ID:VazBJ9uiO
会心が確定したところで本日の更新を終わります。果たして、この戦いの行方はどうなるのでしょうか……次回もお付き合いください。
それでは、また。
134 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/11/30(日) 23:41:21.07 ID:HZRc6GUMo
乙
セーレ倒せてもフローディア残ってるのに連携技切れてしまった
135 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/06(土) 07:00:26.83 ID:WzZcT05X0
乙
両方同時に戦ってるし同時に会心いきそう
136 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/06(土) 09:19:18.30 ID:LqUHziWtO
>>134
戦闘も終わりが近づいてきました。もう一息です。頑張りましょう!
>>135
描写上ではちょっと離れた別の場所で戦っていますが、システム的には同一判定なのでまさしくその通りです。引き続きよろしくお願いします。
137 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/06(土) 09:20:22.19 ID:LqUHziWtO
サーシャ「それなら、キキさんにはセーレフェリアの目と耳を一瞬だけでいいから狂わせてほしいんです。風で砂埃を巻き上げて音をかき消して……できますか?」
キキ「勿論です。お任せください〜」
サーシャ「ベルさんは結界でリーゼの撃った弾が着弾した場所にセーレフェリアを誘導してください……なるべく、悟られないように」
ベルフレア「分かりました。いつでも合わせますよ!」
アインズ「私も誘導を手伝おう」フラッ
サーシャ「ダメ。アインズは動けるようになるまでしばらく休んでて」
アインズ「しかし……」
サーシャ「私たちなら大丈夫だよ、アインズ。本当に危ないときになったら、助けてくれる?」
アインズ「サーシャ……わかった。無理はするなよ」
サーシャ「うん……リーゼ、テルさん、準備はいい?」
リーゼリット「──水属性弾、準備できたよ」
テル「チャンスは一度きり──」スッ
テルに集まる魔力「」ギュウウウン……
テル「……いつでもいいよ、サーシャちゃん」
サーシャ(ガイ……リーナちゃんを殺したとき、『後悔はあるが迷いはない』って言ったよね。本当にそうなれたら楽だろうなって、少しだけ思った……でも、私はきっとそうはなれない)
サーシャ(私は……後悔も迷いも抱えたまま、それでも手だけは止めない。ガイとは違う形でも、同じ方向を見て戦う……怖さごと抱えて、それでも射る。それが、私の前を見るって決めた答えだから)スゥ……
サーシャ「──行くよ!」バッ
魔導弓「」バシュバシュバシュッ
セーレフェリア「そこに隠れてたんだ!場所さえわかっちゃえば……」スッ
キキ「見えなくとも当てられますか〜?」
巻き上がる砂風「」ビュオオオ……
セーレフェリア「風──目くらましのつもり!?鬱陶しいなぁ……!」
リーゼリット「……」スッ
狙撃型魔導銃「」ドギュウン!ドギュウン!ドギュウン!
セーレフェリアの近くの壁に着弾する水属性弾「」バシャッ!
濡れるセーレフェリア「きゃっ……あはは!惜しいね!今のが本命の弾だったら、ちょっとは痛かったかも?」
地面に当たる水属性弾「」ビチョッ……
リーゼリット(よし、狙い通り地面に着弾した……しかも、セーレフェリアを濡らすことができた!これなら──)
138 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/06(土) 09:21:16.92 ID:LqUHziWtO
衝撃波で自分ごと弾き飛ばすセーレフェリア「もう終わり?それなら反撃するよ──」ドォン!……ドォン!……
ベルフレア「逃げ道はそっちじゃありませんよ!」
壁のように展開する結界「」フォンッ
結界に衝突するセーレフェリア「ぐっ!?……」ガンッ ドサッ……ビチャッ!
セーレフェリア「うぅ……もういいや、まとめて吹き飛ばして……」ググッ……
セーレフェリア「あれ?……待って、テルはどこ──」
テル「──落ちろ、雷よ!」バチッ……バチッバチッ……
放たれた雷「」ドォンッ……!
水で濡れた石畳「」バチッ!!
濡れた地面を伝う電流「」バチバチバチバチバチバチ……!
感電するセーレフェリア「きゃあああああああっ!?!?!?」ジジジジジジ‼︎‼︎‼︎
セーレフェリア「あ……?あ……」プスプス……
セーレフェリア「なんで……わたし、が……テルの、魔法を……受けてるの……?」フラ……
膝から崩れ落ちるセーレフェリア「」ガクンッ
セーレフェリア「足……力、入んない……?魔力も……うまく、回らない……息、苦し……」ヒューヒュー
テル「……その状態じゃまともに魔法も撃てないでしょ」
アインズ「……どうやら、終わったみたいだな」
セーレフェリア「コホッ……ねぇ、テル。これ……ほんとに、テルが……やったの?」
テル「うん。私がやった……初めてセーレに当てられたけど、威力は相当でしょ……?」
セーレフェリア「はは……そうだね……ゴホッゴホッ……最悪……気持ち悪い……」
リーゼリット「笑ってる場合じゃないでしょ、あんた……」
サーシャ「……」
◆
139 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/06(土) 09:23:12.82 ID:LqUHziWtO
フローディア「──セーレ!?」
ガイ「よそ見をしている暇があるのか?」シュンッ
短剣「」ジャキンッ!
魔導拳銃「」ドギュウン!
首を斬られるフローディア「……っ!!!」ビチャッ
フローディア「──いくら斬っても、いくら撃っても無駄よ!私は死なないッ……世界から死を消し去ろうとしている私が、自分の終わりごときで止まるはずないでしょう!」ボォォ……
ガイ「……」スタッ……
ガイ(ずっと致命傷を与え続けているが、それを上回る速度で傷が治癒していく……キリがないな)
ガイ(こうなったら……)チラ
代償の刃「」カタカタ……
パティ『それは世界の法則そのもの。奇跡を起こすには、それに見合うだけの対価が必要になる』
アトニス『ソイツはあと一回まではお前自身から代償を貰う。そこから先は──お前だけじゃなく、お前の周りからも代償をもらう可能性がある』
ガイ(──ダメだ。コレは使えない。だが、永遠に再生する相手をどうやって……)
トゥルーエンド『戻ってこれなかったら、時間の狭間に取り残されるわ。身体も、意識も、世界の時間からズレたまま固定されるの。誰にも触れられず、声も届かない……存在しているのに、どこにもいない状態になるわ』
ガイ(こんなときに何を思い出しているんだ、俺は……待て。"世界の時間からズレたまま固定される"……?)
ガイ「……そうか」
フローディア「ふふ、なにか閃いたような顔ね?どうせまた、無駄に斬りかかるだけでしょうけど」
ガイ「試してみたいことができた」
フローディア「試す?この私を相手に、実験のつもりかしら?」
ガイ「ぶっつけ本番だが、うまく行けばお前を殺せる」
フローディア「……なんですって?」
コンマ下1
01-50 劣勢
51-90 勝利
91-00 ???
コンマ下1
閃光玉 +10(残り3回)
連携技 +30(残り0回)
代償の刃 +99(現在使用不可)
140 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/06(土) 09:26:13.81 ID:JX1l2zhx0
閃光玉
141 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/06(土) 16:55:11.95 ID:VQZzRQ+NO
ガイ「……やれるかどうかは、試してみないとわからないがな」
フローディア「……殺せるって言ったり、わからないって言ったり……どっちなのかしら?」
ガイ「これからわかるさ」スッ
閃光玉「」ピッカァァァン‼︎
フローディア「くっ……やっぱりハッタリだったってわけね……!」
ガイ(──今だ)スッ
ガイ(今までは自分自身にしか時間干渉をしてこなかったが……今回は違う。フローディアの“流れ”そのものに触れる。再生へ向かう速度を奪い、致命傷を負った状態の時間だけを引き延ばす!)
ガイ(そうすれば、治癒は追いつかず──致命傷のまま固定できる。その先にあるのは、ただの死だ……掴め……あいつの時間を──)グッ……
何かに触れる感覚「」
ガイ「……っ!?」ゾワッ
世界「」ゴォォォ──
巻き上がった砂埃「」
燃え上がる炎「」
飛びかけていた瓦礫「」
フローディア「」
ガイ「これは……ソールがやっていた時間の檻?」
ガイ「うぐっ……魔力の消費も桁違いだ……」フラッ
吐血するガイ「ごふっ……」ビチャッ……
目から血を流すガイ(解除しなければ……俺が、呑まれる──!)フラ……
ガイ(……だが、この一瞬を捨てるわけにもいかない。世界が止まっている今だけが、フローディアを殺せる唯一の隙だ……ここで削り切る)ギリッ
ガイ(腹、心臓、脳……魔力の流れが集中している核……考えられる場所は全部、同時に叩き潰す)
ガイ「──」
短剣「」スラッ……
魔導拳銃「」チャキ……
◆
世界「」──ゴォォォ
フローディアの身体「」ドシャァッ!!
血だらけのガイ「ハァ……ハァ……!」ビチャビチャ
フローディア「なっ……な、に……これ……?」ドサッ
半分欠けた頭「」
胸部に空いた穴「」
腹部を深く抉られた身体「」
フローディア「さっきまで……なかった傷が……?い、一度に……」メラメラ……
フローディア「っ……再生が……追いつかない……?おかしい……私の身体は、もっと速く──」メラメラ……
フローディア「……ふふ……すごい……今、ほんの少しだけ……私の終わりの気配がしたわ……」ボソッ
ガイ「……さすがに、効いたか」
フローディア「なにを……したのよ、あなた……刃で斬られた感覚も、銃で撃ち抜かれた感覚もある……それが、全部“一度に”来てる……?そんな芸当……どうやって──」
ガイ「……さあな。俺にも、うまく説明できない」ビチャビチャ……
◆
サーシャ「え……?」
リーゼリット「なに、今の……ガイ、ほとんど動かなかったよね……?」
テル「ていうか、あの血……大丈夫なの!?」
キキ「気づいたら、二人ともボロボロになってましたね……」
ベルフレア「一瞬、息が詰まるような圧を感じましたけど……何が起きたのかは、まったく……」
アインズ「……ガイの周囲だけ、空気が凪いだように見えたが……」ジッ
アインズ(間合いを詰める気配も、攻撃の予備動作もなかった。代償の刃を使った感覚もない……結果だけが上書きされたような……)
アインズ(……動こうとした瞬間には、もう終わっていた。あれは“戦闘”というより、結果だけを押し付ける何かだ……何をした、ガイ?)
◆
142 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/06(土) 16:56:52.10 ID:VQZzRQ+NO
フローディア「あなた、本当に人間なの……?」
ガイ「少なくとも今は、人間のつもりだ」
フローディア「……ふふ、その言い方、嫌いじゃないわ」
崩れかけの身体を無理やり支えるフローディア「」ググッ…
フローディア「でも……まだ、足りないわ……これじゃまだ……終わりには届かない……!」カッ!
不滅の炎「」ゴオオオオオッ‼︎‼︎
短剣を構え直すガイ「……驚いたな。まだ、死なないのか?」フラッ
ガイ(まだ足りなかったか──本当に厄介な相手だな。だが、もう立つのもやっとだ……あれをもう一度やれば、先に潰れるのは俺のほうだ)
◆
サーシャ「ガイ!!!」バッ
魔導弓「」ギリギリ……バシュッ
炎に溶ける矢「」ジュッ!
リーゼリット「……炎が邪魔して狙えない!」
キキ「風よ──!」ヒュオオオ……
炎「」ゴウッ‼︎
キキ「あの炎……相当手強いですね。下手に掻き消そうとしたら、こっちにまで飛び火しますよ〜」
ベルフレア「こっちに火が来ないようにするので精一杯です……!」ジリ……
結界「」ジジジ……
アインズ「くっ……動けさえすれば、こんな炎──!」フラ……
◆
ガイに近づくフローディア「ふふ……そんな身体で、まだこちらに手を伸ばしてくるなんて……やっぱりあなた、最高ね……」ユラァ……
ガイの胸倉をつかむフローディア「」ガシッ
持ち上げられるガイ「くっ……!」ブラン
落ちる短剣「」カラン……
フローディア「……ねぇガイ。私……あなたのこと、すごく……すごく気に入ったわ……」ジッ……
ガイ「何……」
ガイの頬を触るフローディア「終わらない私に、終わりを見せようとしてくれるなんて……ふふ、やっと見つけた。私を殺してくれるかもしれない人……その残酷で優しい姿……本当に、綺麗よ」サワ……
ガイ「……褒め言葉には、聞こえないな」
フローディア「とびきりの賛辞よ。だって──あなたなら、いつか本当に“私の死”に手を届かせてくれそうなんだもの」クス
フローディア「だから、あなたが忘れないように証を残してあげる」クイッ
ガイ「……何、を──」
唇を重ねるガイとフローディア「」
◆
143 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/06(土) 16:57:24.68 ID:VQZzRQ+NO
サーシャ「っ……!?」
リーゼリット「ちょっ……な、なにあれ……!?ガイと、あの女が……!」
テル「えっ、どういうこと?なんで……?」
キキ「おやおや〜……ずいぶん大胆ですね〜……あれ、戦闘行為に入るんでしょうか〜?」
ベルフレア「い、今すぐ引き剥がしたいですけど……炎が邪魔で、近づけません……!」ギリッ
結界「」ジリジリ……
アインズ「……ああいう女は厄介だ。甘い仕草で距離を詰めて、一番深いところを揺さぶってくる」
◆
バッ
フローディア「……ふふ。震えてるじゃない」
フローディアを殴るガイ「」ペチン……
フローディア「あら……それで本気?」
ガイ「何を……考えている……!」
フローディア「私に終わりを少しだけでも見せてくれたお礼よ?……それに──」スッ
指先で自分の唇に触れるフローディア「今のは、約束の口づけ。いつか本当に殺してくれる、その時まで……絶対に逃がしてあげないわ」
ガイ「……物騒な執着だな」
フローディア「ふふ、あなたも大概でしょう?……それと残念だけど、セーレは置いていくわ。今の私じゃ、連れて帰るだけの余裕がないの」ヤレヤレ
フローディア「どうするかは好きにしなさい。あなた達がどんな答えを選んでも……私はそれを否定しないわ。だって、あなたの選択は全部……“私の最期”に繋がっていく道筋だもの」
フローディア「……また会いましょう、ガイ。次は──今日の続きから、ね?もっとちゃんと、“私を殺せるあなた”を見せて頂戴」ニコ
炎に包まれながら消えていくフローディア「」ゴッ──
ガイ「くっ、待て──」ドサッ
◆
144 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/06(土) 16:58:00.64 ID:VQZzRQ+NO
ーーホトルス族 診療所
ガイ「──ッ!?」ガバッ
ガイ「……ここは?」
サーシャ「ガイ!!!」ギュッ
ガイ「ぐっ……サーシャ……く、苦しい。状況を説明してくれ……」ペシペシ
ソーラ「ガイさん!目が覚めた……?」
ガイ「ソーラ……ここは、ホトルス族の管轄か」
サーシャ「うん。パーティのみんなとホトルス族の人達がずっと治療を手伝ってくれてたんだよ。ガイ、二日くらいずっと意識がなくて……!」
ガイ(サーシャの目の周りに隈ができている……)
ガイ「……すまない。心配をかけたな」
リーゼリット「ホントだよ。目からも鼻からも血を出して倒れてさ……今回ばかりは本当に死んだかと思ったんだから……こっちは心配してたのに、起きるなり“状況を説明してくれ”はないでしょ」
テル「ガイくん……よかった、目が覚めたんだね!」
ガイ「テル……」
アインズ「起きて早々、それか……もう少し自分の身体を心配しても罰は当たらんと思うがな」スタスタ
ガイ「アインズ……」
テル「ガイ君は高熱と魔力欠乏……それと全身に過剰な負荷がかかっていました。今は峠は越えたけど、しばらく無理は絶対に禁物です」
ガイ「フッ……なんだか、本当に医者みたいだな」
テル「なっ……私、これでも医術には自信があるってテラヌス・ウルスに来る前に言ったよね!?」
ガイ「すまない……正直、疑っていた」
アインズ「フッ……状況なら、簡単に説明しよう。フローディアは撤退した。炎を残して姿を消したが、追撃は不可能だった」
アインズ「街側の被害は……兵たちの奮戦もあって最小限で済んだ。死者も負傷者も出たが、最悪の事態は免れている」
ソーラ「この診療所に運び込まれた人たちも、今のところ、みんな命は繋がっています……ガイさんがフローディアの動きを止めてくれたおかげです」
リーゼリット「セーレフェリアは、別室で拘束と治療中。テラヌス・ウルスの各種族が一緒に監視してるよ。まだ完全には目を覚ましてないけど、暴れられる状態じゃない。セーレフェリアの処遇は、まだ決まってないよ」
アインズ「細かい経緯や今後の方針は……お前がもう少し回復してから、改めて話し合うとしよう」
ガイ「……そうか。大筋はわかった……少し眠らせてくれ。起きたら、全部話す」ユッ…
サーシャ「うん。ここにいるから……ちゃんと、起きてね」
ガイ「ああ……サーシャも寝てくれ。お前の目の下の隈がひどい。二日も張り付いていたんだろう?」
サーシャ「えっ……あ、その……」
ガイ「もう十分だ。これ以上ここに張り付いている必要はない。お前だけじゃなく……みんなも少しは休め」
リーゼリット「……そう言われちゃったら、素直に甘えとくよ。ガイもちゃんと起きてくれたしね」
テル「うん……けど、何かあったら遠慮なく言ってね。対処してあげるから」
アインズ「ふむ……ようやくまともなことを言ったな。今は各々、身体を整えるのが先決だ」
サーシャ「……うん。じゃあ、ちょっとだけ隣で休むね」ポスン
ガイ「?……勝手にしろ……」
サーシャ「……」zzz
現在はテラヌス・ウルスです。(9日目)
※まだ回復しきっていないため、遺跡探索や遠出、戦闘等はできません。また、自由安価終了後、セーレフェリアの処遇を決めます。
何をする?
安価下1〜3
145 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/06(土) 16:58:32.28 ID:WzZcT05X0
酒場でキキと会い身の上話を聞く
146 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/06(土) 16:58:49.51 ID:u4iH1xmQO
トゥルーエンドに言い寄りつつ時間魔法を鍛える
147 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/06(土) 17:00:20.02 ID:NJ2H/X6Do
取り敢えずキスの件で煽られる
148 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/06(土) 17:00:30.56 ID:74TFnHwK0
アインズ ドルクの強さに気になる為、軽く模擬戦する
149 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/06(土) 23:34:29.79 ID:CDrkjIQNO
ーー大魔女の部屋
ガイ「ルー……入るぞ」
トゥルーエンド「その声……ガイ!?」
タッタッタッ……ガチャ
ガイ「訓練の続きをしに──」
トゥルーエンド「無事だったのね!?バカ!どれだけ心配したと思ってるのよ!」
ガイ「……まだ今日、目が覚めたばかりなんだ。大きい声は頭に響く……」
トゥルーエンド「あっ、ごめんなさい……って謝るのはこっちじゃなくて、そっちでしょ」ジトッ
ガイ「……そうなのか?」
トゥルーエンド「“そうなのか?”じゃないわよ。意識が戻らないって報告を受けたこっちの身にもなりなさい」
ガイ「……すまない」
トゥルーエンド「まったく……いい?状況を聞いた限り──あなたは自分の時間だけじゃなく、相手の時間の流れにまで触れたみたいね。普通なら数年単位で段階を踏む領域に、いきなり踏み込んだのよ」
ガイ「……だが、そのおかげでフローディアを止められた」
トゥルーエンド「止めたわね。だから結果だけ見れば正解よ。でもね、ガイ──もしそこで、あなたが戻ってこなかったら。誰が『正解だった』って言ってあげるの?」
ガイ「……」
トゥルーエンド「世界は救われるかもしれない。人も守られるかもしれない。でも、あなたはそこで終わるの。誰にも触れられず、誰にも気づかれずに」
トゥルーエンド「……私は、それを正しいとは思わない。世界を救う手段に、誰か一人まるごと捧げるなんて──そんなの、悪趣味な魔術式と変わらないわ」
ガイ「……そういう線引きをするのは、意外だな」
トゥルーエンド「誰に向かって言ってるのよ。私は“大魔女代理”なの。世界を俯瞰して見なきゃいけない立場だけど……それでも、目の前で頑張ってる誰かを雑に扱いはしないわ」
ガイ「……少なくとも、俺のことをそこまで思ってくれているのは理解した」
トゥルーエンド「最初からそう理解しなさい。時間を弄る前に、自分の命の扱い方から学び直してほしいくらいだわ……さて、本題よ。今回の戦闘で──あなたが何に触れたのか、一緒に整理しましょう。報告は受けたけど、本人の口からも聞かせなさい。今回起きたことを順を追って話して」
150 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/06(土) 23:34:55.49 ID:CDrkjIQNO
ガイ「順を……そうだな。閃光玉で視界を奪ったあと、フローディアの時間の流れを掴みにいった。これまでと違って、自分ではなく──相手の時間に手を伸ばすつもりで」
トゥルーエンド「そこまでは想定の範囲内ね。自分じゃなく、他者の時間への干渉……それ自体は理屈としては間違ってないわ」
ガイ「だが、そこで妙な感覚があった。フローディアだけじゃない……周囲一帯の流れごと、何かに引っかかったような……掴んだ瞬間、世界が黙り込んだ。砂も、炎も、瓦礫も、何もかも……全部、動きを止めた。あとは、そこにいる“的”を……片っ端から壊した」
トゥルーエンド「……自分の感覚としては?止めたのか、置いていったのか。どっちに近い?」
ガイ「……止めた、だな。これまでとは違う。俺だけが速くなったんじゃない。周りが、こちら側に追いつけなくなった感覚だ」
トゥルーエンド「研究者としては喉から手が出るほど興味深いわ。大魔女代理としては全力で頭を抱える案件だけど……あなたのやったことを仮に言葉にするなら──“自分を基準に、周囲の時間を一時的に固定した”ってところかしらね」
ガイ「……狙ってやったわけじゃない」
トゥルーエンド「知ってる。狙ってできるなら訓練なんてしなくていいもの。無自覚で世界の時間に触れた、ってことは──同じぐらいの無自覚さで、今度は自分の存在を世界からこぼし落とす可能性だってあるの」
ガイ「……時間の狭間に取り残される、か」
トゥルーエンド「そう。前に言ったでしょう。戻ってこられなかったら、身体も意識もズレたまま固定されるって」
ガイ「ああ。だからこそ、制御が必要だと」
トゥルーエンド「そうね。今回あなたが掴んでしまったものは、時間操作のかなり深い部分よ。素質を持っていても、一生そこに届かないまま終わる人間のほうが多い……本来なら、年単位で段階を踏んで、“触れていい場所”と“踏み込んだら戻れない場所”を体で覚えていく領域──それをあなたは、実戦の中で一気に跨いだの」
トゥルーエンド「だからこそ、ここからはきちんと順を踏むわ。今までみたいな勘と勢いだけの時間操作は、もう絶対に禁止。いいわね?」
ガイ「了解した。二度とあんな賭け方はしない。少なくとも、意図せずにやることはないようにする」
トゥルーエンド「そう、それでいいわ……それじゃあ、訓練を始めるわよ」スッ
ガイ「……また抱きしめる必要があるのか?」
トゥルーエンド「察しが良くて助かるわね」
ガイ「……」ギュッ
トゥルーエンド「じゃあ……始めるわよ、ガイ」ギュッ
トゥルーエンド「……あら?」ピク
ガイ「どうした」
トゥルーエンド「ちょっと黙って……へぇ……この魔力……あなた、不死鳥か何かの知り合いでもいる?」ジッ
ガイ「いや、いないが……少なくとも、直接会った覚えはない」
トゥルーエンド「そう……まあ、あとで話すわ。訓練を始めましょう」ギュッ
◆
151 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/06(土) 23:35:24.55 ID:CDrkjIQNO
トゥルーエンド「──はい、そこまで」
ガイ「……ふぅ。終わりか?」
トゥルーエンド「ええ。世界を巻き込むような気配は感じなかったわ。暴走しかけた流れも、一度もなかった」
ガイ「そうか。実感としては、前より浅い水面で踏みとどまっている感じがあったが」
トゥルーエンド「それでいいの。深く潜る訓練じゃなくて、深く潜らない訓練だから……少なくともこれで、先日みたいにいきなり世界ごと止めることは、起こりにくくなったはずよ」
ガイ「……助かる」
トゥルーエンド「あなた、だいぶ掴みが上手いから私と一緒にする訓練は次で最後かもね……」
ガイ「……そういえば、訓練を始める前に言いかけていたことはなんだ?」
トゥルーエンド「ああ……あなたの胸のあたりに、あなたのものじゃない魔力が絡みついてるの。すごく古くて、焼けた灰みたいな……大魔女様に似てるけど、少し違うような……」
ガイ「心当たりはない」
トゥルーエンド「呪いじゃないわね。どちらかといえば祝福。炎の属性……再生、保護、輪廻……そういう性質に近い。ひどく歪んでるけど、悪意はない……」
ガイ「炎と再生?……待て、フローディアに口付けをされた」
トゥルーエンド「……ハァ!?ちょっと待ちなさい。今なんて言ったの?もう一回言って?」ズイッ
ガイ「フローディアに口付けをされた」
トゥルーエンド「よりにもよって、あの女に!?」
ガイ「ああ。心当たりはそれしかない」
トゥルーエンド「それしかない、じゃないわよ……!」ユサユサ
ガイ「揺らさないでくれ」
トゥルーエンド「……その灰みたいな魔力、口元から胸の奥にかけて筋を引くように残ってるの。キスの瞬間に流し込まれたって考えるのが一番自然ね……ホント、やってくれたわね、あの女」
ガイ「取り除けるか?」
トゥルーエンド「ええ……でも、結論から言うと取り除く必要はないわ」
ガイ「なぜだ」
トゥルーエンド「悪意を感じられないの。あなたの居場所がわかるとか、害を成すとか、そういったものを一切感じられない。むしろあなたに恩恵を与えるような性質ね」
ガイ「恩恵……?」
トゥルーエンド「不死鳥ほどじゃないけど、あなた、相当死にづらくなってるわ。怪我の治りも速くなってるし、死にかけてから死ぬまでの猶予が前よりずっと長くなってる」
ガイ「……つまり、簡単には死ななくなった、ということか」
トゥルーエンド「正確には"簡単には死なせてもらえない"、ね。瀕死になればなるほど、そこから先の時間を無理やり引き延ばされる感じ……少しだけでも足掻けるようにっていう意図を感じるわ」
ガイ「なぜ、そんなものを……」
トゥルーエンド「さあ?本人じゃないから本当の理由なんてわからないわよ……考えがあるのか、あるいはただの気まぐれか……動機までは読めないけど、この魔力はあなたを長く生かすために組まれてる──それだけは確かね」
ガイ「……厄介な好意だな」
トゥルーエンド「同感だけど、今さら文句を言っても外れないわよ。それに──利用できるものは利用しなさい。どうせあなたはまた無茶をするんだから、そのとき生き延びる確率が少しでも上がるなら、悪くない取引よ」
トゥルーエンド「……さて、と。今日はここまで。回復は早くなってるみたいだけど、まだ病み上がりなんだから、さっさと戻って休みなさい」
ガイ「そうさせてもらう……ありがとう、ルー。また頼む」
バタン
トゥルーエンド「ふふ……ほんと、手のかかる時間魔法使いを拾っちゃったわね、私」
⭐︎時間魔法への理解が深まりました。2/3
⭐︎フローディアに祝福?を仕込まれました。
152 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/06(土) 23:38:03.46 ID:CDrkjIQNO
ーーテラヌス・ウルス 酒場
ワイワイガヤガヤ
ガイ(昼間に沢山寝たせいか、まったく眠くないな……診療所にいてもパーティの誰かが気配を探ってくるし……あの中でじっとしているほうが落ち着かない……ルーの所へ行くのも苦労したしな……)
ガイ(やることもないからここへ来たが……酒は飲めないんだよな……引き返すか?)
