過去ログ - 【聖杯戦争】やる夫はステゴロワイヤーアクションで戦うようです
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◆ylCNb/NVSE
2012/08/29(水) 00:54:11.99 ID:I1Z6pX9g0
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' / 丿\ ヽ
/ fl / |l /|| ! \ \\ ハ
| |l / |l / |リ \\ }}
| | / /| | ,,イ゙\ /入、ヽミVl}
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V / / :| | /∠´ `ヾ' l lレ''´ ヾ
∧V 人_.,」 u | i{,_,, ゚ }! l li{,_,. ゚ }
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こ\ \ 〔77| i ', ,.r‐ `'U'U_,ィ}|
=─‐==ニニミ〕/∧ li∧/,rT丁 ̄| ̄ | l|'|
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▼fateの聖杯戦争を元ネタにしたスレです
▼基本、思いつくまま
▼どうなっても知らんぞ!
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:
◆ylCNb/NVSE
2012/08/29(水) 00:55:59.19 ID:I1Z6pX9g0
ランプの炎が勢い良く虫を落とす。
1927年、魔術師としてはかなり古い、ただ全くの無名な我がビップ家は10代の係累を重ね、
私の代までこれといった研究成果も自慢できる魔術礼装すら持ち合わせてはいない。
以下略
3
:
◆ylCNb/NVSE
2012/08/29(水) 00:56:37.75 ID:I1Z6pX9g0
ニッポンという国をご存知ですか?
とても小さな島国で、黄色くてちっぽけな野蛮人が暮らしている国ですよ。
できる夫は、奇妙な島国の風俗や習慣を私に聞かせた。
以下略
4
:
◆ylCNb/NVSE
2012/08/29(水) 00:57:17.37 ID:I1Z6pX9g0
私は人目を避ける術の助けを借り、市警の死体安置所に滑り込んだ。
革包から取り出した青紫の小瓶に溜め込んだ粉を手のひらに乗せたハンカチに広げる。
ポーカス・ホーカスと唱えて吸い込まないように吹きかけると、私の求める死体を示した。
以下略
5
:
◆ylCNb/NVSE
2012/08/29(水) 00:57:51.76 ID:I1Z6pX9g0
しばらく私は本職の貿易商として忙しく働いた。
いささか生活に余裕を得た私は、ニッポンという国の様々な品物を取り寄せて、
幾らかを売り、気に留めた品だけは売らずに自宅に飾ることにした。
以下略
6
:
◆ylCNb/NVSE
2012/08/29(水) 00:58:23.16 ID:I1Z6pX9g0
私は一族の書庫からは、この極東の地にまつわる文献がなかったため、
比較的信頼できる知人の魔術師に頼み込んで書庫を開放してもらっていた。
どうしてこんな辺境の島国に関する文献を揃えたんだ。と私は真紅に訪ねた。
以下略
7
:
◆ylCNb/NVSE
2012/08/29(水) 00:58:49.60 ID:I1Z6pX9g0
会社の共同経営者や信頼できる友人たちに仕事を委ね、人に自慢するような友人ではないが
憎ったらしいできる夫に別れを告げようと彼の家を訪ねた。
ランプの炎が勢い良く虫を落とす。
以下略
8
:
◆ylCNb/NVSE
2012/08/29(水) 00:59:17.32 ID:I1Z6pX9g0
褐色の光となった粉は私たちをミッドタウンに誘い出した。
タイムズスクウェアか!と私はうめき声をあげた。
あんな繁華街で魔術を使っても大丈夫だろうか?
