67: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/04/11(月) 20:26:58.85 ID:YSX7FtLEo
「マミさん、見つからないね」群青色の空にポツリと浮かぶ一番星を眺めながらさやかは言う。
「うん……」一方まどかは俯き、足元を見た。
「やっぱり、どこか別の場所に行ってしまったのかなあ」
68: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/04/11(月) 20:30:52.50 ID:YSX7FtLEo
不安の表情を隠さないさやか。しかし、それを横目にまどかは別のことを考えていた。
「ねえ、さやかちゃん」
「なんだよ。早く出口を探さないと」
69: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/04/11(月) 20:34:48.96 ID:YSX7FtLEo
「あの車って……」さやかがそう言いかけた瞬間、
「……!」
車からどす黒い泥のようなものが溢れだす。
70: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/04/11(月) 20:37:16.27 ID:YSX7FtLEo
「ちょっと待って、ふざけないでよ。あれがマミさんっていうの?」さやかも動揺して
いる。
《むしろマミは幸せだと思うよ》
71: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/04/11(月) 20:40:23.11 ID:YSX7FtLEo
とりあえず、さやかとイチローとのやりとりは見なかったことにして、まどかはほむらに言う。
「ほむらちゃん、助けてくれてありがとう。それで、あの魔女は……」
「彼女は、巴マミね」
72: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/04/11(月) 20:42:52.74 ID:YSX7FtLEo
「イチロー、あの魔女は私にやらせて」
「どうして?」
「魔法少女のけじめは、魔法少女がつける」
73: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/04/11(月) 20:45:22.64 ID:YSX7FtLEo
そう言うと、ほむらは腕についた円盤からバットを取り出す。
バットを受け取ったイチローは、魔女の待ち受ける空間の中心部へと向かった。
一瞬放たれる黒い霧、それと同時に複数の黄色いリボンがイチローの手足に絡まった。
74: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/04/11(月) 20:49:23.88 ID:YSX7FtLEo
「きゃっ」
あまりの眩しさにまどかは目をつぶってしまった。
75: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/04/11(月) 20:51:51.96 ID:YSX7FtLEo
*
「……っか」
76: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/04/11(月) 20:57:01.20 ID:YSX7FtLEo
見覚えがある。これはマミがかつて見せてくれた彼女のソウルジェムだ。
『こんな姿で、ごめんなさいね』
マミの声が聞こえてきた。それも耳からではなく、頭に直接話しかけられる感覚。
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