テーブルに突っ伏すキキ「あ、ガイさぁん〜……」ヒラヒラ
ガイ「……キキか」
キキ「お医者さんに止められてるんじゃなかったんですか〜?こんなとこで夜ふかしなんて、いけない人ですね〜」
ガイ「寝つけなかっただけだ。それに、お前こそ仕事はいいのか?首長の護衛だったはずだが」
キキ「ちゃんと交代制ですよ〜。今は他の人がヨードリー様についてますから、私はお暇タイムです」
キキ「ほらほら〜、そこ、空いてますよ。回復途中の患者さんは座って安静に〜」
ガイ「……わかった」スッ
キキ「あの〜……」チラ
ガイ「?」
キキ「あのとき……フローディアさんと、キスしてたのってなんでですか〜?」ニコ
ガイ「……」
キキ「なんでですか〜?理由によっては〜、サーシャちゃん達に報告しないといけないかもですね〜」ニコニコ
ガイ「……やめろ。余計な火種を増やすな」
キキ「じゃあ、先にガイさんの口から聞きますよ〜。『情熱的で忘れられないひとときでした』〜とかなら、黙ってられませんし〜」ニコ
ガイ「そんなことは一言も言ってないし、これからも言うつもりはない」
キキ「ふ〜ん?じゃあ、実際はどうだったんですか〜?」
ガイ「あいつが勝手にやっただけだ。動けないように胸倉を掴まれて、そのまま押し付けられた」
キキ「へぇ〜、襲われたってことですか〜?」
ガイ「……まあ、そうだな」
キキ「でもでも〜襲われた割には、ちゃんと目をそらしてるし〜、声も少し低くなってますよ〜?」ジー
ガイ「気のせいだ。無駄に思い出させるな」
キキ「あ〜、そういうことにしておきます〜。じゃあ、まとめると〜『世界から死を消し去ろうとしてるやばい女に、不本意にキスされました。非常に不快です』──こんな感じですか〜?」ニコ
ガイ「だいたい合っている」
キキ「ふふ〜ん、だいたいって言うあたり、ちょ〜っとだけ不快じゃなかった部分もあるんですね〜?」ニヤ
ガイ「……お前、意外と性格が悪いな」
キキ「堕天使ですから〜。性格くらいひねくれてないと、堕ち甲斐がないんですよ〜」
153 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/06(土) 23:38:32.69 ID:CDrkjIQNO
ガイ「……堕天使?ハーピィじゃないのか?」
キキ「失礼ですね〜。羽が生えてて空飛んでる女の子は、全部ハーピィさん扱いですか〜?」
ガイ「他に思いつかないな。天使なんて、お伽噺の中の存在だろう」
キキ「世間的にはそういうことになってるんですよね〜。そのほうが、いろいろと丸く収まりますし〜……昔々〜、上のほうでお堅いお仕事してたんですよ〜。お祈りの書類整理したり〜、寿命の帳簿つけたり〜、現世報告書にハンコ押したり〜」
ガイ「……酒の席の冗談にしては、やけに具体的だな」
キキ「冗談半分、本当半分くらいで聞いておいてください〜。『天界』なんて言っても、どうせ信じてもらえませんし〜……あっ、でも堕ちたのはほんとですよ〜。お姉ちゃんが先に地上に降りちゃって〜」
ガイ「姉がいるのか?」
キキ「いますいます〜。ヒナって言うんですけど〜戦いが大好きで〜、『上は退屈!本気の戦いがしたい!』って勝手に降りちゃって〜」
キキ「で、放っといたら絶対ろくなことにならないから〜連れ戻さなきゃって追いかけたら〜……そのまま私も“堕ちました〜”って判定になっちゃって〜。書類一枚で地上行き片道コースです〜」
ガイ「書類一枚で堕天とは、ずいぶん雑な運用だな」
キキ「お役所仕事ですから〜。上も下もそういうとこは変わらないんですよ〜。というわけで、今は堕天使キキ・ナイテンゲール、お仕事は首長様の護衛とお姉ちゃん探しと昼寝です〜」
ガイ「最後の一つだけ、仕事じゃないだろう」
キキ「私の中では重要任務なんですよ〜? 寝ながら歩けて、寝ながら飛べて、寝ながら戦えるようになるまで鍛えたんですから〜。立派なスキルです〜」
キキと何か話す?
安価下1〜2
154 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/06(土) 23:41:07.69 ID:0V4M2Yd+O
姉の情報は集まってるのか
155 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/06(土) 23:48:39.42 ID:CDrkjIQNO
本日の更新はここまでです。このレスは安価に含まれません。
本家様の展開がすごくすごいことになっていて続きがどうなるのか楽しみですね。
こちらのスレは明日も更新予定です。よければお付き合いください。
それでは、また。
156 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/06(土) 23:54:35.65 ID:uq7fJyGro
アトニスやシルバークロースも天使だけど知り合いだったりする?
157 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/07(日) 10:29:05.99 ID:c03wcF1Fo
乙
クロシュのときもそうだけど不死鳥パワーはいくらあってもええですからね
158 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/07(日) 15:28:44.35 ID:p6+9/7K0O
>>156
シルバークロースさんについては、ガイたちの視点から天使と結びつけることができないので今回、言及をするのはアトニスさんだけにさせていただきます。申し訳ない。
>>157
クロシュさんとは違って仲間に効果は及ばず、ガイ一人だけが生きながらえるような感じなので、全滅時のメンタルは大変なことになりそうです。気をつけましょう。
159 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/07(日) 15:29:13.79 ID:p6+9/7K0O
ガイ「姉の情報は集まっているのか?」
キキ「それなりには〜。危険な依頼をこなして生還する凄腕冒険者だと聞いてます〜。今は青い髪のエルフと一緒にいろんなところを回ってるみたいなんですけど、中々見つかりませんね〜……」
ガイ「見つけたらどうする気だ?」
キキ「そうですね〜……本音を言うと、首根っこ掴んででも上に連れ戻したいですけど〜……もう私たちは堕天してしまったので天界には戻れませんし〜……だから今は、このまま地上でのんびり一緒に暮らせたらいいな〜って思ってます」
ガイ「話を聞く限りだと、姉はなかなか破天荒そうだが」
キキ「そうなんですよね〜。戦いが大好き過ぎて堕天するくらいですから。けど、そういうのも全部ひっくるめて、私はお姉ちゃんが大好きなんですよ〜……お姉ちゃんがいなかったら、今の私はいませんからね〜。お仕事の仕方も〜、戦い方も〜……ぜ〜んぶ、お姉ちゃんの真似から入ってるんです」
ガイ「……尊敬しているんだな」
キキ「尊敬と〜、心配と〜、ちょっとだけ怒りと〜……それから、どうしようもないくらいの好きですね〜。全部まとめてお姉ちゃんです〜」
ガイ「……姉の具体的な特徴を教えてくれ。もしかしたら、旅の途中で出会うかもしれない。見かけたら、それとなく声をかけてみよう」
キキ「いいんですか〜?じゃあ遠慮なく〜。名前はヒナ・ナイテンゲール。背中に左右で色の違う白と黒の羽が生えてます〜。あと、強そうな人を見るとニコニコしながら近づいて行って〜『ねえ、ちょっと手合わせしませんか?』って言い出すと思いますよ」
ガイ(途端に会いたくなくなってきたな……)
ガイ「その時は、話を聞く前に応じる羽目になりそうだな……見かけたら、『キキが探している』と伝えておこう」
キキ「お願いしますね〜」
160 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/07(日) 15:29:50.93 ID:p6+9/7K0O
ガイ(……それにしても天使か。まさか実在するとは思わなかったが……ん?そういえば……)
アトニス『ふーん……自己犠牲ってヤツか。じゃあここは天使らしく助言を与えてやろう』
ガイ「……知り合いの天使の中に、アトニスという名前のやつはいるか?」
キキ「っ」ピク
ガイ「?」
キキ「あ〜……ガイさん、それ、その名前どこで覚えたんですか〜?ロイエ教の中でも、かなりマイナーな天使ですよ〜?普通の人はまず知らない名前です〜。知ってるの、だいたい聖職者さんか、その筋の研究者さんくらいですから〜」
ガイ「そうなのか」
キキ「それに〜、こういう公の場でその名前を口にするのは、あんまりオススメしませんよ〜。聞き耳立ててるロイエ嫌いの人がいたら、絡まれます〜。今のご時世、あの宗教の天使の名前なんて出したら、それだけで変な目で見られますから〜」
ガイ「別に信仰しているわけじゃない……お前は、その天使を知っているのか?」
キキ「名前だけなら、ですね〜。アトニス様は、天界ではだいぶ上のほうの天使ですよ〜。非常に真面目で、冷静沈着。規定通りにしか動かない堅物って評価でしたね〜」
ガイ「……今のところ、俺の知っているやつとは似ても似つかないな」
キキ「でも〜、十年前の世界めくれが起きた時に、アトニス様は天界から姿を消したんです〜。ぽっかり穴が空いたみたいにいなくなって〜、その穴を埋めるために上はしばらく大騒ぎでしたよ〜」
ガイ「……そうか」
キキ「ま、ひとつだけ言えるのは〜上級天使ってだけで、信用しちゃダメってことですね〜。真面目でも〜、堅物でも〜、世界めくれのタイミングでいなくなった時点でロクな事情じゃないことだけは確かですし〜」
161 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/07(日) 15:31:00.93 ID:p6+9/7K0O
ガイ「……忠告として受け取っておく。仮にそいつが本物だったとしても、距離は取っておいたほうがいい、ということだな」
キキ「ですね〜。何か言われても〜『へぇ〜、そうなんですね〜』くらいで聞き流しておくのが吉ですよ〜。天使や悪魔の都合に巻き込まれると、ろくなことになりませんから〜」
ガイ「肝に銘じておく」
キキ「あ、そういえば〜」
ガイ「まだ、何かあるのか」
キキ「あのときのサーシャちゃん達の顔、ちゃんと見ました〜?炎の向こうで、す〜っごい顔してましたよ〜。特にサーシャちゃんとリーゼリットちゃん」
ガイ「……見ている余裕はなかった」
キキ「ですよね〜。でもあれは〜、きっと後できっちり決算されますよ〜。『あの時のキスは何だったのか説明して下さい』って〜」ニコ
ガイ「……想像はつくな」
キキ「そのときに〜『あれは不本意な戦闘行為であってやましい感情は一切ありませんでした』って、ちゃんと言えるようにしとかないとですね〜。堕天使としては〜、面白くなるほうを応援したいところですけど〜」
ガイ「余計な応援はしなくていい……そろそろ戻る。あまり遅くなると、誰かに怒られそうだ」
キキ「ですね〜。病み上がりさんはおとなしく寝床に戻りましょ〜。今度サーシャちゃん達から事情聴取されたら〜、ちゃんと答えてあげてくださいね〜。盛らずに、削りすぎず〜、程よく正直に〜」
ガイ「……善処する」
⭐︎キキと話しました。
162 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/07(日) 15:33:45.21 ID:p6+9/7K0O
ーーテラヌス・ウルス 宮殿
大勢のテラヌス兵「」ガチッ
拘束されたセーレフェリア「……」
ヨードリー「各首長、揃ったようだな……これより、我が国テラヌス・ウルスに刃を向け、民を危機に晒した流浪の魔術師──セーレフェリアの処遇について、各部族代表と協議を行う。各首長は意見を述べてくれ」
金髪の女性→ミラ「スピーゲル族はその罪を極めて重大と見なすわ。少ないとはいえ、怪我人も死人も出ている上に、あれだけの混乱を呼び込んだのよ?本来なら即時の処刑を求めたいところね」
リアンノン「……ホトルス族の見解を述べます。彼女はこの町の出身ではなく、フローディアと自らの意思で行動を共にしていた……外から来た加害者であることは疑いようもありません。ただ、今後の脅威を防ぐためにも軽率な処刑ではなく、能力と経緯の精査が必要だと考えます。少なくとも当面は、我々の管理下で厳重に拘束して情報を引き出すべきです」
A部族の首長「あたしらは砂漠の掟だけで言うなら、とっくに首を落としてるところだと思ってるよ。けど今回は、あの不死の火の女も絡んでる。事情を洗わずに捨て駒みたいに処刑するのは、国として得策じゃないね。生かすにしても、二度と自由に魔術は使わせないこと……それが条件だよ」
B部族の首長「わしは民の不安を何より重く見ておる。長くこの街に留め置けば、『またあの炎が来るのではないか』と恐れる者も出よう。必要な聞き取りと拘束を終えたのち、二度とこの地を踏めぬ形での追放を提案する」
C部族の首長「オデらは危機を連れてきた女を、何もせず帰らせるのは違うと思う。せめて、この国のために痛い思いをしてから、その先どうするか決めるべきだと思う」
セーレフェリア「ふーん……ずいぶん、好き勝手言ってくれるね」
テラヌス兵「黙れ!」ジャラッ……
◆
ヨードリー「では、実際に相対した冒険者たちよ……意見を聞こう。お前たちは、彼女をどう裁くべきだと考える?」
ガイ「……」
サーシャ(……セーレフェリアのせいで、あんなことになったのは事実……あのとき、炎の向こうで笑ってた顔は楽しんでるように見えた……街が壊れて、みんなが傷ついてるのに……あれを見ちゃった以上、「仕方なかった」なんて言い訳は通らない……)
リーゼリット(正直、ムカついてる。街をあんな目に遭わせて、仲間をボロボロにして、それで無傷で帰れるなんて筋が通らない……でも、ここで「殺せ」って簡単に言ったら……私もきっと、あの女と同じ場所に足を踏み入れる気がする……)
テル(たとえ、どんな結末になっても……ちゃんと目で見て、聞かなきゃいけない。セーレがどこで間違って、どうしてあんな選び方しかできなくなったのか……)
アインズ(……何を選んでも誰かは不満を抱く。だが、ここで曖昧に濁すことだけは許されん。さて、ガイ……お前はどうするつもりだ)ジッ
セーレフェリアの処遇 先取3票
1 処刑
2 収容
3 追放
4 自由安価
163 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/07(日) 15:36:26.55 ID:AUwmaB+lO
2
164 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/07(日) 15:37:36.37 ID:9Zs/3hPGo
2
165 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/07(日) 15:44:28.59 ID:x0AgwVJdO
3
166 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/07(日) 16:33:17.58 ID:c03wcF1Fo
2
167 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/07(日) 21:21:53.14 ID:VBnAJeABO
ガイ「処刑も、追放も……選択肢としては理解できる。こいつは街を混乱に巻き込み、民を傷つけた。戦いを楽しんでいた節もある。そこに情状酌量の余地はない」
セーレフェリア「うんうん、楽しかったよ?」ジャラ
ガイ「だが、セーレフェリアはフローディアと行動を共にしていた。あいつの具体的な狙いと、次にどこをどう狙うつもりなのか……俺たちの知らないことを、こいつは知っているはずだ」
ガイ「ここで首を落とすのは簡単だが、その瞬間に手がかりも消える。追放も同じだ。ただ外に放り出せば、今度は別の土地が同じ目にあうだけだ。こいつは後悔していない。もう一度同じことをやるだろう……だから俺は──セーレフェリアの魔力を封じ、二度と自由に力を振るえないようにしたうえで、テラヌス・ウルスの管理下に収容すべきだと考える。生かすのは、この先の被害を減らすための道具としてだ」
セーレフェリア「ふーん……でさ──テルはどう思ってるの?」クイッ
テラヌス兵「貴様が発言を──黙っていろ!」
セーレフェリア「えー?当事者の意見ぐらい聞いてくれてもよくない?」ジャラッ
テル「待ってください」スッ
テル「その質問、私も……聞かなきゃいけないと思ってました。彼女に、発言の許可を」
ヨードリー「……よかろう。ただし、無駄口を叩けばすぐに止めさせる。よいな、魔術師」
セーレフェリア「はーいはーい、了解でーす……じゃ、改めて。ねぇテル。あんた、さっきからずーっとこっち見てるくせに黙ってるじゃん。処刑?追放?それとも、ガイと同じ収容?あんたは、どうしたいの?」
テル「……私は、ガイ君と同じ意見だよ」
セーレフェリア「へぇ?わたしを殺せないから、便利なほうに乗っかったわけじゃなくて?」
テル「……別に、セーレを庇いたいわけじゃない。世界のことだけを考えるなら、ここで首を落とすのが一番簡単で、わかりやすい終わらせ方だってことは、私だって理解してる……セーレは危険で、反省もしてない。放っておいたら、きっとまた同じことをする……それもわかってる」
セーレフェリア「うん、するね。また面白そうな場所があったら、きっと行くよ?」ニコ
テル「……そういうところ、昔から変わらないよね。私が収容を選ぶ理由は二つ」
テル「一つは、フローディアのこと。あの女はきっと、死を消すためなら何だってする。私たちの目的の邪魔になるなら……その情報は、生かしてでも絞り出す価値がある」
テル「もう一つは── 私のわがまま」
セーレフェリア「んん?」
テル「私、まだ何も伝えてないから。セーレがどこで間違って、どうしてあんな選び方しかできなくなったのか……それを、ちゃんと聞いて、ちゃんと話して、それでも届かなかったって、胸を張って言えるところまで行きたい。そうじゃないと──もしここで『処刑でいいです』って言ったら……きっと、私もあの家と同じだ。間違ったものは切り捨てて、はい終わりって決めつける側に回っちゃう」
テル「……私は、そうなりたくない」
セーレフェリア「ふふっ。相変わらず、優しいねぇ。落ちこぼれのくせに」
テル「……以上です。世界とテラヌス・ウルスのことを考えたうえでの意見として私は、ガイ君の案に賛成します」
ヨードリー「……なるほど。冒険者ガイ、そしてテル。二人は収容を主張するか。今この場で、実際に命を賭けて相対した者たちの意見は重い。他の首長たちよ……その判断を踏まえたうえで、改めて聞こう」
ミラ「スピーゲル族としては、本心では即時処刑を望むわ。それでも……今後の被害を抑えるための資源として生かすというなら、首長としてその判断を支持する余地はあるわね」
リアンノン「ホトルス族も、当初から収容・拘束による情報の引き出しを提案していました。冒険者からの意見もそれに沿うのであれば、異論はありません」
A部族首長「こっちも同じさね。首を落とすのはいつでもできるけど、生きてなきゃ聞けないこともある。二度と好きに魔術を使わせないって条件付きなら、乗ってあげるよ」
B部族首長「民の不安は、厳重な拘束と情報の共有で和らげるしかあるまい。追放よりはまだマシじゃ」
C部族首長「オデらも賛成だ。痛い思いは……地下でたっぷりしてもらえばいい」
他部族首長たち「」ザワ……ザワ……
168 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/07(日) 21:22:22.08 ID:VBnAJeABO
ヨードリー「……よし。概ね、意見は収束したようだな」
ヨードリー「──セーレフェリア。お前の罪は重い。本来ならば砂漠の掟に従い、その首をここで刎ねるが相当だろう……だが、お前は世界を脅かす存在フローディアと行動を共にし、その目的と力について、我らの知らぬ多くを知っている。さらに、特異な衝撃魔法を扱う稀有な術者でもある……その価値を鑑み、即時処刑は見送りとする」
セーレフェリア「寛大な処置、痛みいります」ペコリ ジャラ
テラヌス兵「ふざけるな!」ギリッ
ヨードリー「……ふざけている余裕は、地下に降りてから好きなだけ味わうがいい。テラヌス・ウルスの地下牢において、魔力を封じたうえで無期限拘束。監視と尋問を続け、危険が完全に去るまで地上への出歩きは一切許可しない。逃亡を企てた場合は、その場での殺処分もやむなしとする……意義のあるものはいるか?」
シーン……
ヨードリー「──では、これをもって決定とする。セーレフェリア。その身、今日よりテラヌス・ウルスが預かる」
セーレフェリア「はーい。地下牢かぁ……退屈そうだけど、まあいっか。適度にお話し相手がいるといいなぁ?」ニコ
テラヌス兵「黙って歩け!」グイッ
セーレフェリア「いったた……乱暴だなぁ、もう。……じゃ、またね。テル。ガイも」ヒラヒラ
ガイ「……次に会うときは、話を聞かせてもらう。そのつもりでいろ」
セーレフェリア「あはは、怖いなぁ。楽しみにしとくよ」
ジャラ……ジャラ……
サーシャ(……これで、本当によかったのかな。終わらせたわけじゃなくて、先送りにしただけかもしれない……きっと、この先また、誰かが傷つくかもしれない)
サーシャ(それでも今、テルさんが顔を伏せずに、ちゃんと前を向いて立っていられるのは、この答えを選んだからなんだと思う。誰か一人を切り捨てて楽になる道じゃなくて……迷って、悩んで、それでも生かして向き合うほうを選んだから)
サーシャ(……だったら、私も目を逸らさない。セーレフェリアのことも、フローディアのことも。この選択の先に何があっても……一緒に見届ける)
⭐︎セーレフェリアがテラヌス・ウルスに拘束されました。
169 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/07(日) 21:22:56.38 ID:VBnAJeABO
ーー宿屋「月明かりのオアシス」
リーゼリット「……セーレフェリア、ほんとにあのままでよかったのかな」
サーシャ「リーゼ……」
リーゼリット「街をめちゃくちゃにして、人も傷つけてさ。それで“地下牢行き”で済ませちゃって……甘い、のかなって」
テル「甘いかどうかで言うなら、きっと甘いよ。もっとスッキリした終わらせ方はいくらでもあったしね」
ガイ「だが、選んだのは俺たちだ。あそこで別の答えを出したとしても、きっと同じように迷っていただろう」
アインズ「そうだな。処刑しても、追放しても……後悔の形が変わるだけだろう。どのみち誰かが背負う話だ」
ガイ「今は、選んだ結果を抱えて進むしかない。セーレフェリアの処遇はテラヌス・ウルスに任せる。それより──」
サーシャ「それより?」
ガイ「本来ここに来た目的を、そろそろ思い出すべきだ。世界樹の光の残滓を探すこと……そして、『影を喰らうもの』への対処だ」
サーシャ「あ……そうだ。フローディアに街を狙われたせいで、すっかり後回しになっちゃってたけど……」
ドルク「おーい、入っていいか?」コンコン
ガイ「ドルクか。どうぞ」
ガチャ
ドルク「よう、みんな!遺跡から帰ってきたらなんだか街が凄いことになってて驚いたぜ……っと、今回は全員いるな。雰囲気はまあ、思ったよりマシか?」ニヤ
テル「ふふん、ちゃんと話し合ったからね!」
サーシャ「えっと……私はサーシャ。初めまして、ですよね?」
ドルク「お、噂の狙撃エルフか。ドルク・ロックだ、よろしくな!さて、挨拶はこのくらいにして本題いくぞ」スッ
地図とメモ「」バサッ
ドルク「頼まれてた三ヶ所の古代遺跡──ひと通り洗ってきたぞ」
ガイ「助かる。どんな場所だった?」
ドルク「まず一つ目がここだな」トントン
ドルク「“砂に呑まれた書庫”って呼ばれてる。古の魔法文明の遺跡だ。半分以上砂に埋もれてるけど、地下に魔法陣や古い魔法式を刻んだ部屋が残ってるらしい」
アインズ「魔法文明……なら、結界や魔導具の残骸も期待できそうだな」
ドルク「ああ。それと──三つの遺跡の中で影を喰らうものの目撃例が一番多かったのはここだ」
サーシャ(……なにか関係してるのかな?)
