過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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132: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2010/11/20(土) 21:22:07.00 ID:paIcwrUo
キキッという音と共に、一台のバイクがとある道路に停車する。
バイクに乗っているのは二人の少女。
その内の一人、バイクの後ろに乗っていた方の少女は素早くバイクから降りると、すぐさまヘルメットを外して運転手の少女に詰め寄った。

「ちょ、ちょっと。なんか流されてここまで来ちゃったけど、アンタバイクの免許なんか持ってるの?」
以下略



133: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2010/11/20(土) 21:22:37.01 ID:paIcwrUo
「ちょ、お姉様? 突然どうなさったのですか? とミサカはお姉様の行動に困惑します」

「何って、アンタが温泉に行こうって言ったんじゃない。ほら、早く行くわよ」

「……まさかここまでとは思いませんでした、とミサカはお姉様の執着心にもはや感心することしか出来ません」
以下略



134: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2010/11/20(土) 21:23:06.77 ID:paIcwrUo
そうして二人は一通りの準備を終えてしまうと、途中で買ったお風呂セットを持って大浴場へと入って行く。
もう大分遅い時間だからか、それともそもそも来る人が少ないからなのか分からなかったが、大浴場には疎らにしか人が居なかった。
美琴がさっさと歩いて空いているシャワーのところへと行ってしまうと、
御坂妹はまるで親鳥について行くヒヨコみたいにその後に続き、美琴の隣の場所を陣取る。
以下略



135: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2010/11/20(土) 21:23:48.24 ID:paIcwrUo
美琴は恨みがましい目をしながら御坂妹を見ていたが、当の本人はまったく気にした様子が無い。
言動を鑑みるに感情が無いわけではないようだが、表情だけ見るとまるでロボットのように無感情だ。

「……さっきから思ってたけど、アンタって本当に表情が硬いわね。私のクローンとは思えないくらい」

以下略



136: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2010/11/20(土) 21:24:17.08 ID:paIcwrUo
「……でも、やっぱりクローンって体に色々問題があるのね。寿命はどのくらいなの?」

「調整である程度回復することができるそうですが……、
 まあ、それでもちゃんと調整を受ければかなり生きられるそうです、とミサカはさして大きな問題ではないことを説明します」

以下略



137: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2010/11/20(土) 21:24:50.01 ID:paIcwrUo
「ほらコレ。私の奢りよ」

「これは何でしょうか? とミサカは牛乳瓶に入っているのに牛乳らしからぬ色をしている飲料を警戒します」

「フルーツ牛乳。銭湯と言ったらコレらしいわよ。私も初めて飲むけどね」
以下略



138: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2010/11/20(土) 21:25:20.43 ID:paIcwrUo
「アンタが良いなら良いんだけどさ……」

上条たちと遊びに行ったときはあんなにプリクラを撮りたがっていた美琴も、これには流石に驚いているようだ。
ただやはりプリクラを撮ること自体は楽しいのか、撮るたびに二人で好きなフレームを選んだり装飾をしまくったりして遊んでいる。
以下略



139: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2010/11/20(土) 21:25:59.07 ID:paIcwrUo
美琴は反論しようとするが、その前に店主はさっさと店の奥へと帰って行ってしまった。
まあ確かに他人が見れば姉妹にしか見えないんだろうけど、と心中で文句を言いながらアイスクリームに口をつけようとすると、
彼女はふとすぐ近くから視線を感じた。

「……な、何?」
以下略



140: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2010/11/20(土) 21:27:01.52 ID:paIcwrUo
……出た。
美琴は内心呆れながら、如何にもといった風貌の不良たちを見やる。
ここに居るのは殆どが普通の学生と言っても、それはあくまで『殆ど』であって別にまったく不良が居ないわけではないのだ。
しかもこんな時間にこんな場所で、年頃の少女が二人で遊んでいるのに絡まれない方が珍しい。
以下略



141: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2010/11/20(土) 21:27:34.06 ID:paIcwrUo
「じゃ、さっさと逃げるわよ。学校外での能力使用は基本的に禁止だから、私まで事情聴取に連れてかれちゃうし」

「ミサカが不良に誘うまでもなく、お姉様はすでに不良だったのですね、とミサカは目を丸くします」

「べ、別にいつもこんなことしてるわけじゃないってば。今回は特別……」
以下略



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