神崎蘭子から逃げていた
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12:名無しNIPPER
2017/11/16(木) 11:48:11.17 ID:sxZEr0ye0
「あー、すまん。無神経だったか。とはいえ、具体的にイメージを共有できると今後の方針を決めやすいんだ。可能であれば神崎の考えるアイドル像をモチーフに、衣装やPVをデザインすることもできるかもしれない」
 
多分その方が俺は楽ができる。

「衣装の、デザイン……!」
以下略 AAS



13:名無しNIPPER
2017/11/16(木) 11:49:02.83 ID:sxZEr0ye0
結論から言えば、仕事は楽にはならなかった。

「かつて無垢な翼は黒く染まり、封じられし十二の翼はやがて真の魔王へと覚醒する!」

スケッチブックを指さしながら熱弁する蘭子。
以下略 AAS



14:名無しNIPPER
2017/11/16(木) 11:50:24.48 ID:sxZEr0ye0
「何か野望があるのか?」

「我が拘束具や、闇を纏いし杖とユニゾンを奏でん!」

んー、何だろう。
以下略 AAS



15:名無しNIPPER
2017/11/16(木) 11:50:56.06 ID:sxZEr0ye0
上司にプレゼンする資料は作ってはいるものの、蘭子の希望を全部そのまま再現っていうのはおそらく現実的ではない。
 
取り敢えず企画書を作って出してみよう。
 
弊プロダクションがブラックであることはわかりきっていたことであるが、こういった細かい資料作り含め大体の雑務もプロデューサーに丸投げである。
以下略 AAS



16:名無しNIPPER
2017/11/16(木) 11:51:36.24 ID:sxZEr0ye0
確か今日のレッスンは終わっている時間のはずだ。
 
レッスン室では、蘭子は一人居残りで自主練習しているようだった。
 
鏡に向かって集中しているようなので、少しだけ扉を開けて、こっそり覗くことにした。
以下略 AAS



17:名無しNIPPER
2017/11/16(木) 11:52:19.91 ID:sxZEr0ye0
こっそり覗いている背徳感もあってか、心臓がドキドキと早鐘を打つ。

手に汗がじんわりと滲み、思わず唾を飲み込んだ。

単なる『アイドル』ではなく『担当アイドル』が、必死にもがいて輝こうとする瞬間を、俺は今、見ている。
以下略 AAS



18:名無しNIPPER
2017/11/16(木) 11:52:57.01 ID:sxZEr0ye0
「聞け! 我が唄を! 刮目せよ! 我が演舞を! その咆哮に酔いしれるがいいわ!」

息を呑んだ。
 
蘭子の背中に、白と黒の翼が見えた気がしたからだ。
以下略 AAS



19:名無しNIPPER
2017/11/16(木) 11:54:40.86 ID:sxZEr0ye0
「ぴゃっ……!?」

小動物を思わせる声が耳に届いた。

お前そんな声も出せるのか。
以下略 AAS



20:名無しNIPPER
2017/11/16(木) 11:55:25.20 ID:sxZEr0ye0
それでも、どうしても。

「なあ、何で神崎はアイドルをやろうと思ったんだ?」

蘭子は急な質問に対し少し目を泳がせてから、再度こちらに向き合う。
以下略 AAS



21:名無しNIPPER
2017/11/16(木) 11:56:12.09 ID:sxZEr0ye0
やっぱり言ってることはよくわからない。

だけど見ればわかる。
 
同じ空間に居れば感じる。
以下略 AAS



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