ドルク「二つ目は“風切りの機械塔”。こっちは機械文明の遺跡だ。外から見るとただの崩れた塔なんだけど、中には金属の通路や歯車みたいな構造物が残ってる。罠も特殊なものが多く見られる。影を喰らうものの報告は三つの中では少ないな」
ドルク「んで、三つ目がここだ。テラヌス・ウルスの先祖が聖域として使ってたって話の“砂底の聖堂”。比較的新しい時代のものだな。元は別系統の遺跡を流用して、祭祀場にしてた形らしい」
リーゼリット「ここは……街から大分近いね」
ドルク「地形は一番素直だ。迷いにくい造りになってる」
サーシャ「魔法文明、機械文明、テラヌスの聖域……きれいに三つの系統がばらけてるんだね」
ガイ「どれを調べても何かしらの古い事情にはぶつかる、ということか」
ドルク「そういうことだな。影を喰らうものの出没も、それぞれ癖が違う。どこから攻めるか決めたら、古代遺跡の探索をするってなったタイミングで声をかけてくれよな!」
ガイ「ああ……準備が整い次第、すぐに動こう」
現在はテラヌス・ウルスです。(10日目)
※古代遺跡を調査する際はその旨を記載してください。
何をする?
安価下1〜3
170 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/07(日) 21:24:10.42 ID:plmn4o6o0
リンを遺跡探索に誘ってみる
171 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/07(日) 21:28:18.57 ID:AUwmaB+lO
ヨードリーにテラヌスの聖域についてもっと詳しい情報知らないかと聞く
172 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/07(日) 21:33:15.35 ID:pACGuCzGO
>>148
173 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/07(日) 22:02:26.56 ID:VBnAJeABO
アインズ「ドルク、少しいいか?」
ドルク「ん?アインズ、だったよな。どうかしたか?」
アインズ「古代遺跡の探索で力を貸してくれることは感謝している……だが、実際にどれほどの腕前かは、まだ見ていない」
ドルク「おっと、信用がないって話か?」
アインズ「そういう意味ではない。命を預け合う以上、互いの間合いと癖くらいは事前に知っておきたい……それに──」
アインズ「お前も槍を使うんだろう?私と手合わせしてくれないか?」ウズ
リーゼリット「……あ、なんか今ちょっと楽しそうな顔した」
テル「うん。完全にやっと殴り合える相手が来たって顔してた」
ドルク「ははっ、そういうことかよ。なるほどな──どんな相手か確かめたいってのと、純粋に槍でぶつかり合いたいって顔だ……よし、受けて立つか。さすがにこの部屋じゃ暴れられねぇし……どっか広い場所、借りられねぇか?」
ガイ「練兵場は一般の者も許可を受ければ使える。そこはどうだ?」
アインズ「問題ない。正式な場なら、全力も出しやすい」
ドルク「決まりだな。じゃ、さっさと行こうぜ。うずうずしてきた!」
サーシャ「二人とも、怪我しないようにね」
コンマ下1
01-30 敗北
31-50 引き分け
51-00 勝利
174 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/07(日) 22:19:37.05 ID:KceK/2Mw0
あ
175 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/07(日) 22:19:50.11 ID:kqb56AEX0
どうだ?
176 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/08(月) 00:00:05.93 ID:wam5wfj/O
ーー練兵場
ザワザワ……
リーゼリット「すごい人の数……明らかに兵士じゃない人も混ざってない?」
テル「いやー、私たちって今有名人じゃん?セーレフェリアの一件で、さんざん顔と名前売っちゃったしさー」
サーシャ「一体どこから聞きつけてきたんだろうね、周りの人達……」
ガイ「……大方、予想はつく」チラ
キキ「」ヒラヒラ
サーシャ「ああ……なるほど……」
アインズ「確認しておくが──これはあくまで模擬戦だ。本気で殺し合うつもりはない」
ドルク「もちろん。けど、手加減した戦いで間合いなんか分かりゃしねぇ……倒すつもりで当てない、くらいには本気でやろうぜ?」
アインズ「……いいだろう。木製の槍を使うとはいえ、そちらも致命傷だけは避けてくれ」
ドルク「上等だ、竜のお姉さんよ」
サーシャ「二人とも……ほんとに怪我だけは気をつけてね……!」
テル「最悪、私とサーシャちゃんが治すから大丈夫大丈夫」
リーゼリット「いや、最悪前提で見守るのやめてあげてよ……」
ガイ「始まるぞ」
テラヌス兵「これより、模擬戦を行う!双方、準備はいいな!」
アインズ「問題ない」
ドルク「いつでもいいぜ」
テラヌス兵「──始めっ!」
ダンッ
一気に間合いを詰めるアインズ「」ザッ
ドルク「速ぇっ──!」ガキィン!
アインズ(受け止めたか……なら)グッ
木製の槍「」ブォンッ!
ドルク「っと!」サッ
観衆「おおっ……!」
観衆「今の避けるのかよ……」
テル「二人とも、相当速いね……目で追うのが大変だよ」
サーシャ「うん……視線と足の向きまで見てないと、今の踏み込みは追えないね……」
177 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/08(月) 00:01:21.14 ID:wam5wfj/O
アインズ「……悪くない。では、これはどうだ」
木製の槍「」ドドドド‼︎
ドルク「うおおおっ、マジかよ──!」ガキッ! ガキッ!ガキッ!
ドルク(一発一発が重てぇ……正面の力比べじゃジリ貧だな……けど、あんたなら……!)ズザザ……
アインズ「踏み込みが甘いぞ!」ダンッ
ドルク「……来た来た、そう来なくっちゃな!」バッ
ガキィッ!
木製の槍「」ギリギリ……
木製の槍「」ギリギリ……
アインズ「ふっ……この程度の力で、竜に押し勝てると思うなよ」グッ
ドルク「正面からじゃ竜には勝てねえ……なら、こういうのはどうだ!」ググッ……バッ
噛み合わせた槍を軸に、身体を捻るドルク「」グルッ!
バランスを崩すアインズ「っ!」ガクッ
ドルク「もらった──!」バッ
アインズの目の前で止まる木製の槍「」ピタッ……
テラヌス兵「……勝負あり!勝者、ドルク・ロック!」
観衆「」ワアアアアアア‼︎‼︎‼︎
キキ「わあ~、いいもの見れました~。どっちも強すぎて、普通の人が混ざったら蒸発しちゃいそうですね~」パチパチ
アインズ「フッ……見事だ。完全に足をすくわれたな」
ドルク「いやいや、お互い様だぜ。真正面から一発でもまともに喰らってたら、今頃砂の上で伸びてんのは俺の方だ。最後まで手加減抜きで来てくれたおかげで、こっちも全力を出せた」
アインズ「慰めは不要だが……竜である私の一撃を受け止めた上でこの結果を出したのは事実だ。古代遺跡で背中を預けるには、申し分ない」
ドルク「へっ、その言葉だけで十分だ。竜のお姉さんにそう言ってもらえるならな」
ガイ「……これで、実力の方は十分確認できたな」
サーシャ「これなら遺跡の中でも心強いよ!」
リーゼリット「どっちも前衛で暴れてくれたら、後ろから撃ち放題だしね」
テル「うんうん……ガイ君とアインズさんの負担も減るだろうし、私も気兼ねなく酔っぱら……じゃなくて、後方支援に回れるね」
手を差し出すアインズ「次は実戦だな、ドルク……よろしく頼むぞ」スッ
ドルク「おう!望むところだ。改めてよろしくな、みんな!」ガシッ
⭐︎ドルクとの模擬戦に敗北しました。
178 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/08(月) 00:07:58.71 ID:wam5wfj/O
本日はここまでです。次回はリンさん勧誘とヨードリーさんから聖域の情報を聞くところから始めていきたいと思います。よければお付き合いください。
また、本家様のスレも目が離せない展開になっております。備えましょう。
それでは、また。
179 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/08(月) 01:38:49.31 ID:7YboOegio
おつ
彼の場合だと自分が死にづらくなってるのなら率先して仲間の盾になりに行きそうでちょっと怖いなぁ…
180 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/12(金) 22:50:33.08 ID:63GCyl9no
これは古代遺跡に行こうとしなかったらメインストーリー進まないでサブイベント見まくれるやつか
181 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/13(土) 11:58:07.79 ID:b7aZWursO
>>179
まだその考えには至っていないようですが、いずれはそうなる可能性も高いでしょう。ですが、自分を犠牲にしても必ず全てが救えるわけでもありません。フローディアさんは自分一人だけが残る悲しさをガイさんにも味わってほしいのかもしれませんね。詳細は不明です。
>>180
少しネタバレになりますが、今のところ13日目まではとくに何事も起きない予定です。14日目以降は襲撃のようなコンマ判定が行われます。といっても自由安価で私の想定が崩された場合はこの限りではありません。よろしくお願いします。
182 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/13(土) 11:58:43.36 ID:b7aZWursO
ーーリンの研究所
リン「いらっしゃい、英雄サマ!」
ガイ「……なんだ、その呼び方は」
リン「テラヌス・ウルスの被害を食い止めた英雄サマに敬意を込めた特別仕様のご挨拶でーす!」ビシッ
ガイ「落ち着かないからやめろ」
リン「はーい、残念。で?今日はどうしたの?もしかして……デートのお誘い?」
ガイ「遺跡探索の件だ」
リン「あ、そっちかー」ポン
ガイ「近いうちに、古代遺跡を調査する。魔法文明と機械文明、それと聖域の三ヶ所だ。どれも“影を喰らうもの”の出現記録がある」
リン「ふーん……影を喰らうものがね……で、そのロマン溢れる危ない現場に、私を連れて行きたいと」
ガイ「ああ。遺跡の構造や罠、古い魔法式……お前の知識と経験は必要になる。『影を喰らうもの』についても、何か分かるかもしれん」
リン「ふふん、わかってるじゃん♪嬉しいなぁ、私にお仕事の話が来るなんて……それで、条件は?私に首輪をつけたいんでしょ?」
ガイ「……最低限、二つ守ってもらいたい」
リン「お、具体的。いいよ、聞かせて?」
ガイ「一つ。同行中、仲間の身体に勝手に手を出すな……負傷の治療は構わないが、実験も検体扱いも禁止だ」
リン「死んだあとは?」
ガイ「駄目だ」
リン「即答……冷たいなぁ英雄サマは。まあ仕方ないか。二つ目は?」
ガイ「二つ。許可なく周辺の遺体を弄るな。ここはテラヌスの領内だ。遺族がいるかもしれんし、余計な騒ぎは避けたい」
リン「はーいはーい。気になる子がいたら、まずは飼い主──じゃなくてガイさんに報告ね?」
ガイ「……表現はともかく、意味は合っている」
リン「んふふ、それじゃあ私はおとなしくついて行くだけにしとくよ。遺跡で面白いものが見つかったら、そのときはちゃんと協力するからさ」
ガイ「……詳細は近い内に知らせに来る。探索の準備をしておいてくれ」
リン「りょーかい。じゃ、楽しみに待ってるね、英雄サマ」ヒラヒラ
ガイ(……英雄って柄ではないだろう、俺は)
⭐︎リンが遺跡探索についてきてくれます。
183 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/13(土) 11:59:22.26 ID:b7aZWursO
ーーテラヌス・ウルス 宮殿
キキ「ヨードリー様、来客です〜」
ヨードリー「来客?一体誰だ?」
キキ「砂漠の英雄パーティの皆さんですよ〜。ガイさん以外の四人が来ています」
ヨードリー「ほう……通せ」
スタスタ……
サーシャ「失礼します」
リーゼリット「お邪魔します」
テル「こんにちは、ヨードリー様」
アインズ「面会の時間をもらい感謝する」
ヨードリー「構わん。お前たちなら、いつでも歓迎しよう……もう一人はどこに行っている?」
サーシャ「ガイは今、遺跡に詳しい人に会いに行ってて……合流前に、私たちだけでも聞いておきたいことがあって来ました」
ヨードリー「ふむ……聞いておきたいことか。とりあえず、座るといい。客人を立ちっぱなしにするのは気が引ける。キキ、彼女らに水を」
キキ「わかりました〜」コトッ
ヨードリー「それで、聞いておきたいこととは何だ?」
アインズ「砂底の聖堂について、あなたが知っていることを聞きたい」
ヨードリー「砂底の聖堂……我が先祖が聖域として使っていた古代遺跡か」
サーシャ「影を喰らうものと関係があるかもしれないから……前もって、ちゃんと知っておきたくて」
ヨードリー「……命を賭けてこの街を守った者たちの願いなら、耳を塞ぐわけにはいかぬか……」
ヨードリー「あの聖域自体はもともと我が先祖たちが作った場所ではない。あれ自体はもっと古い時代の遺構で、地上に姿を現したのは世界めくれの直後だ。砂が裂け、地形がめくれたとき──遺跡の一部が砂の上に突き出した。砂底の聖堂は、その時に姿を現した」
サーシャ「現した……ってことは、それまでは完全に埋まってた……?」
ヨードリー「調査した学者どもの話では──あれは、もともとここには存在しなかったはずの構造物らしい。別の場所にあった遺跡が、世界めくれの影響でずれ込んできた、とな」
リーゼリット「世界めくれで遺跡ごと位置がずれたんだ……」
アインズ「魔法学園の研究者も似た話をしていたな。元の座標からズレて出てきた遺跡がある、と」
ヨードリー「その通りだ。砂漠の地層と、聖堂の基礎の噛み合わせが妙に悪い。あそこだけ、後から据えられたように見える、と学者は言っていた」
テル「へー……でも、なんで聖域なんて呼び方を?」
ヨードリー「最初から聖域だったわけではない。見つかった直後は、ただの古代遺跡として扱われていたんだが……調査の結果、我らの先祖が儀式に使っていた痕跡が多く見られてな。学者や部族の長と話し合い、もともと聖域として扱われていたと結論づけたのだ」
アインズ「ふむ……では、探索は済んでいるのか」
ヨードリー「そういうわけでもない。出土したのは入口に近い上層だけで、下へ続く道は崩落と砂の流入で塞がっている。あるいは──塞がれたまま、まだ見つかっていないとされるが……実はあの聖堂の調査は、八年前に一度止まっている」
リーゼリット「止まってる……?」
ヨードリー「上層の記録と簡易図面までは整えた。だが、その先──崩落の向こうを無理に拓こうとした調査団が出たんだ」
テル「……どうなったんですか?」
ヨードリー「彼らは先へ行けなかった。いや、正確には──行く前に、上で見つけてしまった」
ヨードリー「祭具の並び、血止めの溝、祈りの文句……どれも恵みを請う形じゃない。『目覚めるな』『沈めろ』『繰り返すな』──そういう類の言葉ばかりだった」
ヨードリー「それで我らは理解した。先祖があそこを聖域として整えたのは、敬うためじゃない。触れないためだとな」
ヨードリー「ならば下へ降りるのは、信仰の問題以前に、禁を破る行為になる。だから止めた」
184 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/13(土) 11:59:59.24 ID:b7aZWursO
サーシャ「……ヨードリーさん。私たちに、探索の許可をいただけませんか」
ヨードリー「……理由を聞こう」
サーシャ「私たちは今も続いている世界めくれを止めるために動いています。そのために必要な手掛かりを追っていて……その過程で、この砂底の聖堂が無関係とは思えないんです」
テル「正直に言うと、全部は話せない。私たちが追ってるものは、外に漏れたら悪用されかねないから。フローディアと戦ったのも、それを巡ってのことです」
ヨードリー「……ならば尚更、なぜ聖域に踏み込む必要がある?」
アインズ「この国の周辺で影を喰らうものの報告が増えている。そして世界めくれの直後に、あの聖堂が姿を現した……因果があるなら、放置すれば次に燃えるのはこの街だ。確かめずに済ませられる段階じゃない」
ヨードリー「……ふむ。確かめずに済ませられん、か。確かに、影の話が増えたのもあの辺りだ……十年前からいくつも耳にした。最初は戯れ言として流したがな」
ヨードリー「……とはいえ、私はあくまで一首長だ。気配がある、嫌な予感がする──それだけで聖域の門を開ければ、他の部族の長たちが黙っていない」
ヨードリー「お前たちが何を追っているか、全ては言えないと言ったな。なら──全てを言わずに、どこまで信じろと言う」
テル「……信じて、って言い方は卑怯かもしれない。でも……私たちは、テラヌスを利用しに来たわけじゃない。フローディアみたいに、街を踏みにじる気もない。むしろ、二度とあんなことが起きないようにしたい」
サーシャ「私たちが求めてるのは宝じゃありません。手掛かりです。止めるための……」
アインズ「禁足に縋って目を閉じるのは簡単だ。だが、禁足を守ったまま国が滅べば、結局守った意味も消える」
ヨードリー「……言うな、竜。分かっている」ジッ
ヨードリー「──それでも、許可は出せん。聖域は公式には閉じたままだ」
サーシャ「……」
ヨードリー「だが、お前たちが上層に入ったことにしない段取りなら組める。見逃す、という形でな」
リーゼリット「!……ほんとに、いいんですか?」
ヨードリー「条件がある」
ヨードリー「非公式だ。お前たちの名も目的も残すな。こちらも公には認めん。それと持ち出しは禁止だ。器物も石片も祭具も刻印も──何ひとつ、土産にするな。記録だけにしろ」
ヨードリー「最後に、何を見つけても必ず私に報告しろ」
サーシャ「……はい。必ず」
ヨードリー「キキ。動け」
キキ「はーい。段取り係ですね~。それっぽく目を逸らせるようにしておきます~」
ヨードリー「……いいか。もし嗅ぎつかれたら、私も、お前たちも禁を破った者として裁かれる……行け、とは言わん。見たものを持ち帰れ。必ず私のところへだ……報告が先だ、忘れるなよ」
サーシャ「……はい」
⭐︎砂底の聖堂の情報を得ました。
185 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/13(土) 12:00:50.47 ID:b7aZWursO
ーー宿屋「月明かりのオアシス」
ガイ「……」モグモグ
ガイ(最近は味がしないことにも慣れてきたな……いいことなのか、悪いことなのか……)
ガイ(アルバとはこちらで合流しようと言われたが、街にはいないようだ……おそらく古代遺跡を調査しているのだろう。それにしても、遺跡の調査か……どこから攻めるべきだ……?)
