過去ログ - フィアンマ「これがあの男が命を懸けて救った世界、か」
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2012/06/15(金) 23:20:45.62 ID:CypdjJ6do
時間の経過、特に人の生涯というものは色々なものに例えられる。
最も単純なものは川の流れか、日本の諺では過ぎ去る速さを光のようだと言うものもある。
他に分かりやすいものと言えば、降り積もる雪。
降り積もり重なっていく雪。少年が連想するものもそれだ。
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2012/06/15(金) 23:22:46.25 ID:CypdjJ6do
「色々なことがあったよ。辛いことも悲しいことも、不甲斐無い自分に苛立ったことも」
それでも彼らは歩みを止めなかった。同じように少年も両親の後を歩み、二人の死後は先頭を歩いた。
深々と降る雪が積もるように、少しずつ少しずつ成果を積み重ねていく。
以下略
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2012/06/15(金) 23:26:30.23 ID:CypdjJ6do
「……経験から学ぶのは愚者だと言うがな」
「違いないな。最初にも言ったが、本来人に聞かせられるようなものでは無い。ただの綺麗事だ」
以下略
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2012/06/15(金) 23:27:55.90 ID:CypdjJ6do
少年らの拠点を出てすぐ、薄明かりの青年に迎えられた。
「よう。ちゃんと話は聞けたか」
以下略
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2012/06/15(金) 23:29:06.85 ID:CypdjJ6do
或いは、その迷いの無さは当然なのかもしれない。
彼は思考に確固たる地盤を持っている。だから今更迷うことが無い。
「ところで、一つじゃなかったのか」
以下略
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2012/06/15(金) 23:30:53.46 ID:CypdjJ6do
国の助力は期待できない。世界は今混乱していて、こんな辺境まで手を回してはくれない。
住民達には期待できない。そもそも一般市民に対応できる問題ではない。
ローマの末端には期待しない。信用できない連中に、下手なことはさせない。
以下略
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2012/06/15(金) 23:31:55.11 ID:CypdjJ6do
「戻ったぞ」
青年が歩きついたのは、彼ら薄明かりが一時的に拠点としている場所だ。
とはいっても、簡単なキャンプなどで最低限の機能のみを成り立たせているだけのものなのだが。
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2012/06/15(金) 23:32:57.52 ID:CypdjJ6do
「……そうだな。やるべきことは山積しているんだ」
それでも。
彼の部下達の間に流れる空気も、けっして重苦しいものでは無い。
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2012/06/15(金) 23:33:57.56 ID:CypdjJ6do
「そちらから出向いてもらえるとは有り難いな。しかも一人とは、亡命でもご希望か?」
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2012/06/15(金) 23:37:08.31 ID:CypdjJ6do
「それはこちらとしても同じだ。貴様達に譲り渡すものは、何一つ無い」
略奪者はこちらだ。その事実をかみ締めながらも、少年は目を開いた。
彼らが大切に抱きしめる全てを理不尽に奪おうとしているのは自分達だ。
以下略
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