以下略
9
:
◆ylCNb/NVSE
2012/08/29(水) 00:59:46.00 ID:I1Z6pX9g0
今度は霧が立ち込め、鋼の研ぎ澄まされた剣が姿をくらませながら私たちを狙うのを感じた。
時にけたたましい音と共に、それらしい姿が目をよぎるのが恐怖を募らせた。
私は時を操る煙を封じた瓶を使って剣を防ごうと試みた。
以下略
10
:
◆ylCNb/NVSE
2012/08/29(水) 01:00:15.81 ID:I1Z6pX9g0
本当に剣がひとりでに私たちをねらったのだわ。と真紅はつぶやいた。
今のを僕に説明してくださいますよね。とできる夫はいつもの通りになって、
私と真紅の後ろでペンとメモ帳を構えて待っていた。
以下略
11
:
◆ylCNb/NVSE
2012/08/29(水) 01:00:48.80 ID:I1Z6pX9g0
真紅も同意見だった。アインツベルンは錬金術の研究に逞しいが、当主がホムンクルスであったり、
間桐も何代も同じ人物が実質上の当主を務めていると聞き、まともな連中ではない。
失礼したが、このような気風がアメリカ人の魔術師には恥ずかしながら往々にあるものだ。
以下略
12
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◆ylCNb/NVSE
2012/08/29(水) 01:01:14.44 ID:I1Z6pX9g0
蒔寺氏は高級なニッポン伝統の服飾着を扱う商家で、景気が悪くなると
扱う商品が値の貼る物であるだけに、非常に苦心しているのだという。
アメリカにも不景気の余波が来ていない訳ではなかったが、この小さな島国ほど危機的な状況ではなない。
以下略
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]
2012/08/29(水) 21:00:09.57 ID:PTiQTTpI0
まさかのやる夫でシリアスだと…?
14
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◆ylCNb/NVSE
2012/08/30(木) 18:25:37.72 ID:K8r29XpB0
何してんだ、俺は。
取り敢えず続けてみます。
15
:
◆ylCNb/NVSE
2012/08/30(木) 18:29:10.98 ID:K8r29XpB0
やらない夫・ビップはドイツ系アメリカ人で、同じドイツ系移民の子孫たちと共同経営で貿易商を営んでいる。
真面目で堅実な男で、商売仲間からの信頼は厚いが、どこか人を遠ざける風がある。
彼が「魔術師」という自然法則とはかけ離れた技術、文明体系に属する人だと知ったのは
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◆ylCNb/NVSE
2012/08/30(木) 18:30:34.30 ID:K8r29XpB0
彼が得意とする魔術は調合した粉や油などを使った術であり、これらは「魔術礼装」と呼ぶ
魔術師の道具のなかでも極めて地味なものばかりだ。
しかも魔術の品でありながら、複数の粉や油を混ぜ合わせたり、温度や空気との反応を利用する性質を持った
以下略
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◆ylCNb/NVSE
2012/08/30(木) 18:31:41.17 ID:K8r29XpB0
それでもアメリカ魔術師は古いしがらみを嫌い、いまだに魔術協会に従わない者が
NYやボストンで息を潜め、古い因習と権力にしがみついた彼らを怨嗟しているという。
とくにその協会の本部がイギリスにあることは、私もアメリカ人としては気に入らない。
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◆ylCNb/NVSE
2012/08/30(木) 18:32:11.83 ID:K8r29XpB0
伊勢は日本の紀伊半島の先端に位置する。
海と山に挟まれた凹地にあって伊勢平野というさほど広くない平地で人々は居住している。
「神君伊賀越え」という日本の近世の有名な出来事では、いかに伊勢から
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◆ylCNb/NVSE
2012/08/30(木) 18:32:39.84 ID:K8r29XpB0
そんな連中が聖杯をめぐって争うというのはどういった心境の変化だろうか。
100年ほど前の1800年ごろ、この極東の地に3つの魔術師の家系が集結した。
彼らの言うところの「始まりの御三家」、遠坂、間桐、アインツベルンの三氏である。
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◆ylCNb/NVSE
2012/08/30(木) 18:35:56.43 ID:K8r29XpB0
そうこうしていると危険を知らせる水が小瓶の中で青白く光り始めた。
近くに誰かを害しようという意思を持った人間の存在を知らせる魔術礼装だ。
道中、魚をさばく料理人に反応して、やらない夫はすっかりこの魔術礼装への自信を失っており、
以下略
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◆ylCNb/NVSE
2012/08/30(木) 18:36:38.25 ID:K8r29XpB0
この折を見計らって、給仕らしい若い軍人が紅茶を運んで入室した。
大佐は毒見役を給仕に命じると、若い軍人が口を運んだ器に、そのまま自分も口をつけた。
好色な眼差しを感じた若い軍人は立ち去るように部屋を辞すと、大佐は
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