現在はテラヌス・ウルスです。(11日目)
※古代遺跡を調査する際はその旨を記載してください。
何をする?
安価下1〜3
186 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/13(土) 12:13:55.69 ID:166A8YGH0
不審者の捜索
187 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/13(土) 12:16:34.52 ID:wcz0vH2ZO
リンと戦闘連携の特訓
188 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/13(土) 12:23:47.54 ID:1lIZJVbhO
告白しつつトゥルーエンドと時間魔法を鍛える
189 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/13(土) 12:23:51.49 ID:ek9PA3G2O
サーシャとアインズ 酒に酔ったミラに絡まれる
190 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/13(土) 15:16:25.13 ID:dIBakhnyO
ガイ(そういえば、以前に砂漠スライムたちが怪しいヤツらを見かけたと言っていたが……)
ガイ(フローディア以外の勢力が光の力を狙っているかもしれない。探りを入れるべきか)
◆
コンコン
ガイ「誰かいるか?」
ガチャ
リーゼリット「……ん、ガイ。どうしたの?」
ガイ「リーゼ。他のみんなは?」
リーゼリット「サーシャとアインズは出かけたよ?テルさんは……酔い潰れてまだ寝てる」チラ
テル「ぐおー、すぴー」zzz
ガイ「……好都合だな。一緒に来てくれ、リーゼ」
リーゼ「へ?」
◆
ーーテラヌス・ウルス 噴水広場
砂漠スライムA『あっ、ガイさん!』
砂漠スライムB『……生きてたんだ』
砂漠スライムC『こんにちは〜』
リーゼリット「あはは……なるほど、たしかにスライムと会うってなったらテルさんは連れてこない方がよかったね。それで、何をしにここへ?」
ガイ「あのスライムたちが以前言っていた不審者の捜索だ。可能性は低いが、世界樹の光を狙っているかもしれない」
リーゼリット「……なるほどね。フローディアたちは街中でも平気で攻撃してきたけど、他のヤツらはそうとも限らない……」
ガイ「ああ。スライムたちが言っている特徴に当てはまる人物がいたらこちらから先に接触しよう」
リーゼリット「もし、私たちに敵対的だったら?」
ガイ「……いつでも戦えるようにしておいてくれ」
コンマ下1
01-10 見つかりませんでした
11-60 銀髪褐色男エルフ
61-00 長身金髪の女性とオレンジ色のスライム
191 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/13(土) 15:21:55.57 ID:166A8YGH0
あ
192 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/13(土) 18:21:05.22 ID:Cw/lS7pPO
砂漠スライムC『あ!ガイさん、あの人だよ。この前見たうちの一人!』
壁にもたれる銀髪褐色男エルフ「……」
砂漠スライムB『なんか……死にかけてない?』
ガイ「……あいつか。リーゼ、ここで見張っていてくれ」
リーゼリット「わかった。気をつけてね」
◆
ガイ「……おい」
銀髪褐色男エルフ「……?」ピクッ
ガイ「生きてるか」
銀髪褐色男エルフ「……いきて、ます……たぶん」
ガイ(声が枯れてる。目も焦点が甘い……)ジッ
銀髪褐色男エルフ「……あなた、めずらしい、けはい……ある」フラッ
ガイ「立つな。倒れるぞ」スッ
銀髪褐色男エルフ「……だいじょうぶ……」ズルッ
ガイ(噴水が近いなら水は飲めるはず……となると、食い物か。金を持っていないのか?)
ガイ「……大丈夫じゃないだろう。どれくらいこうしている?」
銀髪褐色男エルフ「だいたい……三日くらい……」
ガイ「そうか……量は少ないが、少しはマシになるだろう。これを食え」スッ
サーシャの手作りクッキー「」ポン
銀髪褐色男エルフ「!……いい、ですか?」
ガイ「ああ。」
銀髪褐色男エルフ「」ガツガツムシャムシャ……
銀髪褐色男エルフ「これ……すごく、おいしいです。とても助かりました。あなた、名前は?」
ガイ「……ガイだ。お前は?」
銀髪褐色男エルフ→ホレス「……ホレス、です。たすけてくれて、ありがとう。でも、わたし、あなたにかえせるもの、ない……」
ショボン
ガイ「見返りはいらん。報酬目当てで助けたわけじゃないからな……それより、立てるか」
ホレス「……すこし。ふらつく……します」
ガイ「噴水までだ。歩けなければ肩を貸す」スッ
◆
193 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/13(土) 18:21:33.62 ID:Cw/lS7pPO
リーゼリット「えっ、連れてきちゃった!?」
砂漠スライムB『怪しい人が怪しい人を連れて歩いてると怪しさ倍増だね』モニョモニョ
リーゼリット「なんていってるかわからないけど、褒めてないことだけは私もわかるよ」
ガイ「……なにか酷いことを言ってなかったか?」スタスタ
砂漠スライムB『何も言ってない。それより、その人大丈夫なの?』
ガイ「長い間食事をとってないらしい……ほら、水だ」
噴水の縁に座らされるホレス「」ドサッ
ホレス「……みず……」ゴクゴク……
ガイ「飲みすぎるな。腹が驚く」
ホレス「……わかりました……」ゴクン
リーゼリット「……ガイ、その人は?」
ガイ「まだ知らん。まず飢えをどうにかしただけだ」ジッ
砂漠スライムC『この人、ずっと食べ物屋さんの前でウロウロしてたよ〜』
砂漠スライムB『買えないのに、じーっと見てた。たぶん、お金ない』
砂漠スライムA『世知辛いねぇ』
ホレス「……おかね……ある、つもり……でした」ゴソゴソ
見慣れない小さな金属片「」ジャラ…
リーゼリット「なにそれ。ボタン?はじめて見るけど……」
ホレス「おかね……です。あっちでは……つかえる」
リーゼリット「……あっち?」
ガイ「この国の通貨じゃない。店が受け取らないのも当然だ……ホレス、お前は何をしに、この街へ来た?」
ホレス「世界めくれ……しらべにきた。わたしのすむばしょ、世界めくれでこまってる……」
リーゼリット「え?世界めくれはたしかに今も続いてるけど……今でも直接的に被害を受けてる場所なんてセイントレアくらいじゃ?」
ホレス「わたし、幽世からきた。ここじゃない、べつのばしょ」
リーゼリット「……なにそれ。国の名前?」
ホレス「……くに、じゃない……ばしょ……」
ガイ(リーゼも知らない場所か……世界めくれという単語が上がった以上、只者でないことは確かだな)
ガイ「……今はいい。話は後で聞く」
ホレス「……でも……」
ガイ「今のお前は、ここで倒れて終わる。言いたいことがあるなら、立てる状態になってからだ」スッ
ホレス「……」コク
リーゼリット「宿に連れて帰る?」
ガイ「ああ……ホレス、歩けるか」
ホレス「……すこし……」フラッ
ガイ「無理するな」グッ
リーゼリット「サーシャとアインズも呼んでくるね。一人で大丈夫?」
ガイ「ああ、大丈夫だ……宿で落ち合おう」
ガイ『すまない。少しコイツに聞きたいことがあるから今日はここで別れさせてもらう』
砂漠スライムA『うん、気をつけてね』
砂漠スライムB『見た目こわいのに、優しいよね』
砂漠スライムC『ほんと〜!またね、ガイさん!』
◆
194 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/13(土) 18:22:02.15 ID:Cw/lS7pPO
ーー宿屋「月明かりのオアシス」
リーゼリット「ガイ、二人を連れてきたよ」
サーシャ「ガイ!急ぎって――えっ!?」
テル「おー、サーシャちゃんにリーゼリットちゃん、アインズさん。お帰りー」
ホレス「!」モグモグ
アインズ「……こいつは誰だ、状況を説明しろ」
ガイ「噴水広場で倒れかけていた。飢えているだけだ。今は食わせている」
サーシャ「人が飢えて倒れてたって……街の中で?どうして……」
ガイ「金がないと言っていた。見慣れない金属片を金だと」
ホレス「はじめまして、ホレス、です」
サーシャ「あっ、はじめまして……サーシャといいます」
ホレス「あなたがサーシャ……クッキー、おいしかったです」
サーシャ「それはどうも……」
サーシャ(この肌の色……純粋なエルフの人じゃないのかな?それに、肌に刻まれた魔法陣……フォレスティナじゃ見たことないやつだ)
ガイ「……さて、ホレス。お前に聞きたいことがある。構わないか?」
ホレス「はい……こたえられることは、こたえます」
ホレスと何か話す?
安価下1〜2
195 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/13(土) 18:27:42.77 ID:QWFCS1vw0
この辺の遺跡について知ってることはないか
196 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/13(土) 18:40:04.07 ID:166A8YGH0
世界めくれについてどこまで知っているか
197 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/13(土) 20:52:32.99 ID:cGensMhmO
ガイ「たしか、世界めくれを調べに来たと言ったな。お前は世界めくれについてどこまで知っている?」
ホレス「……どこまで……」
ホレス「わたしの、すむばしょ……あっちも、さいきん、ひずみが……ふえた。あな、みたいな……」
アインズ「あっちとは何だ。国か、組織か。はっきり言え」
ホレス「……くに、じゃない……せかい……ちがう、となり……です」
リーゼリット「となりの世界……?なにそれ、童話?」
ホレス「……ほんと。ことば、ちがう。まりょくの、むき……ちがう」
サーシャ「魔力の……向き?」
ホレス「こっちは……おもて。あっちは……うら。その、あいだの……うすい、まく。いま……やぶれてる」
ガイ「膜が破れると、どうなる」
ホレス「……あなが、あく。あながちいさいと……ものが、ずれる。いせき、とか……ばしょ、とか……たまに、いきものとか……あながおおきいと……せかいが、まざる」
テル「まざるって……デロデロ教みたいな、全部一つになりましょう、みたいな?」
ホレス「……ちがう。まざると……ぶつかる。むき、はんたい。だから……こわれる。こわれて、きえていく。まるごと。どっちのせかいも……それが……わたしの、しってる……いちばん、こわい」ジッ
サーシャ「……どうして、そんなことが分かるんですか?」
ホレス「……ながれ、みえる。きこえる。わたし……それとめる、しごと。だから、きた」
ガイ「止める手立てはあるのか」
ホレス「……まだ、さがしてる。でも……あなは、ほっとくと……ひろがる……ふさぐには……つよい、ちからが、いる……わたしのせかいで『幽界樹』って、よんでた……大きい、ちから……」
リーゼリット「えっ、いま、なんて言ったの?」
ホレス「……なまえ。こっちのことば……いいかた、わからない。せかいの、いのちが……あつまる、き、みたいな……そういうの」
テル「つまり、世界樹みたいなやつ?」
ホレス「……たぶん……ちかい」
ガイ「……曖昧だな。だが嘘には聞こえん」
アインズ「結論を急ぐな。まず確認だ、ホレス。お前は世界めくれをどこで知った。誰に教わった」
ホレス「……だれにも。わたしの、せかいで……そう、よばれてた。そういう、なまえ」
198 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/13(土) 20:53:10.83 ID:cGensMhmO
ガイ「……そうか。スライムたちから聞いたんだが、古代遺跡を調べていたようだな。なぜだ?」
ホレス「世界めくれ、とめるほうほう、さがしてた。それと、まおうのけはい、かんじたから、たおそうとおもった」
アインズ「何?魔王だと?」
サーシャ「そんなものの気配を、遺跡で……?」
ホレス「……うん。まおう。いきる、さいがい。こわれた、つよい、かんじょう……それで、うまれる、やつ」
アインズ「場所はどこだ。どの遺跡で感じた」
ホレス「ばしょ、まいかいちがう……せいかくには、わからない……このまえかんじたばしょ、なまえ、わからない」
サーシャ「そうだ……ホレスさん、この地図でいうと、どれですか?」パサッ
ホレス「……!この、あかいまる、たくさんついてるところ」スッ
リーゼリット「ここって……砂に呑まれた書庫だ!」
ガイ「……書庫か。影を喰らうものの報告が一番多い場所だ」
アインズ「そこで“魔王の気配”を感じたと言ったな。見たのか、遭ったのか。どっちだ」
ホレス「……あった。そこに、いた。かなしい、ながれが……」
テル「影を喰らうものが……魔王なの?」
ガイ「……可能性は高いな」
ホレス「……たおそうとおもった。でも、むり。わたし、たおされかけた」
リーゼリット「よく、生きてたね……」
ガイ「……分かった。ホレス、お前は今日は休め。まず食って寝ろ」
ホレス「……はい」コク
ガイ「処遇は保留だ。嘘か真かは、明日以降の動きで見極める」
サーシャ「……様子見、だね」
⭐︎ホレスから「砂に呑まれた書庫」に魔王級の気配があると聞きました。
⭐︎ホレスは一旦保護(様子見)となりました。
199 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/13(土) 20:54:06.51 ID:cGensMhmO
コンコン
ガチャ
リン「やっほー、暇だから遊びにきちゃった!」
ガイ「リン!?」
サーシャ「えっ、この人が!?」
ホレス「……このひとも、めずらしいまりょく、かんじる」
リン「おー、初めて見る顔の人が何人か……私がネクロマンサーのリンです。遺跡調査に同行することになったから、そのときはよろしくね!」
アインズ「……まだ遺跡調査には向かわないぞ」
リン「えー、そうなの?もう私、いつでもいけるだけどな?」
ガイ「悪いが、まだ俺たちの準備が済んでいない。今日は顔見せだけでいい。詳しい話は別日だ」
リン「そんな邪険に扱われると、泣いちゃうよ?……って冗談。せっかく来たんだから、何か手伝わせてよ」
サーシャ「ガイ……リンさんは一緒に探索してくれるんだよね?それなら、連携の確認でもしない?もしかしたら、魔王と戦う可能性だってあるわけだし」
リン「お、さすがセーレフェリアを倒した英雄サマの一人!話がわかるね♪」
テル「なんかテンションが同じ感じだねー!仲良くなれそう!」
ガイ「おい……まあ、たしかに連携は重要か。訓練をしにいこう……悪いが、ホレスはこの宿にいてくれ。勝手に出歩くなよ」
ホレス「わかった」
◆
200 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/13(土) 20:54:35.46 ID:cGensMhmO
ーーリンの研究所 裏手の実験場
リン「じゃあ、はじめようか!」
テル「この、辺り一面にころがっている包帯のかたまりは……?」
リン「私のしもべだよ?」
テル「そっか……なんというか、独特だね……」
ガイ(リン、わかってはいると思うがリーナは……)コソッ
リン(もちろん、出さないに決まってるって。そこは安心してよ)コソッ
サーシャ(二人で何話してるんだろ……)
リーゼリット「それじゃあ……はじめよっか」
アインズ「ああ、いつでもいいぞ」
リン「今日は呼び出しの制御と、味方を巻き込まない位置取りの確認ね。動きながら合わせてもらうよ」
ガイ「……了解だ。まずは様子を見よう」
コンマ下1
01-50 ふつう
51-90 いいかんじ
91-00 ぐっどこんびねーしょん
201 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/13(土) 20:55:32.38 ID:tJl7wDIl0
あ
202 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/14(日) 00:44:53.98 ID:qlTBHjPzO
包帯の塊たち「」ズル…ズル…
ガイ「なるほど、コイツらが俺たちより前に出ると囮にできるのか」
アインズ「その隙に私たちで厄介な敵や罠を対処する……というわけだな」
テル「やってることは悪役みたいだけど、すごい効果的だね」
リン「周りに死体が多ければ数はもっと増やせるよ!……みんながその仲間にならないことを祈ってるよ」ボソッ
リーゼリット「ちょっ……怖いこと言わないでよ!?」
リン「あはは!冗談だってー!」
サーシャ「それにしては目が笑ってなかった気がしますけど……」
ガイ「……冗談でも言うな。連携の確認に戻るぞ」
リン「はいはい。あ、その子たちにはあまり近づかないでよ?敵味方の判別が難しいから」
テル「……それ、先に言うべき情報じゃない!?」
リン「てへ♪」
アインズ「……本当に、大丈夫か?」
ガイ「残念ながら、腕は確かだ……だからこそ、癖も含めて今のうちに慣れておけ」
⭐︎リンと連携の確認をしました。
リンと共に戦闘する際、+10の補正を得られます。
203 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/14(日) 00:47:20.31 ID:qlTBHjPzO
ーー大魔女の部屋
壁時計「」カチ……カチ……
トゥルーエンド「──来たわね、ガイ」
ガイ「ルー、訓練を頼む」
トゥルーエンド「ええ……今日で訓練は最後になるわ」
ガイ「……俺はまだ、時間魔法をまったく扱えていないが?」
トゥルーエンド「私が教えられることが最後ってこと。その先はあなた自身が自分で考えてできるようにしなきゃいけない……最終的に、あなたは自分の意思で時間魔法を自在に操るところまで行く」
トゥルーエンド「……今日は余計な理屈は省くわ。やることは一つ。あなたが実戦でやった時間の檻。あれを短時間だけ狙って出して、狙って解除する」
ガイ「……できるのか?」
トゥルーエンド「これまでの訓練を見て、できると判断したわ── ただし、条件つき。欲張った瞬間にあなたが呑まれる。だから短時間だけを身体に覚えさせる……三拍よ。時間の檻にいる間、あなたが三拍をはかるの……いいわね?」
ガイ「……短いな」
トゥルーエンド「短いからいい。世界を止めるのに、長さは要らない──必要なのは元に戻る時間だけ……来なさい」スッ
ガイ「……」スッ
ギュッ
トゥルーエンド「……私が錨になる。私の鼓動を基準にして。時間の檻にいる間も、絶対にそれを見失わないで」
トゥルーエンドの胸に耳を当てるガイ「……ああ」
トクン……トクン……
トゥルーエンド「……覚えた?私の、鼓動」
ガイ「……ああ。聞こえた。これを基準にすればいいんだな」
トゥルーエンド「……準備がよかったらいつ始めてもいいわよ」
ガイ「──」グッ
何かに触れる感覚「」
ガイ「……」ゾワッ
◆
壁時計「」
カップの湯気「」
ガイ(止まった……三拍数えろ……ルーの鼓動を思い出せ……今だ、戻れ──)
◆
壁時計「」カチ……カチ……
ガイ「……戻れた」
トゥルーエンド「……成功ね。三拍なら、狙って出して狙って戻れる……それ以上は禁物。これで訓練は終わりよ、ガイ」
ガイ「ああ。助かった、ルー」
トゥルーエンド「礼はいらないわ。さて、私ができるのはここまで。今後はあなた一人で頑張ってちょうだい」
204 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/14(日) 00:48:37.67 ID:qlTBHjPzO
ギュッ……
トゥルーエンド「……まだ、離れないのね」
ガイ「錨がなくても戻れる……でも、錨にしたいものは残った」
トゥルーエンド「な、なによそれ……訓練の話をしてるのよ」ジト
ガイ「……訓練は終わったんだろう」
壁時計「」カチ……カチ……
トゥルーエンド「……私は大魔女代理で……模造品で……余計なことを望むのは、許されないって──」
ガイ「許されないと勝手に思ってるだけだ」
トゥルーエンド「……馬鹿。そんな顔で見ないで……」
ガイ「望んでないなら、今すぐ離れるが」
トゥルーエンド「……っ」
ガイ「……嫌なら言え。言えばやめる」
トゥルーエンド「……嫌、じゃない……けど……困るわ……」
ガイ「……困るのか」
トゥルーエンド「困るに決まってるでしょう。私は大魔女の代理をするために造られて──」
ガイ「造られたからといって、誰かの代わりだけで終わる必要はない」
205 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/14(日) 00:49:15.69 ID:qlTBHjPzO
トゥルーエンド「……ほんと、あなたは……」
ガイの胸元に指先を置くトゥルーエンド「……」スッ
トゥルーエンド「……まだ、残ってるわね」
ガイ「……フローディアのか」
トゥルーエンド「ええ。灰みたいな熱。あなたの魔力じゃないものが、ここに絡みついたまま──ちょっと、むかつくわね」
ガイ「……」
トゥルーエンド「……あの女のこと、まだ気にしてる顔ね。口付けられたこと?胸に残った灰みたいな魔力?それとも……あの女の熱が、まだどこかに残ってる気がするから?」
ガイ「……全部だ」
トゥルーエンド「そう……なら、忘れさせてあげる。フローディアのこと、今だけは」
ガイ「どうやって──」
口付けをするガイとトゥルーエンド「」
トゥルーエンド「──上書きよ。これで少しはマシになったんじゃない?///」
ガイ「……ああ」
トゥルーエンド「……ああ、って何よ!感想が薄いわね」ジト
ガイ「言葉にすると、壊れそうだ」
トゥルーエンド「……そういうこと、平然と言うな……///」
ガイ「……まだ足りない」
トゥルーエンド「何が」
ガイ「上書きが」
トゥルーエンド「……っ///……どこまで図々しいのよ……///少し、待ちなさい……」スッ
鍵「」カチリ
トゥルーエンド「……確認よ。足りないなら、足りるまで……上書きが嫌なら、言って」
ガイ「……続けてくれ、ルー」
◆
⭐︎時間魔法への理解が深まりました。 3/3
⭐︎ガイが「時間の檻」を覚えました。
戦闘時のコンマで使用した際、一度だけそのときのコンマが奇数で+99偶数で+0の補正をします。
206 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/14(日) 00:50:26.92 ID:qlTBHjPzO
本日はここまでです。明日も更新したいと思いますので、よければお付き合いください。
それでは、また。
207 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 01:11:20.54 ID:a2oJs2IpO
乙
いつの間にか好感度ストップ高
208 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 03:31:46.49 ID:4szFqEjso
おつでした
こーれガイの方は本当にそのまま言葉通りの意味で言ってるんだろうなぁ
209 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 09:07:25.13 ID:kZUEnb2Fo
男女密室何も起きないはずがなく
210 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/14(日) 10:47:51.70 ID:hMIq1+3MO
>>207
トゥルーエンドさんとはすごく仲良くなったみたいです。時間魔法の訓練は終わりましたが、今後も会うことはできます。参考までに。
>>208
トゥルーエンドさんは記憶を失ったあとのガイが素直に話せる人物の一人だったため、基本的に話す言葉は思ったことがそのまま出てきているみたいです。仮に記憶を取り戻したらすごい情緒になるかもしれませんね。
>>209
……ノーコメントです。
211 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/14(日) 10:48:33.06 ID:hMIq1+3MO
ーー「月明かりのオアシス」
ガイ「」ゴク……
ドルク「よっ、調子どうだ?」ストッ
ガイ「ドルク。今は……それなりだ」
ドルク「それなりっていうわりには、口元が緩んでるぞ?何かいいことでもあったのか?」
ガイ「……気のせいだろう。何か用か?」
ドルク「あ、そうそう!リンってやつも調査に連れていくって聞いてな。周りに色々聞いてみたら、みんな引きつったような顔してさ……あまりいい話も聞かねえし、連れてって大丈夫なのか?」
ガイ「……腕は確かだ。実績もある。ただし癖も強い。扱いを間違えないようにしなければな」
ドルク「なるほど……まあ、ガイが問題ないって判断したなら大丈夫だろ!それに、リンってやつに頼らなくてもいいくらい、俺が働いてやるさ!」
ガイ「フッ……頼もしい限りだな」
現在はテラヌス・ウルスです。(12日目)
※古代遺跡を調査する際はその旨を記載してください。
何をする?
