過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.9
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◆Neko./AmS6
[sage saga]
2011/04/17(日) 20:42:40.06 ID:tbBN9wvGo
俺のことを“お兄さん”と呼ぶヤツは、俺の知る限り一人しかいない。
桐乃の裏の親友で、俺の友達でもある黒猫が俺をからかって呼ぶ時は“兄さん”だし、
本来そう呼ぶべき実妹の桐乃に至っては、俺のことなんか“あんた”だもんな。
それでも、何度かは“兄貴”って呼んでくれたこともあるけど……
以下略
516
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◆Neko./AmS6
[sage saga]
2011/04/17(日) 20:43:32.51 ID:tbBN9wvGo
秋葉原から山手線で二つ目、御徒町駅の次が上野駅。
駅に降りてから公園口の改札を抜ければ、目の前はもう上野公園だ。
ちょうど桜が満開の時期とも重なり、上野駅の駅前はかなりの人出で賑わっている。
ここでもブリジットと俺の取り合わせは、否応なく周囲の注目を浴びていた。
以下略
517
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◆Neko./AmS6
[sage saga]
2011/04/17(日) 20:44:15.58 ID:tbBN9wvGo
上野公園の中は、どこを見渡しても桜が満開に咲き誇っていた。
桜の木の下でビニールシートを広げ、花見の準備をする中高年のグループや、
小さな子供を連れた若い夫婦が何組も眼に映った。
しかし公園が広いせいか、駅前ほど人の多さは気にはならない。
以下略
518
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◆Neko./AmS6
[sage saga]
2011/04/17(日) 20:44:50.36 ID:tbBN9wvGo
「その事務所の先輩ってのは、あやせか? あやせだろ、あやせなんだろっ」
「マ、マネージャーさん? ……あ、あの、その、ふっ、ふぇ」
「えっ、あ〜申し訳ないっ。ブリジットちゃんのことを怒ったんじゃねえんだ。
この通り謝っから、なっ、勘弁してくれ、なっ」
以下略
519
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◆Neko./AmS6
[sage saga]
2011/04/17(日) 20:45:32.32 ID:tbBN9wvGo
俺とあやせの世にも奇妙な光景を見ていたブリジットは、
肩から提げていた小さなポシェットから何やら取り出すと、トコトコとあやせに近づいた。
「あやせお姉さん、お姉さんから渡されていた……これ、お返しします」
以下略
520
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◆Neko./AmS6
[sage saga]
2011/04/17(日) 20:46:28.96 ID:tbBN9wvGo
しかし、俺とあやせの気まずい雰囲気を打ち破ったのは、ブリジットだった。
「あ、あの、マネージャーさん、あやせお姉さんは……」
「分かってるって、心配すんな。俺はあやせのことを殴ったりなんかしねえから。
以下略
521
:
◆Neko./AmS6
[sage saga]
2011/04/17(日) 20:47:02.89 ID:tbBN9wvGo
あやせは今までの俺とのやり取りなんかまるっきり忘れたかのように、
しれっとした顔でブリジットの相談事というのを話し始めた。
「お兄さんは、ワイヤーアクションというのをご存知ですか?」
以下略
522
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◆Neko./AmS6
[sage saga]
2011/04/17(日) 20:47:42.29 ID:tbBN9wvGo
「それでお兄さん、ここからが大切なんですが……
ブリジットちゃんは、空中に引っ張り挙げられることには何の問題もないんです。
高所恐怖症でもないようですし。
でも、こんな感じで身体を水平にする場面になると、上手くバランスが取れなくなるんです」
以下略
523
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◆Neko./AmS6
[sage saga]
2011/04/17(日) 20:48:19.42 ID:tbBN9wvGo
俺たち三人は、地面の柔らかそうな芝生の生えた場所へと移動し、何度も手順を確かめた。
万が一にも失敗して、ブリジットが怪我でもしたら大変なことになるからな。
先ず初めに、俺は両膝を地面に着けてからブリジットの腰の辺りに手をやった。
そして、あやせは俺の背後に立って、ブリジットが頭から落ちないように身構えて準備した。
以下略
524
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◆Neko./AmS6
[sage saga]
2011/04/17(日) 20:48:56.42 ID:tbBN9wvGo
「よっ! ど、どうよっ、ブリジットちゃん、怖くねえか?」
「は、はいっ、大丈夫です。……でも、少しだけくすぐったいです」
「あやせ、ブリジットちゃんのスカートが目に掛かって前が見えねえんだ……
後ろにいるんだろ? 何とかしてくんねえかな、このミニスカート」
以下略
525
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◆Neko./AmS6
[sage saga]
2011/04/17(日) 20:49:46.00 ID:tbBN9wvGo
あやせは準備運動を続けながら、ブリジットに優しく何やら語り掛けていた。
その一方で、俺には無表情の顔を向ける。
「よしっ、こんな感じかな。……それではお兄さん、お願いします」
以下略
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