安価下1〜3
212 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 10:51:42.54 ID:dcFA7VKMO
アインズと砂漠デートしつつ遠目から影をくらうものを観察
213 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 10:53:22.94 ID:kZUEnb2Fo
もう古代遺跡いこう
214 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 10:53:39.52 ID:WsS2cOHK0
偶然会ったリアンノン(+ソーラ)に砂に呑まれた書庫について何か詳しい事を知っていないか聞いてみる
215 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/14(日) 11:54:39.00 ID:hMIq1+3MO
ガイ(探索の準備は済んだ……ドルクとリンに声をかけにいくか)
コンコン
アインズ「……ガイ、今いいか?」
ガチャ
ガイ「アインズ。どうしたんだ」
アインズ「遺跡調査の件で──なんだ、今から行こうとしていたのか?」
ガイ「ちょうど、声をかけにいこうと思っていたところだ。準備を始めてくれ」
アインズ「私はいつでもいける。他のみんなは少し時間がかかるだろうが……そうだ、ガイ。少し付き合ってくれないか?」
ガイ「?まあ、構わないが……」
アインズ「よし。あまり時間はとらん……空を飛ぶぞ」
◆
ーーテラヌス砂漠 上空
ヒュオオオ──
アインズ(竜)「やはり空はいいな!遺跡の中だと飛ぶことはできないから、出発前に少しだけ羽を伸ばしておきたかったんだ!」
ガイ「なるほど……ついでに上空から遺跡周りを偵察するということか。合理的だな」
アインズ(竜)「ああ。ホレスの話だと影を喰らうものは魔王の可能性が高い……道中で影を喰らうものと出くわして全滅、というのは洒落にならんからな」
ガイ「そうだな。こうしてみると、本当に広大な砂漠だ……探索する遺跡も上からだとよく見える」
アインズ(竜)「……む?」
コンマ下1
01-70 なんでもない
71-00 あれは……
216 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 11:56:24.01 ID:e1L65MZq0
あ
217 :
仮面ライダーアインズ
:2025/12/14(日) 11:59:25.05 ID:P+Q8y8vx0
何だか仮面ライダーアインズが出てきそうな・・・・・・。
http://youtu.be/NQQGV3IceD4
218 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/14(日) 19:44:08.21 ID:yxTHZRrFO
ガイ「何か見つけたか」
アインズ(竜)「いや……ただの砂嵐だった。なんでもない」
ガイ「そうか……この様子だと、道中は安全そうだな。街に戻って仲間と合流しよう」
アインズ(竜)「そうするか……だが、その前に少しだけ回り道をする」
ガイ「回り道?」
アインズ(竜)「砂漠の上空は今が一番見晴らしがいい……帰るのが少し遅れてもいいだろう」
ガイ「……偵察の続きか?」
アインズ(竜)「そういうことにしておけ。一旦、下りるぞ」バサッ
◆
ーーテラヌス砂漠 崖上
アインズ(竜)「」バサァァ……ドスン……
ガイ「」トスッ
炎に包まれるアインズ「少し……休憩だ」シュウウウウウウ……
ガイ「まだ余裕があるように見えるが」
アインズ「……正直に言うと、お前と二人きりで話す時間が最近なかった気がしてな」
ガイ「たしかに、皆と一緒に動くことが多かったな」
アインズ「……騒がしいのは嫌いじゃないが、今は少し静かな風が欲しかったんだ」
ガイ「……あまり長くはいれないが。そういうのもいいだろう」
アインズ「そう言ってくれると助かる……なあ、ガイ。聞いてもいいか?」
ガイ「なんだ?」
219 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/14(日) 19:44:44.20 ID:yxTHZRrFO
アインズ「昨日から知らない女の匂いがお前からするんだが……どこで付けてきた?」
ガイ「っ……ええと、それはだな……」
アインズ「……ふふ。構えるな。責めに来たわけじゃない……お前も若い男だ。そういう匂いが少し増えたところで、不自然じゃないだろう」
アインズ「……それに、サーシャたちは気づいていない。余計な波風は立たん。安心しろ……で、だ。匂いの件は置いておく。今聞きたいのは、別の話だ」
アインズ「本題はお前が失ったものの話だ」
ガイ「……代償の刃の話か。聞きたいなら話す」
アインズ「使ったのは二回……それでお前は記憶と、もう一つ失ったものがある……それは味覚だな?」
ガイ「……なぜ、わかった」
アインズ「味覚を失う前と比べて、食べる量が減っただろう?それに、食事中のお前は噛む回数も、飲み込む間も、前と同じなのに……目だけが動かない。皿を見ているようで、見ていない」
アインズ「最初は気のせいだと思った。だが、違和感が積もった……決定打はテルだ。お前に感想を聞いても、毎回テルが先に答える。しかも、答え方が妙に丁寧だ……まるでお前にも味を教えるかのようにな」
アインズ「テルは知っているんだろう?お前が、味を失っていることに」
ガイ「……ああ。テルには気づかれた。テラヌスへの道中でな」
アインズ「……なぜ、隠していた?」
ガイ「仲間に、余計な心配をかけたくなかったからだ」
アインズ「心配?」
ガイ「気を遣われるのが……嫌だった」
アインズ「……気を遣われるのが嫌なら、気を遣わせるな」
ガイ「……どうやって」
アインズ「黙って耐えるな……後から気づく方が気分が悪い。些細なことでも教えてくれ……知らされないのは、あまり気分がよくない」
ガイ「……すまない」
アインズ「謝るな。次から変えてくれれば、それでいい」
ガイ「……わかった」
アインズ「……それと、匂いの件で確認しておきたいんだが……相手は敵か?」
ガイ「違う」
アインズ「危険か?」
ガイ「ない」
アインズ「そうか……ならいい。そろそろ戻るぞ。遺跡探索をするのだからな」
ガイ「ありがとう、アインズ」
アインズ「フッ……礼はいい。戻るぞ」
⭐︎アインズと砂漠を飛びました。
220 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/14(日) 19:45:30.28 ID:yxTHZRrFO
ーーテラヌス・ウルス 市場
ガイ「ドルクには声をかけられたから……あとはリンだけだな」
アインズ「あの研究所の立地も考えものだな」
ガイ「ああ……なぜ研究者というのは僻地に拠点を構えたがるんだろうか」
アインズ「それは偏見じゃないか?……ん?あそこにいるのは……」
ソーラ「あっ、ガイさんとアインズさん!こんにちは!」フリフリ
リアンノン「こんにちは、ガイさん、アインズさん。先日の一件は本当にありがとうございました。ホトルス族首長として、改めて感謝を申し上げます」
ガイ「できることをしただけだ……丁度いい。リアンノン、遺跡について聞きたいことがある」
リアンノン「遺跡……ですか?あまり詳しいことは答えられませんが……」
ガイ「砂に呑まれた書庫……という遺跡を知っているか」
ソーラ「すなにのまれた……しょこ?」
リアンノン「……あそこは、テラヌス・ウルスの今の文化とは毛色が違う痕跡が多い場所です。古い魔法文明の遺跡……と言えばいいでしょうか。石の刻み方も、残っている文様も、王家の墳墓とは系統が大きく異なっています」
アインズ「この国の遺跡ではない、という言い方だな」
リアンノン「この国が今の形になる前のもの……そう言う人もいます。半分以上は砂に埋もれていて、地上に見えているのは崩れた外壁と、露出した書架の一部だけ」
ガイ「地下は?」
リアンノン「残っています。地下に降りる区画があり、奥には魔法陣や古い魔法式を刻んだ部屋がある……という報告があがっています」
ガイ「報告があるなら、出入りはできるのか」
リアンノン「できますが……危険性が高く、帰ってこない者も多いです。行くことは議会としても、個人としても推奨できません……それに、最近は……」
ソーラ「……かげのこと?」
リアンノン「ソーラ」
ソーラ「……ごめんなさい」
リアンノン「……失礼。噂の域ですが、影を喰らうものの目撃例は、遺跡の中でも砂に呑まれた書庫が一番多いと聞きます」
ガイ「そうらしいな」
リアンノン「入口付近で引き返した者もいますし、逆に何も見なかったと言い張る者もいる……証言が揺れているのも、厄介な点です」
アインズ「見た者が怯えて誇張しているのか、見たこと自体を隠しているのか……」
ガイ「……ほかに、わかっていることは?」
リアンノン「“わかっている”と言えるのは少ないのですが……首長として耳に入る範囲でなら」
リアンノン「まず、あそこは半分以上が砂に埋まっているせいで、地上の見える部分と地下の残っている部分で危険の質が違います。地上は崩落と流砂、地下は── 魔法陣や古式の魔法式が厄介です」
リアンノン「触れただけで発動する類もあるらしく、術式を読めない者が踏み込むと、何が起きたのかも分からないまま戻れなくなる……ということもざらにあります」
ガイ「「罠……いや、古い機構か」
リアンノン「ええ。それと、影を喰らうものの噂ですが……目撃が多いのは奥の刻印部屋に近い区画だと言われています。入口付近で見たと言う者もいます……恐怖で誇張しているのかもしれませんが。同じ場所を指しているはずなのに、言葉が噛み合わない。質問を変えると、急に曖昧になる……そんな報告もあります」
ソーラ「しょこ、へんなの」
リアンノン「私から言えるのはここまでです。これ以上は噂にしかなりません」
ガイ「いや……助かった、リアンノン」
リアンノン「もし、遺跡に向かうのであれば、お気をつけて。ソーラ、挨拶を」
ソーラ「ガイさん、アインズさん、きをつけてね!」
⭐︎砂に呑まれた書庫の情報を得ました。
221 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/14(日) 19:45:58.74 ID:yxTHZRrFO
ーー宿屋「月明かりのオアシス」
リン「ついに、遺跡探索に行くんだね」
サーシャ「はい。ちょっと怖いけど……ワクワクしてきたかも」
リーゼリット「うん……私も一緒。それで、どの三つの遺跡のうち、どれから調べるの?」
ドルク「『砂に呑まれた書庫』、『風切りの機械塔』、『砂底の聖堂』……どこも一筋縄じゃいかないぜ」
テル「近さでいったら『砂底の聖堂』かな?ヨードリーさんの話だと、テレス族以外の首長にバレたら大目玉を喰らいそうだけど……」
アインズ「『砂に呑まれた書庫』はリアンノンから聞いた内容も加味すると、影を喰らうもの……魔王と遭遇する可能性が高い。探索するならば気をつけなければな」
ガイ「『風切りの機械塔』は情報が少ないぶん読めないが、少なくとも影を喰らうものの噂は薄い……危険度は他の古代遺跡と同程度だろうな」
どの遺跡を探索する?
先取3票
1 砂底の聖堂
2 砂に呑まれた書庫
3 風切りの機械塔
222 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 19:47:09.20 ID:I4WO6NF9O
2
223 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 19:47:41.64 ID:ZXrmkXu7O
1
224 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 20:02:53.64 ID:H+fLiX6do
2
225 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 20:19:23.64 ID:e1L65MZq0
1
226 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 20:25:26.48 ID:YGgiDP/jO
1
227 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/14(日) 21:17:42.03 ID:IyeDMMMgO
ーーテラヌス砂漠 砂底の聖堂前
巡回テラヌス兵たち「」ザッザッ……
テル(ちょっとちょっと!全然見回りがいるじゃん!これじゃ入れないよ!)コソコソ
リーゼリット(仕方ない……ちょっと気絶してもらうしか……)
狙撃型魔導銃「」カチャン
サーシャ(わー!リーゼ、ちょっと待って!ユーシリアのときとは状況が違うんだから、強硬手段はダメだよ!)アタフタ
リン(聖域だからか、他の遺跡と違ってちゃんと警備されてるね。一人だったらそっと入れたけどこの人数じゃ厳しそうだね……)
ドルク(待て。あそこにいるの……ヨードリーの護衛の人じゃないか?)
キキ「」フヨフヨ
アインズ(寝ながら飛んでいるのか……器用だな)
ガイ(関心している場合じゃないだろう……こうなったら人数を絞って潜入するか?)
サーシャ(……あれ?キキさん、こっち見てない?)
キキ「……」パクパク
リーゼリット(ま、か、せ、て……?)
キキ「みなさん、大変です〜、影を喰らうものが現れました〜。一人じゃ対処できないので、応援お願いします〜」
巡回テラヌス兵A「なんだって!?」
巡回テラヌス兵B「急いで向かうぞ!」
巡回テラヌス兵C「ここの警備はあとだ!全力で影を喰らうものの対処へ行くぞ!」
ドドドドドド……
シーン……
ドルク「おお、なんか上手くいったな!今の内に中に入ろうぜ!」
テル「キキさん、あとですごい怒られそうだけど、大丈夫かな?」
ガイ「……帰ってきたら労ってやろう。急ぐぞ」
◆
228 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/14(日) 21:18:47.80 ID:IyeDMMMgO
ーー砂底の聖堂 踏破率[0/10]
乱雑に散らばった祭具「」
壁に刻まれた古代文字「」
リン「おー、聖域というだけあって雰囲気あるね。死体はあんまり期待できなさそうだけど」
ドルク「……あんた、なんだか発言が怖ぇな」
サーシャ「あはは……えっと、ヨードリーさんの話だと下へ降りる入り口があるはずなんだけど……」
アインズ「……おそらく、あの場所だろう」スッ
岩で塞がった階段「」
ガイ「……サーシャ、動かせそうか?」
サーシャ「うーん……地属性魔法を使ってもちょっと厳しいかも……」
テル「じゃあ、仕方ない。アインズさんとリーゼリットちゃんに吹き飛ばしてもらおう」
サーシャ「えっ」
リン「おっ、吹き飛ばすなんて素敵な響き♪誰も死体にならないといいけど」
ガイ「リーゼ、アインズ、頼めるか?」
アインズ「……少し下がっていろ。リーゼ、準備ができたら教えてくれ」
炎「」ゴウッ……
リーゼリット「……オッケー。いつでもいいよ」
狙撃型魔導銃「」ギュイイイン……
カッ──ドコオオオオオオン‼︎‼︎‼︎
現れた階段「」パラパラ……
ドルク「すげえ爆発だ……まだ耳がキンキンするぜ……」
テル「岩を高温で熱して、それに氷属性の魔弾を撃ったんだね……今更だけど、仮にも聖域でこんなことして大丈夫なのかな?」
アインズ「崩落してないなら許容範囲だろう」
ガイ「……ともかく、これで先へ行けるな。注意して進もう」
コンマ下1
01-30 踏破率+2 敵襲
31-50 踏破率+3 敵襲
51-80 踏破率+3 物品発見(自由安価下2)
81-00 踏破率+4 いいこと(自由安価下2)
229 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 21:20:00.07 ID:4szFqEjso
あ
230 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/14(日) 21:56:21.17 ID:zA/skBP9O
ーー砂底の聖堂 踏破率[2/10]
スタスタ……
ドルク「先がまったく見えねぇな……生き物の気配がしないのも気味が悪い」
リン「降りてすぐのところに倒れてた死体は前にこの先を調査しようとした人みたいだったし……」
サーシャ「……みんな、止まって。何か……音がする」
アインズ「なにか近づいてきているな……」
リーゼリット「魔導銃が効く相手だといいけど……」
狙撃型魔導銃「」スッ
ゴリ……ゴリ……
首の欠けた大きな石像「」ゴリ……ゴリ……
ガイ「……なんだ、アレは」
テル「わからないけど、敵でしょ!構えて、ガイ君!」バッ
コンマ下1
01-10 痛恨
11-30 劣勢
31-70 優勢
71-00 会心
閃光玉+10(残り2回)
連携技+30(残り2回)
時間の檻※奇数で+99偶数で+0(残り1回)
代償の刃+99(現在使用不可)
リンと一緒に行動しているため+10の補正
231 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 21:57:06.53 ID:kZUEnb2Fo
連携技
232 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/14(日) 22:22:59.72 ID:zA/skBP9O
首の欠けた大きな石像「」シン
サーシャ「止まった……?」
ドルク「隙だらけだが……ああいうのは、迂闊に近づいたらまずいタイプだな……さっきの岩みたいに、爆発させられないか?」
アインズ「……やってみよう」
炎「」ゴウッ……
リーゼリット「いつでもいいよ!」
狙撃型魔導銃「」ギュイイイン……
カッ──ドコオオオオオオン‼︎‼︎‼︎
首の欠けた大きな石像「」ボロッ……
リン「おっ、すごい効いてるみたい。今のうちに畳みかけちゃおう。いってらっしゃい、我が僕よ!」バッ
歩く死体たち「」ズドドド……
テル「うわあ……すごい絵面だ……」
アインズ「……倫理観はともかく、生きている私たちへの危険は大きく下がる。こういった戦闘に関していえば、リンを連れてきて正解だったな」
◆
ーー砂底の聖堂 踏破率[2/10]
石像の残骸「」ボロッ……
リン「はい、みんなお疲れ様ー。このあともよろしくねえ」
歩く死体たち「」シーン
ガイ「……拍子抜けするくらい、あっさり終わったな」
リン「ね、私を連れてきてよかったでしょ?」
ガイ「今のところは、な」
⭐︎自動勝利!
01-30 踏破率+2 敵襲
31-50 踏破率+3 敵襲
51-80 踏破率+3 物品発見(自由安価下2)
81-00 踏破率+4 いいこと(自由安価下2)
233 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 22:24:07.44 ID:ZXrmkXu7O
あ
234 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/14(日) 22:43:49.97 ID:zA/skBP9O
ーー砂底の聖堂 踏破率[5/10]
リーゼリット「……この辺り、なんだか寒くない?」ブルッ
アインズ「地下で日も当たらない場所だからな」
アインズの尻尾「」グルン
尻尾に巻き付かれるリーゼリット「わっ、アインズ?」
アインズ「これで少しは暖かいだろう?」
テル「えー、いいなー!リーゼリットちゃん、私も混ぜてよー!」
サーシャ「ふふっ……あったかそうだね」
ドルク「おうおう、仲睦まじいねえ……ガイは混ざらねえのか?」ニヤニヤ
ガイ「……よく勘違いされるんだが、俺はハーレムを作っているわけではない。流れに身を任せたら今の状況になっただけだ」
リン「ふーん、これだけ美少女を侍らせてると説得力ないけど……それより、気づいてる?死の気配がすぐ側に来てるよ」
剣を持った亡霊「」コンニチワ
槍を持った亡霊「」ドモ
弓を持った亡霊「」オッス
ガイ「……単純な物理攻撃は効かなさそうだな」
短剣「」シャキン
魔導拳銃「」スチャ
コンマ下1
01-20 痛恨
21-30 劣勢
31-70 優勢
71-00 会心
閃光玉+10(残り2回)
連携技+30(残り2回)
時間の檻※奇数で+99偶数で+0(残り1回)
代償の刃+99(現在使用不可)
リンと一緒に行動しているため+10の補正
235 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 22:45:13.92 ID:u/t5lgGh0
あ
236 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/14(日) 23:20:26.20 ID:zI0bxk1bO
ガイ(そういえば……時間魔法の魔力を直接ぶつけてみるのはやったことがなかったな……この際だ、試してみるか)シュンッ
リン「えっ、消え──」
剣を持った亡霊「」
ガイ「」シュンッ
短剣「」シャキンッ
槍を持った亡霊「」
ガイ「」シュンッ
短剣「」シャキンッ
魔導拳銃「」バシュウン!
撃たれる弓を持った亡霊「!?」
ガイ「──終わりだ」シュンッ
消えていく亡霊たち「」シュウウウン……
ガイ(……大きな変化は見られなかったな。今のところ、こういう使い方では無属性の魔力と変わらないか)
リン「一瞬で……模擬戦のときは本気じゃなかったんだ、ガイさん」
ガイ「あの時は本気を出す場面じゃなかったからな」
ドルク「おいおい、今の見てたけどすげぇな!あんなに速く動いてるヤツなんて見たことねぇぞ……参戦しようと思ったら終わっちまってたし」
ガイ「今のは敵が弱かったからだ。強敵には通じない可能性がある……そのときは、俺一人じゃ足りない。温存しておいてくれ」
ドルク「そうか……ガイ、お前も無理すんなよ?遠慮なく俺たちを頼れ!」
ガイ「フッ……言われなくても、な。忠告、感謝する」
⭐︎勝利!
237 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/14(日) 23:21:37.05 ID:zI0bxk1bO
ーー砂底の聖堂 踏破率[5/10]
サーシャ「あれ……今、何かあった?」
テル「え、とくに何も感じなかったけど……?」
ドルク「……みんなが気づかねえくらい、一瞬でガイが片づけたんだ。感謝して先に進むぞ」
リーゼリット「いつの間に……」
アインズ「亡霊……まったく気づけなかったな。気配すら掴めんとは……面目ない」
リン「あー、霊的な気配は慣れてないと拾えないこともあるんだよね……でも、何事もなくてよかったよかった!切り替えていこ!」
01-30 踏破率+2 敵襲
31-50 踏破率+3 敵襲
51-80 踏破率+3 物品発見(自由安価下2)
81-00 踏破率+4 いいこと(自由安価下2)
238 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 23:22:19.72 ID:WsS2cOHK0
あ
239 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 23:23:03.74 ID:I4WO6NF9O
黄金の剣
240 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/14(日) 23:29:43.14 ID:zI0bxk1bO
黄金の剣を見つけたところで今回は終わります。
砂底の聖堂の奥には何か重要そうなものがありそうです。影を喰らうものに関連する何かのようですが、詳細は今のところ不明です。
次回の更新は速くて金曜日の夜、あとは土曜日になると思います。よければお付き合いください。
それでは、また。
241 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/14(日) 23:42:32.71 ID:kZUEnb2Fo
乙
時間魔法鍛えまくった方が良いんじゃないか
242 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/15(月) 12:27:20.15 ID:M3+sX8i/o
おつ
そのうち個別でガイと会話するとしっとりイベント入りそう(いや入れ)
243 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/16(火) 11:34:03.22 ID:yGV134e6O
乙
言われてみるとハーレム主人公みたいなことになってるのか
もし記憶が戻ったら悶絶しそう
244 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/20(土) 11:10:11.92 ID:YTNRhVheO
>>241
時間魔法の特訓等は自由安価等で示してくれればやれると思います。強化の方向性は未定なんですけどね。
>>242
状況によっては可能性があります。
自由安価等で二人きりになる指定をするとそういったイベントを起こしやすいかもしれません。参考までに。
>>243
実は記憶を失う前のガイはほんのりサーシャさんのことが気になっていたようですが、記憶を失った後はサーシャさんのことを仲間以上の目で見れないようです。記憶を取り戻したら、グチャグチャの感情になるかもしれませんし、意外と落ち着いているのかもしれません。その辺りは安価等によっても変わるので、よければ今後も見ていただければと思います。
245 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/20(土) 11:14:05.07 ID:YTNRhVheO
ーー砂底の聖堂 踏破率[8/10]
テル「お、なんだろアレ」
ドルク「何か見つけたか?……台座に剣が刺さってるな」
台座に刺さった黄金の剣「」キラン
テル「抜いてみる?」
リーゼリット「えぇ……罠だったらどうするの?リビングソードの類だったら厄介だよ」
リン「え、リビングソードって?剣が生きてるの?」
リーゼリット「そう。近づいた瞬間に襲ってきたり、持った相手に呪いをかけたりね。物によっては意識を乗っ取ろうとすることもあるみたい」
ドルク「まあ、リビングソードなんて中々出会う機会もないんだけどな。んで、どうする?」
ガイ「……罠かどうか確認しよう。アインズ、アレから魔力は感じるか?」
アインズ「……魔力は薄い。罠の可能性は低いだろうが、油断はするな」
サーシャ「じゃあ……触らずに試そう。ロープで引っかけて、離れたまま引っ張るのはどう?」
◆
台座から抜けた黄金の剣「」スポッ
ドルク「よっと……あっさり抜けたな」
リン「死体に持たせてみるね」
黄金の剣を持つ死体「」ガシッ
リーゼリット「……何も起きないね」
ガイ「リン。勝手に死体を動かすな。確認はそれで十分だ」
リン「はーい。真面目だねえ」
アインズ「魔力反応も変化なし……少なくとも、こちらを害する類ではないか」
テル「じゃあ元に戻して、先に進も。持ち帰り禁止だしね」
サーシャ「うん……変に触って、聖域を荒らすわけにもいかないし」
ドルク「よし、戻すぞ……」
台座に戻される黄金の剣「」スッ……
リン「何事もなく戻ったねぇ……どうしてこんなところに刺していったんだろう?」
ガイ「さあな。理由はなんでもいい……行くぞ」
⭐︎黄金の剣を見つけました。探索終了後、ヨードリーが回収してくれます。
246 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/20(土) 11:14:36.57 ID:YTNRhVheO
ーー砂底の聖堂 踏破率[8/10]
ドルク「……そろそろ最奥に着きそうな気がするな」
アインズ「ほう、わかるのか?」
ドルク「冒険者の勘ってやつだ」
サーシャ「あはは、意外とバカにならないですよね、そういうの」
リーゼリット「その勘が当たる前に、嫌な予感もするんだけど」
テル「大丈夫だよ、リーゼリットちゃん。いざとなったら頼もしい仲間がこんなにもいるんだから!」
リーゼリット「……ふふっ、それもそっか」
01-50 踏破率+2 敵襲
51-80 踏破率+2 物品発見(自由安価下2)
81-00 踏破率+2 いいこと(自由安価下2)
247 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/20(土) 11:16:13.22 ID:uTnoZB9Lo
踏破
248 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2025/12/20(土) 12:39:09.29 ID:gHcdXViU0
令和7年(2025年)12月20日
[相手方の氏名] 様
[自分の所属・氏名] 印
謹んでお詫び申し上げます
拝啓
[相手方の氏名]様におかれましては、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
この度は、令和7年[月・日]の会食の席におきまして、私の常軌を逸した不躾な振る舞いにより、[相手方の氏名]様に筆舌に尽くしがたい屈辱とご不快な思いをさせてしまいましたこと、心より深くお詫び申し上げます。
当日、私は酒の勢いに任せ、あろうことか自らの下半身を露出し、[相手方の氏名]様の頭部に乗せるという、言語道断かつ卑劣な行為(いわゆる「ちょんまげ」と称される蛮行)に及びました。
[相手方の氏名]様の高潔な人格を著しく汚し、社会人としてのみならず、人間として守るべき最低限の礼節を完全に欠いた私の行動は、到底許されるものではございません。
[相手方の氏名]様がこれまでに築き上げられた尊厳を深く傷つけ、大切なお時間を汚してしまったことに対し、どれほどの言葉を尽くしてもお詫びしきれない後悔と羞恥の念に苛まれております。
今後は、自身の未熟さを猛省し、二度とお酒を口にしないことを誓うとともに、今回の件で[相手方の氏名]様から頂戴いたしましたお叱りを真摯に受け止め、更生に努めてまいる所存です。
本来であれば拝眉の上、幾重にも謝罪すべきところ、まずは書面をもちまして、平身低頭お詫び申し上げます。誠に、誠に申し訳ございませんでした。
敬具
249 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/20(土) 13:28:54.06 ID:kKR4tDt9O
ーー砂底の聖堂 最深部
サーシャ「なんだかここだけ、雰囲気が違うね」
アインズ「ここが砂底の聖堂の最奥なのだろう……さっきまでとは空気が違う」
ゴリ……ゴリ……
テル「……ねえ、今、聞いたことある音がしなかった?」
ドルク「したな。石が擦れる音だ……動いてやがる」
ゴリ……ゴリ……
リーゼリット「……あそこ!さっきの石像と似てるけど、様子が違う!」
天使の石像「」ゴリ……ゴリ……
リン「わぁ、今度はちゃんと首がある。やだなあ、こっち見てない?」
アインズ「ふむ……侵入者排除の機構か、厄介だな」
ガイ「……気を抜くな。さっきのやつとは全然違う」
短剣「」スラッ
ドルク「へへっ……でも、やることは一つだ。準備はいいか?」
鋼の槍「」ブォンッ!
ガイ「……行くぞ!」ダッ
コンマ下1
01-40 痛恨(死亡判定あり)
41-65 劣勢
66-70 優勢
71-00 会心
閃光玉+10(残り2回)
連携技+30(残り2回)
時間の檻※奇数で+99偶数で+0(残り1回)
代償の刃+99(現在使用不可)
リンと一緒に行動しているため+10の補正
250 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/20(土) 13:32:39.50 ID:U3yGqirfO
連携技
251 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/20(土) 15:00:01.17 ID:fhTzELsTO
リン「みんな、お願い!」バッ
動き出す死体たち「」ズル……ズル……
ドルク「行くぜ!」ダッ
アインズ「援護する──」
炎「」ゴウッ‼︎
テル「よし、私も──」
天使の石像の両目「」カッ…!!
サーシャ(あれ?今、何か光った?)
テル「!まずった、かも……」ユラァ
ドルクのいる方向に杖を向けるテル「」スッ
サーシャ「テルさん!?その方向は──」
テル「」ブツブツ
滞留する電気「」バチィッ‼︎バチバチバチ……
リーゼリット「えっ!?ちょ、本気で撃とうとしてる!?」バッ
ガシッ
テルを押さえつけるリーゼリット「テルさん、どうしたの!?」
テル「」ブツブツ
滞留する電気「」バチィッ!!バチバチバチ……
サーシャ「リーゼ、離れて!感電しちゃうよ!!!」
ドルク「……!ガイ、テルの様子が変だ!」
ガイ「何!?」
腕を振り下ろす天使の石像「」ブォンッ
アインズ「くっ!しばらくこちらで抑える!その間になんとかしろ!」
竜角の槍「」ガギィッ‼︎
サーシャ「……そうか!みんな、あの石像の目に気をつけて!テルさんはそれを見てからおかしくなってる!」
ドルク「目だと!?……なるほど、さっき会った石像の首が無かったのは誰かが首を落としたからか……!」
リーゼリット「つまり、首があるこいつは、まだ機能が残ってるってこと……!」
252 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/20(土) 15:00:29.69 ID:fhTzELsTO
天使の石像の両目「」カッ…!!
ガイ「全員、視線を切れ!アイツの目を直視するな!……サーシャ、目を閉じたまま弓を射れるか!?」
サーシャ「……できるよ!任せて──」
魔導弓「」ギリ……
ガイ「よし……アインズ、ドルク!そのまま石像をサーシャ達に近づけさせないでくれ!俺も加勢する!リーゼ、テルを気絶させろ!」シュンッ
リーゼリット「了、解……!」スッ
テル「っ!?」ガクン
落ちる杖「」カラン……
ドルク「へへっ、任されたからには仕事は果たすぜ……!」ダッ
リン「私も手伝うよ!みんな、動きを止めて!」
石像にしがみつく死体たち「」ガシッ……ガシッ
ドルク「ナイス!ここから腕を貫く──!」
天使の石像の腕を貫く鋼の槍「」ドゴォンッ‼︎
アインズ「なかなかやるな──私も負けておられん!」ブンッ
崩れる天使の石像の足「」ガラッ……
ガイ「──サーシャ、右目だ!!!」シュンッ
サーシャ「──ここ!!!」
魔導弓「」バシュッ……
短剣を振りかざすガイ「ッ──」
短剣が突き刺さる石像の左目「」ドスッ
矢が突き刺さる石像の右目「」バスッ
光を失う石像の目「」シュウン……
リン「うまくいったみたいだね……!」
ガイ「──よくやった、みんな。だが、アイツはまだ動いている。最後まで気を抜くなよ」スタッ
天使の石像「」ゴリ……ゴリ……
コンマ下1
01-30 劣勢
31-00 勝利
閃光玉+10(残り2回)
連携技+30(残り1回)
時間の檻※奇数で+99偶数で+0(残り1回)
代償の刃+99(現在使用不可)
リンと一緒に行動しているため+10の補正
253 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/20(土) 15:01:13.48 ID:gGCQrTSi0
あ
254 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/20(土) 17:47:21.41 ID:XSkRNScQO
ドルク「これで……トドメだ!」
鋼の槍「」ドスッ!
崩れる天使の石像「」グラ……ドガァアアアン!!
リン「……おー、やったね。綺麗に崩れた」
ガイ「終わりだな……テル、起きろ」ユサユサ
テル「う……ん……」パチ
テル「……あれ?私、何して……」
サーシャ「テルさん、大丈夫?気分悪くない?」
テル「大丈夫だけど……そうだ、石像は!?」
リーゼリット「大丈夫、みんなが倒したよ」
ドルク「おお、目が覚めたか。後遺症とかも……無さそうだな」
テル「???」
アインズ「……石像の目を見た途端、お前は杖を私たちに向けて雷魔法を放とうとしたんだ」
テル「えっ」
ドルク「まあ、結局は放たれてねえし、誰も怪我してねえからいいんだけどな。ただ、あれがもし俺たちに当たっていたらと思うとゾッとするぜ」
テル「……私、そんなつもりは……」
アインズ「わかっている。おそらく精神干渉だろう。強制命令、あるいは視覚を介した魅了に近い……侵入者を侵入者自身で排除させる画期的な方法だな。よく考えられている」
テル「……いや、画期的とか言ってる場合じゃないよ!私、みんなに雷撃つところだったんでしょ!?」
サーシャ「うん……だから、気づいた瞬間に止めたの。リーゼが押さえてくれて……」
リーゼリット「ほんと焦ったよ。あのままだったらドルクさんとアインズに直撃だったし、巻き添えも出てたかも」
テル「……ごめん。ほんとに、ごめん……」シュン
ドルク「気にすんなよ!みんな無事だったならいいじゃないか!なあ?」
アインズ「私は恨むぞ」
テル「うぅ……そうだよね……」
アインズ「フッ、冗談だ」
リン「ふふっ、冗談ね……あれ、ガイさん、いつも以上に渋い顔してどうしたの?」
ガイ「……なんでもない」
ガイ(翡翠の賽の反応がない……ここはハズレのようだな……ん?)チラ
文字が書かれた石板「」
ガイ「……」
255 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/20(土) 17:47:48.67 ID:XSkRNScQO
サーシャ「あっ、石像と戦ってて気づかなかった……えっと──」
ガイ「読めるのか、サーシャ?なんて書いてある?」
サーシャ「全部は読めないけど……影を喰らうもの……絶望の魔王って……書いてある……」
リーゼリット「えっ」
アインズ「……続きは?」
サーシャ「読めるところだけ拾うね……兵器……制御……失敗……暴走……多くを喰らい……」
ドルク「利用しようとしてしくじった……って感じか」
サーシャ「……機械塔って文字に……抑制とかそういった文字が書いてある。それと、書庫って文字も……素直に受け取るなら、書庫に絶望の魔王を封印したみたい」
リン「うーん、機械塔に、書庫……?聞いたことあるような……」
ガイ「……一度テラヌス・ウルスに戻ってヨードリーに報告しよう。聖域の奥で見つけた石板の内容……おそらく、影を喰らうものと関係している」
アインズ「ああ……この情報は重い。帰って整理すべきだな」
テル「それに、ここでこれ以上ウロウロしたら、また変なの出てきそうだしね……」
リン「帰り道で死体が増えたら嬉しいけど……まあ、今回は大人しく従うよ」
⭐︎砂底の聖堂を攻略しました!
256 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/20(土) 17:48:55.15 ID:XSkRNScQO
ーー宿屋「月明かりのオアシス」
ガイ「──みんな集まったな。さて、先日の遺跡探索のまとめだが……」スッ
黄金の剣「」ポン
サーシャ「えっ……あのときの剣!?いつの間に持ち去ったの!?」
ガイ「違う。帰ってすぐにヨードリーに報告しただろう?……それからすぐに聖域に各首長の許可を得て調査隊を派遣したらしい。俺たちがした報告と大きく違わず、危険性もなかったということで、この剣は褒美としてもらった。非公式だがな」
アインズ「ふむ。見た限り偽物とかではないようだし、売ればそれなりになるだろう……刃がついているが実戦向きとはいえんしな」
テル「まあ、その剣の処遇は置いといて……調査隊の人達が改めて調べてくれてわかったことがあるんだよね?」
ガイ「ああ。リーゼ、頼む」
リーゼリット「はいはい……じゃ、要点だけね」スッ
紙束「」パサッ
リーゼリット「まず、砂底の聖堂で見つけた石板。サーシャが読めた範囲と調査隊が解読した内容を合わせると……」
サーシャ「影を喰らうものは、『絶望の魔王』って呼ばれてた」
リーゼリット「そう。そして絶望の魔王を兵器として利用しようとした痕跡がある……さらに重要なのが次。文言から推測じゃなくて、ほぼ断定レベルで──」
リーゼリット「『風切りの機械塔』には、封印や抑制に関する装置がある。絶望の魔王を利用しようとして作った産物、ってこと」
アインズ「なるほど……影を喰らうもの、いや、絶望の魔王の目撃例が少ないのも頷けるな」
リーゼリット「で、最後。これもはっきり書いてあるみたい……『砂に呑まれた書庫』に、絶望の魔王を封印する、ってね」
サーシャ「この一緒に描いてある地図は?」
ガイ「俺たちは見つけられなかったが、関連する遺跡がある位置の地図らしい。今、出ている書庫と機械塔とは大きく位置がずれているが……書庫の位置を見てくれ」
テル「……これ、古代墳墓と同じ位置じゃない?」
ガイ「そうだ。影を喰らうものが現れたのは世界めくれ以降、古代遺跡が多数見つかるようになったのも世界めくれ以降だ……遺跡の位置が大きくズレるほどの力が働いている。封印が解けてもなんらおかしくはないだろう」
アインズ「……ホレスの話は本当のようだな。疑っていたが、これは裏取りになった」
ガイ「おそらく、封印が解けたのは世界めくれの影響もあるだろうが……元々、書庫は古代墳墓の地下にあった。世界樹の光の力も関係している可能性が高い」
リーゼリット「それで……今日はどうするの?」
ガイ「……」
現在はテラヌス・ウルスです。(14日目)
何をする?
安価下1〜3
コンマ下1
遺跡への襲撃
01-50 あり
51-00 なし
コンマ下2
遺跡の襲撃者(襲撃ありの場合のみ)
01-50 絶望の魔王
51-80 邪教の信奉者
81-00 長身金髪の女性
257 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/20(土) 17:51:06.53 ID:ZaIuAlCoO
バッドエンド組とハッピーエンドって良いですよねと雑談
258 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/20(土) 17:57:30.96 ID:t0HELNi30
トゥルーエンドとホレスを会わせてみる
259 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/20(土) 17:59:24.24 ID:uTnoZB9Lo
もう襲撃者候補と街中で良い感じに出逢おう
260 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/20(土) 22:00:55.49 ID:22KzWfFLO
ガイ「……探索の疲れも残っている。今日は休養にまわそう」
◆
ーーテラヌス・ウルス 首都
ガイ(とはいったものの、ただ休むのも勿体無い気がして街に出てみたが……特段することはないな。市場でも覗いて必要な物を揃えるか)
ホレス「ガイ……きょう、なにする?わたし、てつだう」
ガイ(……ホレスと一緒に行動してみるか)
◆
ーーテラヌス・ウルス 市場
ワイワイガヤガヤ
ガイ「……こんなところか。ホレス、変なものに手を出すなよ」
ホレス「……これ、すきとおってる。なに?」スッ
ガイ「触るな」パシッ
ホレス「……」シュン
ガイ「……悪い。だが、ここは油断すると面倒になる」
ホレス「わかった……きをつける」
旅商人「はは、別に壊さねぇならいくらでも触っていいさ。ついでに見てけよ。しかし……そっちの兄ちゃん、肌の文様すげえな。呪いか?」
ガイ「詮索するな」
旅商人「お、おう……」
ホレス「……これ、だめ?」
ガイ「……人が多いところでは隠した方がいいだろう。無用な絡みが増える」
フードを被るホレス「わかった」スッ
◆
ザワザワ……
ホレス「ガイ、なんだかまわり、うるさい」
ガイ「……なんだ?」
全身ローブのモノクル男「やあやあ。首都の市場は相変わらず賑やかだね。素晴らしい。人が多いほど……面白い」
露店の主人「サ、サラザール……!今日は何を──」
261 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/20(土) 22:01:23.65 ID:22KzWfFLO
全身ローブのモノクル男 →サラザール「宗教行事さ。我が神に不要な遺跡が一つ減ります、と報告をね。ついでに財布も軽くなる。誰のとは言わないけど……ん?」チラ
サラザール「やあやあ、英雄殿。買い物かい?平和でいいねえ」
ガイ「……お前が、サラザールか?」
サラザール「そうだ。お前たち遺跡漁りの連中には、有名だろう?」
ホレス「……」ジッ
サラザール「おや。君、エルフでは珍しい肌の色をしているね。面白い……」
ホレスの前に立つガイ「用件はなんだ?」サッ
サラザール「そう凄まないでくれよ。ほんのちょっとした挨拶じゃないか……」スッ
ガイに耳打ちするサラザール(君たち、聖域から帰ってきたそうだね?)コソッ
ガイ「……誰から聞いた」
サラザール「噂話さ。英雄ってのは目立つ。隠してるつもりでも、足跡は砂に残る……それで、次はどこの遺跡を調べるつもりだい?」
ガイ「……その質問の意図はなんだ?俺たちに関係があるように思えないが」
サラザール「ふっ、ははは!大いに関係あるとも!私が信じる神を信じていない者とはいえ、遺跡の破壊に巻き込んだら心が痛むだろう?」
ガイ「まさか……」
サラザール「君たちは充分この国のために働いてくれた。あとは影を喰らうものについては私に任せてくれ……遺跡も、影を喰らうものも、我が神の御名のもとに──全部まとめて消し飛ばす。それが手っ取り早いだろう?」
ガイ「……ものごとはそんな単純に解決しない」
影ごと消えるサラザール「それはどうかな?試してもいないことは誰も証明できない……英雄殿、遺跡で出会わないことを祈っているよ」シュウン……
ガイ「……厄介そうなヤツだな」
ホレス「……うん。あのひと、かげが……へんなうごき」
ガイ(もしかしたら遺跡で鉢合わせることになるかもな……刃を交える覚悟をしておこう)
◆
262 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/20(土) 22:02:26.80 ID:22KzWfFLO
ーーテラヌス・ウルス 肉料理屋
長身金髪の女性「肉串を二本。塩は少なめ」
露店の親父「へいよ!……あんた、いつも即決だな」
長身金髪の女性「迷う時間が無駄だ」
オレンジ色のスライム「」モニャニャ
長身金髪の女性「お前の分もある……食べるなら落とすな」
露店の親父「毎度あり!」
長身金髪の女性「空いている席はここくらいか……相席だ。邪魔をする」
ガイ「……構わん」
ホレス「……」コク
長身金髪の女性「お前も座れ」
オレンジ色のスライム「」モニャ!
肉串を頬張る長身金髪の女性「むぐ……んぐ……」モグモグ
オレンジ色のスライム「〜〜〜♪」モニョモニョ
肉串を頬張るホレス「ガイ、これすごくおいしい。もういっこたべたい、だめ?」
ガイ「食い切れるならいいが……ほら、これで買ってこい」チャリン
ホレス「ありがとう、いってくる」スタスタ
長身金髪の女性「……」ジッ
ガイ(すごく見られている)
263 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/20(土) 22:02:57.33 ID:22KzWfFLO
オレンジ色のスライム「……!」モニャニャ
長身金髪の女性「……こいつが?」チラ
ガイ「?」
長身金髪の女性「……お前がセーレフェリアを倒した男か」
ガイ「……直接手を下した訳じゃない」
長身金髪の女性→テルグレース「だが関わってはいる……私はテルグレース。テルグレース・ロスチャイルドだ」
ガイ(テルグレース……!まさかこの国に来ていたとは……)
テルグレース「その反応。私を知っているのか」
ガイ「聞いたことはあるが、詳しくは知らない」
テルグレース「そうか。まあいい……」
オレンジ色のスライム「」モニャニャ?
テルグレース「……無駄だと思うがな。お前が言うなら聞いてみよう」
ガイ「何を……」
テルグレース「情報だ。この砂漠の地下に最悪の古代兵器が眠る。私はそれを探している」
ガイ「兵器?この国の地下に?」
テルグレース「予言書にそうある。“砂を裂き、静寂の底に王が眠る”……位置が曖昧で困っている」パラ……
ガイ「遺跡の位置は世界めくれで狂っている。探しにくいのは確かだな」
テルグレース「最近、お前が探索した遺跡で古代兵器か、それと関連するようなものを見かけなかったか?」
ガイ(砂底の聖堂で見つけたあの文……魔王を兵器にしようとして失敗したと取れるような……だが、レーティアやテルの話からすると正直に教えるのは危険な気がする……)
ガイ「……いいや、何も。何も見ていない」
テルグレース「そうか。邪魔をした」スッ
ガイ「待て……こっちの質問にも答えてもらいたい」
立ち上がるテルグレース「時間の無駄だ」
オレンジ色のスライム「」モニャニャ
テルグレース「……お前がそういうなら、少しだけだ。手短に頼む」ストン
テルグレースと何か話す?
安価下1〜2
264 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/20(土) 22:05:56.94 ID:n4HzOixk0
機械塔について何か知らないか
265 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/20(土) 22:06:36.58 ID:S64oVCvcO
古代兵器なんて何に使う。平和的じゃないな。テルが悲しむ
266 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/20(土) 22:08:25.94 ID:yEii0GMsO
スライム語がわかるのか?とスライム語で聞く
267 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/20(土) 23:31:30.90 ID:+Q0fce8sO
ガイ「風切りの機械塔について、何か知らないか?」
テルグレース「あの場所に興味があるのか。素人が行くと痛い目を見る」
ガイ「少しでも危険を減らすためだ。知っているのなら教えてくれると助かるんだが」
テルグレース「知っている範囲だけ言う。風切りの機械塔は、内部の構造が動く。通路が回転し、階層の繋がりが変わる。地図は役に立たない」
ガイ「罠が多いと聞いているが」
テルグレース「多い。拘束、隔離、分断。侵入者を一人ずつ剥がして処理する機構が揃っている。集団で入るなら、気をつけた方がいい」
ガイ「……どこまで入った?」
テルグレース「最深部へは行かなかった。そこに当たりがある手応えがなかった」
ガイ「古代兵器、か」
テルグレース「そうだ」
ガイ「そんなものを何に使うつもりだ」
テルグレース「全ての人々を我が傘下にし、世界を救う」
ガイ「……何?」
テルグレース「矛盾していると思うか」
ガイ「救うと言いながら、支配する?」
テルグレース「支配は手段だ。秩序がなければ、救済は成立しない……必要なのは力だ。説得では届かない相手がいる、止められない災厄もある──弱者に選択肢を与えるには、脅威を排除する権限が要る。私はそれを得る」
ガイ「平和的じゃないな……テルが悲しむぞ」
テルグレース「テル……あの家の出来損ないがまだ生きているのか。意外だな……セーレフェリアが全部片づけたと思っていたが」
ガイ「……その出来損ないが、セーレフェリアを止めた」
テルグレース「そうか。そういうこともあるだろう。死ぬべきものが死なず、生きるべきものが死ぬ。世界はそういう誤差でできている。興味はあるが──優先度は低い」
テルグレース「私は古代兵器を探している。テルやお前に構う時間はない。お前も、この国で何かを探しているんじゃないのか?」
ガイ「……」
テルグレース「ここまでだ。今後、遺跡で会っても私の邪魔をしなければこちらから何かする気はない……安心しろ」スッ
ガイ「待て、話はまだ──」
オレンジ色のスライム「」モニャッ!
テルグレース「こいつも、ここまでだ、と言っている。もし私たちの邪魔をするならば……ここで死んでもらうことになる」
スタスタ……
テルグレース「テルに伝えておけ。出来損ないのまま静かにしていろ。邪魔をすれば容赦はしない、とな」
スタスタ……
◆
ホレス「ガイ、これ……たくさん、かった」
袋「」ガサッ
ガイ「……遅かったな」
ホレス「ならんでた……ここ、にんきすごい」
ガイ「……一本、もらうぞ」ガサゴソ
ホレス「はい、どうぞ」ニコ
◆
268 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/20(土) 23:33:15.46 ID:+Q0fce8sO
本日はここまでです。明日はバッドエンド組と出会ってトゥルーエンドさんにホレスさんを紹介するところから始めたいと思います。よければお付き合いください。
それでは、また。
269 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/20(土) 23:46:44.53 ID:uTnoZB9Lo
乙
テルさんほんと侮れてる
270 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/21(日) 08:42:47.53 ID:3hAnt0cqo
おつおつ
テルグレースさんなんとか穏便に引いてくれんか……
271 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/21(日) 09:34:34.26 ID:AIw6I630o
何でも倒せば解決する
272 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/21(日) 18:15:14.45 ID:ESEnFZwPO
>>269
テルさんはロスチャイルド家にいた頃はその優しさ等も相まって色々なところで手を抜いていたようです。彼女の過去を知る人々はそれ故に侮りやすいのかもしれません。
>>270
現状のままだと、争う運命が待ち構えているかと思います。ただ、充分に安価等で変わることはあると思います。
>>271
最もシンプルかつ、最も簡単な解決方法です。細かい事情は解決しないかもしれませんが、大きな問題は取り除くことができます。
力こそ正義なのかもしれませんね。
273 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/21(日) 18:15:39.55 ID:HCK0eXJiO
ソーラ「……あっ!ガイさん!」パタパタ
ホレス「……?」ジッ
ガイ「ソーラ……一人か?」
ソーラ「うん。おかあさま、おしごとだから……となりの人、だれ?」
ガイ「……知り合いだ。ホレスという」
ホレス「ホレスです、はじめまして」ペコ
ソーラ「……はじめまして」ペコ
ホレス「しろい……きれい。め、きんいろ」ジッ
ソーラ「……えへへ」
ガイ(その発言は少々危ない気がするが)
ガイ「……ソーラ。夜に抜け出してないだろうな?サーシャから聞いた。かげのひとの話を」
ソーラ「……っ」ピク
ホレス「かげ……ひと?」
ソーラ「……こわくないよ。やさしいの」
ガイ「やさしいから信用できる、とは限らない」
ソーラ「……でも、ほんとに、やさしい。ソーラがこわいとき、“だいじょうぶ”ってしてくれる」
ホレス「……してくれる?」
ソーラ「頭のなか、あったかくなるの。なでられてるみたいに……」
ホレス「……ソーラ、それ、あまりよくない」
ソーラ「え?……やさしいよ?こわくないよ?」
ホレス「こわくなくても……だめ。やさしいの、ふり、できる」ジッ
ガイ「ソーラ。ホレスの言う通りだ。相手が誰でも、直接会えないのは普通じゃない。夜は出るな。散歩も日が沈む前だけにしろ」
ソーラ「でも……」
ソーラに手をかざすホレス「ソーラ、ちょっと、ごめんなさい」スッ
ホレス『この者へ向けられる外なる呼び声を遮断せよ』フォン……
ソーラ「……?」
ガイ(なんだ、今の呪文は?)
ホレス「……ちょっとした、おまじない。ソーラ、よる、そとでない、やくそく」
ソーラ「……わかった。やくそくする」
ホレス「それで、いいです」ニコ
ソーラ「……うん。じゃあ、ソーラ、かえる。ばいばい、ガイさん。ホレスさんも……ばいばい」フリフリ
ガイ「ああ……またな、ソーラ」
◆
ガイ「ホレス……さっきの呪文は一体?」
ホレス「よくないもののこえ、とどかせない、けっかいです」
ガイ「……なるほど、これでかげのひと、とやらの声が届かなくなるのか」
ホレス「はい……でも、万能じゃない。つよいもの、むり」
ガイ「それでも充分だ……ありがとう、ホレス」
ホレス「わたしに、できること、しただけ」
ホレス(あのソーラという少女。ただの人間ではないな。結界を施したときに感じたあの魔力は魔王のソレと酷く似ていた……私の勘が外れてくれればいいんだが)
⭐︎街の人々と出会いました。
274 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/21(日) 18:16:07.42 ID:HCK0eXJiO
ベルフレア「ガイさ〜ん!」
ガイ「……今日はよく人と会うな」
ホレス「ガイ、このくにで、ゆうめい」
ガイ「動きづらくて敵わない」
ホレス「でも、うれしそうにみえます」
ガイ「……気のせいだ」
ベルフレア「おや、お隣の方は初めましてですね?私はベルフレア・バッドエンドです!よろしくお願いします!」
ホレス「ホレス、です。よろしく」
ベルフレア「ホレスさん……!わぁ、落ち着いた雰囲気。ガイさんのお友達って感じがします!」ニコニコ
ホレス「……ともだち。はい」コク
ガイ「違うとは言わんが……お前、こんなところで何をしている」
ベルフレア「今日は街のどこもかしこも平和でして……平和を堪能しているところです!」
ガイ「そうか、それじゃあ休日を邪魔しないうちに──ぐぇっ!?」
ガイの襟を掴むベルフレア「待ってください!これから師匠のところに行くんです!あなたはセーレフェリアの捕縛に関わった功労者なので、お礼をさせてください!師匠も、あなたに直接礼を言いたいと仰ってました!」グイッ
ガイ「わかった、行くから、離してくれ……!」
ホレス「……ガイ、女難の相、でてる……」
ガイ「なんでそんな言葉を知っているんだ……」
◆
275 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/21(日) 18:16:40.30 ID:HCK0eXJiO
ーーテラヌス・ウルス ベスティアの家
ベルフレア「師匠!英雄様を連れてきました!」
ベスティア「あら、ベル……また無理矢理連れてきてないですよね?」
ベルフレア「えっ、いや、そんなことは……」ダラダラ
ガイ「……ほぼ拉致に近かったがな。だが、拒否はしていない」
ホレス「おじゃまします」スッ
ベスティア「……本人がそう言うなら、不問にしましょう。ようこそ、“英雄様”。そして……そちらの方も」
ホレス「ホレス、です。ベルフレアさんの……おししょ……の、おうち?」
ベルフレア「そうです!ベスティア師匠のお家です!」ドヤァ
ベスティア「威張る要素はまったくないでしょ」
ガイ「……礼がしたいと言っていたが、用件はそれだけか?」
ベスティア「ええ。セーレフェリアの一件、街としても“事故”では済まなかった。あなた方が止めてくれたおかげで、被害が広がらずに済みました」
ベスティア「……ありがとうございます」ペコリ
ガイ「頭を下げるようなことじゃない。俺はやるべきことをやっただけだ」
ベルフレア「師匠、次はお茶!お菓子!お礼の続きです!」
ベスティア「はいはい。せっかく来てくださったのですから、せめてお茶くらいはお出しします。ホレスさんも、どうぞ掛けてください」
ホレス「ありがとうございます」ペコ
ガイ「……世話になる」
ベスティアとベルフレアと何か話す?
安価下1〜2
276 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/21(日) 18:22:51.39 ID:13wGnNnqO
書庫について何か知らないか
277 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/21(日) 18:25:09.00 ID:AIw6I630o
トゥルーエンドとの仲を煽られ弄られる
278 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/21(日) 22:01:52.41 ID:mbT/JBkoO
ガイ「一度リアンノンから聞いたんだが、砂に呑まれた書庫について何か知ってることはないか?」
ベスティア「リアンノンから聞いたのであれば、場所そのものに関しては新しくお伝えできることは多くありません……ですが、書庫に関わる古い記録なら残っております……近頃噂になっている、夜の怪異──“影を喰らうもの”の件はご存じですか?」
ガイ「ああ」
ベスティア「記録の中に、それに似た描写がございます。活動域では、植物が枯れ、動物が生気を失い、一帯が荒廃した……と。今でこそテラヌス・ウルスは砂漠ですが、はるか昔は緑が広がっていたとする記録が点在しております。最近の古代遺跡の調査でも、それは徐々に裏付けられつつあるようです……それが、ある時期を境に荒れ果て砂へと変わった、と」
ベルフレア「え、もともとこの辺りって砂漠じゃなかったんですか……?」
ベスティア「断言はできませんが……そう語られているのは確かです。で、その災厄に付けられた呼び名が──『絶望の魔王』。ただし、これは古い言い伝えに近いものです。今の怪異と同一だと断じる根拠はございません」
ガイ「……そうか」
ベルフレア「ぜ、絶望の魔王……なんか物騒な名前ですね……」
ホレス「……絶望の、魔王……」
ベスティア「あまり深刻に受け止めすぎない方がよろしいかと存じます。古い言葉は、誇張も混じりますから」
ガイ「……忠告は覚えておく」
ベスティア「ありがとうございます。……それで、ガイさん。話題を変えてもよろしいでしょうか」
ガイ「ああ、構わないが」
279 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/21(日) 22:02:57.12 ID:mbT/JBkoO
ベスティア「最近、トゥルーエンドの口からあなたの名前が出る回数がすごく多くなりました」
ガイ「……」
ベスティア「しかも内容がですね、『また無茶をしていないかしら』とか、『次はいつ来るの』とか……以前だったら言わなかったことを言うようになりました。なにか、心当たりはありませんか?」
ガイ「……とくに、ない」
ベスティア「……とくに、ない、ですか。そう仰る割に、目が泳いでいらっしゃいますね」
ガイ「気のせいだ」
ホレス「気のせい、じゃない」
ベスティア「ええ。私も驚きました。あの子は本来、仕事と責任を優先して、自分の休息を後回しにするタイプですので……ですが最近は、『来客があるなら予定を空けられるかもしれない』などと……そういう言い方までなさるんです」
ガイ「……来客は俺だけじゃないだろう」
ベスティア「はい。ですが来客と一括りにするには、あなたの名前が出すぎです」ニコ
ガイ「……」
ホレス「……ガイ、すみにおけない」ニヤリ
ガイ「笑うな」
ホレス「笑ってない。ほほえみ」ニヤニヤ
ベルフレア「え、え、えっ!?なにそれ!?なにかあるんですか!?ガイさん、大魔女様と仲良しなんですか!?」
ガイ「仲良し、ではない」
ベスティア「では、何でしょう。心配される程度には親しい。訪ねる程度には関わりがある。予定を空けたいと思われる程度には特別……」
ガイ「……言葉遊びはやめろ。ベスティア、そういうお前はトゥルーエンドとどういう関係なんだ?」
ベスティア「……私は、頼まれたんです。大切な友人に、この子を頼む、と」
ガイ「……大魔女か」
ベスティア「察しがよろしいですね。正式に“保護者”という立場ではございません。ですが、放ってはおけませんでした。完璧を演じようとするほど、あの子は自分を削ります。弱音を吐くのも下手で、休むのも下手で……それでも、誰かのために動いてしまう」
ガイ「……お前が支えているのか」
ベスティア「支える、などと偉そうなことは言えません。せいぜい、お茶を淹れて、会話をして、眠っているなら毛布を掛けるくらいです……ただ、最近はそこにあなたの気配が混ざるようになった。だから気になったのですよ」
ガイ「……」
ベスティア「ふふっ、これ以上詮索はしませんのでご安心を。ですが──」
ベスティア「あの子は仮にも一国の主です。そのことをお忘れなく」
ベルフレア「そうです!トゥルーエンド様は大魔女帝国の大使で、代理で、えっと……とにかく偉いんです!」フンス
ガイ「……忘れてはいない」
ベスティア「でしたら結構です。距離の取り方だけは、お間違えにならないように」
ガイ「お前は俺を何だと思っている」
ベスティア「心配の種、ですね」ニコ
ガイ「……」
ホレス「しんぱい、されてる」ニヤリ
ガイ「笑うな」
ホレス「笑ってない。ほほえみ」ニヤニヤ
ベルフレア「えっ、えっ……つまり、ガイさんって危ない男なんですか!?」
ガイ「違う」
ベスティア「ふふっ……」
ベスティア(ねぇ、クローディア。あなたが繋いでくれた世界はまだ綻びだらけでも、あの子たちが笑える余白は残っています……きっと、幸せな終わり方へ続くはずですよね)
⭐︎バッドエンド師弟と話しました。
280 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/21(日) 22:04:04.92 ID:mbT/JBkoO
ーー大魔女の部屋
トゥルーエンド「あら、来てくれたの……今回はお客様もいるのね」
ガイ「ル……ごほん、トゥルーエンド。こいつはホレスだ」
ホレス「はじめまして、大魔女さま」
トゥルーエンド「ご丁寧にどうも……ようこそ、大魔女帝国大使館へ。それで、ガイ。どんな用でここに来たの?」
ガイ「……聞きたいことがあってな」
トゥルーエンド「ふぅん……まあ、せっかく来たんだからゆっくりして行きなさい」
◆
ティーカップ「」ホカホカ
ホレス「大魔女さまと、ガイのやつ、おなじ……」ニヤリ
ガイ「……本題に入ろう。聞きたいことというのは……ホレスのことだ」
トゥルーエンド「まあ、ここに連れてきてるくらいだから十中八九そうだろうとは思ってたけど……そのエルフがどうしたの?」
ガイ「ホレスは幽世から来たと言っている。君の知見を得たい」
トゥルーエンド「……幽世!?嘘でしょ?」
フードを脱ぐホレス「ほんとうの、こと。わたし、うそ、いわない」ファサッ
トゥルーエンド「──たしかに、その肌に刻まれた魔法陣……はじめて見る形式ね」ジッ
ホレス「わたしが、きざんだ。ここに、いないと……もどされる」
トゥルーエンド「……自前で縫い止めを? しかも即興で?」
ガイ「どういうことだ?」
トゥルーエンド「ああ、まずは幽世について簡単に説明しましょうか……幽界とも呼ばれているんだけど……幽世はこちらの鏡写しのような世界よ。こちらでいう負属性の魔力が主流になっているんだけど、大きくはこちらと変わらない……そして、本来は決して交わることはないの」
トゥルーエンド「仮に、無理矢理、幽界のものを現世にもってきたとしても、本来はすぐに元の世界へと戻されるはずなのだけど……」
ガイ「だが、ホレスは残っている」
ホレス「これの、おかげ」スッ
トゥルーエンド「そうね。術式を使って世界に固定すれば、幽界のものを現世に、逆に現世のものを幽界に固定することもできる。けれど、そんな術式は大掛かりすぎて個人が、しかも即興で組めるものではありません……そこまでして、あなたは何をしに現世まで来たの?」
ホレス「世界めくれを、とめにきた。幽世、こっちよりひどい……」
281 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/21(日) 22:04:30.85 ID:mbT/JBkoO
トゥルーエンド「……なるほど。たしかに、世界めくれはこちら側で引き起こされた……向こうに居続けても、こちら側で世界めくれを止めない限り、向こうでも止まらないのでしょうね……」
トゥルーエンド「……ガイ、幽世への影響が出ている以上、世界めくれを一刻も早く止めなくてはいけないわ。幽世が完全に消えてしまった際の、現世への影響は私たちの想像が及ばないくらいのことが起きるはず」
ガイ「……ホレスも宿屋で同じようなことを言っていた。そのときはわからなかったが……今はよくわかる」
ホレス「わからない、しあわせ。でも……しる、ひつようある」
トゥルーエンド「その通り。知った以上は、手を動かすしかないわ」
ガイ「……俺たちのやることは変わらない。世界樹の残滓を集めて、世界めくれを止める。それだけだ」
トゥルーエンド「ええ。変わらない……けれど、優先度は上がった。幽世が先に崩れ始めているなら、猶予はこちらの感覚より短い可能性がある」
ガイ「……遺跡探索も、無駄にはできないな」
トゥルーエンド「ええ。あなたが集めている情報も、テラヌス・ウルス側の依頼も、全部が繋がるはず……だから、持ち帰りなさい。仲間にも共有して。焦らせるためじゃない、手遅れを避けるために」
ホレス「……わたし、ひとつ、いっていい?」
トゥルーエンド「どうぞ」
ホレス「ゆうせい……こわれかけ、すすんでる。だから、はやく……でも、あわてて、しぬのは、だめ」
ガイ「……同感だ」
トゥルーエンド「ガイ」
ガイ「どうした?」
トゥルーエンド「……あなたが倒れたら、世界の話以前に、私が困るの。わかった?」
ガイ「ああ。俺の帰ってくる場所は……ここ、だからな」
トゥルーエンド「うん……今は、それでいいわ」ニコ
⭐︎ホレスをトゥルーエンドに紹介しました。
282 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/21(日) 22:05:08.85 ID:mbT/JBkoO
ーー宿屋「月明かりのオアシス」
テル「おっ、帰ってきた」
リーゼリット「ガイ、どうだった?」
アインズ「報告しろ。得た知見を共有しろ」
ガイ「……結論から言う。ホレスの話は、少なくとも辻褄は合う。トゥルーエンドは幽世という概念自体を知っていた。鏡写しのような世界で、魔力の性質が違う。普通なら交わらないし、無理に引きずり込めば戻される……そういう前提があるらしい」
サーシャ「じゃあ、ホレスさんが言ってた話って……」
ガイ「ああ。世界めくれは、穴が開いて、自然には閉じずに広がり続ける──という説明だった。反発する二つの力が、穴を押し広げる。最終的に対消滅を起こして、両方の世界が消える可能性がある……と」
アインズ「重要なのは猶予だ。どれほど残っている?」
ガイ「そこは断言できない。ただ、幽世側が先に崩れ始めている可能性があるなら、俺たちが思っているより短い……そう言われた」
サーシャ「……つまり、急がないと」
ガイ「そうだ。俺たちのやることは変わらない。ただ、優先度が今まで以上に上がった。それだけだ」
現在はテラヌス・ウルスです。(15日目)
※古代遺跡を調査する際はその旨を記載してください
何をする?
安価下1~3
コンマ下1
遺跡への襲撃
01-50 あり
51-00 なし
コンマ下2
遺跡の襲撃者(襲撃ありの場合のみ)
01-50 絶望の魔王
51-75 サラザール
76-00 テルグレース
283 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/21(日) 22:05:31.54 ID:xA86oKCP0
サーシャ、ガイをデートに誘う
284 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/21(日) 22:09:45.89 ID:dH6HadgO0
ドルク、リンと一緒にご飯を食べる
285 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/21(日) 22:24:29.51 ID:AIw6I630o
テルとテルグレースの話と多少の慰めと抱き締める
286 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/21(日) 23:40:49.66 ID:blOYEgomO
ーーテラヌス・ウルス 首都
リーゼリット「次の遺跡は順当に行くと風切りの機械塔になるんだよね?」
アインズ「ああ……相手は魔王だ。戦力を集めても苦戦する相手には間違いない。弱体化させる手段があるならば使わない手はない……無論、そんなものを使わずとも倒せる自信があるのならばいきなり挑むのもいいだろう」
リーゼリット「いやいや……話を聞いた感じ、この砂漠を作った原因のような魔王なんでしょ?無対策で挑んだら自殺行為みたいなものだよ……」
ドルク「よう、お二人さん!奇遇だな!」ヌッ
リーゼリット「わっ、ドルクさん?こんにちは」
アインズ「ドルク。今日は街にいたんだな」
ドルク「おうよ、次に探索する遺跡に向けての準備中だ。他の連中はどうした?」
リーゼリット「サーシャとガイはデート中。テルさんは酒場で飲んだくれてるんじゃないかな?」
アインズ「他の者に迷惑をかけていなければいいんだがな……ところでドルク、私これから食事をしようとしていたところなんだが、一緒にどうだ?」
ドルク「おっ、俺もちょうど腹減ってたんだ!オススメの場所があるからそこにしようぜ!」
◆
ーー肉料理屋
ザワザワ……
ドルク「……なんか雰囲気が変だな?」
リーゼリット「……もしかしなくても、あそこ」スッ
リン「おにく、おにく〜♪」
アインズ「……リンがいるな。周りの客がざわついているのは、彼女がある意味有名だからか」
リン「おーい!そこの三人ー!」ブンブン
ドルク「……捕まっちまったな」
リーゼリット「まあ、完全に悪い人じゃないから……」
◆
287 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/21(日) 23:41:23.27 ID:blOYEgomO
リン「みんな奇遇だね。全員揃ってないけど、今日はそういう日?」
アインズ「パーティだからといって四六時中一緒にいるというわけでもない。情報収集や買い出しにしても、複数でわかれた方が効率がいい」
リーゼリット「まあ、普通に休日なんだけどね……リンさんはどうしてここに?」
リン「いつも買い置きのパンとか、メルルちゃんがお土産で買ってきてくれたもの食べてるんだけど、たまには肉食べたいなーって思って」
ドルク「そうか……周りからよくない目で見られてるのになんでそんな平気そうなんだ?」
リン「まあ大体流れてる噂は間違ってるし、私がお偉いさん方に嫌われてるのは事実だからねー。おっ、この肉串美味しいな」モグモグ
リーゼリット「……強いなぁ」
ドルク「いや、図太いって言うんだそれは」
リン「図太くないと研究者なんてやってられないって」モグモグ
アインズ「……噂が間違っていると言ったな。どこがどう違う?」
リン「死体で遊んでるとか人を蘇らせて軍隊作ってるとか、そういうの……してないよ。少なくとも私は」
ドルク「少なくともって言い方が引っかかるんだよ!」
リーゼリット(たしかに、遺跡で見たけどあの感じじゃ勘違いされてもおかしくないよね……)
リン「だって他人の研究まで保証できないし。私がやってるのは、魂と魔力の観測、壊れた部位の補修、あとは──」ペラペラ
リーゼリット「ストップ!専門用語多い!」
リン「あはは、ごめん。要は死んだ人を都合よく使うんじゃなくて、死の仕組みを理解して、救える余地を探すってこと……嫌われるのは、まあ、仕方ないよね……それよりさ。次の遺跡はどこを探索するの?」
アインズ「順当に行くなら風切りの機械塔になるが、確定はしていない」
リン「そっか。なら、今日のところはご飯食べて、寝て、明日からまた準備。無事に帰ってきて、また次の作戦会議しよ」
リーゼリット「……うん。次の遺跡も、一緒に頑張ろう」
ドルク「おうよ。生きて帰るぞ!」
リン「それそれ。じゃ、乾杯の代わりに──串、追加!」パンッ
ドルク「まだ喰うのかよ!?」
⭐︎ドルクとリンと一緒に食事をしました。
288 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/21(日) 23:45:22.03 ID:blOYEgomO
本日はここまでです。次回はサーシャとデートをして、テルを抱きしめるようです。描写ガンバルゾー
23日から
>>1
が休暇に入るため次回更新は火曜日になると思います。
それでは、また。
289 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/22(月) 00:19:50.85 ID:ub83dlLio
乙
蕩けるようなラブコメ波動を期待している
290 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/22(月) 01:30:20.40 ID:L6XgL47Jo
おつ
幽世って"かくりよ"じゃなくて"ゆうせい"読みだったのね
291 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/22(月) 13:55:09.50 ID:A/EkZcCeO
乙
どこぞのマッドサイエンティストエルフに比べるとかなりまとも寄りだなリンさん
292 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/22(月) 22:58:38.74 ID:Qa/JLy8vo
おつおつ
ホレスさん何気にかなりの実力者…?
293 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/23(火) 11:07:18.11 ID:5wACX6dfO
>>289
ラブコメ波動かは分かりませんが、今回はかなり趣味全開です。合わなければさらっと読み飛ばして大丈夫です。
>>290
実は本家様のスレを見返して読み方を探していたのですが、振り仮名が見つからなかったため暫定で「ゆうせい」としました。
>>1
が見落としてる可能性も大いにありますが。
「かくりよ」の方がそれっぽいですし、カッコいいのでそっちを使いたいなとも思っていますが、読みは本家様に準拠します。
>>291
研究内容はアレですが、育ちがよかったのと本人の性格がそこまで捻くれなかったのもあってだいぶマトモよりになったようです。本家様のスレでは某マッドサイエンティストの残したものが暴れていてその影響を感じさせてくれます。一歩間違えたらリンさんも彼女のようになっていたのかもしれませんね。
>>292
魔王と単騎で渡り合おうとしたり、幽世から現世に来たりしているので腕前は相当なものです。現世の言葉に慣れていないため威厳等は感じられませんが、幽世ではそれなりの地位の人物でもあるみたいです。今後の行動にご注目いただければと思います。
294 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/23(火) 11:07:47.40 ID:5wACX6dfO
ーーテラヌス・ウルス 噴水広場
噴水「」シャワシャワ
ガイ(サーシャに呼ばれて待ち合わせ場所に来たが……予定の時間より早く着きすぎてしまった。砂漠スライムの姿も見当たらないし、どうやって時間を潰そうか……)
サーシャ「あれ?ごめんね、ガイ。待たせちゃった?」
ガイ「サーシャ?お前こそ、ずいぶん早──」クルッ
ピンクワンピースを着たサーシャ「?」
ガイ「……その服は?」
サーシャ「折角の機会だから着てみたの。似合うかな?」
ガイ(似合いすぎている。一瞬、言葉が出てこなかった。エルフは美しい美貌を持っているが、服装ひとつでここまで印象が変わるのか……いかん、ルーに怒られるな。何か言わなければ……)
サーシャ「……変だった?」
ガイ「いや、そうじゃない。よく、似合っている」
サーシャ「もう、何も言ってくれないと不安になっちゃうでしょ?でも、そっかぁ……似合ってるかぁ……えへへ」
ガイ「それで、今日は何をするんだ?」
サーシャ「あっ、えっとね……最近はバタバタしてたでしょ?一緒に行動できるタイミングも少なかったし、今日みたいな日は中々ないから、一緒に街を回りたいなって思って……」
サーシャ「それに、魔王と戦うことになるんだよね?もし生き残れなかったら……後悔はしたくないな、って思ったの」
ガイ「後悔?」
サーシャ「そう、後悔。ずっと言えなかったこととか、やれなかったこととか……そういうの」
ガイ「俺と過ごさないことが、後悔になるのか?」
サーシャ「うん。もしも今、私が死ぬって考えたら……色々思い浮かんだんだけど、ガイにまだ私の気持ちを伝えてなかったな、って」
ガイ「気持ち、というのは?」
サーシャ「聞いてくれる?……返事は、今じゃなくていいから」
ガイ「?……わかった、教えてくれ」
サーシャ「私ね……ガイのことが、好き」
噴水「」シャワシャワ
サーシャ「かっこつけるところも、本当は優しいところも、無茶して一人で頑張ろうとするところも……全部、好きなの」
ガイ「……ああ」
サーシャ「……実は、今まで何回も言おうとして、やめたの。ガイのことを見てると、邪魔しちゃいけない気がして……でも、思いを伝えられないまま終わっちゃう方が怖いって思って」
サーシャ「……私、ガイの隣にいたい。冒険のときだけじゃなくて、何もないときも……ずっと、あなたの隣にいたい」
ガイ「……ありがとう、サーシャ。だが、俺は……今の俺は、お前が知っていた俺とは違う」
サーシャ「……うん。分かってるよ。でも、違っててもいい……怖いのは怖いよ。分からないことが増えたし、前のガイを知ってるからこそ、今のガイに触れていいのか迷う時もある」
サーシャ「それでも、今ここにいるガイは、私の前でちゃんと話してくれて、ちゃんと見てくれてる……それが嬉しい」
サーシャ「記憶がないからって、ガイがガイじゃなくなるわけじゃない。私は、私の目で、今のガイを好きになったんだもん」
ガイ「……サーシャ」
手を差し出すサーシャ「さっきも言ったけど、返事は今じゃなくていいよ……でも、今は私の後悔を無くすために、一緒に来てくれる?」スッ
ガイ「……ああ。必ず、答えは出す。だから……待っていてくれるか?」ギュッ
サーシャ「うん……わかった!じゃあ行こ、ガイ!」ニコ
⭐︎サーシャとデートを楽しみました。
295 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/23(火) 11:08:14.79 ID:5wACX6dfO
ーーテラヌス・ウルス 首都
ーー夜
ガイ(記憶を失う前の俺は……サーシャのことをどう思っていたのだろう。「好きだ」と言われて、心が揺らいだ。だが、その揺れが“今の俺”のものなのか、“前の俺”の残り香なのか、判別がつかない)
ガイ(──サーシャは「待っていてくれるか」と聞いた俺に、笑って頷いた。「待て」という言葉を、俺は使うべきじゃなかったのかもしれない)
ガイ(「必ず、答えは出す」……そうも言った。口にした以上、逃げ道はない。答えを出すには、まず俺が俺を知らなければならない)
ガイ(サーシャは「違っててもいい」と言った。その言葉に甘えてはいけない……俺が違うなら違うなりに、今の俺として向き合わなければならない)
ガイ(……だが、俺は、既にルーと繋がっている。繋がってしまっている、という言い方は卑怯だ。選んだのは俺だ)
ガイ(選んだ以上、背負うべきだ……サーシャはそれを知らない。知らないまま、真っ直ぐに気持ちを渡してきた)スッ
自分の手を見つめるガイ(受け取った手の温度が、まだ残っている気がする。温かいものは、失った時に痛む)
ガイ(俺はその痛みを、誰に払わせるつもりだ?……俺自身か。それとも、彼女たちか……)
ガイ(記憶喪失は免罪符じゃない。忘れているから許される、なんてことはない。俺が口にした言葉も、掴んだ手も、全部“今の俺”がやったことだ)
ガイ(しかし、それは選ぶことと同じだ……選ぶなら、選ばれなかった誰かがいる。俺は、それを正面から見られるのか?記憶を取り戻した時、前の俺が今の俺を許すのか?)
ガイ(それとも、俺は最初から、こういう男だったのか?)
ガイ(──分からない。分からないままでも、決めなければならない)
ガイ「……いや、余計なことは考えるな。世界めくれを止めることだけを考えろ……今の俺には、それしかないのだから……」
◆
296 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/23(火) 11:09:29.04 ID:5wACX6dfO
テル「うぃ〜……あれあれ?ガイくぅ〜ん!奇遇だねぇ!」フラフラ
ガイ「……テル。こんな時間まで飲んでいたのか?」
テル「そりゃあね!魔王と戦うかもしれないなら今のうちにパーっとやっとかないと二度と楽しめないかもしれないでしょ?」
ガイ「……お前もか」
テル「お前もか、ってなに〜?みんな同じこと考えるでしょ〜?」
ガイ「そういうものか」
テル「そうそう!ほら、ガイくんも一杯いこ?サーシャちゃんとのデートの話も気になるし〜?」
ガイ「断る……というか、俺に酒を飲ませないと言い出したのはお前じゃないのか?」
テル「え〜?そんな昔のこと忘れちゃいました〜」
ガイ「……今日は宿に戻るぞ。もしかしたら明日に遺跡を探索するかもしれないからな」
テル「も〜、相変わらず真面目だなぁ……しょうがない、私の肩を貸してあげよう♪」フラフラ
ガイ「肩を貸すのは俺だ……というか、肩を貸してもまともに歩けてないじゃないか……」
◆
スタスタ……
背負われたテル「……ねぇ、ガイくん?」
ガイ「……なんだ」
テル「セーレのこと……ありがとうね」
ガイ「……なるべくしてああなった。お前が望んだ解決はまだしていない」
テル「それでも……お礼を言いたいの。殺さずにすんだから……その、リーナちゃんのときと違って」
ガイ「……」
テル「……ごめん、変なこと言って……忘れて」
ガイ「……」
スタスタ……
ガイ「……この国でテルグレースに会った」
テル「……え?いつ?」
ガイ「昨日だ。遺跡の情報を探っていた」
テル「グレースが……この国に?」
ガイ「予言書だとか言っていた。砂漠の地下に古代兵器が眠っている、とも」
テル「古代兵器……グレースも、魔王を探しているんだ……」
ガイ「テルグレースは古代兵器が魔王だとは知らない様子だった……おそらく、過去の人々が利用しようとして失敗したこともな」
テル「……それ以外に、なにか言ってた?」
ガイ「いや、なにも……」
テル「……『出来損ないは静かにしていろ』」
ガイ「!」
テル「ははっ、やっぱり……似たようなこと、言われたんでしょ?グレース、そういう言い方するから。昔からずっと……」
ガイ「……すまない」
テル「ガイくんが謝ることじゃないよ……言われ慣れてるし」
ガイ「言われ慣れてる、で済ませるな」
テル「でも、今さら変えられないよ」
ガイ「……変える必要はない。ただ、受け入れる必要もない……テル。お前は出来損ないじゃない。あいつの評価でお前の価値は変わらない」
テル「……ふふ、ふふふ……ガイくん、そういうとこだよ」ギュッ
ガイ「何がだ」
◆
297 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/23(火) 11:10:15.45 ID:5wACX6dfO
ーー宿屋「月明かりのオアシス」
ガイ「大分遅くなったな……俺が送れるのはここまでだ。もうみんな寝ているだろうから、気をつけて部屋に戻れ」
テル「ぐぅ……ぐぅ……」zzz
ガイ(……寝たのか。テルの部屋がどこかわからん……仕方ない、俺の部屋で寝かせるか)
◆
ーーガイの客室
ガイ(とりあえずテルはベッドに寝かせて……俺は床で寝ればいいか……さて、明日は何から手をつけるべきか……)
テル「……ん……」モソ
ガイ「起こしたか」
テル「……んー……おみず……」
ガイ「──ほら」トポポ……コト
テル「えへ……ありがと……」ゴクゴク
ガイ「飲んだら寝ろ」
テル「ん……ねえ、ガイくん」
ガイ「どうした?」
テル「一緒に寝よ?」
ガイ「……馬鹿言うな」
テル「……来てよ」
ガイ「駄目だ」
テル「どうして?……サーシャちゃんの、こと?」
ガイ「違う」
テル「……他の子?」
ガイ「……」
テル「ふーん、そっか……知らぬ間にガイくんも成長したもんだねぇ……ちょっとショックかも」
ガイ「誰目線だ、それは」
テル「だってさ〜……ガイくん、優しいから。放っておけないでしょ?あーあ、もうちょっと早く手を出してればワンチャンあったかな?」
ガイ「とんでもない発言が聞こえたが」
テル「えー?冗談だよ冗談……半分くらい」
ガイ「半分も本気なら冗談じゃない」
テル「じゃあ残り半分は……寂しいってこと……ねえ、ガイくん。ほんとに、私のこと……放っておけない?」
ガイ「放っておけないからこそ、放っておく。今のお前は酔っていて判断が鈍っている」
テル「判断が鈍ってるのは、酔ってるからじゃないよ……」スタスタ……
ガイを背中から抱きしめるテル「」ギュッ
ガイ「……離れてくれ、テル」
テル「嫌なら、無理に引き剥がせばいいのに」
ガイ「仲間に手荒い真似はしたくない」
テル「とことん優しいね……そのうち痛い目にあうよ?私がこのまま先を望んだら……ガイくん、受け入れるつもりでしょ?」
ガイ「テル……」
テル「今日だけ……今日だけでいいの。今日が終わったら、いつも通りに戻るからさ……」ギュッ
◆
298 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/23(火) 11:10:42.34 ID:5wACX6dfO
テル「──私、卑怯だよね。ガイくんが拒まないのわかってて、縋ってる」
ガイ「卑怯じゃない」
テル「嘘……だって、今日だけって言って、甘えて……」
ガイ「甘えたのはお前だけじゃない……俺も、簡単に線を踏み越えた」
テル「……じゃあ私たち、共犯だね?」ナデ……
ガイ「……共犯じゃない。俺が選んだんだ」
テル「大丈夫……朝が来たら元通り、今起きたことは何も起きなかった……そういうことに、するから。だから今は……このままでいて」ナデナデ
ガイ「……」
◆
ーー朝
ガイ「……テル?」モソ……
シーン……
ガイ「……っ」ガバッ
コンコン
テル「……ガイくん、起きてる?」
ガイ(……いつの間に。いや、夜明け前に起きて自分の部屋へ戻ったのか)
ガイ「テル、昨日は──」
テル「んー?なんのこと?私も昨日は珍しく何も覚えてないくらい飲んじゃったからさ〜……覚えてるのはお水がおいしかったのと、ガイくんに運ばれたことくらいかな〜?」
ガイ「……それで、いいのか?」
テル「それでいいんだよ、ガイくん。そういうことにしたのは、私だから ──ほら、みんな待ってるよ、早く準備しないと!」
ガイ「……すぐに行く。もう少し待っていてくれ」
現在はテラヌス・ウルスです。(16日目)
※古代遺跡を調査する際はその旨を記載してください
何をする?
安価下1~3
コンマ下1
遺跡への襲撃
01-50 あり
51-00 なし
コンマ下2
遺跡の襲撃者(襲撃ありの場合のみ)
01-50 絶望の魔王
51-75 サラザール
76-00 テルグレース
299 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/23(火) 11:56:18.58 ID:fQbjaqy4O
一国の長であるトゥルーエンドと正しい距離感を作ろうと思ったら向こうから距離を詰められてラブコメ継続
300 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/23(火) 12:10:45.02 ID:5mtDZy5AO
キキからそろそろ姉探しの旅を再開するべきか相談される
301 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/23(火) 12:39:53.41 ID:7+lZ/spw0
ホレスとガイが模擬戦
302 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/23(火) 14:00:43.40 ID:yHk9Qjx1O
ーーテラヌス・ウルス 練兵場
ホレス「ガイ、ここでなにをする?」
ガイ「お前の目的は俺たちの目的と一致する。場合によっては一緒に戦うことになる可能性が高い」
ホレス「はい」
ガイ「ひとまず、目下の敵になりそうな絶望の魔王……そいつと相対するときに味方になるやつの動きを知っておきたいんだ」
ホレス「……つまり、わたしのちから、みたい?」
ガイ「そうだ。お前がどれだけやれるか知っておきたい」
ホレス「わかりました。ころさない、にせものの……けっとう?」
ガイ「こちらでは模擬戦という……大丈夫か?」
ホレス「はい……わたしも、あなたのつかうまほう、きょうみある」
ガイ「なら……手合わせ願おう」
コンマ下1
01-80敗北
81-90 引き分け
91-00 勝利
303 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/23(火) 14:20:58.85 ID:MRz6aZhrO
あ
304 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/23(火) 19:28:21.91 ID:d6am+q1WO
ホレス「ガイ、ほんきで、だいじょうぶ」
ガイ「──始めるぞ」シュンッ
ホレス(速度強化……いや、違う。魔力の跡が残っていない。会ったときから感じていたこの違和感……幽界でも見かけない魔力の感覚。とても希少な属性の持ち主なのだな、ガイは……)
ホレス()グルンッ
ガイ「」シュンッ
短剣「」ヒュンッ
ホレス『固まれ』
ホレスを包み込む魔力の塊「」ミシィッ……
弾かれる短剣「」ガキィンッ
ガイ(読まれたか──はじめて見る魔法だ。物理攻撃を弾くのか?魔力を流した攻撃は通用するか──)
魔導拳銃「」ドギュウン!ドギュウン!
ホレス「!」
ホレス(無属性の魔力……杖ではないが、あれも魔力を攻撃手段として用いる武器のようだ。弾速は速いが、魔力でできたものであれば……)
ホレス「ッ──『固まれ』」バッ
空中で静止する魔力弾「」ミシィッ……
ガイ「──なるほど、どちらも防げるんだな」シュンッ
ホレス「かえします……『放て』」
魔力弾「」グルンッ
ガイ「!」
魔力弾「」ビュンッ
ガイ「チッ……」シュンッ
壁に着弾した魔力弾「」シュウウウ……
ホレス『@』
現れる大鎌「」ズズズ……
ホレス「こんどは……こちらの、ばん!」ダッ
大釜「」ヒュンッ
ガイ「くっ!」サッ
短剣「」ガキィンッ
ガイ(隙がない……空いているところをわざと作られている──そこを突けばやられるのは俺だ)シュンッ
ガイ(時間の檻を利用すれば打開はできるか?やってみるか)スタッ
目を閉じるガイ「」スッ……
ホレス「!」
ホレス(動きが止まった……何かしかけてくるつもりだな。あれが決まれば、勝敗は決する。ならば──)ダッ
ホレス(ここが、勝負の別れどころか!)
ガイ(ルーの鼓動を思い出せ……三拍だ。俺が操れる時間の長さを……)
ホレス「はあっ!」
大鎌「」ブンッ
ガイ『止まれ』
何かに触れる感覚「」
世界「」ゴオオオ──
◆
305 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/23(火) 19:28:47.53 ID:d6am+q1WO
ホレス「」
振り下ろされる寸前の大鎌「」
ガイ「……間に合ったか」
ガイ(いま動けるのは俺だけ。一撃入れて、終わりにするか?……いや、待て)
ガイ(ホレスは自分の魔力で全身を守っている……フローディアのときと違い、三拍ではこれらを壊すには時間が足りない……壊せないなら、止めてる間に攻撃しても意味がない。解除の瞬間、反撃が来る)
武器を納めるガイ(勝ち筋は“時間の檻”だけじゃない。続きの一手がいる……なにか考えなくてはな……)スチャ
◆
寸前で止まる大鎌「」ピタッ
ホレス「……あなた、いま、かってた」
ガイ「奥の手を使ったが、打開できなかっただけだ……新しい課題も見えたしな。俺の負けだ」
ホレス「……わかった。あなた、まけっていうなら、まけ。でも、わたし、うれしくない」
ガイ「なぜだ」
ホレス「あなた、ころせた。わたしも、あなたをころさなかった。だから、ひきわけ」
ガイ「……引き分け、か」
ホレス「はい」ニコリ
ガイ「お前の動きはなんとなくだが、わかった。世界めくれを止めるために一緒に協力しよう」
ホレス「はい。ガイ、いっしょなら……こころづよいです」
⭐︎ホレスと模擬戦をして引き分けました。
306 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2025/12/23(火) 19:29:25.48 ID:d6am+q1WO
キキ「いや〜、またまたいいものを見させていただきました〜」
ガイ「キキ。見ていたのか」
キキ「はい〜。お二人とも、中々見かけない魔法で戦っていたので、つい熱中して見てしまいました〜」
ホレス(……まさかとは思うが、本当に天使か?どうして現世に……いや、天使や悪魔の考えることはわからない。私たちが考えるだけ無駄なのだろうな……)
キキ「そこの黒いエルフの方〜。私はもう天界とは縁が切れてるのであんまり気にしないで大丈夫ですよ〜」
ホレス「そう、ですか……」
ガイ「そうだ、先日の聖域での一件……礼が遅れてすまない。感謝する」
キキ「いえいえ〜……おかげでトンデモ情報がいっぱいわかりましたからね〜。私のあの陽動も不問になりましたので、お気になさらず〜」
ガイ「そうか」
キキ「そうか……じゃないですよ〜。あ、でもその前に〜、ひとつ相談してもいいですか〜?」
ガイ「相談?」
キキ「はい〜。私、今はヨードリー様の護衛でこの国にいますけど〜……そろそろお姉ちゃん探し、再開するべきかなって」
ホレス「……おねえちゃん?」
キキ「戦闘狂で、放っておくと絶対どこかで大騒ぎするタイプです〜。最近、別の国で『左右で色の違う羽の女がいた』って噂が流れてきて〜」
ガイ「……その噂は確かなのか」
キキ「確かじゃないから困ってるんです〜。でも、確かじゃないからって放っとくと〜、もっと面倒になるのがうちのお姉ちゃんでして〜」
ガイ「ヨードリーは許すのか?護衛を抜けるのは簡単じゃないだろう」
キキ「そこは交代制なので何とでも〜。ただ……今のテラヌス・ウルス、落ち着いてるようで落ち着いてないじゃないですか〜。私が抜けたところで大勢に影響はないと思うんですけど〜……気分的に、ちょっとだけ引っかかってます〜」
ガイ「……お前はどうしたいんだ」
キキ「どうしたいは決まってます〜。探しに行きたい。でも、行くなら行くで、切り替える理由が欲しい、みたいな〜……ガイさん、こういう時、どうします?」
先取3票
1 行くべきだ
2 残るべきだ
3 自由安価
307 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/23(火) 19:32:07.33 ID:hSn6+2jtO
1
308 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/23(火) 19:37:14.16 ID:nuu+Cd3jO
2
309 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/23(火) 19:39:24.14 ID:IUS2x1720
2
310 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/23(火) 20:14:22.85 ID:X3V8ADn1o
1
311 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/12/23(火) 20:48:56.39 ID:mXpWHOBrO
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